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報告書

ABLE炉心の再臨界回避の有効性検討

藤田 朋子; 飛田 吉春

JNC TN9410 2002-016, 65 Pages, 2002/11

JNC-TN9410-2002-016.pdf:3.63MB

高速炉は炉心が最大臨界体系にないために、仮想的に大規模な溶融燃料移動があった場合には、炉心体系の実効増倍率が増加して、再臨界に至る可能性がある。格納系に影響を与えるような厳しい再臨界の発生は、従来の炉心崩壊事故解析等の知見から、炉心に大規模な溶融燃料プールが形成された場合に限られることが示されている。 厳しい再臨界の可能性を排除するための方策として、上下軸ブランケット燃料を一部削除したABLE(Axial Blanket Eliminated)集合体が提案されている。本検討では、再臨界回避方策としての有効性を確認するために、溶融燃料の炉心外への排出促進効果をSIMMER-IIIコードにて評価し、以下の結論を得た。 ABLE集合体は、炉心からの燃料排出を促進し、遷移過程初期の厳しい再臨界を回避できる可能性がある。 ABLE炉心の再臨界回避の可否は、燃料エンタルピーレベルへの依存性が大きく、ソリダス点を超えて高エンタルピーであるほど、その有効性は向上する。しかしながら、燃料のエンタルピーレベルが低い状態で推移する低エンタルピーシナリオにおける再臨界回避については、さらなる検討が必要であることが明らかとなった。

報告書

SAS4A-SIMMER-3接続コードSAME-2の開発

飛田 吉春; 藤田 朋子*; 三浦 孝充*; 菅谷 正昭*

JNC TN9400 2002-018, 175 Pages, 2002/03

JNC-TN9400-2002-018.pdf:5.5MB

現在、サイクル機構では、高速炉の炉心崩壊事故(CDA: Core Disruptive accident)の安全解析コード、SAS4A及びSIMMER-IIIの開発・整備を進めている。SAS4AコードはCDAの起因過程、SIMMER-IIIはその後の遷移過程での炉内熱流力挙動を解析するコードであり、両コードとも実機の解析を行ってその適用性を確認する段階まで開発が進んできている。これらの 2つの事故過程を結合した事故事象推移全体の解析を行うためには、SAS4Aの計算結果の出力データをSIMMER-IIIの入力データに変換する作業が不可欠である。 ところがこれらのコードは非常に大型で、かつ異なる幾何学的・物理モデルを基礎としていることから、この作業は困難かつ複雑となる。そこでSAS4A/SIMMER-III間の接続を自動化し、安全解析コードシステムとして統合するために、SAS4A/SIMMER-III接続コードSAME-IIを開発した。SAME-IIコードは、炉心物質の質量、温度、速度分布等のSAS4A計算結果を処理して、 物理的に一貫性を保ったSIMMER-IIIの入力データを効率的に作成する機能を有している。なお、この分野におけるツール整備として、従来コードであるSAS3D及びSIMMER-II間の接続を行うSAMEコードが開発されているが、SAS4A及びSIMMER-IIIは、 それぞれSAS3D及びSIMMER-IIのとは採用している物理モデルに大きな改良が加えられており、入出力ファイルの構造も異なるため、新たな接続システムとしてSIMMER-IIが必要となった。本報告書では、開発を行ったSAME-IIの基本設計、物理変数の変換方法、 コードの構造と制御入力、検証計算結果について報告する。

報告書

多相多成分流体解析コードを用いた高温溶融燃料と冷却材の相互作用に関する研究(博士研究員研究詳細報告書)

