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論文

Simulation of dynamics of carbon dust particles in the JT-60U tokamak

田中 康規*; Smirnov, R. D.*; Pigarov, A. Y.*; 竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 上杉 喜彦*; 大野 哲靖*

Journal of Nuclear Materials, 415(Suppl.1), p.S1106 - S1110, 2011/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:60.68(Materials Science, Multidisciplinary)

トカマク型核融合プラズマ装置の炭素材ダイバータ部には、高エネルギー密度流束が照射されるため、ダイバータ面からカーボンダストが発生する。このカーボンダストの発生は、ダイバータ板・第一壁の損耗,燃料トリチウムの取り込み・放射化,炉心プラズマ中への不純物混入等多くの問題に関与する課題である。このため、このダスト輸送を詳細に把握し制御することが重要である。本報では、ダスト輸送コードDUSTTを改良し、JT-60Uの背景プラズマに対して適用できるようにした。背景プラズマのパラメータはUEDGEコードを用いて計算し、この背景プラズマ中でのダスト粒子の3次元挙動を計算した。本計算においては、ダスト粒子の質量保存,エネルギー保存式も同時に解き、ダスト粒子の半径変化,温度変化も計算している。その結果、ダスト粒子の寿命はその軌道の最終段階でのイオン密度に依存することがわかった。

論文

Microdosimetric evaluation of the neutron field for BNCT at Kyoto University Reactor by using the PHITS code

馬場 大海*; 鬼塚 昌彦*; 中尾 稔*; 深堀 麻衣*; 佐藤 達彦; 桜井 良憲*; 田中 浩基*; 遠藤 暁*

Radiation Protection Dosimetry, 143(2-4), p.528 - 532, 2011/02

 被引用回数:8 パーセンタイル:53.23(Environmental Sciences)

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)治療場における腫瘍細胞及び正常細胞内のエネルギー付与分布の評価は、その治療効果推定のために不可欠である。そこで、京都大学原子炉実験所のBNCT治療場において、腫瘍細胞及び正常細胞を模擬した2種類の組織等価比例計数管(TEPC)を用いて、その付与エネルギー分布を測定した。得られた結果と、PHITSのマイクロドジメトリ計算機能を用いて計算した微少領域内付与エネルギー分布を比較したところ、両者は、比較的よく一致することが判明した。このことから、PHITSは、BNCTの治療場設計のために極めて有用なツールであることがわかった。

論文

Dynamics of ion internal transport barrier in LHD heliotron and JT-60U tokamak plasmas

居田 克巳*; 坂本 宜照; 吉沼 幹朗*; 竹永 秀信; 永岡 賢一*; 林 伸彦; 大山 直幸; 長壁 正樹*; 横山 雅之*; 舟場 久芳*; et al.

Nuclear Fusion, 49(9), p.095024_1 - 095024_9, 2009/09

 被引用回数:31 パーセンタイル:71.94(Physics, Fluids & Plasmas)

LHDヘリオトロン装置とJT-60Uトカマク装置におけるイオン系内部輸送障壁形成と不純物輸送のダイナミックスの比較について分析した。特に、両装置においてイオン温度等を測定する荷電交換分光装置の高性能化が行われ、次のような新しい知見を得ることができた。まず、内部輸送障壁の形成位置について、JT-60Uでは形成位置が外側へ拡大しつつ局在化するが、LHDではターゲットプラズマに依存して内側あるいは外側に移動する。また、不純物輸送に関しては、JT-60Uでは内向きの対流があるのに対して、LHDでは外向きの対流によって不純物ホールが形成されることを明らかにした。LHDにおいて観測された外向きの対流は、新古典理論の予想と相反しており、今後さらなる分析を行う予定である。

論文

Statistical analysis of fluctuation characteristics at high- and low-field sides in L-mode SOL plasmas of JT-60U

