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報告書

HTTR1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇事象,2; フィルタ付着物の調査と再発防止対策

根本 隆弘; 藤原 佑輔; 荒川 了紀; 長山 侑矢; 長住 達; 長谷川 俊成; 横山 佳祐; 渡部 雅; 大西 貴士; 川本 大樹; et al.

JAEA-Technology 2024-003, 17 Pages, 2024/06

JAEA-Technology-2024-003.pdf:1.91MB

RS-14サイクルに発生した1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇の原因を調査するため、フィルタ付着物を調査した。調査の結果、フィルタエレメント表面にシリコンオイルに起因する付着物を確認した。この結果から、フィルタ差圧上昇の原因は、1次ヘリウム純化設備ガス循環機のチャコールフィルタの性能劣化により、1次系内にシリコンオイルが混入したためであることが明らかとなった。また、この再発防止対策として、従来の1次ヘリウム純化設備ガス循環機の運転時間による管理に加え、チャコールフィルタの交換頻度を3年毎とする定期交換計画を新たに策定した。

報告書

HTTR1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇事象,1; 差圧上昇事象の原因調査

根本 隆弘; 荒川 了紀; 川上 悟; 長住 達; 横山 佳祐; 渡部 雅; 大西 貴士; 川本 大樹; 古澤 孝之; 猪井 宏幸; et al.

JAEA-Technology 2023-005, 33 Pages, 2023/05

JAEA-Technology-2023-005.pdf:5.25MB

HTTR (High Temperature engineering Test Reactor) RS-14サイクルの原子炉出力降下において、ヘリウムガス循環機のフィルタ差圧が上昇傾向となった。この原因を調査するため、1次ヘリウム純化設備のガス循環機の分解点検等を実施した結果、ガス循環機内のシリコンオイルミストがチャコールフィルタの性能低下で捕集できなくなり、1次系統に混入したためと推定された。今後は、フィルタ交換を実施するとともに、さらなる調査を進め、再発防止対策を策定する予定である。

論文

The Existence of memory effect on hydrogen ordering in ice; The Effect makes ice attractive

荒川 雅*; 鍵 裕之; Fernandez-Baca, J. A.*; Chakoumakos, B.*; 深澤 裕

Geophysical Research Letters, 38, p.L16101_1 - L16101_5, 2011/08

 被引用回数:15 パーセンタイル:39.06(Geosciences, Multidisciplinary)

水素の配置が秩序化した強誘電性の氷XIが宇宙に存在することは、その強いクーロン力の存在により、宇宙物理学や物理化学の分野の関心になっている。しかしながら、強誘電性氷が形成可能な温度領域が狭いことから、その宇宙全体への影響は限られていると考えられてきた。われわれは、中性子回折の実験から、微小な水素秩序領域が従来予測より高い温度で存在し、この秩序領域が氷XIを大きくバルク状に成長させることを発見した。この微小秩序領域は氷XIの残留構造であることから、これを氷の水素秩序化の「メモリー」と名付けた。このメモリーは少なくとも111Kまでは存在し、その影響により、太陽系の多くの氷が水素秩序化しており強誘電体でもあると推定される。この微小秩序領域は氷がかかわる宇宙化学的特性や進化の過程を支配している。

論文

Neutron diffraction study of hydrogen-ordered ice XI; Annealing effect and memory effect

荒川 雅*; 鍵 裕之; Fernandez-Baca, J. A.*; Chakoumakos, B. C.*; 深澤 裕

Physics and Chemistry of Ice 2010, p.329 - 338, 2011/03

KOD, NaOD, LiOD, Ca(OD)$$_{2}$$及びND$$_{3}$$を含有させた氷の中性子回折を測定した。KOD及びNaODを含有させた氷試料においては、通常の氷(Ih)の水素秩序相である氷XIの存在が確認された。一方で、Ca(OD)$$_{2}$$及びND$$_{3}$$を含有させた氷試料では氷XIが発生しなかった。すべての試料に対してリートベルド解析を用いて試料中の氷XIの質量比($$f$$)を求めた。一度氷XIに変化した経験のある試料は、経験したことのない試料よりも高い$$f$$の値を有することがわかった。この結果は、微小な水素秩序領域が氷XIとIhの転移温度以上で存在することが示唆している。また、$$f$$に対する含有物の種類と量の影響を分析したところ、低濃度の場合に高い$$f$$の値を示すことも明らかになった。以上の結果は、太陽系などに存在する氷の天体に大量の水XIが存在していることを示している。さらに、この論文では微小な水素秩序領域と原始太陽系における氷粒子の進化について考察した。

