最新の分析・測定技術によるバイオアッセイ手順の整備に向けた文献調査
Review on the recent analysis and measurement techniques of bioassay for establishing its procedure
藤田 博喜; 横山 裕也; 前原 勇志; 高田 千恵
Fujita, Hiroki; Yokoyama, Hiroya; Maehara, Yushi; Takada, Chie
【目的】福島第一原子力発電所(1F)の廃止措置、特に、燃料デブリ・炉内構造物の取り出しに係る作業等において、作業者の安全確保の観点から核種等の内部取り込みがないことを定期的に確認すること、また、万が一、内部取り込み事象が発生した場合は、対応・対策の早期検討に資するために、取り込んだ放射性物質の放射能量を迅速に把握することが必要である。核種の取り込み量推定のためのバイオアッセイに係る分析環境の整備に寄与することを目的に、バイオアッセイに関わる国内外で出版された最新の文献を収集し、分析法、測定法、検出下限値等を整理した。【調査方法】学術文献データベースWeb of Science、Google Scholar検索及び米国国立医学図書館(National Library of Medicine)が運営する文献検索システムPubMed等を用いて、「Bioassay」、「Urine」、「F(a)eces」、「Uranium」、「Plutonium」、「Americium」、「Tritium」、「Strontium」等のキーワードを組み合わせて入力し、関連する論文等の情報を抽出した。また、日本語での検索も合わせて行った。保存された電子情報の内容を確認し、バイオアッセイの迅速化等に関連する論文のみを抽出後、「元素」、「核種」、「試料」、「供試量」、「分離法」、「検出下限値」等を論文ごとに表として整理した。その後、尿ではBq/L、便ではBq/kgの単位で比較できるものを抽出し、核種毎に整理した。この際、分析法においてフッ化水素酸の使用の有無についても、可能な範囲で整理をした。【調査結果】検索で得られた300件以上の文献から100報以上の論文を抽出した。このうち、最も低い放射能濃度を検出可能な分析・測定法を記載した文献及びその検出下限値(MDA)を一覧表として整理した。この選定をする際には、分析・測定法の妥当性も評価した。
no abstracts in English