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南九州せん断帯のGNSS観測と数値モデリング

GNSS observation at southern Kyushu active shear zone and numerical modeling

渡部 豪 ; 浅森 浩一

Watanabe, Tsuyoshi; Asamori, Koichi

地層処分に係る地質環境の長期安定性を検討する上で、地形的に不明瞭な活断層が活動する可能性を評価することは重要な課題の一つである。南九州には、国土地理院のGNSS観測網で得られたGNSS速度データのひずみ解析より、10e-7/yr超のせん断ひずみ速度の大きな領域(南九州せん断帯)が九州地方を東西に横切る帯状の形で存在する。しかし、同領域内では、上記のせん断ひずみ速度に対応する明瞭な活断層が認められていないことや、マグニチュード5-6クラスの内陸地震が発生していることから、地下深部のすべり(断層運動)によって地表で大きな変形が生じていることが予想される。本研究では、同せん断帯周辺の地殻変動を明らかにするために、10か所のGNSS稠密観測網を構築し、約三年間のデータから、固着域の最深部が約15kmであること、この深さ以深で約14mm/yrの速度で左横ずれのすべりが生じていることを明らかにした。

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