論文

Structure and properties of ferroelectric ice

深澤 裕; 荒川 雅*; 鍵 裕之; 山内 宏樹; Chakoumakos, B. C.*; Fernandez-Baca, J. A.*

Physics and Chemistry of Ice 2010, p.421 - 428, 2011/03

宇宙に存在する氷が強誘電体として存在するか否かは、その強い電気的な引力が宇宙での物質進化や水素結合にとって重要な要素であることから、大きな関心が寄せられている。われわれは、中性子回折と中性子散乱の実験から、カリウム,ナトリウム,リチウムといった不純物を混入させて秩序化の触媒として機能させた試料を育成し、その構造と物性を研究した。時間分割の回折実験は、水素秩序配置を有する強誘電性の氷XIが核生成し、約5日間、時間の経過に伴って成長することを示した。不純物を含有させた氷のうち、一度XIに変化した経験のある試料がそうではない試料に比べてより強い強誘電性を有することを見いだした。高圧下で強誘電性氷が存在することや、加圧下のアモルファス氷から強誘電性氷が発生することも示した。

論文

Annealing effects on hydrogen ordering in KOD-doped ice observed using neutron diffraction

荒川 雅*; 鍵 裕之; 深澤 裕

Journal of Molecular Structure, 972(1-3), p.111 - 114, 2010/05

 被引用回数:7 パーセンタイル:16.04(Chemistry, Physical)

これまでの研究では、氷XIの核形成は65K以下で起こると考えられてきた。しかし、本研究では、過去に氷XIを経験した試料においては、これまでに報告されてきたよりも高い温度(70K, 72K)でXIの成長が観測された。水素秩序化を経験したことのある氷には、110Kにおいても微小(数nm以下)な水素秩序化領域が存在し、それがテンプレートとなり、XIの成長が起こったことが示唆された。本成果は、普通の氷Ihの中の短周期の水素秩序化構造の存在を示す、極めて重要な発見である。

論文

Performance of the main ring BPM during the beam commissioning at J-PARC

外山 毅*; 荒川 大*; 平松 成範*; 五十嵐 進*; Lee, S.*; 松本 浩*; 小田切 淳一*; 手島 昌己*; 飛山 真理*; 橋本 義徳*; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.981 - 983, 2010/05

J-PARC MRのビームコミッショニング中のBPMの運用経験について報告する。サブジェクトは、(1)特にビームダクトの段差の影響,(2)1秒平均に対し30ミクロンの位置分解能,(3)ビームを使った位置校正である。

論文

A Cubic-anvil high-pressure device for pulsed neutron powder diffraction

阿部 淳; 荒川 雅*; 服部 高典; 有馬 寛; 鍵 裕之; 小松 一生*; 佐野 亜沙美; 上床 美也*; 松林 和幸*; Harjo, S.; et al.

Review of Scientific Instruments, 81(4), p.043910_1 - 043910_5, 2010/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:30.81(Instruments & Instrumentation)

キュービックアンビルセルを中性子回折実験用に小型化し、J-PARC/MLFの工学材料回折装置「匠」で高圧下での粉末回折測定を行った。アンビル材,圧媒体の開発やバックグラウンドと試料以外からの高圧装置部品に由来する回折ピーク強度を減少させ、高圧下における試料からのきれいな回折パターンを測定することに成功した。本研究結果は、キュービックタイプの高圧実験装置とJ-PARCのパルス中性子源の組合せが、高圧下における物性研究の有力な手段になることを示している。

