Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
池田 隆司; Boero, M.*
Journal of Chemical Physics, 143(19), p.194510_1 - 194510_7, 2015/11
被引用回数:30 パーセンタイル:76.81(Chemistry, Physical)最局在ワニエ関数を基にした第一原理ベースのファンデルワールス補正を実装しアルカリ金属イオン水溶液における性能と信頼性を調べた。よく使われているrevPBE GGA汎関数と組み合わせると水分子の構造と動的性質のどちらにも無視できない影響があり、特にアルカリイオンの水和殻に対して顕著な影響があることがわかった。これらの影響はより強い構造形成イオンおよび構造破壊イオンにおいてより明瞭であった。さらに、水分子の拡散係数と再配向相間時間が系統的な変化を示し、長距離分散補正を無視した場合よりも実験結果をよく再現することがわかった。
池田 隆司; Boero, M.*
Journal of Chemical Physics, 137(4), p.041101_1 - 041101_4, 2012/07
被引用回数:30 パーセンタイル:73.87(Chemistry, Physical)常温常圧下の水中でのRbとCsの水和構造と分極を第一原理分子動力学を用いて調べた。ワニエ関数に基づいた系統的な電子状態の解析からイオンの第一水和殻内の水分子のもつ双極子モーメントが原子番号とともにわずかに増大することがわかった。また、重アルカリイオン、特にCsの分極が非対称な水和構造を安定化させる傾向があることがわかった。
Wang, X.*; Hou, Z.*; 池田 隆司; Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; Boero, M.*; 尾嶋 正治*; 柿本 雅明*; 宮田 清蔵*
Physical Review B, 84(24), p.245434_1 - 245434_7, 2011/12
被引用回数:32 パーセンタイル:76.12(Materials Science, Multidisciplinary)窒素がドープされたジグザググラフェンリボンの構造及び電子的性質を端の炭素の終端を1水素と2水素の比率をさまざまに変えて密度汎関数により調べた。われわれの以前の仕事で触媒活性に重要な役割を持つと主張した端の隣のグラファイト状窒素の安定性は2水素終端された炭素の割合が増えるにつれて増大することがわかった。さらに、2水素終端された端の炭素は室温で酸素が存在する条件下では容易に1水素終端に変わることがわかった。われわれの結果をもとに、端の炭素の終端の水素化の程度をコントロールすることにより窒素ドープグラフェンの酸素還元触媒活性が増強できることを提案する。また本研究でわれわれが対象とした窒素のX線吸収スペクトルと発光スペクトルにおける特徴も示す。
Hou, Z.*; Wang, X.*; 池田 隆司; Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; Boero, M.*; 尾嶋 正治*; 柿本 雅明*; 宮田 清蔵*
Journal of Physical Chemistry C, 115(13), p.5392 - 5403, 2011/03
被引用回数:38 パーセンタイル:72.22(Chemistry, Physical)水素によるグラフェンエッジの終端に関する情報を得るためにナノグラフェンの炭素K端X線吸収スペクトルを密度汎関数計算によって調べた。われわれの結果は、エッジの終端の仕方によって化学結合状態とエッジに局在した状態が異なってくるために、エッジ近傍の炭素原子の1準位の束縛エネルギーが大きく影響を受けることを示している。ジグザググラフェンナノリボンに対する理論スペクトルでは1つの水素と2つの水素によるエッジ終端の比に依存してピークと相対的に異なる位置にショルダーが現れることがわかった。さらに、実験で観測されているピークとピークの間の構造はエッジでのC-HとC-H結合の状態に由来することがわかった。
池田 隆司; Boero, M.*; Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; 尾嶋 正治*; 尾崎 純一*; 宮田 清蔵*
Journal of Physical Chemistry C, 114(19), p.8933 - 8937, 2010/05
被引用回数:62 パーセンタイル:83.31(Chemistry, Physical)カーボンアロイ触媒(CAC)が燃料電池の白金代替電極触媒として注目されている。この理論計算による研究では、第一原理分子動力学によってCAC触媒の露出した端での可能な酸素吸着及び酸素還元過程を調べている。われわれのシミュレーションは、ホウ素と窒素の共ドープは安定性と反応性の両面からCAC触媒の活性をさらに向上させる有力な方法であることを示唆している。
