検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

地質環境の長期変遷に伴う地下水のpHへの影響; 溶存ガスの脱ガス影響に着目した評価例

Evaluation of pH changes associated with long-term geological processes; An Effect of degassing

宮川 和也   ; 笹本 広   ; 村上 裕晃  

Miyakawa, Kazuya; Sasamoto, Hiroshi; Murakami, Hiroaki

地層処分の安全評価において、地下水の塩分濃度, pH, 酸化還元状態は、核種の移行・遅延に影響を及ぼす重要な要因である。長期的な安全評価における不確実性を評価する上では、これらの要因がどの程度、変動し得るのかを把握することが必要になる。地下水のpHは、炭酸の挙動と密接に関連する。北海道幌延地域に分布する新第三紀堆積岩中の深部地下水には、多量のCH$$_{4}$$(g)とCO$$_{2}$$(g)が溶存する。地下施設の建設に伴い、水圧の低下により溶存ガスが脱ガスする。また、地質環境の長期変遷を考慮する場合、地層の隆起・侵食に伴い、地下水中の溶存ガス量が低下すると考えられる。本研究では、幌延地域を一例に、地質環境の長期変遷に伴う地下水のpHへの影響について考察するため、圧力低下による溶存ガスの脱ガス影響に着目した評価を試みた。はじめに、地下施設の建設に伴う溶存ガスの脱ガス影響を評価した。続いて、溶存ガス量が最大となる地層の最大埋没時における地下水のpHを推定した。また、本地域は石油・天然ガスを胚胎することから、ガスが過飽和な状態も想定し、CO$$_{2}$$(g)濃度を任意に高く設定した際のpHも推定した。その結果、地質環境の長期変遷に伴う地下水のpHの変動幅は、6.5-7.3であると考えられた。地下水のpHや炭酸濃度は、溶存ガスの他に、地層の構成鉱物(炭酸塩やケイ酸塩鉱物)や有機物の影響も受ける。今後は、これらの要因を考慮し、地下水のpHへの影響を評価することも必要である。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.