曹 学武

JNC TN9400 2001-128, 200 Pages, 2002/03

JNC-TN9400-2001-128.pdf:5.17MB

燃料ー冷却材相互作用(Fuel Coolant Interaction:FCI)は高速炉の炉心損傷事故および軽水炉のシビアアクシデントにおける重要な現象であり、近年、主に数値計算的手法を用いて研究されている。この燃料ー冷却材相互作用の研究には多相多成分流体解析コードが利用されるため、要素物理モデルの開発と検証が不可欠である。本研究では、核燃料サイクル開発機構で開発中のSIMMER-IIIコードを用いて QUEOS, MIXA, KROTOSなどの実験を解析することにより、高温粒子・液滴の抵抗計数と溶融燃料の熱的明細化モデルの開発・検証を行っている。燃料ー冷却材相互作用では、冷却材中を運動している高温粒子・液滴が蒸気膜で覆われていることが特徴である。この高温粒子・液滴の抵抗計数を適切に評価できるモデルは、まだ開発されていない。本研究では、基礎保存式と混合粘性モデルに基づいて、層流および乱流条件下で高温粒子・液滴に対する抵抗計数を評価する無次元抵抗関係式を開発した。この抵抗計数はレイノルズ数、蒸気と冷却材との密度比、および粘度比、そして本研究で新たに導入した 2つの無次元数の関数として記述される。この関係式をSIMMER-IIIコードに組み込み、 QUEOS実験の解析に適用した結果、実験結果と解析結果との一致は適切に改善された。溶融粒子熱細粒化メカニズムについては、これまでにも多くの研究がなされているが、シミュレーションコードに使用できるような沸騰効果と表面固化を triggerとする微粒化モデルは開発されていなかった。本研究では、 FCI現象の数値シミュレーション技術の高度化を図るために、溶融燃料の熱的細粒化モデルを新たに提案した。このモデルは、圧力変化、沸騰効果および表面固化に基づく熱的細粒化メカニズムをTaylor不安定のメカニズムと組み合わせたものである。本モデルを粗混合過程と propagationの模擬実験解析に適用し、熱的細粒化モデルの有効性を確認した。

報告書

溶融炉心物質の多相流挙動に関する研究

鈴木 徹

JNC TN9400 2001-127, 84 Pages, 2002/03

JNC-TN9400-2001-127.pdf:2.92MB

高速炉の炉心損傷事故時には、炉心物質の溶融や沸騰によって複雑な多相流が生じる。炉心損傷事故を合理理的に評価するために開発されたSIMMER-IIIコードには、損傷炉心内の多相流挙動を適切に評価するため、様々な物理モデルが導入されている。SIMMER-IIIの信頼性向上を図るには、これらの物理モデルの検証と改良が不可欠である。本研究では、基礎的な実験データを活用して、SIMMER-IIIの流体力学部における運動量交換(MX)モデルおよび多成分蒸発/凝縮(V/C)モデルの妥当性を検討した。MXモデルは、空気ー水系などの通常の二相流に対して得られた経験式に基づいているが、実際の溶融炉心で現れるような高密度の液体を含む二相流に対してもMXモデルの適用性を確認しておく必要がある。そこで、新たに得られたデータを用いて、溶融金属二相流中の気泡形状が気液間摩擦に与える影響を検討した。さらに、気泡形状や気液密度比に応じて気液間摩擦が適切に選択できる新たなモデルを開発し、SIMMER-IIIに導入した。このモデルを用いたSIMMER-IIIが溶融金属二相流の流動特性を適切に再現できることも検証した。 また、多成分V/Cモデルに関しては、実際の炉心損傷事で生じるような、非凝縮性成分を伴う気泡群に対してモデルの適用性を検証できるデータは存在しないため、新規に凝縮実験を実施した。この実験では、独自に開発した画像処理技法を用いた。取得した実験データを用いて、多成分V/Cモデルの気泡群に対する適用性を検討した結果、このモデルを用いたSIMMER-IIIが気泡群の凝縮過程を適切に沿い減できることが明らかとなった。 以上の研究により、溶融炉心多相流の解析に関するSIMMER-IIIコードの信頼性と予測精度は大きく向上した。

報告書

SIMMER-3によるCABRI-FAST EFM1試験解析

藤田 朋子; 飛田 吉春

JNC TN9400 2001-100, 45 Pages, 2001/11

JNC-TN9400-2001-100.pdf:1.67MB

CABRI-FAST炉内試験計画(1992$$sim$$1995年に過渡試験を実施)の中で実施されたEFM1試験は、「破損後の継続した燃料加熱条件下での燃料分散挙動の解明」を主要な目的としている。本研究は、EFM1試験データ及び既往解析結果の分析によって、物理現象の全体的挙動を把握するとともに、二次元多相多流解析SIMMER-3コードの燃料分散・固化挙動にかかわる解析モデルを検証し、 今後のモデル改良に向けて課題を明確にすることを目的とする。運動量交換関数モデルの改訂、適切な速度場成分の割り当て等を行うことにより、試験の燃料分散挙動の再現を加納にした。また、燃料分散挙動に関わるパラメータ解析を実施することにより、投入エネルギー及び気液間運動量カップリングが燃料の可動性と原動力に対し影響が大きいことを明らかにした。本研究は、実用化戦略調査研究の一環として、ナトリウム冷却 MOX燃料大型炉心の再臨界回避方策として提案されている、ABLE集合体(Axial blanket Eliminated:軸ブランケット削除型集合体)の有効性の評価に対して、 EFM1試験の実験的知見を取り入れるために実施したものである。