論文

High pressure experiments with the engineering materials diffractometer (BL-19) at J-PARC

阿部 淳; 服部 高典; 小松 一生*; 有馬 寛; 荒川 雅*; 佐野 亜沙美; 鍵 裕之; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 盛合 敦; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 215, p.012023_1 - 012023_6, 2010/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:81.43(Instruments & Instrumentation)

2008年から稼働し始めたJ-PARCの中性子実験施設MLFの工学材料回折装置「匠」に、高圧発生装置を持ち込み高圧中性子回折実験が可能であるか検討した。測定結果から高圧装置中にセットされた試料からの回折ピークが観測され、「匠」の光学系において高圧実験が可能であることが認められた。バックグランドノイズが高いなどの課題はあるが、本研究結果はJ-PARCにおいて初めての高圧中性子回折実験結果である。

論文

Laboratory measurements of infrared absorption spectra of hydrogen-ordered ice; A Step to the exploration of ice XI in space

荒川 雅; 鍵 裕之; 深澤 裕

Astrophysical Journal; Supplement Series, 184(1), p.361 - 365, 2009/09

 被引用回数:26 パーセンタイル:56.16(Astronomy & Astrophysics)

研究用原子炉から発する中性子を用いて氷中の水素の配置を研究し、通常の氷とは異なり、水素の配置が秩序化した氷(氷XIと呼ばれる)が宇宙に存在するとの仮説を提案している(Fukazawa et al. ApJ 2006)。この提案はサイエンス誌や新聞,テレビで報道されるなど一般にも関心が広がったが、仮説の実証方法ははっきりとしていなかった。今回、私たちは薄膜状の氷XIを作り、その赤外吸収のスペクトルを測定することに成功した。その結果、スペクトルに見える複数のピークが通常の氷より鋭くなることを発見した。天体望遠鏡や探査機によって、天王星から冥王星の距離に存在する氷の赤外スペクトルを測定すれば、氷XIが見つかると予測した。氷XIはプラスの水素が揃ったことで強誘電体の性質があり、電気的に強い力をもって結合する。もし赤外線の測定で宇宙に氷XIの存在が確認されたら、惑星の形成や物質の進化の過程に氷の電気的な力が大きく働いたといえる。現在、J-PARCの強い中性子ビームを用いて、秩序化の程度と赤外スペクトルの変化の関係を定量化しており、太陽系に一体どの程度の氷XIが存在するのか、その正確な量を観測と探査から解明していく。

口頭

さまざまな不純物を添加した氷XIの生成と水素秩序化のメモリー効果

荒川 雅*; 小松 一生*; 飯塚 理子*; 鍵 裕之; Fernandez-Baca, J. A.*; Chakoumakos, B.*; 山内 宏樹; 深澤 裕

no journal, , 

0.1から0.0001mol/lの不純物濃度の氷をさまざまな温度で静置した後、中性子回折の測定を行った。得られた回折パターンのリートベルト解析を行い、生成した氷XIの割合を決定し、どのような条件で氷XIが生成するのかを詳しく調べた。すると、氷XIの生成に要する時間や生成量は不純物の種類によらず、不純物濃度と温度履歴のみに依存することがわかった。一連の実験結果から、不純物由来のOH-が相転移の触媒としてはたらき、カチオンに由来する結晶歪みやクーロン力の影響はないと結論された。以上のことは、宇宙における氷XIの存在を裏付ける。さらに、相転移に適した不純物濃度及び温度履歴を明らかにした。

口頭

J-PARC工学材料回折装置「匠」を用いた高圧中性子回折実験

阿部 淳; 服部 高典; 有馬 寛; 佐野 亜沙美; 深澤 裕; 内海 渉; 小松 一生*; 荒川 雅*; 飯塚 理子*; 鍵 裕之*; et al.

no journal, , 

高圧下での中性子回折実験手法の確立を目指して、J-PARCのBL19「匠」に種々の高圧発生装置を持ち込んでの実験を行っている。これまで高圧装置部品の検討や入射系・受光系の遮蔽を行うことによりバックグラウンドの少ない高圧試料からの回折パターンを取得することに成功している。また高圧装置による中性子の吸収のために中性子の波長,回折角に依存した回折強度の減少が生じる。この高圧装置による吸収を補正する方法を検討し、結晶構造解析を行った。

