検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

PrV$$_2$$Al$$_{20}$$におけるミュオンスピン緩和

Muon spin relaxation in PrV$$_2$$Al$$_{20}$$

伊藤 孝   ; 髭本 亘  ; 酒井 明人*; 中辻 知*

Ito, Takashi; Higemoto, Wataru; Sakai, Akito*; Nakatsuji, Satoru*

立方晶PrV$$_2$$Al$$_{20}$$は強い$$c-f$$混成と$$Gamma_3$$結晶場基底を特徴とするカゴ状物質である。この物質は0.6K付近において四極子秩序と見られる相転移を起こす。さらに、低温において非フェルミ液体的挙動および重い電子超伝導を示すことから、PrV$$_2$$Al$$_{20}$$は四極子秩序の量子臨界点近傍に位置する系であると考えられている。さて、この描像は0.6Kにおける相転移が四極子秩序であることを前提としているが、これまでのところそれを直接的に検証したという報告はない。我々は微視的な観点からこの相転移を研究するために、希釈冷凍機温度においてPrV$$_2$$Al$$_{20}$$のミュオンスピン緩和測定を行った。降温にともない相転移点近傍においてミュオンスピン緩和率の上昇を確認したが、これは静的局所磁場の発生を示すものではなく、主にPr核スピン揺らぎ周波数の低下に起因することが緩和率の磁場依存性より明らかになった。Pr核スピン同士は超微細相互作用により$$f$$電子を介して結合しているため、四極子秩序に伴い観測されたPr核スピン揺らぎ周波数の低下は$$f$$電子状態が変化したことの帰結として理解できる。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.