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沢 和弘*; 長谷田 雅也*; 相原 純
日本機械学会論文集(インターネット), 89(921), p.22-00314_1 - 22-00314_6, 2023/05
高温ガス炉(HTGR)では三重等方性(TRISO)被覆燃料粒子が使用されている。高燃焼度まで照射された被覆燃料粒子の被覆層には、核分裂ガスによる圧力と熱分解炭素(PyC)の照射収縮による応力が生じ、破損が生じ得る。高燃焼度下でのTRISO被覆燃料粒子の破損割合を予測するための破損モデルが開発されていた。このモデルにおいては、破損確率はPyCの照射特性に強く依存する。本稿は、この破損モデルの概要及び高燃焼度条件における計算結果を述べるものである。
青柳 和平; 石井 英一; 石田 毅*
Journal of MMIJ, 133(2), p.25 - 33, 2017/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、処分坑道や立坑、斜坑といったアクセス坑道の掘削による応力再配分の影響により、坑道壁面周辺岩盤の水理・力学特性が顕著に変化する領域が生じる。このような領域を掘削損傷領域(Excavation Damaged Zone, EDZ)と呼ぶ。EDZは廃棄体定置後の核種移行経路の一つになると想定されていることから、詳細な性状の把握が求められる。そこで、幌延深地層研究センターを対象として、ボアホール・テレビューア(borehole tereviewer, BTV)観察,コア観察および定期的な透水試験を実施して、EDZの水理・力学特性について検討した。その結果、壁面から0.2から1.0mの範囲まで、坑道掘削に起因して生じた引張割れ目が発達していたことから、EDZは坑道から0.2から1.0mの範囲まで発生したと推定される。これは、破壊様式を考慮した三次元有限要素解析にも整合的であった。坑道掘削直後の坑道周辺岩盤の透水試験の結果から、引張割れ目が発達した領域における透水係数は、その外側領域と比較して3から5オーダー高いものであることがわかった。しかし、その後の2年間は、坑道周辺岩盤の透水係数に顕著な変化は見られなかった。これらのことから、透水性の高いEDZは、坑道掘削により短期的に形成されたものと推定された。
杉野 英治*; 伊藤 裕人*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
日本原子力学会和文論文誌, 4(4), p.233 - 241, 2005/12
本研究の目的は、既存の軽水炉原子力発電プラントの長期利用の観点から、安全上重要な機器構造物の経年変化事象を適切に考慮した地震時構造信頼性評価手法を確立することである。そこで、1次冷却系配管における応力腐食割れや地震荷重による疲労き裂進展などの経年変化事象に着目し、確率論的破壊力学に基づいた配管破損確率評価コードPASCAL-SCと、プラントサイトの地震発生確率及び地震発生確率レベルに応じた地震動を算出するための確率論的地震ハザード評価コードSHEAT-FMを開発し、これらを組合せた経年配管の地震時構造信頼性評価手法を提案した。この手法を用いてBWRモデルプラントの再循環系配管溶接線の1つについて評価した。その結果、経年配管の破損確率は、運転時間がある時期を過ぎると急激に増加する傾向にあり、相対的に地震荷重よりも経年変化による破損の影響が大きいことがわかった。
石川 淳; 村松 健; 坂本 亨*
JAERI-Research 2005-021, 133 Pages, 2005/09
原研では、Mark-II型格納容器を持つBWRを想定したモデルプラントを対象として、公衆のリスクを評価するレベル3PSAを実施している。その一環として、総合的シビアアクシデント解析コードTHALES-2を用いて、広範な事故シナリオを網羅したソースターム評価を行った。本評価より、(1)格納容器が過圧破損に至る全ての解析ケースで環境へのCsI及びCsOHの放出割合は、0.01から0.1の範囲にあり、格納容器ベントによる管理放出ケースは、過圧破損ケースより1オーダー小さく、D/Wスプレイ復旧ケースは、さらに2オーダー小さい結果であった。さらに、(2)格納容器が炉心溶融より前に破損するか否かによってソースタームに影響を及ぼす支配因子が異なること,(3)AM策の1つである格納容器ベント策は、圧力抑制プールを経由させることができれば、環境へ放出されるヨウ素及びセシウムの低減策として有効であること等の結果及び知見が得られた。
森山 清史; 高木 誠司; 村松 健; 中村 秀夫; 丸山 結
Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 9 Pages, 2005/05
BWR Mk-II型モデルプラントにおける炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率を評価した。評価対象シナリオは圧力抑制プール及びペデスタルにおける水蒸気爆発である。水蒸気爆発による負荷の確率分布を評価するために、ラテン超方格サンプリング(LHS)による確率論的手法を用い、その中で水蒸気爆発解析コードJASMINEを物理モデルとして使用した。水蒸気爆発による負荷と格納容器破損確率を関連付けるフラジリティカーブは、格納容器破損に至るシナリオについて簡略な仮定をおいて評価した。得られた条件付格納容器破損確率(水蒸気爆発発生あたり)の平均値は圧力抑制プールにつき6.410
、ペデスタルにつき2.2
10
である。なお、これらは仮定した入力パラメータの範囲及び、保守的な簡略化により与えたフラジリティカーブに依存するものであることに留意する必要がある。
榊 明裕*; 加藤 道雄; 林 光二; 藤崎 勝夫*; 会田 秀樹; 大橋 弘史; 高田 昌二; 清水 明; 森崎 徳浩; 前田 幸政; et al.