池田 隆司; Huang, S.-F.*; Boero, M.*; 寺倉 清之*
白金代替カーボンアロイ触媒, p.121 - 138, 2010/04
グラフェンに窒素をドープした系の電子状態計算と、第一原理分子動力学に基づいたシミュレーションの結果から、カーボンアロイ触媒の酸素還元反応に対する触媒機能がどのように説明されるかを解説した。
Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; 尾崎 泰助*; 池田 隆司; Boero, M.*; 尾嶋 正治*; 尾崎 純一*; 宮田 清蔵*
Physical Review B, 80(23), p.235410_1 - 235410_12, 2009/12
被引用回数:168 パーセンタイル:97.3(Materials Science, Multidisciplinary)最近の研究により、窒素をドープしたカーボンアロイ触媒が燃料電池におけるカソード触媒の有力な候補であることが示唆されている。この論文は単純なクラスターモデルを用いて窒素ドープによって触媒活性が増強されるミクロな機構を明らかにすることを目的としている。密度汎関数理論に基づいた計算からドーパントの配置による電子構造及び安定性の違いを解析した。さらに、窒素とホウ素がコドープされた場合に解析を拡張することによって、窒素とホウ素のコドープによるさらなる触媒活性の向上を説明する2つの可能なシナリオを提案した。
池田 隆司; Huang, S.-F.*; Boero, M.*; 寺倉 清之*
グラフェンの機能と応用展望, p.46 - 59, 2009/07
グラフェンに窒素をドープした系の電子状態計算と、第一原理分子動力学法に基づくシミュレーションの結果から、カーボンアロイの酸素還元反応に対する触媒機能がどのように説明されるかを解説した。
池田 隆司; Boero, M.*; 森川 良忠*
日本物理学会誌, 64(4), p.256 - 262, 2009/04
経験パラメータを用いない第一原理電子状態計算に基づいたシミュレーションにより、気相反応のみならず凝縮系での化学反応の素過程が原子・分子レベルでよく理解できるようになってきた。本稿では、第一原理計算に基づいた化学反応シミュレーションの現状を、表面,界面、及び生体系での反応を例に概観し、課題についてまとめる。
池田 隆司; Boero, M.*; Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; 尾嶋 正治*; 尾崎 純一*
Journal of Physical Chemistry C, 112(38), p.14706 - 14709, 2008/09
被引用回数:451 パーセンタイル:99.39(Chemistry, Physical)窒素をドープした炭素材をもとにした触媒が固体高分子形燃料電池の白金代替電極触媒として注目されている。本研究では、カーボンアロイ触媒における可能な酸素の吸着状態と吸着した酸素の還元過程をシミュレーションにより調べた。カソードの環境を模擬した分子動力学シミュレーションにより酸素分子の吸着は触媒材料のモルフォロジーと原子構造に依存することがわかった。また、カーボンアロイの特定の位置に窒素をドープすると金属がなくても触媒活性を示すことが明らかとなった。
池田 隆司; Boero, M.*; 寺倉 清之*
Journal of Chemical Physics, 127(7), p.074503_1 - 074503_8, 2007/08
被引用回数:142 パーセンタイル:97.62(Chemistry, Physical)水中のMgとCaの水和構造をカーパリネロ法に基づいた束縛条件つき分子動力学により調べた。反応座標として金属イオンに対する酸素の配位数を用いることにより、第1水和殻の構造の違いにより水和錯体を識別することができた。自由エネルギープロファイルを評価することにより、Mgではglobal minimumは八面体状に配置したかなり安定な6配位構造であることを明らかにした。一方、Caでは自由エネルギー曲線は幾つかの浅い極小を持つ。このことは、Caの水和構造がかなり変化しやすいことを示唆している。シミュレーションの結果をもとに、水和水の交換反応についても議論した。
Boero, M.*; 池田 隆司; 平田 勝
Annual Report of the Earth Simulator Center April 2005 - March 2006, p.267 - 270, 2007/01
