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HIT-Vプロテアーゼの一本鎖化と阻害剤複合体のX線結晶構造解析

X-ray structure analysis of single-chained HIV-1 protease complexed with inhibitor

安達 基泰; 玉田 太郎; 黒木 良太; 日高 興士*; 木村 徹*; 木曽 良明*; 山本 航平*; 城所 俊一*

Adachi, Motoyasu; Tamada, Taro; Kuroki, Ryota; Hidaka, Koshi*; Kimura, Toru*; Kiso, Yoshiaki*; Yamamoto, Kohei*; Kidokoro, Shunichi*

HIV-1プロテアーゼ(HIVPR)は、エイズ治療のための創薬標的タンパク質である。HIVPRに対する阻害剤設計においては、立体構造の特徴と阻害剤結合の速度論的・熱力学的解析から得られるパラメーターの相関を明らかにすることが重要である。本研究では、阻害剤結合による熱安定性の変化を指標として阻害剤結合を評価するため、プロトマー間でN及びC末端が隣接することに着目し、タンデムに結合した遺伝子間に2アミノ酸残基分のリンカー配列を挿入することで、一本鎖化HIVPRの作製を試みた。一本鎖化HIVPRは、野生型と同様に大腸菌内に封入体として発現した。リフォールディングした一本鎖化HIVPRを精製し、KNI-272との複合体を結晶化した。得られた結晶を用いて、放射光施設(SPring-8)にて1.3${AA}$分解能の回折データを収集し、R値19%まで構造を精密化した。一本鎖化HIVPRの立体構造は、野生型とほとんど同じ(RMSD[C$$alpha$$]=0.17${AA}$)であったが、挿入したリンカー部分の電子密度は観測されなかった。同試料を用いた阻害剤結合の評価結果も報告する。

no abstracts in English

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