JAERI-Tech 2005-023, 72 Pages, 2005/04
水素製造システムと高温ガス炉の接続技術の確立のため、水蒸気改質法によるHTTR水素製造システム実規模単一反応管試験装置を平成13年度に製作し、同年度に機能試験運転を実施した。引き続き、平成13年度から16年度まで7回の試験運転を実施した。運転期間中に発生した不具合については、その都度、原因の究明,対策案による試験装置の改善を行い、試験を続行してきた。これにより、各種試験を行い、所定の目的を達成した。本報告は、平成13年から平成16年までに実施した試験装置の改善項目について記述したものである。
沢 和弘; 飛田 勉*
Nuclear Technology, 142(3), p.250 - 259, 2003/06
被引用回数:13 パーセンタイル:63.54(Nuclear Science & Technology)照射健全性を補償するためにHTTRの最高燃焼度は3.6%FIMAに制限されている。燃焼度を延長した場合の燃料挙動を検討するために、照射試験を行った。被覆燃料粒子のバッファ層とSiC層は5%FIMAを超えても健全性を保てるよう厚く設計した。これらの燃料コンパクトは、ORNLのHFIRと原研のJMTRのキャプセルで独立に照射した。放出率の測定値と計算値の比較から、両方の照射試験中に追加の破損が生じたことがわかった。内圧破損モデルでは、照射末期においても健全粒子のSiC層には引張応力は作用せず、破損は生じないと評価された。考えられる破損機構として、製造時のSiC層破損粒子の貫通破損又は加速照射による過度の内圧上昇が考えられるが、さらに検討が必要である。
沢 和弘; 植田 祥平; 角田 淳弥; Verfondern, K.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(6), p.411 - 419, 2001/06
被引用回数:18 パーセンタイル:75.76(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉では高温の原子炉出口冷却材温度を得るために、燃料として被覆粒子を用いている。高温ガス炉では通常運転時及び事故時において、被覆燃料粒子が微小な格納容器として放射性物質に対する主要な障壁となる。HTTRでは、通常運転において1次冷却材中の核分裂ガス測定を行い、燃料挙動及びプラント内の放射性物質量の評価を行う必要がある。本報の主たる目的は、HTTRの通常運転時における燃料及び核分裂生成物の挙動を原研のモデルとドイツのユーリッヒ研究所(FZJ)のモデルで計算し、結果及び方法の比較検討を行うことである。炉心平均の破損率の評価では、原研のモデルの方がFZJモデルよりも早期に破損し約2倍大きく予測された。核分裂生成物ガスの評価では、FZJモデルは原研モデルよりも遅く増加し始めるが、その後運転末期に向かって急激に上昇し最終的には一致した。
Martin, D. G.*; 沢 和弘; 植田 祥平; 角田 淳弥
JAERI-Research 2001-033, 19 Pages, 2001/05
高温ガス炉燃料の安全設計においては、1次冷却材への放出量が許容値を超えないよう、核分裂生成物を被覆燃料粒子内に閉込めることが重要である。本報は、高燃焼度下における燃料挙動の研究のため、照射試験中の燃料挙動を英国のコードを用いて再現しようと試みた結果を示す。計算には、91F-1Aキャプセル及びHRB-22キャプセルで実施した照射試験結果を用いた。その結果、被覆層の破壊強度及び厚さを統計的に取り扱うと、破損挙動を再現できることがわかった。
Verfondern, K.*; 角田 淳弥; 植田 祥平; 沢 和弘
JAERI-Research 2000-067, 127 Pages, 2001/03
HTTRの運転中の燃料及び核分裂生成物挙動を予測するために、ユーリッヒ研究所で安全設計に用いられてきた手法を適用した。計算は110日の高温試験運転を含むHTTRの想定運転計画に基づき行った。その結果、追加破損率は製造時の2倍程度の約510
と予測された。安全裕度を見込んだ安全評価では、最大1
10
の破損率となった。燃料コンパクトからの金属FPの拡散放出は、銀で10%(ノミナル値),50%(安全評価値)と評価された。同様に、ストロンチウム(ノミナル値1.5
10
