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飛田 健次; 濱松 清隆; 原野 英樹*; 西谷 健夫; 草間 義紀; 木村 晴行; 滝塚 知典; 藤枝 浩文*; 荘司 昭朗; 仙田 郁夫*; et al.
Proc. of 5th IAEA Technical Committee Meeting on Alpha Particles in Fusion Research, p.45 - 48, 1997/00
JT-60Uの実験結果と計算機シミュレーションの結果に基づいて、ITERの負磁気シア運転における高エネルギー粒子(粒子及び中性粒子入射イオン)の閉じ込めと損失を評価した。JT-60Uにおけるトリトン閉じ込め実験及び荷電交換中性粒子測定の結果は、負磁気シア・プラズマでは高速イオンの粒子損失が通常磁気シアに比べ非常に多いことを示す。このような粒子損失はITERにおいて深刻な問題となりうる。実際、軌道追跡モンテカルロ・コードを用いてITERの負磁気シア運転における粒子損失を評価したところ、損失パワーは25%、第一壁への熱負荷は0.8MW/mに達し、第一壁設計限界(1MW/m)に近いことがわかった。ITERの中性粒子入射加熱については、第一壁熱負荷は十分に低いが、パワー損失が20%に達するためリップル損失の低減が必要である。
藤枝 清; 竹内 徹; 高津戸 裕司; 今井 勝友; 小澤 健二; 堀米 利元; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-187, 41 Pages, 1991/07
「常陽」の原子炉容器ナトリウム液面計は,安全保護系に組み込まれている3本の誘導式ナトリウム液面計で構成されている。その測定範囲は,1本が長尺型で通常液位に対して+350mm-1600mm,他の2本は,+ー350mmで,1次主配管の下部レベルまでカバー出来るが,-1600mm以下の原子炉容器内ナトリウム液位を監視する手段がなかった。 このため1次補助冷却系の吐出配管が原子炉容器最下部まで挿入されていることから,1次補助冷却系電磁ポンプの吐出圧力計の指示値を用いて原子炉容器内ナトリウム液位を求めることが出来ると判断し,原子炉容器内ナトリウム液位と1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力の関係を求める試験を実施した。試験の結果(1)1次補助冷却系を用いて燃料集合体上部までの原子炉容器内ナトリウム液位を推定することは,十分可能である。また,原子炉容器内ナトリウムドレン中の試験によって,原子炉容器内ナトリウムが47.5m3/hの速度で低下している過渡時においても,1次補助冷却系を用いて原子炉容器内ナトリウム液位の推定が可能であることを確認した。(2)1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力,ナトリウム循環流量およびナトリウム温度から,原子炉容器内ナトリウム液位を求める近似式を導出した。(3)測定データを基に多重回帰分析を行い,1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力およびナトリウム循環流量から,原子炉容器内ナトリウム液位を推定出来るグラフを作成した。
則次 明広; 伊吹 正和; 野口 浩二; 星野 勝明; 塙 幹男; 藤枝 清; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-042, 500 Pages, 1991/02
本報告書は、高速実験炉「常陽」第8回定期点検期間中の平成2年2月2日から12日、及び平成2年3月12日から22日の2回に分けて実施した電源設備定期点検時のプラント操作及び経験、更に今後電源設備点検を実施する場合に考慮すべき項目等についてまとめた。今回の電源設備点検は、受電設備(常陽変電所)、一般系電源設備B 系、非常系電源設備D 系、無停電電源設備の整流装置、インバータ及び電源盤について行った。電源設備の点検は、1次・2次主冷却系にナトリウムを充填したまま炉心崩壊熱を主冷却系で除熱する状態と、ナトリウムをGL-8600mm までドレンして炉心崩壊熱除去及び予熱を予熱N2ガス系で行う状態で実施した。点検前後のプラント操作及び電源操作は直員が行い、電源操作をする時は、運管及び点検担当者が立ち会う体制で実施した。今回の電源設備定期点検のプラント操作を通して、2D-P/C特殊受電時に2S-P/Cのトリップ、及び7D-P/C特殊受電時に7S-P/Cのトリップを経験したが、運転員の迅速なプラント対応操作によりプラントに悪影響を及ぼすこともなく、第8回電源設備点検は、無事に予定通り終了した。
永井 均*; 竹内 徹*; 永山 哲也*; 小屋越 直喜*; 佐々木 和一*; 森本 誠*; 藤枝 清*
PNC TN9410 89-184, 18 Pages, 1989/03
