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Yang, J.*; 近藤 孝文*; 法澤 公寛*; 永石 隆二; 田口 光正; 高橋 憲司*; 加藤 隆二*; Anishchik, S. V.*; 吉田 陽一*; 田川 精一*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1233 - 1238, 2008/10
被引用回数:26 パーセンタイル:81.93(Chemistry, Physical)レーザー駆動型加速器を用いたパルスラジオリシス法によりイオン液体並びにアルカン中のピコ秒領域の反応挙動の直接観測に成功した。ここで、四級アンモニウムの疎水性イオン液体中ではそのイオン化によって電子が収量1.2
10
mol J
で生成し、3.9
10
s
の速度で溶媒和することを明らかにするとともに、溶媒和前のドライ電子がビフェニルやピレンと3.8
7.9
10
L mol
s
で反応することを見いだした。また、n-ドデカンやn-ヘキサン中では電子の対再結合反応を523nmで観測した。
C; Absorption spectra, kinetics and yield of carboxyl radical CO

Lin, M.; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; He, H.*; 宮崎 豊明*; 広石 大介*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1208 - 1212, 2008/10
被引用回数:24 パーセンタイル:79.92(Chemistry, Physical)室温から400
Cの高温までの水の放射線分解反応をパルスラジオリシス法により調べた。試料には中性のギ酸ナトリウム水溶液をN
Oで飽和したものを用いた。
OH+HCOO
CO
+H
Oという反応で生成するCO
の吸収スペクトルは温度上昇に伴って赤色シフトし、吸収極大波長は25
Cにおいては235nmであったのに対し、400
Cでは280nmであった。また、CO
は二次反応で減衰し、その速度定数(2
/
)は温度上昇に対して単調な傾向とはならなかった。すなわち、(2
/
)は200
Cまでわずかに増加し、その後急激に減少し、300
Cで極小となった後、再び急激に増加する傾向が350
Cを超えるまで見られた。また
(CO
)は温度上昇に伴って増加し、400
Cにおいては密度効果が大きかった。
(CO
)が温度に依存しないと仮定することで得られる
(CO
)の密度依存性は[
(e
)+
(H
)+
(
OH)]の密度依存性とよく一致した。
Fu, H.*; 勝村 庸介; Lin, M.; 室屋 裕佐*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1300 - 1305, 2008/10
被引用回数:4 パーセンタイル:28.06(Chemistry, Physical)本研究ではレーザフォトリシスを用いてシリビン(SLB)エタノール溶液中で生成される中間活性種について検討を行った。SLBに248nmのレーザを当て、高効率で一光子イオン化させた。中間活性種の同定のほか、一連の関連する反応論的パラメータも決定した。また、比較のため、パルスラジオリシスを用いて溶媒和電子を生成し、この溶媒和電子がSLBを還元させ、同様の観測を行った。SLBと溶媒和電子との反応速度定数は3.8
10
dm
mol
s
と評価され、これはレーザフォトリシスで得られた4.6
10
dm
mol
s
とよく対応していた。
室屋 裕佐*; Lin, M.; Han, Z.*; 熊谷 友多; 作美 明*; 上田 徹*; 勝村 庸介
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1176 - 1182, 2008/10
被引用回数:20 パーセンタイル:75.56(Chemistry, Physical)放射線誘起高速現象について調べるためにパルス-プローブ法で高時間分解能を実現した新たなパルスラジオリシスシステムを開発し、実際に利用を開始した。電子線線形加速器で発生した数ピコ秒の電子ビームパルスにはレーザフォトカソードRF電子銃が導入されており、これらは分析光となるフェムト秒レーザと同期させてある。これらの機器の間の同期精度は二乗平均平方根にして1.6ピコ秒まで改善された。レーザの基本波を白色光又は光パラメトリック増幅(OPA)に変換することで可視光から赤外までの広い波長域で分析が可能なシステムとなっている。
勝村 庸介; Lin, M.; 横谷 明徳; 籏野 嘉彦
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), P. 1119, 2008/10
被引用回数:1 パーセンタイル:81.96(Chemistry, Physical)客員編集者としてわれわれはRadiation Physics and Chemistry誌の特集号を刊行する。内容は2007年11月6
9日に茨城県東海村の日本原子力研究開発機構(JAEA)先端基礎研究センター(ASRC)で開催された「ASR2007; "荷電粒子及び光子の物質との相互作用"に関する国際シンポジウム」に併せたものである。
鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1265 - 1269, 2008/10