報告書

Interpretation of the CABRILTX Test using the SAS4A Code

Soo-Dong SUK*; 佐藤 一憲

JNC TN9400 2001-115, 41 Pages, 2001/10

JNC-TN9400-2001-115.pdf:1.04MB

CABRI-RAFT計画のLTX試験は、SCARABIX燃料を用い高速炉のTUCOP(Transient Under-Cooling Over-Power)型過渡条件下における燃料ピンの破損メカニズム、ピン内燃料移動、及び破損後燃料移動挙動を解明することを目的として、2000年3月に実施された。本試験における過渡は、冷却材流量減少によって開始し、フィッサイル頂部における冷却材平均温度が、サブクール度を保つべく予め設定された条件に達した時点で過出力が印加された。本試験では、燃料溶融に至る前の早期の燃料ピン破損が生じた。この早期の被覆管破損は多分に顕著なピン湾曲に起因した局所的な高温化によるものと考えられる。被覆管の破損によってピン内からの急速なガス放出が生じ、冷却材流路のボイド化を生じた。その後、溶融燃料の放出が生じ、徐々に冷却材流路中での軸方向移動を生じた。本研究では、SAS4Aコードを用いた解析によりLTX試験の解釈を行った。もともとのSAS4Aコードはこのような早期破損条件に適合したものではないが、被覆管の破損時間と位置を入力条件によって指定するとともに、溶融燃料放出や燃料崩壊について適切な判定条件を選定することで、破損後の全般的な挙動を妥当に模擬できた。本評価によってガス放出挙動がより明確に把握でき、その燃料溶融拡大や燃料移動への影響をも良く理解することができた。なお、本試験における早期破損メカニズムそのものは実機における代表性を有するものではないと考えられるが、早期破損を境界条件とした場合のその後の燃料溶融拡大や燃料・移動挙動については実機評価に有効なデータである。

報告書

Interpretation of the CABBI-RAFT LTX test up to pin failure based on detailed date evaluation and PAPAS-2S code analysis

深野 義隆; 佐藤 一憲

JNC TN9400 2001-096, 45 Pages, 2001/09

JNC-TN9400-2001-096.pdf:0.83MB

CABRI-RAFT計画LTX試験はピーク燃焼度6.4%の中空燃料を用いて、燃料ピンの破損メカニズム,ピン内燃料移動、及び破損後燃料移動挙動を解明することを目的としている。過渡の試験条件は、同様の燃料ピンを用いたLT4試験と同様の試験条件としており、両試験は効果的な比較が可能である。同種の燃料ピンの高いPCMI緩和ポテンシャルを示したLT4試験とは対照的に、LTX試験では、燃料溶融に至る前の早期の燃料ピン破損が生じた。本研究では、燃料ピンの破損メカニズムを明らかにするために、試験データの評価、及びPAPAS-2Sコードを用いた解析を通じ、LTX試験の燃料ピンの破損に至るまでの解釈を行った。PAPAS-2Sコードによる解析結果は燃料溶融等の熱的条件を十分に模擬している。また、詳細な試験データ評価により、LT4試験に比べて早期に発生した燃料ピン破損は基本的には被覆管の局所的な高温化によることが分かった。このような高温条件では、プレナムガス程度の機械的負荷でも破損を説明し得る。一方、過渡時の燃料スウェリングによるPCMI負荷は顕著なものではなく、例え観測された早期ピン破損に寄与していたとしても、その効果は限定的なものであると考えられる。

報告書

MELT-II試験装置を用いた再臨界排除可視化基礎試験 -溶融燃料排出経路の冷却炉ボンド化挙動の把握-

松場 賢一; 今堀 真司; 磯崎 三喜男

JNC TN9400 2001-076, 75 Pages, 2001/09

JNC-TN9400-2001-076.pdf:2.69MB

高速増殖炉の炉心損傷事故における再臨界問題を排除するためには、炉心損傷の早期段階に溶融燃料が炉心外へ排出させることを示すことが必要である。本試験研究では、早期燃料排出を達成する上で重要な排出経路内の冷却材ボイド化挙動を把握することを目的とした試験シリーズを実施している。この試験では、溶融した低融点合金(Woo'ds Metal:60%Bi+20%Sn+20%In,m.p.$$sim$$78.8$$^{circ}C$$)を水で満たさせた冷却材流路(排出経路を模擬した流路)に放出させている。本試験により次に示す結果が得られた。1.限られた量の冷却材の加熱により効率的な蒸気生成が行われる融体放出位置の近傍において、局所的な冷却材ボイド化は直ちに冷却材ボイドの拡大に繋がるものではない。2.安定な冷却材ボイド化(非局所的)が実現するためには、融体と冷却材との混合領域において冷却材のサブクール度が十分に減少することが必要である。3.安定な冷却材ボイド化領域へ融体が継続的に放出されることにより冷却材ボイドが拡大する。4.冷却材ボイドが拡大する時間スケールは融体のエンタルピーに強く依存する。物性値を考慮すると、実機条件では溶融燃料のエンタルピーが極めて大きいため早期に冷却材ボイドの拡大する可能性が高いと考えられる。

