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中性子小角散乱法によるNd-Fe-B焼結磁石の研究,2

Small-angle neutron scattering measurements of Nd-Fe-B sintered magnets, 2

武田 全康  ; 鈴木 淳市; 山口 大輔; 秋屋 貴博*; 加藤 宏朗*; 宇根 康裕*; 佐川 眞人*

Takeda, Masayasu; Suzuki, Junichi; Yamaguchi, Daisuke; Akiya, Takahiro*; Kato, Hiroaki*; Une, Yasuhiro*; Sagawa, Masato*

Nd-Fe-B焼結磁石は、実用化されている永久磁石の中で最も強力なものであり、ハイブリッド自動車をはじめとする省エネ機器で広範囲に使われている。しかし、現状では、高温での使用において、希少金属であるDyの添加が必要不可欠である。そこで、Dyの使用量を著しく下げた、さらにはDyフリーのNd-Fe-B焼結磁石の開発が、その原料供給の不安定さから急務となっている。われわれは、保磁力機構の鍵を握る、主相の結晶粒の大きさと保磁力、また、界面ナノ構造と保磁力との間の定量的な相関に注目し、中性子小角散乱法を用いて調べ、前回の日本中性子科学会年会で発表した。今回は、その小角散乱パターンの定量的解析の試みと、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に設置されている茨城県の材料解析装置(iMATERIA)を使って、小角散乱領域のみならず、結晶構造解析も可能な中角、広角にまで測定領域を拡張し、熱処理条件の違いによる磁石主相(Nd$$_{2}$$Fe$$_{14}$$B)以外の界面相の構造変化を観測したので、その詳細を報告する。本研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の希少金属代替材料開発プロジェクト「希土類磁石向けディスプロシウム使用量低減技術開発」により行われているものである。

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