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論文

気液二相流実験によるAE発生メカニズムの解明

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 棚井 憲治

第47回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.92 - 97, 2020/01

本研究では、岩盤割れ目中の気液二相流体の流動に伴い発生するAEの特徴を解明するため、一次元の水の流れをモデル化した細管路実験と、割れ目中における二次元の水の流れをモデル化した隙間平板実験を実施した。実験の結果、圧力脈動がAE発生に関係していること、管路径の寸法には影響しないことなどが分かった。また、振幅値, 持続時間, 周波数およびスペクトル等のAEパラメータを基に整理した結果、幌延深地層研究センターの地下施設で実施している長期AEモニタリングにおいて採用している、岩盤の振動に起因するAEとそれ以外のAEを弁別する指標の妥当性を示すことができた。

報告書

幌延深地層研究計画における350m試験坑道掘削影響領域を対象とした透水試験,1

吉野 浩光*; 佐俣 洋一; 丹生屋 純夫*; 石井 英一

JAEA-Data/Code 2018-015, 169 Pages, 2019/02

JAEA-Data-Code-2018-015.pdf:16.45MB
JAEA-Data-Code-2018-015-appendix1(DVD-ROM).zip:115.02MB
JAEA-Data-Code-2018-015-appendix2(DVD-ROM).zip:64.3MB
JAEA-Data-Code-2018-015-appendix3(DVD-ROM).zip:27.77MB
JAEA-Data-Code-2018-015-appendix4(DVD-ROM).zip:96.39MB
JAEA-Data-Code-2018-015-appendix5(DVD-ROM).zip:104.89MB

幌延深地層研究計画においては、坑道掘削が坑道周辺の水理特性に与える影響を把握することを目的として、掘削影響領域を対象とした透水試験を実施している。本報では、350m試験坑道掘削前から掘削中および掘削終了後から2016年3月までに実施した透水試験結果および透水試験実施期間以外の間隙水圧観測結果についてまとめた。

報告書

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験; プラグコンクリートの配合検討

中山 雅; 丹生屋 純夫*; 三浦 律彦*; 竹田 宣典*

JAEA-Research 2017-016, 62 Pages, 2018/01

JAEA-Research-2017-016.pdf:19.99MB

幌延深地層研究計画では、堆積岩を対象に研究開発を実施するものであり、深地層の科学的研究、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた基盤的な研究開発を実施している。幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」および「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて実施している。平成22年度からは第3段階の調査研究を開始しており、平成26年度からは幌延URLの350m調査坑道(試験坑道4)において、人工バリア性能確認試験を実施している。本試験は、幌延の地質環境をひとつの事例に、処分孔竪置き方式を対象として実規模の人工バリアを設置し、実環境下において人工バリア定置後の再冠水までの過渡期におけるTHMC連成挙動の検証データを取得する事を目的としている。本報告は、プラグコンクリートの配合について、原位置での打設前に検討した配合について取りまとめたものである。配合の検討に際しては、原子力機構が開発し、幌延URLの試験坑道で施工試験を通じて施工実績のある、低アルカリ性セメントの配合を基本とし、プラグの要求性能を考慮して試験を行い、実機試験練り用の配合を決定した。

論文

大深度地下掘削時のAE計測における波形分析手法に関する研究

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 若杉 圭一郎

第45回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.226 - 231, 2018/01

日本原子力研究開発機構と大林組は、幌延深地層研究センターの深度350m以深を対象に、長期耐久性を期待して設置した光ファイバー式センサで、立坑周辺岩盤の水理・力学的な挙動として、AE(アコースティック・エミッション: Acoustic Emission)、間隙水圧及び温度を長期的に計測している。当該計測データを共振特性を用いて整理した結果、5種類の波形パターンから岩盤AEをさらに精度良く弁別することが課題となっていた。そこで、岩盤AEとそれ以外のAEと言うカテゴリーで弁別することを主眼に「スペクトルピークの半値幅」という定量的な弁別条件を適用し、岩盤AEの抽出精度向上を試みた。その結果、判別が不明瞭な波形特性を呈した岩盤AEも適切に抽出することが可能となった。