,安全評価値3.1
10
),セシウム(ノミナル値5.6
10
,安全評価値2.9
10
)と評価された。セシウムの結果は、原研のモデルによる結果と傾向的に良く一致した。さらに、ZrC被覆燃料粒子の照射健全性及び核分裂生成物放出挙動についても計算を行い、データベースの拡充が必要であるとの結論を得た。
沢 和弘; 角田 淳弥; 渡部 隆*
JAERI-Data/Code 99-034, 115 Pages, 1999/06
高温工学試験研究炉(HTTR)の燃料に対する設計方針では多少の燃料破損は許容しており、「運転中の追加破損は十分許容しうる小さな値(0.2%)に制限する」こととしている。そのため、HTTRの運転に当たっては、破損率を定量的に推定し異常の有無を判断する必要がある。そのため、これまでに運転中の被覆燃料粒子の破損モデル、希ガス放出率評価モデル、1次冷却材中の希ガス濃度評価モデルを開発してきた。本報は、これらのモデルを併せてコード化した、FIGHT(Fuel Failure and Fission Gas Release Analysis Code in HTGR)について述べたものである。
秋山 守*; 山野 憲洋; 杉本 純
JAERI-Conf 97-011, 829 Pages, 1998/01
1997年5月19日から21日にかけて、原研東海研において、OECD/CSNI主催の水蒸気爆発専門家会合が開催された。この専門家会合には13ヵ国1国際機関からの31名を含む80名の参加があった。会合では、原子炉への適用、粗混合、伝播/トリガー、実験、解析コード/モデルの6セッションにおいて36件の論文が発表され、活発な討論が行われた。最後に、(1)格納容器のモード破損はリスクの観点からは無視可能、(2)前回のサンタバーバラ会合(1993年)以後顕著な進展、(3)今後明らかにすべき研究課題を同定、(4)問題解決促進のため研究グループ間の公開の情報交換を推奨、(5)次回専門家会合を今後3~5年の間に開催することを推奨、を骨子とする会合概要と推薦をとりまとめた。
沢 和弘; 吉牟田 秀治*; 飛田 勉*; 佐藤 政四
JAERI-Research 97-036, 23 Pages, 1997/05
短半減期希ガスは主に被覆層が破損した燃料粒子から放出されるため、1次冷却材中の希ガス濃度は燃料粒子の被覆層破損率を反映する。希ガス濃度から運転中の燃料挙動を推定する方法を検討した。HTTRの1次冷却材中の放射能濃度を測定し、燃料からの希ガス放出率(R/B)値を求め全炉心又は高温プレナム領域毎の破損率を評価するモデルを開発した。最近の製造実績によると貫通破損率は極めて小さくなっているため、運転中の破損率を精度良く推定するためには、バックグラウンドとなる燃料コンパクトの汚染ウランからの放出率をできるだけ正確に評価する必要がある。本報ではHTTRの冷却系に設置される放射能測定装置を用いて運転中の燃料破損率を推定する方法を示すとともに、汚染ウラン及び破損粒子を含む燃料コンパクトからの希ガス放出モデルについて述べる。
沢 和弘; 塩沢 周策; 湊 和生; 福田 幸朔
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(9), p.712 - 720, 1996/09
被引用回数:25 パーセンタイル:86.73(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉技術の高度化のために高燃焼度四重被覆燃料粒子を開発してきた。四重被覆燃料粒子は、球状燃料核の外側に低密度熱分解炭素(PyC)層、高密度PyC層、SiC層、高密度PyC層を被覆したものである。高温ガス炉燃料の安全設計においては、核分裂生成物を粒子内に閉込め、1次冷却材中の放射能量を許容レベル以下に保つことが重要であり、燃料の設計方針は製造時の被覆層破損率を小さくし、かつ運転中に著しい破損が生じないようにすることである。被覆燃料粒子では、核分裂に伴い発生するガス及び中性子照射により発生する応力が被覆層に加わり高燃焼度下で被覆層破損が生じる可能性があり、信頼できる評価モデルの開発が必要であった。そこで、高燃焼度下における各被覆層の破損確率に基づき破損率を評価する破損モデルを新たに開発した。さらに、本モデルを用いてHTTR初装荷燃料及び高燃焼度燃料に関するパラメータ計算を行った。