口頭

工学材料回折装置「匠」を用いた高圧下中性子粉末回折実験

阿部 淳; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛; 深澤 裕; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 相澤 一也; 内海 渉; 小松 一生*; et al.

no journal, , 

J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に建設された工学材料回折装置「匠」は、物体内のひずみ応力測定を目的とした装置であるが、90度検出器バンクを主体とする光学系や大型機器を搭載可能な試料ステージが高圧実験を行うにも都合の良いものになっており、われわれは、匠を用いて高圧下での中性子粉末回折実験を推進するための種々の試験開発を行っている。高圧発生装置としては、海外の中性子実験施設において汎用的に使用されている1軸圧縮型のパリ-エジンバラプレスと日本で開発された6方向から試料を加圧できるパームキュービックアンビルセルを用い、中性子実験用に新規開発中のダイヤモンドアンビルセルの使用も検討している。アンビル材や圧媒体の中性子実験への最適化などを含めた多くの装置開発を行うとともに、バックグラウンドを低減させるための遮蔽対策などを行うことにより、J-PARCにおいて、高圧下での粉末中性子回折実験が可能になった。本発表では匠でのこれまでの高圧実験結果と今後の計画について報告する。

口頭

キュービックアンビル圧力発生装置を用いた中性子回折実験における吸収補正法の検討

阿部 淳; 小松 一生*; 有馬 寛*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 荒川 雅*; 鍵 裕之; 奥地 拓生*; 内海 渉

no journal, , 

高圧装置を用いた中性子回折実験では、入射及び散乱中性子が高圧装置により吸収され、散乱角・波長に依存した回折強度の減少が生じる。そのため、高圧装置を用いて得られた中性子回折パターンから構造情報を取り出すためには、高圧装置による中性子の吸収を補正する必要がある。吸収補正係数は、中性子が各高圧装置部品を透過する光路長と各高圧部品の中性子透過率から求まる。本研究では、その吸収補正法を確立するため、キュービック型の高圧発生装置に対してレイトレーシングによる光路長計算と高圧装置の吸収補正係数を算出するプログラムを開発した。小型のキュービックアンビル型高圧発生装置を用いてアルミナ粉末の中性子回折パターンを測定した。得られた中性子回折パターンの吸収補正を行い、結晶構造解析を行った。その結果、標準試料管を用いて得られた原子座標,温度因子とほぼ一致する結果となり、吸収補正が有効であることがわかった。

口頭

Memory of ice observed by neutron diffraction

深澤 裕; 荒川 雅*; 鍵 裕之; Chakoumakos, B.*; Fernandez-Baca, J. A.*

no journal, , 

中性子回折の実験から小さな水素秩序領域が高い温度で存在することが明らかになった。この小さな秩序領域は過去に形成された長周期秩序構造の残留構造であることから氷の「メモリー」構造と名称した。このメモリーは150K程まで存在しており、太陽系の氷の多くが強誘電体であることが予測される。この秩序構造は宇宙化学物質の進化の過程に深くかかわっている。

口頭

High-pressure activities in the new pulsed neutron source J-PARC

服部 高典; 有馬 寛; 佐野 亜沙美; 阿部 淳; 本田 充紀; 深澤 裕; 内海 渉; 奥地 拓生*; 大野 祥希*; 佐々木 重雄*; et al.

no journal, , 

試料が微小な高圧実験において、中性子のソースフラックスが小さいことから、10GPaを超える圧力下での中性子実験は一部の者に限られてきた。世界における近年のパルス中性子施設の建設により、高強度の中性子フラックスが得られるようになり、状況が変わりつつある。われわれも日本にできた新しいパルス中性子施設JSNSに触発され、高圧中性子実験を始めている。おもにこれらは2つの方策からなり、(1)既存の中性子ビームライン(NOVA, 匠)における高圧実験、(2)高圧専用の中性子ビームライン建設を行っている。本発表では、それらのアクティビティーを紹介する。