田中 宏彦*; 大野 哲靖*; 朝倉 伸幸; 辻 義之*; 川島 寿人; 高村 秀一*; 上杉 喜彦*; JT-60Uチーム

Nuclear Fusion, 49(6), p.065017_1 - 065017_7, 2009/06

 被引用回数:38 パーセンタイル:79.52(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UトカマクのLモードプラズマにおいて、強・弱磁場側のスクレイプオフ層の静電揺動の特性を高速掃引プローブにより計測し、確率密度関数を用いた統計解析結果を発表した。弱磁場側の赤道面付近では非拡散的輸送(Blob)による間歇的なバーストが頻繁に発生していることが観測された、一方、強磁場側ではイオン飽和電流揺動の確率密度関数はガウス分布に近い。バースト信号の持続時間と待ち時間の統計性を調べたところ、弱磁場側の持続時間はべき状則に従い、弱磁場側の揺動が自己相似性を有していることを示している。また自己相関時間解析では、弱磁場側の信号の相関時間は強磁場側に比べて非常に長いことが示された。既存の条件付平均化法(conditional averaging method)を用いて、弱磁場側のバースト信号について解析を行う際、ノイズの影響を低減するために、新たにVITA(Variable Interval Time Averaging)法を適用し、本手法がバースト形状の再構成に極めて有用な方法であることが明らかになった。

論文

Mutation induction by carbon ion beam irradiation in banana (${it Musa}$ spp.)

Reyes-Borja, W. O.*; Sotomayor, I.*; Garz$'o$n, I.*; Vera, D.*; Cede$~n$o, M.*; 田中 淳; 長谷 純宏; 瀬古澤 由彦*; 菅谷 純子*; 弦間 洋*

JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 89, 2008/03

Banana (${it Musa acuminata}$ AAA) is a world cultivated crop around tropical and subtropical areas. Black Sigatoka disease caused by ${it Mycosphaerella fijiensis}$ Morelet, is the most destructive disease and inveterate of this crop. Thus, radiation breeding could prove to be a viable method in banana breeding work. Carbon ion beam irradiation was applied to study critical doses, genetic variability and the response to black Sigatoka disease. Eight Gy was supposed to be the best dose to irradiate both banana cultivars. Eight plants were selected as possible candidates with a better response to black Sigatoka. In addition, a fast growing plant was observed and selected as earliness being an important characteristic for shortening the crop life cycle.

論文

Microdosimetric study for secondary neutrons in phantom produced by a 290 MeV/nucleon carbon beam

遠藤 暁*; 田中 憲一*; 高田 真志*; 鬼塚 昌彦*; 宮原 信幸*; 佐藤 達彦; 石川 正義*; 前田 直子*; 早渕 直文*; 静間 清*; et al.

Medical Physics, 34(9), p.3571 - 3578, 2007/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:25.93(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

重粒子線治療における線量評価において、荷電粒子による被ばく線量は精度よく測定されているが、2次中性子による被ばく線量を測定した例はほとんどない。したがって、本研究では、290MeV/nの炭素ビームをアクリルファントムに照射したときの2次中性子線量分布をTEPCを用いて測定した。その結果、重粒子線治療における中性子被ばく線量の寄与はそれほど大きくないことがわかった。また、測定値を粒子輸送計算コードPHITSによるシミュレーション結果と比較したところ、比較的よい一致が得られた。

論文

Alteration of resistance to black Sigatoka (${it Mycosphaerella fijiensis}$ Morelet) in banana by ${it in vitro}$ irradiation using carbon ion-beam

Reyes-Borja, W. O.*; Sotomayor, I.*; Garz$'o$n, I.*; Vera, D.*; Cede$~n$o, M.*; Castillo, B.*; 田中 淳; 長谷 純宏; 瀬古澤 由彦*; 菅谷 純子*; et al.

Plant Biotechnology, 24(3), p.349 - 353, 2007/06

 被引用回数:13 パーセンタイル:33.67(Biotechnology & Applied Microbiology)

Carbon-ion beam was applied to explants of banana "Cavendish Enano" and "Williams" cultivars, in order to study the critical doses, genetic variability and response to black Sigatoka disease; doses employed were: 0, 0.5, 1, 2, 4, 8, 16, 32, 64 and 128 Gy. Biological effect of each dose on height (cm), weight (g), survival rate (%) was recorded. For black Sigatoka assessment on regenerated plants, the disease development period (DDP-days), infection index (II-%) and leaf disc necrotic area (LDNA-%) by juglone toxin were measured. As results, the mortality was increased in explants exposed to higher doses. Weight and height were reduced by doses of 16-128 Gy. Six plants of "Williams" (code number: "W16II74", "W128I67", "W1II148", "W8II13", "W1II19" and "W1II31") and two plants of "Cavendish Enano" (code numbers: "CE4II30" and "CE64I5") were selected as candidates by virtue of being less affected by the disease and by the toxin.