報告書

幌延深地層研究センターの350m周回坑道(東)における初期地圧測定

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 丹生屋 純夫*

JAEA-Data/Code 2016-022, 91 Pages, 2017/03

JAEA-Data-Code-2016-022.pdf:7.3MB
JAEA-Data-Code-2016-022-appendix(CD-ROM).zip:232.99MB

幌延深地層研究センターの地下施設周辺岩盤の応力場を把握することを目的として、350m周回坑道(東)にて水圧破砕法による3次元初期地圧測定を実施した。掘削方向の異なるボーリング孔3孔において、合計26深度で、コンプライアンスCの小さい高剛性水圧破砕試験装置を用いた水圧破砕法により初期地圧測定をおこなった。23深度で観測されたき裂に作用する法線応力、11深度で生じた縦き裂の開口圧および2深度で生じた縦き裂の初生する位置に関する観測方程式を用いて、深度350m周回坑道(東)の初期地圧を評価した。その結果、最大主応力は岩石の密度を17kN/m$$^{3}$$と見積もって求められる深度350mの土被り圧約6.0MPaと比較して、大幅に小さい値である3.73MPaであり、鉛直方向に近い方位であった。また、応力環境は正断層型であった。ただし、主応力の確率誤差を考慮するとそれらの方位は入れ替わる可能性があった。

論文

光計測を用いた幌延深地層研究センターの立坑周辺岩盤における長期挙動評価

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平

第14回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), 6 Pages, 2017/01

北海道幌延町に位置する日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターでは、高レベル放射性廃棄物地層処分技術の信頼性向上に係わる種々な研究を実施している。その内、空洞周辺岩盤の長期挙動モデルを開発するため、深度350m以深の立坑を対象に掘削前から掘削完了後の維持管理期間にわたって力学的・水理学的挙動に着目し、光式のAEセンサ・間隙水圧センサ・温度センサを用いて長期計測を継続中である。計測結果から、掘削時には立坑壁面に近いほどAE、間隙水圧および温度の変化は大きく、壁面1.5m程度までを掘削損傷領域と評価した。一方、掘削後の維持管理段階では、力学的な損傷領域の広がりは認められないが、立坑近辺では不飽和領域が広がることが認められた。

報告書

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験; 大口径掘削機の開発、模擬オーバーパック、緩衝材および埋め戻し材の製作

中山 雅; 松崎 達二*; 丹生屋 純夫*

JAEA-Research 2016-010, 57 Pages, 2016/08

JAEA-Research-2016-010.pdf:10.81MB
JAEA-Research-2016-010-appendix(CD-ROM).zip:31.42MB

幌延深地層研究計画は、堆積岩を対象に深地層の研究開発を実施するものであり、深地層の科学的研究、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた基盤的な研究開発のための研究開発を実施している。平成26年度からは、第3段階の調査研究として、幌延深地層研究センターの地下施設の350m調査坑道において、人工バリア性能確認試験を実施している。人工バリア性能確認試験は、幌延の地質環境をひとつの事例に、処分孔竪置き方式を対象として実規模の人工バリアを設置し、実環境下において人工バリア定置後の再冠水までの過渡期の現象を評価する事を目的としている。具体的には、(1)地層処分研究開発の第2次取りまとめで示した処分概念が実際の地下で構築できることの実証、(2)人工バリアや埋め戻し材の設計手法の適用性確認、(3)熱-水-応力-化学連成挙動に関わる検証データの取得、である。本報告では、人工バリア性能確認試験における原位置での施工に際して、事前に開発や製作を伴う、試験孔掘削のための大口径掘削機の開発、模擬オーバーパックの製作、緩衝材および埋め戻し材の製作について取りまとめるとともに、その品質管理の実施状況について述べたものである。

