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柴田 恵一; 浅見 哲夫*; 渡部 隆*; 渡辺 幸信*; 山室 信弘*; 井頭 政之*; 北沢 日出男*
JAERI-Research 2003-021, 49 Pages, 2003/09
JENDL-3.3のために中重核領域の中性子核データ評価を行った。この仕事は、前版JENDL-3.2の欠点を解消するために行われた。最新の測定値及び理論計算値を考慮して、評価済データの精度向上に努めた。同位体データとの不一致を解消するために、JENDL-3.3では炭素,バナジウム以外天然元素データは作成しなかった。
柴田 恵一; 河野 俊彦*; 中川 庸雄; 岩本 修; 片倉 純一; 深堀 智生; 千葉 敏; 長谷川 明; 村田 徹*; 松延 廣幸*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(11), p.1125 - 1136, 2002/11
被引用回数:669 パーセンタイル:96.97(Nuclear Science & Technology)前版JENDL-3.2のフィードバック情報及び各種ベンチマークテストの結果をもとに、新版JENDL-3.3のための評価が行われた。JENDL-3.2での大きな問題点は新版により解決された。即ち、熱中性子炉体系での臨界性過大評価はUの核分裂断面積及び核分裂中性子スペクトルの改訂により解消された。また、重要な重核での不適切な2次中性子エネルギー分布は統計模型計算に置き換えられた。さらに、中重核での天然元素及び同位体評価値間の矛盾も無くなった。一方、20核種について共分散データを収納した。JENDL-3.3の信頼度は原子炉及び遮蔽に関するベンチマークテストにより検証された。ベンチマークテストの結果は、JENDL-3.3の予測精度がJENDL-3.2を上回ることを証明した。
千葉 敏; 深堀 智生; 柴田 恵一; Yu, B.*; 小迫 和明*; 山室 信弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(2), p.187 - 194, 2002/02
被引用回数:16 パーセンタイル:69.75(Nuclear Science & Technology)核融合中性子工学で重要な水素からBiに至る79核種、13元素に対して二次中性子の二重微分断面積(DDX)の評価を行った。本プロジェクトがスタートした際のJENDL汎用ライブラリーの最新版JENDL-3.1のデータをベースにして、中重核に対しては光学模型、DWBA、前平衡及び統計模型計算を行い、系統式を用いて評価した。ただし軽い核に対しては別の手法を用いた。さらにH, Be及びフッ素より重い元素に対しては放出される荷電粒子のDDXも与えた。本評価結果は中性子、荷電粒子とも実験値を良い精度で再現できることがわかった。この結果はENDF-6フォーマットで編集され、1999年にJENDL Fusion File 99として公開された。
柴田 恵一; 深堀 智生; 千葉 敏; 山室 信弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(12), p.1171 - 1177, 1997/12
被引用回数:18 パーセンタイル:78.8(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究所中性子科学研究センターにおける水銀ターゲットシステムの設計のために、水銀の安定同位体(Hg,Hg,Hg,Hg,Hg,Hg,Hg)の中性子核データを10eV~20MeVのエネルギー範囲で評価した。評価した物理量は、全断面積、弾性・非弾性散乱断面積、捕獲、(n,2n),(n,3n),(n,p),(n,d),(n,),(n,np)及び(n,n)反応断面積、線生成断面積、共鳴パラメータ及び放出中性子、線の角度・エネルギー分布である。評価は、主に原子核模型による理論計算値を基にした。反応断面積の決定は、統計模型コードEGNASH2及びCASTHYを用いて行い、評価値結果はENDF-6フォーマットで編集した。
関 泰; 川崎 弘光*; 山室 信弘*; 飯島 俊吾*
JAERI-M 91-109, 312 Pages, 1991/06
核融合炉の放射化計算のために、放射化データが必要である。本報告書は、放射化計算コードシステムTHIDA-2で使用するために、最新の実験、計算等に基づいて評価した放射化データを図形表示したものである。核融合炉の設計の立場から関心がある152各種に関する核種変換と崩壊方式のデータ、核種変換断面積及び遅発ガンマ線放出データを収録した。本報告書は、1982年に編集した116核種に関する放射化データの報告書を、最新のデータで置き換え、さらに拡張したものでる。前回の報告書は、放射化データの参照と不適当なデータの摘出、修正に極めて有効であった。
