検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

低温(100K)におけるタンパク質中性子回折測定; $$beta$$-ラクタマーゼToho-1の1.5$$AA$$分解能データ取得に成功

Protein cryocrystallography with neutrons; Success in 1.5$$AA$$-resolution data collection of beta-lactamase Toho-1 crystal

栗原 和男; 玉田 太郎; 大原 高志   ; 黒木 良太

Kurihara, Kazuo; Tamada, Taro; Ohara, Takashi; Kuroki, Ryota

われわれは、生体高分子用中性子単結晶回折装置BIX-3, BIX-4(原子力機構・JRR-3)を用い、タンパク質等の生体高分子における水素・水和構造と機能の解明を行っている。現在、BIX-3, BIX-4の装置高度化を進めており、その一環として、両回折装置の試料環境に対し、独自設計の新規試料ゴニオメータと組合せた窒素吹付け型低温装置(到達温度:100K)を導入した。2010年度には、タンパク質大型結晶(2-3mm角)に対して本低温装置を適用した測定を本格的に開始した。下記のタンパク質がその最初の例である。$$beta$$-ラクタマーゼToho-1(共同研究:理研・宮野主任研究員ら)は、抗生物質の$$beta$$-ラクタム環を加水分解し不活性にする酵素の一種であり、バクテリアが抗生物質への耐性を示す原因物質の一つである。BIX-4を用い、そのR274N/R276N変異体結晶から、従来の常温での実験結果に基づいた格子定数と結晶体積から予想される分解能を上回る$$1.5AA$$分解能の回折イメージ取得に成功した。これはこれまでのタンパク質中性子構造の中でも最高分解能に並ぶ。さらに、同一結晶を用いてX線回折データも収集した(SPring-8・BL38B1)。現在、中性子とX線の両回折データを用いた同時構造精密化を実施中である。今後、両試料の解析結果をもとに、$$beta$$-ラクタマーゼの認識・反応機構を解明し、阻害剤開発に有用な情報を得ることが期待できる。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.