本研究課題は溶液内化学反応のシミュレーションに必要な技術開発を行うことにより、材料研究やバイオ関連研究のさらなる高度化を目指した共同プロジェクトである。昨年度にQM/MM(量子化学/分子力学)法を導入することで計算コスト低減を実現し、さらにメタダイナミクスを導入し自由エネルギー面の探査を可能とした。これらの手法を用いて、今年度はDNAでの電荷移動過程の詳細を検討したところ、グアニン基間の電荷移動とプロトン移動が連動していることを明瞭に示す結果を得た。
池田 隆司; Boero, M.*; 寺倉 清之*
Journal of Chemical Physics, 126(3), p.034501_1 - 034501_9, 2007/01
被引用回数:145 パーセンタイル:97.65(Chemistry, Physical)常温常圧下でのLi, Na、及び、Kの水和構造とそのダイナミクスを第一原理分子動力学により調べた。シミュレーションにより3つのアルカリイオンの異なる水和挙動が再現された。水分子の自己拡散係数と回転相関時間のイオン濃度依存性を解析することにより、LiとKは、それぞれ構造形成イオン,構造破壊イオンに分類されるが、Naは弱い構造破壊イオンとして働くことが示唆された。電子構造を解析することにより、NaとKの第一水和殻内にある水分子の双極子モーメントが約0.1Debye減少することがわかった。
Boero, M.*; 池田 隆司; 伊藤 悦朗*; 寺倉 清之*
Journal of the American Chemical Society, 128(51), p.16798 - 16807, 2006/12
被引用回数:55 パーセンタイル:77.09(Chemistry, Multidisciplinary)QM/MMハイブリッド法と近年導入されたメタダイナミクス法を組合せてbovine Hsc70 ATP合成酵素のシミュレーションを実行することにより、Mg金属カチオンのどの水和水がATP加水分解反応の初期段階のトリガーとして働くかを示した。さらに、実験で調べることが困難な反応機構の詳細を明らかにした。
池田 隆司; Boero, M.*; 寺倉 清之*
no journal, ,
水中のMgとCaの水和構造をカーパリネロ法に基づいた束縛条件つき分子動力学により調べた。反応座標として金属イオンに対する酸素の配位数を用いることにより、第1水和殻の構造の違いにより水和錯体を識別することができた。自由エネルギープロファイルを評価することにより、Mgではglobal minimumは八面体状に配置したかなり安定な配位構造であることを明らかにした。一方、Caでは自由エネルギー曲線は幾つかの浅い極小を持つ。このことは、Caの水和構造がかなり変化しやすいことを示唆している。シミュレーションの結果をもとに、水和水の交換反応についても議論した。
池田 隆司; Boero, M.*; 寺倉 清之*; 尾嶋 正治*; 尾崎 純一*
no journal, ,
窒素ドープしたカーボンアロイ触媒が固体高分子形燃料電池の空気極における酸素分子還元反応の有力なPt代替触媒として注目を集めている。さらなる触媒機能の高度化のためには、触媒活性点や反応機構のミクロな理解が必須である。本研究では、炭素材を縁のあるグラフェンシートとして簡素化し、第一原理電子状態計算を基盤とした分子動力学計算により、グラフェンにおける触媒活性に寄与する窒素の配置、及び触媒活性点での酸素分子還元反応の反応機構を調べている。これまでに、窒素をグラフェンの特定の位置にドープすると金属がなくても触媒活性を示すことを見いだしている。われわれのシミュレーションによって示唆された触媒活性に寄与する窒素の配置は、放射光を用いた分光実験によって得られた結果と矛盾していない。本発表では、これまでに得られた結果をまとめて紹介する予定である。
池田 隆司; Boero, M.*; Huang, S.-F.*; 寺倉 清之*; 尾嶋 正治*; 尾崎 純一*; 宮田 清蔵*
no journal, ,
窒素をドープしたカーボンアロイ触媒が固体高分子形燃料電池の空気極における酸素分子還元反応の有力なPt代替触媒として注目を集めている。触媒活性のさらなる向上のためには、触媒活性点と反応機構のミクロな理解が必須である。本研究では、炭素材を端のあるグラフェンシートとして簡素化し、第一原理電子状態計算を基盤とした分子動力学計算により、グラフェンにおける触媒活性に寄与する窒素の配置、及び触媒活性点での酸素分子還元反応の反応機構を調べている。これまでに、窒素をグラフェンの特定の位置にドープすると金属がなくても触媒活性を示すことを見いだしている。われわれのシミュレーションによって示唆された触媒活性に寄与する窒素の配置は、放射光を用いた分光実験によって得られた結果と矛盾していない。本発表では、第一原理分子動力学に基づいた化学反応のシミュレーションによって得られたカーボンアロイ触媒の酸素還元反応過程を報告する。