論文

幌延URLにおける低アルカリ性セメント系材料の適用性確認

中山 雅; 丹生屋 純夫*; 南出 賢司*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.25 - 30, 2016/06

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設において、坑道の空洞安定性確保や周辺岩盤のゆるみ領域の抑制、掘削に伴う湧水量の抑制のため、セメント系材料を用いた吹付けコンクリートやグラウトが検討されている。これらの材料の影響で坑道周辺の地下水のpHが高アルカリ化することにより、緩衝材を構成するベントナイトや周辺の岩盤を変質させ、人工バリアおよび天然バリアとしての性能に影響を与えることが懸念されている。このような影響を低減するために、日本原子力研究開発機構では、普通ポルトランドセメントにポゾラン材料を混合した低アルカリ性セメント(以下、HFSC)を開発し、化学的特性、機械的特性、施工性などについて検討を実施してきた。本研究では、HFSCを吹付けコンクリートとして、幌延深地層研究センター地下施設の350m調査坑道の施工に適用し、施工性について確認した。その結果、HFSCが現地のプラントを用いて製造可能であること、地下施設の設計基準強度を上回る強度発現が可能であること、および地下施設の通常の施工に使用されているセメント系材料と同等の施工性を有することが確認され、HFSCの地下坑道への適用性が確認された。

論文

マルチ光計測プローブを用いた幌延深地層研究センターの立坑掘削損傷評価

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平; 藤田 朝雄

第44回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.319 - 324, 2016/01

日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターにおいて、深度350m以深の立坑掘削時から掘削後の維持管理段階で掘削影響評価のための長期モニタリングを実施中である。計測ツールには、光式AEセンサ,光式間隙水圧センサおよび光式温度センサを1本のボーリング孔内に設置可能なマルチ光計測プローブを開発し利用した。AE,間隙水圧および温度を測定した結果、立坑壁面に近いほど変化は大きく、掘削の影響が明らかになった。また、AE震源位置標定解析結果から、立坑壁面1.5m未満までが掘削影響領域と評価した。

論文

幌延深地層研究センターにおける原位置岩盤の強度・変形物性の検討

丹生屋 純夫*; 青柳 和平; 藤田 朝雄; 白瀬 光泰*

第44回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.336 - 341, 2016/01

幌延深地層研究センターでは、き裂密度を考慮した岩級区分に基づいた岩盤の強度・変形物性を設定し、これらを地下施設の支保設計や坑道の安定性の評価に採用している。本報告では、調査坑道内で実施した平板載荷試験、ロックせん断試験、室内力学試験結果から、設計時に設定した坑道規模の岩盤における強度・変形物性を評価した。ロックせん断試験により得られた粘着力は、設計時に設定した値と、三軸圧縮試験により得られた残留強度の応力状態から得た値よりも小さく、内部摩擦角は逆に大きい結果となった。また、設計時および室内力学試験の残留応力状態から設定した破壊規準との比較により、ロックせん断試験に基づく破壊規準は施工時において最も保守的な値を与えることが示された。

報告書

幌延深地層研究センターの350mポンプ座における初期地圧測定

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 丹生屋 純夫*

JAEA-Data/Code 2015-010, 190 Pages, 2015/10

JAEA-Data-Code-2015-010.pdf:18.7MB
JAEA-Data-Code-2015-010-appendix(CD-ROM).zip:127.68MB