論文

Overview of national centralized tokamak program; Mission, design and strategy to contribute ITER and DEMO

二宮 博正; 秋場 真人; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 林 伸彦; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井上 信幸; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 49, p.S428 - S432, 2006/12

現在検討が進められているJT-60のコイルを超伝導コイルに置き換える計画(トカマク国内重点化装置計画)の概要について述べる。本計画はITER及び原型炉への貢献を目指しているが、その位置づけ,目的,物理設計及び装置設計の概要,今後の計画等について示す。物理設計については、特に高い規格化ベータ値を実現するためのアスペクト比,形状因子及び臨界条件クラスのプラズマや完全非誘導電流駆動のパラメータ領域等について、装置については物理設計と整合した設計の概要について示す。

論文

Overview of the national centralized tokamak programme

菊池 満; 玉井 広史; 松川 誠; 藤田 隆明; 高瀬 雄一*; 櫻井 真治; 木津 要; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; et al.

Nuclear Fusion, 46(3), p.S29 - S38, 2006/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:41.68(Physics, Fluids & Plasmas)

トカマク国内重点化装置(NCT)計画は、大学における成果を取り込みつつJT-60Uに引き続き先進トカマクを進めるための国内計画である。NCTのミッションは発電実証プラントに向けて高ベータ定常運転を実現するとともに、ITERへの貢献を図ることである。高ベータ定常運転を実現するために、装置のアスペクト比,形状制御性,抵抗性壁モードの帰還制御性,電流分布と圧力分布の制御性の機動性と自由度を追求した。

論文

Engineering design and control scenario for steady-state high-beta operation in national centralized tokamak

土屋 勝彦; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; et al.

Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1599 - 1605, 2006/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.94(Nuclear Science & Technology)

JT-60定常高ベータ装置(トカマク国内重点化装置)は、経済的な核融合炉の実現を目指した定常高ベータプラズマ運転の実証が重要なミッションの一つである。現在、プラズマ形状及びアスペクト比について広いパラメータ領域で研究を行えるように、装置の物理的・技術的設計検討を進めている。本装置の目標とする高ベータプラズマは、自由境界MHD安定性限界を超えた領域にあるため、電子サイクロトロン加熱による新古典テアリングモードの抑制に加えて、安定化板及び容器内コイルを用いた壁不安定性モードの抑制など、さまざまなMHD不安定性の制御手法を駆使する必要がある。それらを踏まえて、今回は、高ベータと臨界条件クラスのプラズマを同時に達成できるプラズマパラメータの解析評価、及び自由境界MHD安定性限界を超えた高ベータプラズマの非誘導電流駆動制御シナリオの検討結果について報告する。また、広いパラメータ領域で定常高ベータプラズマ運転を実現させるための装置設計の現状に関して、超伝導コイル及び放射線遮へい材を中心に報告する。

論文

Soft X-ray absorption magnetic circular dichroism study of ferromagnetic superconductor UGe$$_2$$

岡根 哲夫; 岡本 淳*; 間宮 一敏*; 藤森 伸一; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; 村松 康司*; 藤森 淳*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 75(2), p.024704_1 - 024704_5, 2006/02

 被引用回数:12 パーセンタイル:58.23(Physics, Multidisciplinary)

圧力下で超伝導と強磁性を示すUGe$$_2$$の常圧下での磁性状態を軟X線吸収磁気円二色性(XMCD)測定により調べた。XMCDデータにサム・ルールを適用して磁気モーメントのスピン成分と軌道成分の比を求め、その結果からUGe$$_2$$中のウランは4価より3価に近い価数状態にあることを明らかにした。またウランの6d電子の磁性への寄与は5f電子の磁性への寄与に比べて無視できるくらい小さいことを実験的に明らかにした。