高速実験炉「常陽」では、定検時における電磁ポンプダクト部の保護のためにオーバフロー及び純化系電磁ポンプについて、ナトリウム特殊ドレンを実施している。しかし、純化系電磁ポンプについては、これまでに凍結途中にガス導通が止まる等の事象が起こり、一度も完全なナトリウム特殊ドレンができなかった。このため、模擬配管によるガス導通水試験を行い、1次純化系導通水試験を行い、1次純化系特殊ドレン不可原因の推定を行った。模擬配管でナトリウム特殊ドレン時と同等の圧力を加え確認したところ、水平管と垂直管を結ぶ位置に液相部ができ、圧力が低くなるに伴い液相部が増える傾向が認められた。従って、その液相部が固まればガス導通が止まることになる。しかし、水平管はガス導通の様子が層状流となるため、電磁ポンプ位置が最後に固まる場合、ガス導通が止まってもナトリウム融解時の体積膨張を吸収する空間ができ、このため完全な特殊ドレンはできないものの、電磁ポンプ保護の目的を満足していると推定される。さらに、水試験の結果から、今回行った直接電磁ポンプへガス導通する方法については、設備の圧力制限上ガス導通できないことか判明した。
寺門 嗣夫; 小林 三郎*; 星野 勝明*; 竹内 則彦*; 松本 正樹*; 藤枝 清*; 青木 裕*
PNC TN9410 87-202, 424 Pages, 1987/07
電源設備点検時のプラント状態設定にあたっては、原子力プラント特有の問題、すなわち、機能を完全に停止することが許されない系統があること、電源構成が複雑多岐になっていること等を十分検討した上で決定する必要がある。本報告書は、高速実験炉「常陽」第4回定期点検期間中の昭和59年1月9日から1月23日、3月21日から26日にかけて実施した電源設備定期点検時のプラント操作、経験及び今後の点検時に反映すべき項目についてまとめたものである。
黒沢 龍一*; 竹内 徹*; 永山 哲也*; 磯崎 和則*; 村上 幸義*; 藤枝 清*; 光延 秀夫*
PNC TN9410 87-001, 22 Pages, 1987/01
高速実験炉「常陽」の補助冷却系統について、昭和57年1月から昭和61年9月までの運転実績を報告する。主な運転実績は次のとおりである。(1)1次補助冷却系統は大きな故障もなく、順調に運転された。1次補助冷却系の運転時間は約3400時間であり、主に運転は定期点検期間中における炉心崩壊熱除去の目的で行われた。1次補助循環ポンプが自動起動したのは65回であり、全ての起動停止は計画的な各種試験によるものであった。1次補助冷却系統へ冷却材ナトリウムを初充填した以後の系統運転時間は約3900時間となった。(2)2次補助冷却系統は100%流量で約34000時間運転された。その間、2次補助循環ポンプのトリップは11回発生した。トリップの内訳は外部電源喪失及び試験によるのが10回、補助循環ポンプコイル温度高によるものが1回であった。補助循環ポンプコイル温度高によるトリップは、原子炉停止中の昭和57年5月に発生した。原因は補助循環ポンプ冷却フィルターが目詰りしたため、コイルへの冷却風量が低下し、ポンプトリップへ至ったものである。プラントへの影響はなかった。この期間の2次補助冷却系の運転はほぼ順調であった。2次補助冷却系統へ冷却材ナトリウムを初充填した以後の系統運転時間は約73000時間となった。
中野 誠*; 吉野 弘之*; 藤枝 清*; 井上 晃次*
PNC TN942 84-01, 50 Pages, 1984/04
高速実険炉「常陽」における昭和57年度(57年4月1日58年3月31日)に発生した補修依頼についてまとめたので報告する。▲57年度は,56年度に引き続き第3回定期検査を58年3月まで行い,官庁検査に合格した。又MK―II炉心移行作業も12月まで行い,11月からMK―II性能試験が開始された。この間,臨界試験,低出力試験に続し,て,2月から出力上昇試験を実施し,3月12日に100MWに達した後,100MWで100時間運転して3月31日にMK―II100MWの使用前検査に合格した。▲57年度の修理依頼票発行件数は290件で前年度より若干増加してしいるが,これはMK―II炉心移行作業及び定期検査によるものと思われる。▲年1回の定期検査,月例点検,週間点検などが定着化しつつあるので,年度間における件数の増減はあまりないと考えられるが,施設,機器等の老朽化により今後は増加傾向になると予想される。▲依頼件数の290件のうち糸統別にみると,二次冷却糸,一次冷却系,補機冷却系,燃料取扱設備が上位を占めており全体に占める割合は増加し先鋭化している。▲依頼件数の多い系統は,56年度とほぼ等しいが,付属空調設備と補機冷却糸が入れ替っているのが特徴的である。▲補修に至った原因を分析してみると,計器,弁,制御盤の全体に対する比率が増大し,56年度までにみられた平担化現象から一転して先鋭化した結果が注目された。▲
佐藤 勲雄*; 中村 和夫*; 藤枝 清*; 伊藤 秀明*; 郡司 泰明*; 横田 淑生*; 岩田 秀三*
PNC TN941 83-27VOL2, 456 Pages, 1983/02