高橋 由樹*; 松本 潔; 星名 博文*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 2, p.735 - 740, 1995/00
原研では、これまでモデルプラント地震時確率論的安全評価(PSA)の一環として、予備的な解析において炉心損傷頻度に大きな影響をもたらす機器として同定された碍子付き起動変圧器、非常用ディーゼル発電設備、継電気等の損傷評価を行ってきた。ここでは米国La Salle炉等のPSAで炉心損傷頻度に大きな影響を与えるとされた復水貯蔵タンク(CST)の地震時損傷確率評価を行った。過去の地震時損傷事例からCSTの機能喪失をもたらし得る損傷モードを選び出し、それぞれのモードに対して材料強度試験等から耐力評価を行った。有限要素法(FEM)により動的弾性・静的弾塑性応答解析を行い、地震時応答値、損傷位置等を求めた。塑性に伴うエネルギー吸収を考慮し、応答係数法により損傷確率を求めた。これらの解析の結果、隈底部と側板の損傷が支配的な損傷モードであると認められ、この2つのモードを考慮した損傷確率を求めた。この解析によって得られた損傷確率はモデルプラント地震PSAで使用される。
柳澤 和章
JAERI-M 92-021, 149 Pages, 1992/03
加圧ドーピングした88BWR型燃料に関し、ボンディングと破損モードについての、過渡ふるまい研究を行った。その結果、以下の知見を得た。(1)0.6MPa加圧と0.38mm幅広いギャップを組み合わせる事により、ドーピング燃料のボンディングは、局所的なものを除けばほぼ防止可能である。ドーピング燃料の破損モードは、溶融と破裂の畳重したモードになる事が明らかになった。(2)単純な破裂モードによる破損と溶融破裂モードによる畳重破損とを比較すると、後者の破損時間は半分程短くかつ破損しきい値も低下する傾向にある事が明らかになった。また、破損部の開口面積は相対的に拡大する傾向にあり、破損開口部での内外面の酸化も、著しくなる傾向にある事も明らかになった。
西口 磯春; 橘 幸男; 元木 保男; 塩沢 周策
JAERI-M 90-152, 31 Pages, 1990/09
HTTRにおいては、その冷却材温度が最高約950Cとなり、軽水炉等と比較して高温で使用されるため、特に制御棒被覆管等の金属材料部は、その特殊性を考慮した設計を行う必要がある。このため、HTTRにおいては、制御棒を対象とする設計方針案を策定し、それに従って設計を進めている。具体的には制御棒被覆管、制御棒連結棒の制御棒金属材料部を対象とし、その構造健全性の評価法を定めている。本資料は、その基本的考え方についてまとめたものである。
安野 武彦; 宮本 喜晟; 阪西 健一*; 井川 勝市
日本原子力学会誌, 24(6), p.429 - 434, 1982/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉の燃料は被覆粒子を用いた燃料コンパクト、黒鉛ブロックなどから構成され、種々の被覆粒子型式および燃料体構造が考えられている。本報では、原研が開発を進めている多目的高温ガス実験炉の燃料を中心に、燃料の構造と使用条件および燃料の破損機構について概説する。また、燃料の製造・検査技術、さらに燃料の耐照射性能、耐熱性能ならびにFP保持性能の現状について述べる。
宇賀 丈雄; 古平 恒夫
応用機械工学, 20(10), p.24 - 29, 1979/00
高温構造設計の基本事項で明示するため、構造部材が高温になった場合、荷重形態に対応して現われる時間依存の変形挙動を説明し、構造物に予想される可能な破損形態と強度条件について述べ、実際に採用されている構造強度設計法の実例と簡素化された変形解析の手順について図式をまじえて解説した。
澤 和弘*; 長谷田 雅也*; 相原 純
no journal, ,
高温ガス炉(HTGR)では三重等方性(TRISO)被覆燃料粒子が使用されている。高燃焼度においては、被覆燃料粒子の被覆層中に核分裂により発生したガスによる圧力による応力と熱分解炭素(PyC)層の照射収縮による応力が同時に発生し、破損が起こる可能性がある。被覆燃料粒子の高燃焼度における破損モデルが開発されている。このモデルでは、破損確率はPyC層の照射特性に強く依存する。本稿ではこの破損モデルの概要及び、このモデルを用いて行った燃料照射の評価結果を述べる。