論文

A Rational identification of creep design area using negligible creep curve

祐川 正之*; 磯部 展宏*; 柴本 宏; 田中 良彦*; 笠原 直人

Proceedings of 2006 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2006)/International Council on Pressure Vessel Technology (ICPVT-11) (CD-ROM), 5 Pages, 2006/00

非クリープ設計域の拡張による許容応力の拡大及び設計手順の簡素化のため、NC(Negligible Creep)カーブを用いたクリープ設計域の合理的な設定法について検討した。この結果、国産の材料データに基づき、6種類の高速炉用の鋼種について、応力レベル1.5Sm時のNCカーブを設定した。従来の高温構造設計基準では、一定の温度上限値を用いて、非クリープ域を保守的に制限していた。実用高速炉で使用予定の316FR鋼,12Cr-Mo鋼は特に優れた材料特性を有しており、NCカーブを用い非クリープ設計域の拡大を図る効果が大きい。本クリープ設計域の合理的な設定法はFDS暫定案に採用された。NCカーブを用いることにより通常時、比較的低温で用いられる機器の低温設計が可能となる。

論文

Design study of national centralized tokamak facility for the demonstration of steady state high-$$beta$$ plasma operation

玉井 広史; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤田 隆明; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; 細金 延幸; 市村 真*; et al.

Nuclear Fusion, 45(12), p.1676 - 1683, 2005/12

 被引用回数:15 パーセンタイル:45.44(Physics, Fluids & Plasmas)

トカマク国内重点化装置の設計研究をまとめた。装置の設計は、プラズマのアスペクト比と形状制御性に関して自由度を広く確保できることが求められている。これは、ITERと平行して研究を進めるとともに、定常高ベータプラズマ運転についての科学的なデータベースをDEMOへ提供する観点から重要である。この目標に合致するように、プラズマのアスペクト比と形状の自由度の確保について、これまで比較的困難であったダイバータ排気性能との両立が図られるように装置設計を行った。この装置設計に基づいて、閉じ込め,安定性,電流駆動,ダイバータプラズマ等の物理性能を評価し、主目的である定常高ベータプラズマを実現するための制御方法を検討した。

報告書

高温構造設計高度化研究; 平成15年度共同研究報告書

森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 井上 和彦*; 柴本 宏*; 田中 良彦*

JNC TY9400 2004-025, 984 Pages, 2004/08

JNC-TY9400-2004-025.pdf:159.61MB

核燃料サイクル開発機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では,安全性と経済性こ優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは,高温構造設計の高度化,新材料の採用,ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。そこで,JNCと原電は,平成12年度より,高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち,高温構造設計手法高度化に関する平成15年度の成果をとりまとめたものである。なお,本成果のなかには,原電が経済産業省より受託し,JNCがその実施に協力した,高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。本研究は,その内容を(1)実用化構造設計基準,(2)新材料の基準化,及び(3)システム化規格,の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると,以下のとおりである。 (1)実用化構造設計基準の検討 -破損クライテリアの高度化に関し,合理的な試験方法によりラチェット疲労試験を継続した。クリープ設計域設定法,1次応力の影響評価法の適用性について検討評価した。 -非弾性設計解析に関する指針に関し,保守的な設計用電中研モデルも採用することとし開発に着手した。負荷履歴の影響に関する解析評価,非弾性解析に対応した保守的なクリープ疲労損傷評価法の開発を行った。指針検証のため構造物モデル試験を継続した。本指針の策定方針,記載頃目も検討した。 -熱荷重設定に関する指針に関し,サーマルストライピング評価法など合理的な熱荷重設定法の指針化検討を進めた。厳しめの熱荷重・高応力部位を把握するスクリーニング手法を開発し,妥当性を確認した。 (2)新材料の基準化の検討:-候補仕様材(W中添加,W無添加)について,長時間時効を含む各種強度特性試験,微視的組織観察,析出相の組成分析等を体系的に実施し,その結果を既存火力用の12Cr鋼データと比較評価して,FBR用材料として適切と考えられる組成範囲を提案した。 -上記候補仕様材に対する溶接侯補材及びそれを用いたTIG溶接継手について,時効前後の硬さ試験,衝撃・引張特性を評価する短時間強度試験を実施し母材と遜色ない特性を有してしていることを確認した。-材料強度基準試案に含まれる基礎的材料特性こついて調査を行い,FBR構