山室 信弘*; 飯島 俊吾*; 浅見 哲夫*
JAERI-M 91-006, 65 Pages, 1991/02
1987年度より開始された放射化断面積データファイルの作成も本年で第3年次となった。かねて選定されていた59元素の放射化生成核の半減期が1日以上のものについては一応終了することになる。今年度評価された核種は、Zn,As,Sr,Y,Pd,Ba,Sm,Tb,Os,Irの10元素であるが、昨年度のHf,Re,Pb,Biについても改訂作業が進められた。中性子エネルギーはJENDL-3ファイルなどと同様10eVから20MeVであり、計算・評価の結果はENDF/B-5フォーマットのファイル10の形式でディスクに納められた。本年度も昨年同様簡易入力核断面積計算システム第II版(SINCROS-II)で計算したもの、及びJENDL-3より断面積を採用し、GNASHによる計算を単に核異性体生成比の決定に用いることで求めたものの二つに区別できる。計算結果は実験データと比較され評価結果が妥当であることが示された。
山室 信弘*
JAERI-M 90-006, 64 Pages, 1990/02
簡易入力核断面積計算システム第II版(CINCROS-II)が完成した。第II版では第I版に含まれていた。諸機能が一層改善され、また核断面積を利用するために必要ないくつかのプロセスコードが用意された。中性子と陽子の光学モデルポテンシャルがそれぞれ2種類内蔵されてその選択が可能となり、捕獲断面積の実験値による規格化、反応幅の変動に対する補正が取り入れられた。核断面積の計算をするとき、推奨される方法が述べられている。本システムは実験データの無い核断面積の予測に用いられるだろう。
山室 信弘*; 飯島 俊吾*
JAERI-M 89-129, 98 Pages, 1989/09
原子炉や核融合炉での中性子照射に伴う放射性核種生成の評価を行うため、放射化断面積データファイルの整備が必要であり、最終的には2000種類以上の放射化断面積データが収納される予定である。そのために放射化断面積データファイルの作成作業が1987年度より開始されているが、今年度はその作業の一部として、NiからWに至る14元素を対象に中性子断面積の評価と整備が行なわれた。中性子エネルギーは10eVから20MeVの範囲が扱われている。本報告書では、まず簡易入力核断面積システム(SINCROS)による計算方法と結果の検討を述べ、次にJENDL-3から断面積を採用した場合の処理方法を述べる。計算結果は実験データと比較され結果の有用性が示されている。放射化断面積データファイルとしてはENDF/B形式におけるファイル8、9および10が用いられ、計算結果がこれらのファイル形式に従ってディスクに収められた。
山室 信弘*
JAERI-M 88-140, 76 Pages, 1988/07
統計モデル及び前平衡モデルを用いて、原子核断面積をできるだけ効率的かつ容易に計算するため、簡易入力形式を持つ計算システムを開発した。システムはELIESE-GNASH接続プログラムとDWUCKプログラムから構成されており、グローバル光学モデルポテンシャルの一組が組み込まれている。離散準位デークはENSDFファイルから作られたデータを補正し、かつ入力形式を変換して用意される。
菊地 康之; 浅見 哲夫; 中沢 正治*; 飯島 俊吾*; 山室 信弘*; 関 泰; 中島 豊; 長谷川 明
JAERI-M 84-010, 426 Pages, 1984/03
シグマ研究委員会主催の核データ研究会が1983年11月30日、12月1日の2日間、日本原子力研究所の東海研究所において開催された。今年度の研究会の主題は、(1)核データ評価者のための断面積測定法の解説、(2)JENDL-2の検証、(3)感度解析とその応用、(4)JENDL-3の評価、(5)トピックスであった。又、主題(1)に関連してポスター発表「国内における断面積の微分測定法及び積分実験の紹介」が実施された。このポスター発表は当研究会としては初めての試みであったが、19件もの発表があり極めて盛況であった。本報告書は、これらの報文集をまとめたものである。なお、ポスター発表の内容は第2分用にまとめた。
山室 信弘*; 椙山 一典*; 浅見 明
日本原子力学会誌, 17(7), p.349 - 356, 1975/07
表題の会議の概要を断面積の測定に重点を置いて記述する。この会議は、3月3日から7日までワシントンで開催され、200以上の論文が発表された。参加者は約350人、そのうち1-4は外国人である。会議の主題は微視的断面積の測定と、これら断面積データの原子炉工学への応用である。前者に関する主なセッションは、(1)装置と技術,(2)断面積と中性子束の標準,(3)断面積の評価と計算,(4)分裂および非分裂核に関する断面積測定である。後者の主題に関しても簡単に紹介する。