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ポジトロンイメージング技術を用いた幼少期シロイヌナズナの光合成機能の定量的解析

Quantitative analysis of photosynthetic function in young Arabidopsis seedlings byusing a positron-emitting tracer imaging system (PETIS)

河地 有木; 小柳 淳*; 鈴井 伸郎; 石井 里美; 尹 永根; 山崎 治明; 島田 浩章*; 藤巻 秀

Kawachi, Naoki; Koyanagi, Atsushi*; Suzui, Nobuo; Ishii, Satomi; Yin, Y.-G.; Yamazaki, Haruaki; Shimada, Hiroaki*; Fujimaki, Shu

光合成によって、葉で空気中の二酸化炭素から合成された炭素栄養は、根や果実といったシンク器官へと転流される。この炭素動態を解析することで、従来困難であった光合成機能の定量的な評価が可能であると示唆されてきた。そこで本研究では、ポジトロンイメージング技術を用いて、モデル植物であるシロイヌナズナ複数個体の体内の炭素の動きを、生育環境を妨害することなく同時に撮像し、光合成機能を定量することを目的とした。植物の成長に伴う光合成機能の個体差を抑え、またそれを統計的に処理するため、同一シャーレ内で栽培した18個体の幼少期シロイヌナズナを供試植物とした。空気とトレーサガスの流出入を制御できる密閉容器を用いてC-11標識二酸化炭素を均一に投与する工夫を施した。ポジトロンイメージング技術を用いて、植物体内を移動する炭素の動きを1時間撮像し、得られた画像データを用いて数理的な解析を行った。光合成機能に差があると推察される生育段階の異なる2つのシロイヌナズナの集団の炭素固定量と転流率を定量解析した結果、ともに生育段階が進んだ個体の方が向上していることがわかった。さらに、炭素固定量は葉身の新鮮重に比例して増加しており、この妥当な結果から本手法による高い信頼性を示すことができた。多数の幼少期シロイヌナズナの炭素固定と転流を同時に定量評価できる、ポジトロンイメージング技術を用いた手法の開発に成功した。

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