論文

Research and development issues for fast reactor structural design standard (FDS)

笠原 直人; 安藤 昌教; 伊藤 啓; 田中 良彦; 柴本 宏; 井上 和彦

2004 ASME/JSME PVP Conference, p.25 - 32, 2004/07

高速炉の実用化には、安全性と経済性に優れたプラントシステムの開発が不可欠である。そのため、核燃料サイクル開発機構と日本原子力発電は、共同でこのような要件を満たすプラント像の創出に向け、「FBRサイクル実用化戦略調査研究」を実施している。そのなかで、高温、低圧、薄肉構造等高速炉の特性を考慮した合理的な構造設計技術の確証及びそれらを踏まえた構造設計基準体系の確立が、経済性を向上させるうえでの枢要課題の一つとして摘出されている。これを受けて、実用化高速炉のプラント機器の特徴を活かし、合理的な設計を可能とする「実用化高速炉構造設計基準(略称 FDS:Fast Reactor Structural Design Standard)策定のための研究開発を実施している。主要開発課題は、機器の使用条件に応じて合理的健全性評価を行うための「破損クライテリアの高度化」、高温機器の非弾性変形を精度よく評価するための「非弾性設計解析に関する指針」、及び高温低圧条件での支配荷重を設定するための「熱荷重設定に関する指針」の整備である。

論文

Development of the guideline on inelastic analysis for design

田中 良彦; 柴本 宏; 井上 和彦; 笠原 直人; 安藤 昌教; 伊藤 啓

2004ASME/JSME PVP Conference, p.53 - 60, 2004/07

高速炉の特徴を考慮すると、設計に非弾性解析を導入して構造に生ずるひずみを合理的に評価した上で、その値が許容値を下回るようなプラント設計を行うことができれば、高度な安全性及び経済性を両立できる可能性が高い。そこで実用高速炉のための新しい構造設計基準(FDS)開発の一環として、非弾性解析による設計を実現するために必要となる"非弾性設計解析に関する指針案"の開発を進めている。現在までに次のとおり同指針案の基本的考え方を定めた。(a)実挙動のノミナル値よりもむしろ保守的な解析結果を得ることを重視する。(b)適用範囲を明確に定義する。また、解決すべき5課題を摘出し、下記のとおりに着手している。1)指針の適用範囲;設計上重要な2箇所を設定した 2)構成則の選定;2直線近似の移動硬化則(降伏曲面移動量補正オプション有り)を選定した 3)負荷履歴効果が解析結果に及ぼす影響の保守的な見積もり;履歴の影響を保守側に抱絡する方法を検討中である 4)非弾性解析に適したラチェット及びクリープ疲労損傷評価法;ひずみ解析値の保守性を活用した評価法を暫定した 5)解析の品質検査及び一般則に対する補足の役目を果たす例題;2)$$sim$$4)の検討過程の試解析を基に例題を作成する

報告書

高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究フェーズII中間報告; 原子炉プラントシステム技術検討書

此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.

JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06

JNC-TN9400-2004-035.pdf:76.42MB

ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。

報告書

高温構造設計高度化研究(平成14年度共同研究報告書)

森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 佐賀山 豊*; 井上 和彦*; 柴本 宏*; 田中 良彦*

