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部分焼入-二相域焼鈍処理を施した中Mn鋼のナノスケールDIC解析による不均一変形挙動の評価

Evaluation of inhomogeneous deformation behavior by nano-scale DIC analysis in medium-Mn steel treated with interrupted quenching and intercritical annealing

増村 拓朗*; 土山 聡宏*; 中垣内 達也*; 諸岡 聡  

Masumura, Takuro*; Tsuchiyama, Toshihiro*; Nakagaichi, Tatsuya*; Morooka, Satoshi

近年、自動車用高強度薄鋼板として注目されている中Mn鋼は、焼入れ後の($$alpha$$+$$gamma$$)二相域焼鈍により多量の残留オーステナイトを含む焼戻しマルテンサイト組織を形成することにより優れた強度-延性バランスを有することが知られている。一方、Ms点とMf点の間に焼入れ、未変態オーステナイトが存在する状態で二相域焼鈍を施す部分焼入-二相域焼鈍を施すことで、熱処理後、残留オーステナイトと共に高転位密度を有するマルテンサイト(フレッシュマルテンサイト)も同時に得られるため、従来鋼に比べて優れた強度と伸びのバランスが得られることを土山らは報告した。極微細な焼戻しマルテンサイト,フレッシュマルテンサイト,残留オーステナイトが混在している本鋼種において発生する応力・ひずみ分配挙動および、それに起因した変形の不均一性が材料の加工硬化挙動に与える影響は明らかになっていないため、ナノスケールデジタル画像相関(DIC)法を適用することで本鋼種の不均一変形挙動を評価することを目的とした。完全焼入材においては特定の組織にひずみは局在化しておらず、残留オーステナイトや焼戻しマルテンサイトが協同的に変形している。一方で、部分焼入材では、焼戻しマルテンサイト部分のみにひずみが集中している。この変形過程は軟質相である焼戻しマルテンサイトにひずみが集中するDP鋼と非常に酷似している。したがって、部分焼入材は軟質相と硬質相の二相鋼にTRIP効果を付与した新たなDP鋼の一つであると結論づけることができる。

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