報告書

Interpretation of the CABRI-RAFT RB1 and RB2 tests through detailed date evaluation and PAPAS-2S code analysis

深野 義隆; 佐藤 一憲

JNC TN9400 2001-084, 59 Pages, 2001/08

JNC-TN9400-2001-084.pdf:2.22MB

CABRI-RAFT計画のRB1及びRB2試験は燃料溶融に至る過出力条件における、ピン破損の影響を解明することを目的としている。これらの試験では、特殊な技術を用いて燃料溶融と被覆管の貫通破損を実現した。RB1 試験では、少量の燃料溶融条件下での溶融燃料放出の抑制を確認するとともに、一方のRB2試験では、溶融燃料放出挙動に関する情報を得るため、大量の燃料溶融条件とした。本研究では、RB1,RB2試験データの詳細な分析及びPAPAS-2Sコードによる解析評価を実施し、これらに基づいて試験結果の解釈を行った。本研究を通じて、低スミア密度燃料では、スリット型の被覆管破損を想定しても軽微な燃料溶融の範囲では、溶融燃料の放出は抑制されることが示された。一方、大量の燃料溶融により、溶融キヤビテイ外側の固相燃料殼の薄い条件では、溶融燃料の放出を生じ得ることも明らかにした。しかしながら、低スミア密度燃料では、高スミア密度燃料と比較すると溶融燃料の放出速度も緩慢となることがわかった。また、両試験では、溶融燃料の放出前に、既にかなりのDN先行核が冷却材流洛中へ移行しており、これは、DN信号による異常検知性を評価する上で有効なデータである。

報告書

SIMMER-3 Heat-and Mass-Transfer Model -Model and Method Description-

守田 幸路*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 近藤 悟

JNC TN9400 2001-074, 108 Pages, 2001/08

JNC-TN9400-2001-074.pdf:2.5MB

本報告書は、SIMMER-IIIコードにおける多相・多成分系における溶融/固化および蒸発/凝縮過程を表す熱および質量移行モデルを記述したものである。熱および質量移行過程は、高速炉安全解析における炉心物質挙動上の重要性を考慮してモデル化されている。相変化過程は、構造材破損による移行を除き、平衡および非平衡移行を適用することで一般化している。界面で生ずる非平衡移行は、熱伝達律速モデルに基づいて定式化している。蒸発/凝縮の基礎方程式の解法アルゴリズムは、解析的状態方程式(EOS)モデルと強く結合されている。このアプローチを用いることで、先行コードに見られた主としてEOSの熱力学的な不整合性よる数値的な問題を解決することに成功した。

報告書

Simulation of the MIXA-06 Experiment by SIMMER-3

曹 学武; 飛田 吉春

JNC TN9400 2001-122, 44 Pages, 2001/06

JNC-TN9400-2001-122.pdf:1.08MB

Winfrith Technology Centreで行われたMIXA-06の実験では3kgの溶融燃料模擬物質(3600Kの81%二酸化ウランと19%モリブデン金属の混合物質)を水に落下させ、FCIの粗混合過程が研究されている。この実験のシミュレーションを通じて、SIMMER-IIIのFCIの溶融粒子細粒化に関わるモデルの検証を行う。溶融粒子集団のフロントの位置を実験結果と比較したところ、hydrodynamic溶融粒子細粒化モデルは粒子の水中での落下速度を低Weber数の場合に過大に評価するため、thermal溶融粒子細粒化メカニズムを考慮した溶融粒子細粒化モデルが必要とされることが分かった。

