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D体アミノ酸を利用した新規PET診断薬の開発

Development of a novel PET agent using D-amino acid

大島 康宏; 対馬 義人*

Ohshima, Yasuhiro; Tsushima, Yoshito*

3-[$$^{18}$$F]フルオロ$$alpha$$メチルLチロシン(L-[$$^{18}$$F]FAMT)は、癌特異性が非常に高く、L-[$$^{18}$$F]FAMT-PETによる癌の正確な診断が可能である。しかし、L-[$$^{18}$$F]FAMTには高度な腎集積・滞留が認められ、体内クリアランス遅延により生ずる癌-正常組織間のコントラスト低下によって、癌と正常組織の境界は分かりづらい。我々は癌をより明瞭に把握できるようにするため、D体アミノ酸の正常組織集積が少なく、腎臓から尿中排泄されやすい特徴に着目し、3-[$$^{18}$$F]フルオロ$$alpha$$メチルDチロシン(D-[$$^{18}$$F]FAMT)を新たに合成して、その有用性を検討した。$$^{20}$$Ne(d,$$alpha$$)$$^{18}$$F反応により製造した$$^{18}$$F$$_{2}$$ガスを酢酸-酢酸カリウム溶液中に吹き込み、CH$$_{3}$$COO$$^{18}$$Fとした後、$$alpha$$メチルDチロシンと反応させてD-[$$^{18}$$F]FAMTを合成した。担癌マウスにおける体内分布を検討した結果、D-[$$^{18}$$F]FAMTはL-[$$^{18}$$F]FAMTに比べ、正常組織集積が少なく、素早く血中から消失した。特に腎集積・滞留は、D-[$$^{18}$$F]FAMTで顕著な低下が認められた。D-[$$^{18}$$F]FAMTの癌への集積量はL-[$$^{18}$$F]FAMTに比べ低かったものの、D-[$$^{18}$$F]FAMTは正常組織に比べ、癌に十分な集積・滞留を示した。小動物用PET撮像装置によるPET撮像を行った結果、D-[$$^{18}$$F]FAMTによってL-[$$^{18}$$F]FAMTよりも癌を明瞭にイメージングすることができた。以上より、D-[$$^{18}$$F]FAMTの新規PET診断薬としての有用性が示唆された。

no abstracts in English

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