JNC TY9400 2003-001, 644 Pages, 2003/05

JNC-TY9400-2003-001.pdf:22.68MB

核燃料サイクル開発機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では、安全性と経済性に優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。そこで、JNCと原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、高温構造設計手法高度化に関する平成14年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済産業省より受託し、JNCがその実施に協力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。本研究は、その内容を(1)実用化構造設計基準、(2)新材料の基準化、及び(3)システム化規格、の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると、以下のとおりである。(1)実用化構造設計基準の検討 -実用化構造設計基準(FDS)に要求される最新の設計ニーズに照らし、実用高速炉合理化設計に貢献できる見通しがある項目、設計概念の成立性判断に必要な項目を優先して検討することとし、フェーズIIの研究方針を明らかにした。-破損クライテリアの高度化に関して、合理的なラチェット疲労試験方法を計画立案し、試験に着手した。また合理的なクリープ領域設定法であるNCカーブに関し、適用条件を拡張した。-非弾性解析指針に関し、策定方針、必要記載項目を明確にし、解析法の適用性を検討した。-熱荷重評価法に関し、事例集化を進めた。またサーマルストライピング荷重想定法に関して、熱応力の周波数伝達関数の高度化と、それに基づく疲労損傷評価法の検討を行った。(2)新材料の基準化の検討 -強度特性改善が期待できる12Cr候補仕様材について、中短時間材料試験を実施すると共に、低ひずみ範囲におけるクリープ疲労試験を行った。-候補仕様材(W中添加、W無添加)について、TIG溶接継手施工法を提案した。-新材料に求められる基準化条件について検討すると共に、新材料選定の指標となるパラメータについて検討した。(3)システム化規格の検討 -システム化規格開発の方向性検討に資するため、エキスパートパネルを設置し、典型的な構造を念頭に置いた例題を設定した上で、システム化規格WGで検討を進めた。

報告書

高速炉機器の非弾性設計解析法の研究,1; 負荷履歴効果の評価方法の検討

田中 良彦; 笠原 直人

JNC TN9400 2003-037, 95 Pages, 2003/05

JNC-TN9400-2003-037.pdf:4.11MB

FBRサイクル実用化戦略調査研究の有望概念の一つであるアドバンストループ型炉には、安全性と経済性を高いレベルで両立させるため、多くの革新的アイディアが採用されている。こうしたアイディアの採用により冷却系等の構造が受ける負荷は従来の設計より厳しい条件になる傾向がある。このような厳しい条件への対策の一つとして、非弾性解析に基づく構造設計手法が考えられる。非弾性解析についてはこれまでに多くの研究が行われ、弾性解析に基づく構造設計と比較して、大幅な合理化が達成できる可能性が示されているが実際の設計への導入は進んでいない。構造設計手法として非弾性解析を捉えた場合、様々な設計想定事象により生ずる負荷の履歴によって解析結果が異なってしまうという問題点がその理由の一つである。このような負荷履歴の効果について、一般解を求めることは非常に困難と思われる。以上を踏まえて本報は、アドバンストループ型炉の炉心支持構造を評価事例として、熱過渡負荷を2種類(最も厳しいコールドショックを含むサイクル及び最も厳しいホットショックを含むサイクル)に絞った上で、想定しうる4種類の負荷履歴パターンに対する解析結果を比較検討した。その結果、2種類の熱過渡負荷を各々の発生回数に応じて均等に配分すると構造の損傷評価値等が最も保守的になる傾向があることが明らかになった。そこで非弾性解析結果に対する負荷履歴効果を保守側に抱絡しうる手段として、このような負荷履歴パターンを設定することを提案する。

報告書

高温構造設計高度化研究

森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 佐賀山 豊*; 堂崎 浩二*; 柴本 宏*; 田中 良彦*

JNC TY9400 2002-025, 889 Pages, 2003/01

JNC-TY9400-2002-025.pdf:26.72MB

核燃料サイクル開発機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では、 安全性と経済性に優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。 そこで、JNCと原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、高温構造設計手法高度化に関する平成13年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済産業省より受託し、JNCがその実施に協力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。 本研究は、その内容を(1)システム化規格、(2)実用化構造設計基準、及び(3)新材料の基準化、の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると、以下のとおりである。 (1)システム化規格 -本年度設置したシステム化規格ワーキンググループ(WG)でシステム化規格開発の枠組みと方向性について行った。 -WGで裕度交換の定義を検討し、有望な裕度交換の方法論3案(破損確率に直接結びつく方法、2次モーメント法を応用する方法、目標信頼度と技術的選択肢の組み合わせに応じて設計係数を細分化して設定する方法)の提案を行った。 -システム化規格の技術的方法論を支える要素技術(荷重条件、材料、破損、確立論的強度評価、検査技術、リスク技術)について例題検討や文献調査を実施した。 (2)実用化構造設計基準 -実用化構造設計基準の基準体系上の課題を解決する為の工夫として4つの提案(「温度と圧力による設計区分」、「破損様式毎の評価法」、「階層・モジュール化構造」、「強度評価

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