幌延深地層研究センターの地下施設周辺岩盤の応力場を把握することを目的として、350mポンプ座にて水圧破砕法による3次元初期地圧測定を実施した。初期地圧を評価するにあたっては、異なる方向へ掘削した4本のボーリング孔の31深度で水圧破砕により造成された横き裂に作用する法線応力、1深度で生じたブレイクアウト発生位置および12深度で生じた縦き裂の開口圧に関する観測方程式を用いた。水圧破砕試験結果の解析では、ボアホールブレイクアウトの発生条件を加味した場合と、加味しない場合の2ケースで初期地圧を評価した。その結果、ブレイクアウト発生条件を加味した場合、最大主応力が約12MPaと、推定される土被り圧約6MPaの2倍程度の値となる。また、最大主応力と最小主応力の比が約6となり、差応力が大きな結果となった。また、ブレイクアウトの発生条件を加味しない場合は、最大主応力が6MPa程度であり、推定土被り圧と同程度の値を示す。また、最大主応力と最小主応力の比も、2.7程度であり、主応力差がそれほど生じなかったという観点から見ると、地上からの調査段階の結果に整合する傾向となった。主応力の方位に関しては、両ケースにおいて、最大主応力が北方向から約30$$^{circ}$$西寄りで、鉛直方向から約45$$^{circ}$$傾いた結果となった。

報告書

幌延深地層研究センターの250m大型試錐座(西)における初期地圧測定

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 丹生屋 純夫*

JAEA-Data/Code 2015-012, 171 Pages, 2015/09

JAEA-Data-Code-2015-012.zip:33.31MB
JAEA-Data-Code-2015-012.pdf:28.27MB

幌延深地層研究センターの地下施設周辺岩盤の応力場を把握するため、250m大型試錐座(西)にて、方向、傾斜の異なる3本のボーリング孔を掘削し、水圧破砕法による3次元初期地圧測定を実施した。初期地圧を評価するにあたっては、14深度で観測されたき裂に作用する法線応力、5深度で生じたブレイクアウトの破壊位置および2深度で生じた縦き裂の開口圧に関する観測方程式を用いた。結果として、調査地点の初期地圧状態は、主応力の方位に関しては、両ケースにおいて、最大主応力が北方向から約70$$^{circ}$$西寄りで、鉛直方向下向きから約70$$^{circ}$$傾き,最小主応力は南から約20$$^{circ}$$西寄りで鉛直下方より約60$$^{circ}$$傾く結果となった。最大主応力の値は2.6MPa、最小主応力は2.1MPaであった。

報告書

幌延深地層研究センターの250m小型試錐座(南)における初期地圧測定

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 丹生屋 純夫*

JAEA-Data/Code 2015-011, 182 Pages, 2015/09

JAEA-Data-Code-2015-011.pdf:33.41MB
JAEA-Data-Code-2015-011-appendix(CD-ROM).zip:41.95MB

幌延深地層研究センターの地下施設周辺岩盤の応力場を把握するため、250m小型試錐座(南)から直径76mm、長さ20mのボーリング孔である10-E250-M01孔(水平)、10-E250-M02孔(水平)および10-E250-M03孔(傾斜)を掘削し、水圧破砕法による3次元初期地圧測定を実施した。10-E250-M01孔では、ボーリング孔まわりの応力集中によって生じたブレイクアウトと考えられる連続的な破壊が孔壁に沿って認められた。ブレイクアウトの発生位置は、初期地圧によるボーリング孔まわりの応力集中を反映した孔壁の応力状態によって主に支配されるので、初期地圧の評価に利用することができる。そこで、3本のボーリング孔の31深度でおこなった水圧破砕試験のうち、16深度で測定されたき裂に作用する法線応力および10-E250-M01孔の3深度で測定されたボアホールブレイクアウトの破壊中央位置から初期地圧を評価した。調査地点の初期地圧状態は、最大主応力は方向がほぼEW方向からENE方向で水平に近いと評価され、その値は3.97MPaであった。この最大主応力の方向は、10-E250-M01孔で生じたブレイクアウトの位置および10-E250-M03孔で生じた縦き裂の方向から考えて合理的であった。

論文

An Investigation on mechanical properties of in-situ rock mass at the Horonobe Underground Research Laboratory