高速実験炉「常陽」の燃料取扱設備は照射用炉心構成作業に伴い、昭和57年1月初旬から12月末にかけて、これまでに経験したことのない多量の炉心構成要素を取扱った。ここでは、これらの炉心構成要素取替実績を示すとともに、燃料取扱設備データバンキングシステム(DBS)で得られたデータを掲載する。今後の燃料取扱設備の運転の参考となれば幸いである。
佐藤 勲雄*; 中村 和夫*; 藤枝 清*; 伊東 秀明*; 郡司 泰明*; 横田 淑生*; 岩田 秀三*
PNC TN941 83-27VOL1, 827 Pages, 1983/02
高速実験炉「常陽」は,昭和57年1月より「燃料・材料開発などの照射施設」として利用するため,増殖用(MK―I)炉心から照射用(MK―II)炉心への移行を実施した。本移行作業は,使用済炉心構成要素を新炉心構成要素へ各々290体交換する照射用炉心構成を主作業とし,制御棒上部・下部案内管交換,駆動部改造等のMK―II移行に伴う改造,及び関連作業として予備中性子検出系の設置,新燃料受入及び検査,使用済燃料プール間移送等の作業が実施された。昭和57年度中に熱出力100MWを達成するという目標のもとに綿密な計画を立て,当初の基本計画どおり,11月22日に臨界,12月23日に初期炉心構成作業を終了し,100MW性能試験に引継いだ。MK―2移行期間中に取扱われた炉心構成要素本数は,過去5年間の約2倍になり,また併行して行われた定期・自主検査及び保守・補修作業によって,燃料取扱設備の運転・保守に関する種々の経験並びに貴重なデータが得られた。本移行作業を実施するに当り検討された各種問題点,移行作業計画,移行作業実績及び保守・補修実績,移行作業期間に於ける諸成果等について報告する。
宮本 斉児; 中村 幸治*; 藤枝 浩文; 濱松 清隆; 及川 聡洋; 杉江 達夫; 草間 義紀; 芳野 隆治
no journal, ,
最近、われわれはTSCコードに光線追跡による電子サイクロトロン波(ECRF)の吸収/電流駆動を組み込んだシミュレーションモデルを開発した。このモデルにより、ITERの電流立ち上げ時の磁束消費を評価した。このモデルでは、実際のPFコイル,CSコイルの形状やECRFランチャーの配置が取り入れられており、ECRFの吸収分布や電流駆動分布が、プラズマの時間発展と自己無撞着に計算されている。ITERの現在のデザインではECRFは中心加熱/電流駆動となるが、比較のため周辺加熱/電流駆動の場合についても計算を行った。両方の場合について、プラズマ抵抗の低減による消費磁束抑制効果が見られた。周辺電流駆動の場合には、内部インダクタンスの低下によって、内部磁束消費が抑制される。しかしながら、中心電流駆動であっても、誘導電流は表皮効果により周辺部に誘導されるために、周辺駆動と同程度の内部磁束の抑制が期待できることを示した。
武智 学; 藤枝 浩文; 櫻井 真治; 松川 誠; 正木 圭; 芝間 祐介; 東島 智; 柴沼 清; 逆井 章
no journal, ,
JT-60SAの真空容器及び真空容器内機器の応力を評価するにはディスラプション時に発生するハロー電流や真空容器等に流れる渦電流の評価が非常に重要である。ディスラプション時に誘起されるこれらの電流を評価するために、ITERでも使用されているDINAコードの導入を行い、上方向及び下方向に移動する垂直位置移動現象(VDE)時と中心位置ディスラプション(MD)時のディスラプションシミュレーションを行った。ポロイダルハロー電流の最大値は、(1)MD時よりVDE時が、(2)電流消滅時間が長い方が、(3)上方向VDEより下方向VDE時の方が大きくなることが明らかとなった。下方向VDE時の方が大きくなるのは、計算の対象としたプラズマが下シングルヌル配位のプラズマであることに起因する。下方向VDEで電流消滅時間が30msのときの1.3MAはプラズマ電流5.5MAに対して約24%であるが、ITERの場合も同様な条件で約23%であり、ほぼ同様の結果となった。さらに、ポロイダルコイルやトロイダルコイル等の超伝導コイルのACロスの評価のためにディスラプション時のコイル電流の時間変化等を評価した。
武智 学; 藤枝 浩文*; 櫻井 真治; 正木 圭; 芝間 祐介; 松永 剛; 柴沼 清; 逆井 章
no journal, ,
DINAコードを用いたディスラプションシミュレーションを行い、JT-60SAの機器設計のための評価を目的としてポロイダルコイルの過電流,容器内コイルの電磁力等の評価を行った。DINAコードでは5.5MAプラズマのEOB(end of burn)での上方向及び下方向に移動する垂直位置移動現象(VDE)時と中心位置ディスラプション(MD)時のディスラプションシミュレーションを行った。この場合コイルの定格電流20kAに対して誘導電流は1.3kA程度となる。また、誘導電流の値はVDEやMDの場合においてプラズマの移動方向,電流消滅時間にほとんど依存しないことが確認された。さらにディスラプション時に高速位置制御コイルにかかる電磁力の評価を行った。16ターンと24ターンの場合において計算を行ったが、電磁力は24ターンの場合16ターンの場合の1.2倍程度であることが確認された。