口頭

中性子及び赤外線による氷結晶の構造解明と惑星科学への応用

荒川 雅*; 鍵 裕之; Fernandez-Baca, J. A.*; Chakoumakos, B.*; 深澤 裕

no journal, , 

水素配置の秩序化した強誘電性の氷XIが宇宙に存在することは、その強い電気的な力のために、天文学や物理化学の分野で興味をもたらしている。しかしながら、その氷はある限られた温度範囲でのみ発生可能であることから、これがもたらす影響は限られているとも考えられていた。われわれは、中性子回折の実験から、強誘電性を持つ小さな水素秩序領域がより高い温度でも存在し、しかもその秩序領域がより大きな氷XIの成長を促していることを発見した。この微小な秩序領域は、氷XIの残留的な構造と言えるので、水素秩序氷の「メモリー」と名称した。このメモリーの存在が惑星科学にもたらす影響を本講演では考察する。

口頭

高圧発生装置を用いたJ-PARC「匠」での粉末中性子回折実験

阿部 淳; 有馬 寛; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 深澤 裕; 内海 渉; 小松 一生*; 荒川 雅*; 飯塚 理子*; 鍵 裕之; et al.

no journal, , 

これまでJ-PARCの「匠」を用いた高圧中性子回折実験を行ってきた。高圧発生装置には、海外の中性子実験施設で汎用的に使用されている一軸圧縮型のパリエジンバラプレスと日本で開発された試料を六方向から加圧するパームキュービックセル、及び大型のナノ多結晶ダイヤモンドをアンビル材に用いたダイヤモンドアンビルセルを使用している。これまで匠で行った高圧中性子回折実験の概要と吸収補正などのデータ解析方法、さらには補正したデータを用いた結晶構造解析について説明する。

口頭

「匠」でのPalm cubicマルチアンビル高圧発生装置を用いた中性子回折実験

阿部 淳; 服部 高典; 有馬 寛; 佐野 亜沙美; 内海 渉; 小松 一生*; 荒川 雅*; 鍵 裕之

no journal, , 

従来のマルチアンビル型高圧発生装置は、大型で巨大な油圧プレスに連結したものであり、各ビームラインに据え置きされたものである。しかし、われわれ研究グループは、各ビームラインへ持ち込むことが可能な小型でクランプ機構を備えるPalm cubicマルチアンビル高圧発生装置の開発に成功している。J-PARC/MLFのBL19工学材料回折装置「匠」において、この小型高圧発生装置を用いた中性子回折実験及び装置開発を行っている。これまでに高圧装置からのバックグラウンドと寄生散乱ピークを低減するための装置開発を行い、高圧試料からの解析に耐えうる中性子回折パターンを測定することに成功しているさらなる装置開発としてアンビルや圧媒体材等の検討を進めている。また、高圧装置を用いた中性子回折実験では、高圧装置部品が中性子を吸収することにより散乱角・波長に依存した回折強度の減少が生じるため、高圧装置による吸収の補正方法を検討し、吸収補正を行った回折パターンに対して結晶構造解析を行った。

口頭

J-PARC工学材料回折装置「匠」における高圧中性子回折実験の最新結果

服部 高典; 阿部 淳; 有馬 寛; 荒川 雅; 小松 一生*; 奥地 拓生*; 鍵 裕之; 内海 渉; Harjo, S.; 伊藤 崇芳

no journal, , 

これまで高圧中性子実験は、そのソースフラックスの不足のために限られたものであった。しかしながら現在、大強度陽子加速器施設J-PARCが建設され、高圧中性子実験が可能になってきた。高圧中性子実験は、これまでわれわれの手に入れることのできなかった情報(軽元素の位置や原子のダイナミックス)を提供するために、垂涎の的となっている。本稿では、J-PARC工学材料測定装置「匠」を用いての、初めての高圧TOF実験結果を紹介し、高圧中性子回折の今後の展開を述べる。

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