報告書

画像処理を用いた拡散律速型蒸発/凝縮モデルの検証

鈴木 徹; 山野 秀将; 飛田 吉春; 近藤 悟

JNC TN9400 2001-041, 54 Pages, 2001/04

JNC-TN9400-2001-041.pdf:4.71MB

高速増殖炉の炉心損傷事故を適切に評価するために開発されたSIMMER-IIIコードの流体力学部では、多成分系多相流における相変化や伝熱などの複合現象が取り扱われる。従来のSIMMER-IIIの、いわゆる伝熱律速の概念に基づく蒸発/凝縮モデルでは、例えば、気相から気液界面までの熱流束と気液界面から液相までの熱流束との差を潜熱で除すことによって凝縮速度が評価される。ところで、気相に非凝縮成分が混在する場合、拡散抵抗の存在によって気相が純蒸気である場合と比べて気液界面の凝縮速度が著しく低下することが知られている。この現象を適切に記述するため、拡散律速の概念に基づく新たな蒸発/凝縮モデルの導入が行われてきた。また、このモデルを検証するための気泡凝縮実験が九州大学との共同研究として行なわれている。本研究では、まず、この気泡凝縮実験で得られた可視化画像から気泡径やボイド率などを定量化するための画像処理プログラムを構築し、その妥当性を検討した。次に、SIMMER-IIIによる解析を行い、解析結果を画像処理によって定量化した実験結果と比較した。その結果、拡散律速型の蒸発/凝縮モデルを導入したSIMMER-IIIは、伝熱律速型の蒸発/凝縮モデルを用いた従来の解析と比べて、非凝縮成分が混在する気泡の凝縮過程をより適切に再現できることが明らかになった。

報告書

鉛冷却高速炉の炉心損傷事故事象解析-12年度成果-

飛田 吉春; 藤田 朋子; 藤田 哲史

JNC TN9400 2001-050, 4 Pages, 2001/03

JNC-TN9400-2001-050.pdf:1.68MB

核燃料サイクル開発機構では、安全確保を前提に「経済性向上、資源の有効活用、環境負荷低減、核不拡散性の確保」を目標として、実用化に向けて競争力のある高速炉プラントを創出する実用化戦略調査研究を進めている。本報告書では、この調査研究において実用化炉の候補概念の一つとして検討されている重金属冷却高速炉の炉心安全性の特徴を明らかにすることを目的として実施した炉心損傷事故解析における事象進展について報告する。解析の結果、被覆管の溶融移動とプレナムガス放出によるボイド反応度挿入は緩慢であるため、再臨界を駆動することはないことが示された。一方、炉心損傷が進展して崩壊した燃料粒子の単相の鉛冷却材に分散した状態では、名乗り冷却材の流れによる燃料集中で再臨界が駆動される可能性のあることが明らかとなった。また、事故影響の炉容器内格納性の観点からは、高温化した鉛に対する一時系バウンダリ、炉容器内構造物及び崩壊熱除去機能の健全性維持が重要となることが指摘された。

報告書

FBR安全性実験炉における中性子ホドスコープシステムの検討

深野 義隆; 小西 賢介

JNC TN9400 2001-035, 65 Pages, 2001/02

JNC-TN9400-2001-035.pdf:2.64MB

FBR安全性炉内試験計画(SERAPH計画)では、試験燃料の運動に伴う密度変化を高い時間分解能で計測する必要がある。これを可能とする有力な計測システム候補として高速中性子ホドスコープシステムを検討し、概念構築を行った。本システムで用いる中性子検出器については、小型化及び感度の向上方策を検討し、設計概念を具体化した。また、3次元モンテカルロ計算によるコリメータ内中性子散乱挙動の評価及び光学的条件の検討により、コリメータ、スロット等のシステムの最適化を実施した。さらに、これら具体化された検出器概念、システム概念を基に、単ピン、複数ピン束、プール試験等主要試験の計測性能を定量化し、SERAPH試験に要求される計測性能を充足することを示した。

報告書

Study On Drag Coefficient For the Particle/droplet with Vapor Film

曹 学武; 飛田 吉春

JNC TN9400 2001-055, 45 Pages, 2000/11

JNC-TN9400-2001-055.pdf:1.24MB

燃料-冷却材相互作用(FCI:Fuel Coolant Interaction)では、冷却材中を運動している高温粒子・液滴が蒸気膜で覆われていることが特徴である。この高温粒子・液滴の抵抗係数が開発されていない。本研究では、基礎保存式から、層流と乱流の条件での単一の高温粒子・液滴に対する抵抗係数の無次元抵抗関係式を開発した。この抵抗係数はRe数、蒸気と冷却材との密度比及び粘度比、そして本研究で新たに導入した2つの無次元数の関数として表現する。単一粒子モデルと混合粘性モデルから、層流と乱流の条件で、多粒子流体体系での高温粒子・液体の抵抗係数の無次元抵抗関係式を開発した。この関係式をSIMMER-IIIコードに組み込み、QUEOS実験の解析に適用して、結果に実験結果との一致は適切に改善された。

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