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RI内用療法における細胞外ATP放出と癌の放射線抵抗性誘導への関与

Extracellular ATP release and cancer radioresistance on systemic radionuclide therapy

大島 康宏; 月本 光俊*; 対馬 義人*; 石岡 典子

Ohshima, Yasuhiro; Tsukimoto, Mitsutoshi*; Tsushima, Yoshito*; Ishioka, Noriko

本研究では、RI内用療法における細胞外ATP放出および放出されたATPを介した癌の放射線抵抗性誘導について検討し、さらにP2受容体を標的とした新規放射線増感剤の可能性を検討した。RI内用療法薬として$$^{131}$$I標識トラスツズマブをクロラミンT法により調製し、ヒト上皮成長因子受容体2型高発現細胞であるSKOV3を用いて細胞増殖抑制効果を検討したところ、コロニー形成能は放射能濃度依存的に抑制された。次にSKOV3に対し$$^{131}$$I標識トラスツズマブ(4MBq/ml)を添加したところ、添加後30分をピークとして細胞外へのATP放出が認められた。さらに、$$^{131}$$I標識トラスツズマブによる細胞増殖抑制はATP分解酵素であるApyraseの添加によって促進された。SKOV3におけるP2受容体発現をRT-PCR法により検討すると、P2X$$_{4}$$, P2Y$$_{2}$$, P2Y$$_{6}$$受容体の高発現が認められ、$$^{131}$$I標識トラスツズマブによる細胞増殖抑制は、P2Y$$_{6}$$受容体選択的作動薬であるUDPの添加によって有意に抑制された。一方、P2Y$$_{6}$$受容体選択的阻害薬であるMRS2578を添加すると、$$^{131}$$I標識トラスツズマブによる細胞増殖抑制は有意に促進された。以上より、RI内用療法において細胞外ATP放出が誘導され、P2Y$$_{6}$$受容体活性化を介して放射線抵抗性が誘導されている可能性が示唆された。さらに新規放射線増感剤としてP2Y$$_{6}$$受容体阻害薬が有用である可能性が示された。

no abstracts in English

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