津坂 仁和*; 稲垣 大介*; 丹生屋 純夫*; 城 まゆみ*

Proceedings of 8th Asian Rock Mechanics Symposium (ARMS-8) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2014/10

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been promoting the Horonobe Underground Research Laboratory Project in Hokkaido since 2001 to enhance the reliability of relevant disposal technologies through investigations of the deep geological environment in sedimentary rocks of Japan. In the project, investigations on mechanical property of in-situ rock mass were conducted in order to evaluate the methodology to build a mechanical dataset of the rock mass based on the results of laboratory tests using rock cores and borehole logs. In this paper, the methodology to be applied for the surface-based investigation around the URL was studied based on the results of in-situ investigation in the galleries at 250 m and 350 m depths.

論文

幌延深地層研究所における珪藻質泥岩を対象とした水圧破砕法による初期地圧の測定

近藤 桂二; 津坂 仁和; 稲垣 大介; 杉田 裕; 加藤 春實*; 丹生屋 純夫*

第13回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.583 - 588, 2013/01

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において新第三紀堆積軟岩を対象に地下研究施設を建設中である。本研究地域には上位から声問層(珪藻質泥岩),稚内層(珪質泥岩)が堆積し、南北走向の背斜軸に近い翼部に位置する。初期地圧の測定は、地下施設建設前に地上からの調査として鉛直深層ボーリング孔を利用した水圧破砕法により行い、その後、地下施設建設時に地上調査結果の妥当性の確認を目的として、これまでに声問層の深度140mで2地点、深度250mで3地点の計5地点にて、水圧破砕法により初期地圧を測定した。その結果、地層境界付近では、鉛直下向きを主応力の一つとし、鉛直応力を土被り圧と仮定した地上調査結果とは整合せず、初期地圧測定の際には地質境界に留意する必要があることが示唆された。

論文

結晶質岩中の立坑掘削を対象とした脆弱部における空洞及び周辺岩盤の力学的挙動に関する検討

橋詰 茂; 松井 裕哉; 堀内 泰治; 畑 浩二*; 秋好 賢治*; 佐藤 伸*; 柴田 千穂子*; 丹生屋 純夫*; 納多 勝*

第13回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.121 - 126, 2013/01

瑞浪超深地層研究所は、結晶質岩(土岐花崗岩)を研究対象とした深地層の研究施設であり、地層処分研究開発の基盤である深地層の科学的研究の一環として、深地層における工学技術に関する研究開発を目的のひとつとして実施している。現在は、研究坑道掘削と並行し、結晶質岩を対象とした設計・施工計画技術,建設技術,施工対策技術及び安全を確保する技術の有効性を確認するための調査研究を進めている。本報告では、同研究所の立坑掘削により、地表から深度500m地点まで掘削断面を縦断するようなほぼ垂直傾斜の断層が分布する地質条件下で生じた立坑覆工の応力変化や岩盤内変位を分析し得られた、大深度の脆弱な岩盤中の空洞及び周辺岩盤の力学的安定性に関する知見を述べる。

論文

長期岩盤挙動評価技術への適応性検討,1; 浸透-応力連成解析を用いた断層部に位置する立坑の力学挙動評価

納多 勝*; 佐藤 伸*; 丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 松井 裕哉; 見掛 信一郎

第41回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.202 - 207, 2012/01

瑞浪超深地層研究所における主立坑は断層部に位置しており、その影響によって異方性の地下水流動場が確認されている。今後、裏面排水材の劣化や地下水場の変化によっては水圧による覆工応力が増加し覆工に変状が生じる可能性もある。そのため、水圧変化による影響を予測する手法について検討する必要がある。そこで、本検討では水-応力連成解析を実施し、透水性の異方性の影響について主立坑で計測されているB計測との比較を行い解析方法の妥当性の検討を行った。検討の結果、顕著な水圧依存の傾向は見られなかったものの、透水性の異方性を考慮することによって本立坑の挙動を模擬することができ、劣化手法の予測としての水-応力連成解析の適応性を確認した。

