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ナノ構造磁性体における創発電磁応答の周波数特性

Frequency characteristics of emergent electromagnetic response in magnetic nanostructures

家田 淳一   ; 荒木 康史   ; 山根 結太*

Ieda, Junichi; Araki, Yasufumi; Yamane, Yuta*

s-d交換結合は、強磁性導体および強磁性/非磁性界面等ナノ構造磁性体において、伝導電子スピンと磁化の間で角運動量とエネルギーの移行をもたらし、各々スピン移行トルク(STT)とスピン起電力(SMF)といった創発電磁応答を導く。近年このSTTとSMFを組み合わせることで、らせん磁性体による「創発インダクタ(EI)」が理論提案された。らせん磁性体に電流を流すと、伝導電子スピンとのSTTを介して、らせん磁化構造に磁気エネルギーが蓄えられる。さらに、らせん磁化構造のダイナミクスによってSMFが生じ、逆電圧を入力電流が感じることでインダクタンスが得られる。EIの顕著な特徴は、インダクタンスが電流の流れる素子断面積に反比例する点である。これは、コイルの断面積に比例する従来のインダクタンスと本質的に異なり、インダクタの微細化に革新をもたらす可能性を有する。これまでにらせん磁性体Gd$$_{3}$$Ru$$_{4}$$Al$$_{12}$$による低温(T $$<$$ 20K)でのEI原理の実証、らせん面の並進運動と傘状変形という二つの励起モードが正負のリアクタンスに寄与することの理論的解明、らせん磁性体YMn$$_{6}$$Sn$$_{6}$$における室温創発インダクタンスの観察、が報告されている。また、最近著者らはEIの概念拡張を行い、スピン軌道結合を起源としたEIや、絶縁体を使ったEIの実施形態を提案している。今回、これまでに検討されてきた様々なナノ構造磁性体におけるEIについて、特に周波数特性に関する比較を行い、その物理的な意義を議論する。

no abstracts in English

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