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赤外吸収法による$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Siナノ混合相の酸化挙動

Oxidation behavior of $$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Si nano-composite phases by IR absorption measurements

森田 洸介*; 中村 達哉*; 小林 博之*; 達見 隆秀*; 鳴海 一雅; 前田 佳均

Morita, Kosuke*; Nakamura, Tatsuya*; Kobayashi, Hiroyuki*; Tatsumi, Takahide*; Narumi, Kazumasa; Maeda, Yoshihito

$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶とSiによる$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Siナノ混合相は、1.55$$mu$$mでの強い固有発光(Aバンド発光)が起こる応用上重要なナノ構造である。しかし、顕著な温度消光(通常$$sim$$200K)が室温発光を阻んでいる。室温発光させるには、十分な正孔閉じ込めを実現する$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ヘテロ接合での大きな価電子バンドオフセット(E$$_{v}$$)が必要である。そこで、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Siナノ混合相のSiを選択酸化し、大きなE$$_{v}$$が期待できる$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/SiO$$_{2}$$ナノ混合相が作製できるかについて、中赤外及び遠赤外波数での赤外吸収法を用いて検討した。イオンビーム合成法を用いて作製した$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶を真空中で800$$^{circ}$$C、2時間アニールして$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Siナノ混合相を作製し、さらにこの試料を空気中で900$$^{circ}$$Cに加熱して表面酸化させた。ナノ混合相の中赤外及び遠赤外吸光度(ABS)スペクトルにおいて、未酸化試料のスペクトルにはないSi-O-Si非対称及び対称伸縮振動による吸収が、酸化が進行するにつれて増加した。これら2つのSi-O-Si伸縮振動のABSの増加は、ナノ混合相内のSiが酸化されSiO$$_{2}$$に変化していることを示している。また、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶のフォノン吸収ピークの強度は、酸化に関係なくほとんど変化しなかった。以上から、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Si混合相の酸化過程で$$beta$$-FeSi$$_{2}$$は酸化されず、主にナノ混合相のSiが選択酸化されSiO$$_{2}$$に変化することを明らかにした。この結果は、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/SiO$$_{2}$$ナノ混合相が$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Siナノ混合相の酸化によって作製できることを示す。

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