論文

長期岩盤挙動評価技術への適応性検討,2; コンプライアンス可変型モデルのパラメータ設定方法と岩盤挙動評価への適応性検討

佐藤 伸*; 納多 勝*; 丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 松井 裕哉; 見掛 信一郎

第41回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.208 - 213, 2012/01

岩盤の長期挙動の一つとしてクリープ現象があり、それを表現するモデルの一つとしてコンプライアンス可変型モデルがある。これまでの多くの岩盤クリープに関する検討は、対象とする岩質に対して一軸圧縮試験等からモデルパラメータを取得し、それを用いた2次元の解析を実施してモデルとパラメータ値の検証がなされているものが多い。そこで、本検討では主立坑建設時に実施されたパイロットボーリングの岩石コアを用いて各地質区分における一軸圧縮試験からモデルパラメータの設定を行った。さらに、同定されたパラメータを用いて3次元の掘削解析を実施して、実測値との比較を行った。検討の結果、おおむね実測値を再現できパラメータの同定方法並びに解析手法の妥当性を確認した。

論文

パイロットボーリング調査から設定した力学モデルの有効性検討

丹生屋 純夫*; 松井 裕哉; 見掛 信一郎; 佐藤 伸*; 納多 勝*; 畑 浩二*

第41回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.214 - 219, 2012/01

日本原子力研究開発機構は、岐阜県瑞浪市の超深地層研究所主立坑において工学技術に関する研究開発を進めている。平成22年度の研究において、パイロットボーリング調査の有効性を確認したが、その際力学物性値の設定では、立坑深度500m施工前に実施されたパイロットボーリング(深度180m$$sim$$500m)によって得られた岩石コアの一軸圧縮強さより電研式の岩盤分類を用いて物性値を定めており、地山のき裂や風化等の影響が十分考慮されていない可能性があった。本研究では、パイロットボーリング調査によって取得したコアを用いた室内試験,コア観察データ及び主立坑壁面観察データを用いRMRを算定し、算定したRMRより静弾性係数等の力学物性値を評価するとともに、孔内PS検層結果から評価した力学物性値と比較した。その結果、主立坑に出現している脆弱な岩盤においてもRMRのような岩盤分類手法に基づく物性値評価が可能であることが示唆された。

論文

堆積履歴が幌延地域に分布する珪質岩の力学的特性や微視的構造変化に及ぼす影響

真田 祐幸; 丹生屋 純夫*; 松井 裕哉; 藤井 義明*

Journal of MMIJ, 125(10,11), p.521 - 529, 2009/11

我が国には新第三紀や第四紀などの堆積岩が広く分布し各種構造物の基礎となるケースが多い。とりわけ地下深部に重要な構造物を建設するうえで岩石の力学的性質や応力変化に伴う微視的な構造変化の把握は、構造物の合理的な設計や掘削影響を把握するうえで重要である。原子力機構は新第三紀の堆積岩を対象に高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する基盤研究を幌延町で進めている。本論文では幌延地域に分布する珪質岩の力学的性質を明らかにすることを目的に実施した各種力学試験結果から幌延珪質岩の力学的性質を述べるとともに、堆積岩の工学的性質を支配する主要因を議論した。その結果、幌延地域に分布する珪質岩は堆積過程によって生じた空隙の緻密化や膠結作用により深度方向に三つのゾーンに区分でき、その力学挙動は顕著な拘束圧依存性を示すことがわかった。浅部の声問層の力学挙動は拘束圧の上昇に伴いひずみ軟化型から延性型に移行し、深部の稚内層は拘束圧の程度によらずひずみ軟化型を示す。そして、浅部の声問層は高拘束圧下で珪藻遺骸の損傷によって降伏し、エンドキャップ型の構成則を適用する必要性があることが示唆された。

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