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Structure analysis of K/Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B surface by reflection high-energy positron diffraction

反射高速陽電子回折によるK/Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面の構造解析

深谷 有喜   ; 河裾 厚男; 一宮 彪彦*

Fukaya, Yuki; Kawasuso, Atsuo; Ichimiya, Ayahiko*

K/Si(111)-B表面は、モット絶縁体表面の典型例として精力的に研究されている。最近この表面が、270Kで$$2sqrt{3}times2sqrt{3}$$-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$構造相転移を起こすことが報告された。これまでに、K/Si(111)-B表面の電子状態に関しては、光電子分光等を用いて詳細に調べられている。しかし、その原子配置は実験的に決定されていない。本研究では、反射高速陽電子回折を用いて、K/Si(111)-B表面における最表面K原子の吸着位置を決定した。測定したロッキング曲線には、全反射領域において、K原子の吸着により発現したディップ構造が観測された。動力学的回折理論に基づく強度計算との比較から、K原子はSi第一層から1.99Aの高さに位置していることがわかった。これまでの第一原理計算の結果と比較すると、この高さはK原子が$$H_{3}$$サイトに吸着した場合に対応している。また、理論計算では$$H_{3}$$サイトへの吸着が、表面エネルギー的に最も安定であることが示されている。したがって、最表面のK原子の吸着サイトが$$H_{3}$$サイトであることを実験的に初めて決定することができた。

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