被引用回数:11 パーセンタイル:56.92(Chemistry, Physical)水和構造を有するDNAの電子状態を調べるため、われわれは液体分子ジェット試料に対する電子分光が可能となる装置を開発し、高輝度放射光軟X線(SPring-8, BL23SU)に設置した。本論文では、初めて得られたDNAの構成成分に対する窒素K吸収端近傍における全電子収量の測定結果を発表する。グアノシン-5'-1リン酸の水溶液を試料として用い、真空中に導出した液体分子ジェットに対して、集光した「水の窓」領域に当たるエネルギーの軟X線ビームを水平方向から照射した。得られたスペクトルは個体薄膜試料のそれとよく似た形状を示したことから、グアニン塩基中にのみ存在する窒素周囲の化学環境は、塩基の疎水性のため周囲の水との相互作用により受ける影響は弱いことが示唆された。
Nikjoo, H.*; Emifietzoglou, D.*; 渡辺 立子; 上原 周三*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1270 - 1279, 2008/10
被引用回数:56 パーセンタイル:94.67(Chemistry, Physical)マイクロドジメトリーと飛跡構造シミュレーションは、理論的に放射線による生体分子損傷を吟味,理解するために用いられてきた。飛跡構造シミュレーションに基づくDNA損傷に関するわれわれの研究は、放射線の線量効果関係のメカニズム解釈の基盤となる、クラスター損傷の概念を提供してきた。さらに、われわれは、放射線生物学と医療の分野に、より正確な情報を提供するために、微視的な飛跡構造シミュレーションの精度の改良、及び細胞中でのDNAのより現実的なモデル化に努めている。本論文では、特に、放射線生物学上重要な低エネルギー電子と医療応用上重要な高エネルギー陽子線の飛跡構造計算,DNA損傷の複雑度の評価についての最近の研究について述べる。
熊谷 友多; Lin, M.; Lampre, I.*; Mostafavi, M.*; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1198 - 1202, 2008/10
被引用回数:6 パーセンタイル:38.22(Chemistry, Physical)水溶液の温度と塩濃度が水和電子の構造に与える効果を調べるため、リチウム塩及びマグネシウム塩(LiCl・LiClO
・Li
SO
・MgCl
・Mg(ClO
)
)の高濃度重水溶液中における水和電子の光吸収スペクトルを、パルスラジオリシス法により、25MPaの一定圧力,室温から300
Cまでの温度条件で測定した。水和電子の光吸収は、塩濃度の上昇に応じて、短波長側へシフトすると同時に、スペクトル幅を広げることが観測された。高温においても、塩の添加によるスペクトルのシフトは観測されたが、スペクトル幅の拡大は、温度上昇に従って減少した。この結果から、高濃度の塩は水和電子に対してイオン雰囲気を形成し、その光吸収を短波長側へ動かすだけでなく、水和構造に影響を及ぼし、スペクトル形状を変化させるが、高温条件下では、温度上昇に伴う密度の低下により、電子と周辺イオン間の距離が長くなり、水和構造に関する効果が観測されなくなるものと考えられる。
木村 敦; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*; 広田 耕一
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1253 - 1257, 2008/10
被引用回数:11 パーセンタイル:56.92(Chemistry, Physical)Halogenated organic chemicals such as polychlorodibenzo-p-dioxin, polychlorobiphenyls and hexachlorobenzene are toxic pollutants characterized by persistence and accumulation to the body of aquatic animals. These pollutants are not readily treated by advanced oxidation treatments such as ozone/UV, ozone/hydrogen peroxide and so on. The ionizing radiation, however, is expected as a good technique for treating halogenated organic compounds because it can homogeneously and quantitatively produce reactive species that can oxidize target substances. Room temperature ionic liquids (RTILs) have unique properties such as nonvolatile, nonflammable, high polarity, and wide electrochemical window1). We paid attention to the combination method of ionizing radiation and RTILs as a new environmental conservation technology for the treatment of halogenated chemicals.
