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五十嵐 慎一*; 板倉 明子*; 北島 正弘*; 中野 伸祐*; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 山本 博之; 北條 喜一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(5A), p.4179 - 4182, 2006/05
被引用回数:3 パーセンタイル:12.91(Physics, Applied)表面に局所的なストレスが加えられた場合、その反応性が変化する可能性が指摘されている。本研究ではシリコン基板に1013keVの水素イオンを照射(10ions/m)することにより局所的なふくれ(ブリスター)を作製し、ストレスの及ぼす表面反応性の変化に関する検討を試みた。この試料を大気曝露し表面を酸化させたところ、ブリスターの形状を反映した酸素分布が観測された。ブリスター形成による局所的なストレスが、酸化速度が促進させたためと考えられる。得られた結果から、ストレスを何らかの方法で変調させ局所的な表面反応の制御やパターニングが可能であることを明らかにした。
五十嵐 慎一*; 板倉 明子*; 北島 正弘*; 中野 伸祐*; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 山本 博之; 北條 喜一
表面科学, 25(9), p.562 - 567, 2004/09
材料表面に対し局所的な応力が加えられた場合、気体の吸着構造やその特性に変化が生じ、それとともに表面原子との反応性が変化する可能性が示唆されている。この現象を利用し、表面に意図的な応力変化を生じさせることにより、種々の領域において反応性の異なる表面を得ること、すなわち二次元パターニングの可能性が期待できる。ブリスターはガスイオン照射による表面のふくれであり、局所的な応力分布を生み出すと考えられる。本研究ではSi(100)表面に水素イオンを照射し、数ミクロン程度のブリスターを形成させ、その後大気暴露により表面を酸化させた。オージェ電子顕微鏡により、平坦な領域に比べ、ブリスターの周縁部で高い酸素強度が、またブリスター頂上部で低い強度が見られた。有限要素法によるブリスターの応力分布の計算から、周縁部では圧縮応力、頂上部では引っ張り応力が印加されており、得られた酸素の分布はこの応力分布と一致している。これらの結果は、応力による反応性の違いを反映した酸素パターニングが可能であることを示している。
宇理須 恒雄*; 北島 正弘*; 寺岡 有殿
応用物理, 71(1), p.114 - 115, 2002/01
従来より応用物理学会でも各種のビームによって誘起される表面化学反応に関する研究成果が発表されてきた。ビーム励起表面反応を極微細プロセスとその評価技術のシーズとして改めて見直すことは、原子レベルの革新的表面反応制御及び評価技術の開発が急がれる今日では是非必要と考えられる。そのような見地からシンポジウムを企画した。本報告ではレーザー,放射光,分子線,電子線,イオンビームによって誘起される表面反応やその解析に関する講演内容の概略を報告した。
岡本 眞實*; 北島 正弘*; 小林 慶規*; 木内 清*; 加納 茂機
日本原子力学会誌, 37(9), p.796 - 806, 1995/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)大洗工学センターでは,フロンティア材料研究の一環として,平成元年から5年度にかけ,高速の高温化,高耐食性化,長寿命化,高機能化などを最終 目的として,高速環境に適用可能な新型セラミックス,傾斜機能材,高性能 放射線遮蔽材および高性能制御材を創製するため,新成分系の最適な材料設計手法および製造プロセスの開発,基本的特性,耐食性,強度特性の評価を行った。その結果,いくつかの新素材について,最適な材料設計手法と製造プロセスを確立するとともに,新素材創製の見通しを得たので原子力学会誌に報告する。