検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

強磁性金属上の単層・二層グラフェンの電子・スピン状態

Electronic and spin states of single- and bi-layer graphene on ferromagnetic metal

松本 吉弘; 圓谷 志郎; 大伴 真名歩; Avramov, P.; 楢本 洋*; 雨宮 健太*; 境 誠司

Matsumoto, Yoshihiro; Entani, Shiro; Otomo, Manabu; Avramov, P.; Naramoto, Hiroshi*; Amemiya, Kenta*; Sakai, Seiji

グラフェンへの効率的なスピン注入を実現するために重要となる強磁性金属との界面近傍の電子・スピン状態を明らかにすることを目的とし、超高真空中での化学気相成長によりNi上に作製した単層・二層グラフェン試料について、X線吸収分光とX線磁気円二色性分光を用いた解析を行った。単層・二層グラフェンともに、285eV付近に鋭い$$pi$$$$^{*}$$軌道由来のピークが、293eV近傍に$$sigma$$$$^{*}$$軌道由来のブロードな構造が観測された。二層グラフェンの場合、$$pi$$$$^{*}$$近傍で炭素原子のスピン偏極状態(軌道磁気モーメント成分)の大きさを反映するXMCD信号が検出されたが、単層グラフェンの場合にはXMCD信号はほとんど観測されなかった。ラマン分光測定から、単層グラフェンではNiとの間に強い相互作用($$pi$$-d混成軌道形成)が生じていることがわかっており、同相互作用により軌道磁気モーメント成分が減衰したものと考えられる。この結果は、Dedkovらが先に行った、単層グラフェン/Ni(111)試料についてのXMCD測定結果とは異なっており、下地のNiとの相互作用の違いに起因するものと推察される。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.