横谷 明徳; 鹿園 直哉; 藤井 健太郎; 漆原 あゆみ; 赤松 憲; 渡辺 立子
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1280 - 1285, 2008/10
被引用回数:64 パーセンタイル:95.81(Chemistry, Physical)電離放射線の生体への照射により細胞内のDNAに、放射線のエネルギーの直接付与(直接過程)及び拡散性の水ラジカルとの反応(間接効果)を通じて化学的変化(損傷)が生じる。このような損傷は、突然変異などの放射線生物照射効果を誘発する主要な原因の一つとされている。われわれのグループでは、まだ不明な点が数多くある直接効果に着目し、モデルDNA分子として選んだプラスミドDNAに照射したときの1本鎖切断,2本鎖切断及び塩基損傷の収率の放射線の線質依存性を調べた。特に塩基損傷については、塩基除去修復酵素をプローブとして用いて定量した。さらに損傷生成の詳細を調べるため、放射光軟X線ビームラインに設置したEPR装置を用いて短寿命の塩基ラジカルを測定した。これらの実験データを過去に報告されているデータと比較し、直接効果によるDNA損傷の生成機構について議論する。
cluster ion structure utilizing coulomb explosion imaging阿達 正浩; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1328 - 1332, 2008/10
被引用回数:1 パーセンタイル:9.49(Chemistry, Physical)高速クラスターイオンは電子的な衝突を介して物質と相互作用する。このこととクラスターの多体衝突効果とを合わせて考え、電荷状態とクラスター構造との関係を明らかにすることで相互作用解明へとつながる知見が得られると期待した。そのためにわれわれはクーロン爆発イメージング法により拡大したクラスター構成イオンの相対位置と電荷状態を同時測定している。この方法で構造弁別するためには、薄膜内部での散乱や相対位置の拡大による相対位置のずれの度合いを評価する必要がある。そこで、直線構造と三角構造のそれぞれのC
クラスターの薄膜透過後の軌道を計算するための粒子軌道計算コードを開発し、測定システムに対する評価を行った。このコードでは、拡大後の各イオンの位置の重心からの距離を用いて、原点付近で三角構造の割合が、周辺では直線構造の割合が高まるような平面上の点に変換する方式を考案して取り入れた。その結果、原点を中心とした円形領域を設定することで構造弁別の精度の評価が可能となり、直線構造と三角構造とをそれぞれ70%, 90%の精度で弁別可能な条件を見いだした。
浅野 晃*; Yang, J.*; 近藤 孝文*; 法澤 公寛*; 永石 隆二; 高橋 憲司*; 吉田 陽一*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1244 - 1247, 2008/10
被引用回数:25 パーセンタイル:80.76(Chemistry, Physical)ナノ秒・ピコ秒パルスラジオリシス法を用いて四級アンモニウム塩の疎水性イオン液体(DEMMA-TFSI:N,N-Diethyl-N-methyl-N-(2-methoxyethyl)ammonium-bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)中の溶媒和電子のスペクトル、生成と減衰挙動を観測し、電子捕捉剤(ピレン)との反応などを研究した。ここで、溶媒和電子のモル吸光係数が2.3
10
M
cm
(
=1100nm)、その分解収量であるG値が0.8
10
mol J
を明らかにした。
, and H
ions produced in irradiated solid hydrogens; An Electron spin resonance study熊田 高之; 牛田 考洋*; 清水 裕太*; 熊谷 純*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1318 - 1322, 2008/10
被引用回数:8 パーセンタイル:46.80(Chemistry, Physical)近年、われわれは
線照射した固体para-H
(p-H
)中にH
, p-H
-HD, p-H
-D
混合固体中にそれぞれH
D
, H
D
のESR信号を見つけることに成功した。われわれはまた、H
+HD
H
D
+H
やH
+D
H
D
+H
などの、同位体置換反応の観測も行った。H
は固体p-H
をH
+H
H
+H
反応により拡散し、その拡散は自然同位体比で存在するHD分子とH
+HD反応することで終息する。一方で、同位体置換体H
D
, H
D
, H
D
イオンは固体p-H
中を拡散することができず、それらは捕捉電子と半減期5時間程度で対再結合することが判明した。
by 10-keV N
ion irradiation北澤 真一; 山本 春也; 浅野 雅春; 齋藤 勇一; 石山 新太郎
