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浦野 創; 鎌田 裕; 久保 博孝; 櫻井 真治; 白井 浩; 滝塚 知典; 波多江 仰紀; 井手 俊介; 藤田 隆明; 福田 武司
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.4, p.239 - 242, 2001/00
重水素プラズマとアルゴンを注入したプラズマを比較することによってELMy Hモードの熱エネルギー閉じ込め性能に及ぼすペデスタル温度の役割を明らかにした。ELMy Hモード時におけるペデスタル構造はコア部の閉じ込めに対する境界条件としての役割を果たすと考えられているが、実際、ペデスタル部の密度や温度は相互に依存しあって変化するために、その境界条件となるファクターを同定することは困難である。本研究では、アルゴン入射のプラズマを用いて、境界条件となる物理量を検出した。ELMy Hモードではプラズマ中心部の熱伝導係数はペデスタル温度の増加ともに低下する傾向が見られた。密度が増加すると、ペデスタル圧力を一定に保つように、ペデスタル温度は低下するが、アルゴンを注入したプラズマはイオン密度が低いため、高いペデスタル温度が得られ、高い閉じ込め性能を実現することを明らかにした。
藤田 隆明; JT-60チーム
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.3, p.87 - 93, 2000/00
JT-60Uにおいては、トカマクの定常運転の科学的実証に向けて高ポロイダルベータモードと負磁気シアモードの最適化を進めている。前者においては、圧力分布の最適化により高三角度配位にて規格化ベータ2.9、Hファクター2.2~2.4を維持した。定常性能は抵抗性のMHD不安定性により制限された。電子サイクロトロン波の入射による抵抗性不安定性の振幅の減少を観測した。負磁気シアモードにおいては、等価核融合エネルギー増倍率0.5を0.8秒間維持した。維持時間は安全係数の極小値が2となった時に発生するコラプスにより制限された。高三角度の負磁気シアHモードにおいて、自発電流による負磁気シア配位の維持を実証し、定常的な圧力分布及び電流分布の下でHファクター3.6、規格化ベータ2を2.7秒間維持した。Hモードプラズマへのアルゴンガスの入射により、グリンワルド密度の70%の高密度領域においてHファクター1.4を得た。
寺門 嗣夫; 住野 公造; 安 哲徳; 川原 誠二; 伊藤 芳雄; 郡司 泰明; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-376, 79 Pages, 1991/11
機器台帳は,運転サイドの観点から系統設備に関する運転・保守履歴,運転経験及び研究開発成果について記録,整理及びめお蓄積を行い,設備保全,プラントの安全・安定運転の確保に役立てる事を目的としている。機器台帳の整備は,さらに「常陽」運転保守経験報告書(JOMEC)を初めとする各種技術資料の作成や系統担当者の交替時における引継の面において必要不可欠なものである。本報告書は,原子炉台1種運転台2グループの担当統計である1次Na純化系,1次Nsサンプリング設備,1次系ガスクロマトグラフ,1次AArガスサンプリング設備,1次Na充填・ドレン系,1次Naガス系,圧縮空気供給に関する平成2年度の機器台帳を総括したものである。主な特記事項は次の通りである。1・電気品不良による簡単な故障は数回発生したが,特記すべき不具合を無く順調な運転を継続した。2・炉容器V/TラインNaドレン,1次CTバイパス運転中におけるCT余熱予熱保持等において貴重な運転データを習得した。又,1次系ガスクロマトグラフの保守基準を確立した。3・1次CTバイパス運転によるNa系内への不純物混入量評価,偏析特殊サンプラの閉発等研究の面においても数多くの成果が得られた。
文沢 元雄; 菱田 誠; 功刀 資彰
JAERI-M 89-065, 37 Pages, 1989/05
高温ガス炉の安全性研究に関連して、静止気体(空気)中に異種気体(アルゴンガス)が層流状態で鉛直下向きに噴出する場合の2成分気体噴流の流れ場と濃度場を数値解析により、また濃度分布を実験により調べた。その結果以下のことが分かった。(1)噴流は重力のために加速されるので、軸方向速度は下流に向かって増加する。(2)噴出口直下ではアルゴンガス噴流のポテンシャルコアが存在するが、下流に進むに従って周囲気体の巻き込みおよび拡散のためにアルゴンガス濃度は減少する。(3)流速、濃度および質量流速の半値幅は噴出口付近で下流に進むに従って減少する傾向にある。
半田 宗男; 前多 厚; 塩沢 憲一; 星野 昭
JAERI-M 8312, 28 Pages, 1979/07
炭化物系燃料中のウラン・プルトニウム、炭素、窒素および酸素の分析ラインの設計、製作ならびにウラン化合物を用いた性能試験について述べる。炭化物系燃料は大気中で不安定であるので、分析前の試料の変質を防止するために、高純度アルゴンガス雰囲気中で金属カプセルに油圧を利用して気密圧封したのち、空気雰囲気グローブボックス内に組込まれた装置を用いて分析する方法が採用された。各分析装置とも、実績ある市販装置を基本機種に選び、プルトニウムを安全に取扱うことができ、かつ、装置の保守ならびに修理作業を容易に行うことができるように大幅に改造した。装置の主要部分は、空気雰囲気グローブボックス4台およびアルゴンガス雰囲気グローブボックス内に設置されている。ウラン化合物を用いた性能試験で、本分析ラインを用いてプルトニウム系燃料の分析を遂行できる目途が得られた。また、酸化物および窒化物など酸素および窒素含有率の高い化合物の分析法が開発された。