検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

高炭素マルテンサイトの低温焼戻し挙動におよぼす合金元素添加の影響

Effects of alloying elements on low-temperature tempering behaviors of high-carbon martensite

丸澤 賢人*; Zhang, Y.*; 宮本 吾郎*; 古原 忠*; 諸岡 聡  

Marusawa, Kenji*; Zhang, Y.*; Miyamoto, Goro*; Furuhara, Tadashi*; Morooka, Satoshi

マルテンサイトの焼もどし過程は反応熱と熱膨張の物性測定結果よると、合金元素添加により反応が遅延される傾向があると報告されているが、ミクロ組織変化との対応には不明な点が多く残されている。本研究では種々の組織解析手法を組み合わせることで、低温焼もどし時の組織変化に及ぼす合金元素添加の影響を解明することを目的とした。測定試料に対して、室温から600$$^{circ}$$Cまで10$$^{circ}$$C/minの連続加熱中および90$$^{circ}$$Cでの等温保持中のその場中性子回折測定を行った。また種々の温度と時間で焼もどし後のX線回折測定およびミクロ組織観察を行った。中性子回折の結果から、焼入れままの状態では残留オーステナイトのピークが確認され、また強制固溶された炭素により正方晶性(軸比)を有するためマルテンサイトの002回折ピークには明瞭なピーク分離が生じている。一方で、昇温に伴って第2段階の終了温度である300$$^{circ}$$C付近で残留オーステナイトのピークは消失し、またピーク分離は徐々に解消され正方晶性が低下した。この傾向は他の合金材についても同様であった。次に、軸比の変化に着目すると、焼入れままではAl添加材はその他の合金材と比べ、最も高い軸比を有しており、その後遅延効果により第1段階後期まで正方晶性が維持され、200$$^{circ}$$CでFe-C2元合金と一致した。一方でFe-C2元合金と比べ、Mn, Cr添加材の軸比変化はほとんど同様で、Si添加材は第0段階で軸比低下がわずかに促進されるという結果が得られた。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.