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1333 - 1336, 2008/10
被引用回数:3 パーセンタイル:22.38(Chemistry, Physical)二酸化チタン内部でのエネルギー移行を調べるために10keVのエネルギーの窒素のイオン照射による室温状態でのラジオ・ルミネッセンス(RIL)の研究を行った。二酸化チタン試料は、ゾルゲル法及び直接酸化法により作製した。紫外-可視領域のRILスペクトルには、結晶欠陥による可視光のバンドが2.0eVに、二酸化チタン結晶内のTi
3dとO
2s間の放射遷移による紫外光のバンドが2.0eVに観測され、ローレンツ曲線によるフィッティングにより解析した。二酸化チタンの結晶によるバンドギャップによる違いがバンドの強度比に現れないことから、RILは十分に大きなエネルギーによる励起状態から緩和されて生成した準位からの放射遷移によると考えられる。この研究により、二酸化チタンの励起・緩和過程の一部が解明された。
端 邦樹; 勝村 庸介; Lin, M.; 室屋 裕佐*; Fu, H.*; 工藤 久明*; 中川 恵一*; 中川 秀彦*
no journal, ,
To help for a better understanding about the mechanism of oxidation reactions of edaravone, the transient absorption spectrum and reactivity of edaravone towards various oxidative radicals (
OH, N
, Br
, SO
, and CCl
O
) are studied by pulse radiolysis techniques. The spectrum of its reaction with
OH is quite different from those with the other oxidizing radicals, because the main transient is of OH-adducts for OH reaction while it is of electron-transfer or H-abstraction for the others. The rate constants of the reaction with
OH, N
, SO
, and CCl
O
are estimated to be 8.7
10
, 5.4
10
, 6.0
10
, and 5.1
10
M
s
, respectively. Moreover the rate constants of the reaction of some edaravone derivatives with
OH are estimated.
Lin, M.; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; Han, Z.*
no journal, ,
OH radical could be the most important oxidizing species that is assumed to be closely related to the corrosion of the structural materials in nuclear reactors. The studies of
OH radical at elevated temperatures or supercritical water are thus essential. The estimation of G(OH) has been carried out. From ambient temperature to subcritical condition (350
C), G(OH) almost linearly increases with temperature. This agrees well with the data (up to 300
C) reported by Elliot. But it deviates from the line at 380
C, and there is significant density effect at 400
C. The rather high value of G(OH) in low density SCW suggests the importance of water molecule dissociation, which might be caused by the change of water structure. In addition, the effect of scavenging capacity of NaHCO
on the measurements of G(OH) will be also presented.
佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*
no journal, ,
水溶性多糖類誘導体の一種であるカルボキシメチルセルロース(CMC)は、医薬,食品や工業分野などに応用されている。多糖類やその誘導体は一般に放射線照射によって分解するが、カルボキシメチルセルロースは濃厚水溶液で放射線照射を行うと、橋かけ反応を起こしゲル化する。本研究の目的は、放射線照射によるCMC濃厚水溶液のゲル化メカニズムを理解するために、橋かけ反応にかかわるCMCマクロラジカルの水溶液中における挙動を解明することである。吸光及び電子スピン共鳴(ESR)測定の2つの実験から水の放射線分解生成物であるOHラジカルによって生成したCMCマクロラジカルの減衰挙動について検討した。吸光測定においては、照射後の寿命が15分という非常に遅い時間減衰を示すスペクトルを確認した。これは、OHラジカルとの反応によりCMC分子鎖中の長寿命マクロラジカルが生成していると考えられる。ESR測定においては、OHラジカルとの反応により生成するカルボキシメチルセルロースマクロラジカルのESRシグナルを観測でき、その構造が6位の炭素(C6)にあるカルボキシメチル基の第二級炭素から水素が引き抜かれたラジカルであると推定した。
野口 実穂; 漆原 あゆみ*; 横谷 明徳; 鹿園 直哉
no journal, ,
放射線の1トラックでDNAの1-2ヘリカルターン(10
20bp)に2個以上の損傷を生じたものをクラスターDNA損傷と定義している。クラスター損傷の中でも非二本鎖切断型クラスター損傷は損傷の検出が難しく、研究がほとんど進んでいない。本研究ではさまざまな修復欠損を持つ大腸菌株を利用し、塩基損傷を伴う複雑な鎖切断を突然変異誘発という指標から検討した。本研究では人工的に合成したモデルクラスター損傷を用いて実験を行った。モデルクラスター損傷として8-oxoGと鎖切断を用い、制限酵素認識配列中に8-oxoGがあり、両者を同一鎖、及び相補鎖に配置したオリゴヌクレオチドを設計した。このオリゴヌクレオチドをpUC18プラスミドにligationさせた後、大腸菌野性株、及びグリコシラーゼ欠損株(fpg, mutY, fpg mutY)に形質転換した。その後プラスミドを大腸菌から回収し、損傷による突然変異を制限酵素により切断されない断片として検出し、突然変異の誘発率を求めた。8-oxoGと相補鎖の鎖切断とのクラスター損傷では8-oxoG単独の損傷よりも突然変異誘発率が上昇したが、8-oxoGと鎖切断とが同一鎖上にあるクラスター損傷では8-oxoG単独の損傷と同程度の突然変異誘発率を示した。以上から8-oxoGと鎖切断とのクラスター損傷では鎖切断が二本鎖のどちらに存在するかにより突然変異誘発率が大きく変化することが示唆された。

鹿園 直哉; Pearson, C.*; Thacker, J.*; O'Neill, P.*
no journal, ,
クラスターDNA損傷は、電離放射線によって特異的に生じるものであるが、その変異誘発機構については不明な点が多い。われわれは、クラスター化したDNA二本鎖上の2つの塩基損傷は単独の塩基損傷に比べて突然変異頻度は高まることを見いだした。クラスター損傷のプロセシングに関してさらなる知見を得る目的から、8-oxoGが除去された後に生ずると考えられる脱塩基部位や鎖切断を含む中間体の変異誘発頻度を調べた。その結果、「DHTと脱塩基部位」もしくは「DHTと鎖切断」では変異頻度が高くないが、「脱塩基部位と脱塩基部位」もしくは「脱塩基部位と鎖切断」では変異頻度が非常に高いことがわかった。これらの結果から、8-oxoGもしくはDHTが除去された後に残ったクラスター損傷内の塩基損傷は、脱塩基部位や鎖切断には変換されないことが示唆された。
Fu, H.*; 勝村 庸介; Lin, M.; 室屋 裕佐*; 端 邦樹
no journal, ,
Flavonoid silybin has attracted much attention due to its potential application in medicine. In this work, the reactions of silybin and analogues with oxidizing free radicals, hydroxyl and azide radicals, were measured by pulse radiolysis techniques. The structure-activity relationships of these analogues were also investigated by theoretical calculations. The rate constants and absorption spectra for the reactions of silybin and its analogues with various oxidizing radicals have been measured. The difference of heat of formation between parent molecule and its free radical (
HOF) was employed as a theoretical index to characterize the O-H bond dissociation energy (BDE) of the flavanones. A comparison of
HOF could suggest that position 4' is the most easily attacked site.