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林 直樹; 川瀬 雅人; 畠山 衆一郎; 廣木 成治; 佐伯 理生二; 高橋 博樹; 照山 雄三*; 豊川 良治*; 荒川 大*; 平松 成範*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 677, p.94 - 106, 2012/06
被引用回数:7 パーセンタイル:43.25(Instruments & Instrumentation)本論文は、J-PARC RCSのビーム位置モニタ(BPM)システムについて述べる。RCSは、ビームパワー1MWの速い繰返しのシンクロトロンで、そのBPM検出器は、直径250mm以上あるが、ビーム位置を極めて正確に測定する必要がある。さらに、定格から低いビーム強度まで、幅広い範囲で動作することが必要である。リングには、54台のBPMがあり、限られたスペースのため、そのほとんどを補正電磁石の内側に収めた。検出器は、静電容量型で4電極あり、対角線カット形状で構成される電極対は、ビーム位置に対し非常に良い線形出力特性を持つように設計した。また、14bit 40MS/sのADCと600MHzのDSPを持つ信号処理回路を開発し、それらを、shared memoryを介し、EPICSによって制御できるようにした。この回路は、連続して平均ビーム位置を計算するモードでは、25Hzのパルスすべての記録が可能で、ほかに、周回ごとのビーム位置計算など、高度な解析のため、全波形データを残すモードも設定した。
廣木 成治; 阿部 哲也; 丹澤 貞光
Nuclear Reactors, Nuclear Fusion and Fusion Engineering, p.367 - 403, 2009/09
最近の大型核融合炉では安全対策上や高性能プラズマを実現するうえでリーク探知技術が極めて重要であるが、巨大で複雑かつ人的アクセス困難なため、通常のヘリウムリーク探知技術を使えない場合が多い。この章では原子力機構がこれまでに開発したリーク探知関連技術を紹介している。高分解能四極子質量分析計(HR-QMS)はD中の
Heを10
まで検出できた。また、真空容器内水冷機器の冷却水を循環させたまま水リーク探知を行う方法として、クリプトン(Kr)を水に溶解してからリークしたKr検出までの時間遅れを計測して12.6%の誤差でリーク箇所を特定できることを示した。さらに、指向性全圧計を真空用マニピュレーターに搭載して模擬リーク付近を走査した実験では10
Pa-m
/sまでの空気リークを検出できた。一方、特殊QMS測定子を真空中で走査した結果、10
Pa-m
/sのアルゴンリークを検出できた。これらの技術は今後の大型核融合炉にも十分適用可能である。
丹澤 貞光; 廣木 成治; 阿部 哲也; 清水 克祐*; 井上 雅彦*; 渡辺 光徳*; 井口 昌司*; 杉本 朋子*; 猪原 崇*; 中村 順一*
JAEA-Technology 2008-076, 99 Pages, 2008/12
国際熱核融合実験炉(ITER)の真空排気システムは、DT核融合反応で生じたヘリウム(He)を大量の未反応DT燃料とともにトカマク真空容器外へ排出する役割を担うとともに、大気圧から超高真空までの排気や真空漏洩試験,壁洗浄などにも使う。機械式真空ポンプシステムは、クライオポンプシステムと比較しての長所として連続排気や極低トリチウム滞留量,低運転コストが挙げられる。一方、短所として磁気シールドの必要性や水素(H)排気性能の不十分性などが一般に認識されている。ITER条件での機械式ポンプシステムの上記短所を克服するため、ダイバータH
圧力0.1-10Paで十分な排気性能を有するヘリカル溝真空ポンプ(HGP)ユニットを開発し、その性能試験を行った。そしてその開発・試験を通して、軽元素ガス排気用ヘリカル溝真空ポンプユニットの大型化設計・製作に関する多くのデータベースを取得した。また、同データベースをもとにヘリカル溝真空ポンプユニットを使い、ITER条件に合わせて最適配置した磁気シールド構造を有する機械式真空ポンプシステムの概念設計を行った。さらに、タービン翼とヘリカル翼を組合せた複合分子ポンプユニットを使ったコスト低減化(RC)ITER機械式真空ポンプシステムの概念設計も行った。
廣木 成治; 林 直樹; 川瀬 雅人; 野田 文章; Saha, P. K.; 佐甲 博之; 高橋 博樹; 上野 彰; 荒木田 是夫*; Lee, S.*; et al.
Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC '08) (CD-ROM), p.1131 - 1133, 2008/06
RCSの入射部に設置した6台のマルチワイヤープロファイルモニターを用い、初期のビーム調整運転で入射軌道を確立することができた。Hビーム検出用に直径0.1mmの金被覆タングステン線を窓型のセラミック枠に垂直と水平方向に取付け(傾き17.7度、主として2.9mmか9.5mm間隔で合計51本)、この枠をステッピングモーターにて垂直か水平方向に駆動させる。この傾き17.7度のタングステン線と精密駆動機構により2段階の測定が可能となる。すなわち、最初はセンサー枠を測定位置に固定し1発のビームでおおまかなビーム形状を捉え、次の段階でビーム入射タイミングに合わせてセンサー枠を駆動し(主として101発に同期させて0.1mm間隔で10mm駆動)詳細なビーム形状を測定する。タングステン線をビームが貫通することにより発生した電荷信号は信号処理回路により増幅,積分,保持され、その保持信号はマルチプレクサにより順次読出されてガウス分布近似曲線で補間される。
廣木 成治; 丹澤 貞光; 新井 貴; 阿部 哲也
Fusion Engineering and Design, 83(1), p.72 - 78, 2008/01
被引用回数:4 パーセンタイル:67.02(Nuclear Science & Technology)核融合炉の真空容器内水冷配管において冷却水を循環させたまま水リーク探知が可能な技術として、クリプトン(Kr)を水溶解トレーサーに用いる方法を提案した。試験を進めるにあたっては国際熱核融合炉(ITER)への適用を想定し、ITERの運転条件を勘案して10Pa-m
/sレベルの水リークバルブを試作した。また、同バルブの高圧側を水ループ回路に、低圧側をクライオポンプで排気する真空容器に接続し、水リーク箇所を通して真空中に流入するKrを四極子質量分析計で検出した。そして、同バルブを1m間隔で2箇所に取り付けた試験体を30
Cに加熱しながら試験を行ったところ、
/
=84のピーク電流の時間変化において、水リークに起因する2箇所の明瞭なピーク電流増加分を確認することができた。このとき、2箇所のピーク電流変化開始時の時間差は39秒だった。一方、簡易モデルで試験体の30
C加熱に伴う自然対流の影響を考慮して流水の到達距離の経過時間依存性を計算したところ、1m間隔での時間差は44.6秒となり、計算値基準で測定値の位置検出精度として12.6%となった。本提案による水リーク探知技術の実証試験により、同技術はITER条件でも十分使用可能な見通しが得られた。
林 直樹; 廣木 成治; Saha, P. K.; 佐伯 理生二; 豊川 良治*; 山本 風海; 吉本 政弘; 荒川 大*; 平松 成範*; Lee, S.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.243 - 245, 2008/00
J-PARC RCSは、2007年秋よりビームコミッショニングを開始した。短期間の間に、入射軌道の確立,周回及び3GeVまでの加速,光学系の測定,(410
ppbで)50kW相当のビームパワー出力を達成した。ビームモニターシステムは、このスムーズなビームコミッショニングに大変重要な役割を果たした。本報告は、このシステム、BPM,入射モニター,IPM,電流モニタ,チューンメータ,ロスモニタの現状報告を行う。
林 直樹; 廣木 成治; 木代 純逸*; 照山 雄三*; 豊川 良治; 荒川 大*; Lee, S.*; 三浦 孝子*; 外山 毅*
Proceedings of 2005 Particle Accelerator Conference (PAC '05) (CD-ROM), p.299 - 301, 2005/00
J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)ラピッドサイクリングシンクロトロンのためのビーム診断システムの開発を報告する。システムは、ビーム位置モニター(BPM),ビーム損失モニター(BLM),電流モニター(DCCT, SCT, MCT, FCT, WCM),チューンメーターシステム,324MHz-BPM,プロファイルモニター,ハローモニターからなる。BPMの電極は、静電タイプで、信号処理回路は、COD測定も、1周ごとの測定も可能となるようデザインした。5つのビーム電流モニターは、異なった時定数を持ち、全体で幅広い周波数帯域をカバーする。チューンメーターは、RFKOと信号ピックアップ電極で構成される。2種類のプロファイルモニターは、低強度のチューニングのためのマルチワイヤーモニターと非破壊の残留ガスモニターがある。
丹澤 貞光; 廣木 成治; 阿部 哲也
真空, 46(3), p.154 - 157, 2003/03
吸着剤を充填した配管中に混合ガスを通過させ、吸着親和力の違いによって通過速度に差が出現することを利用して、混合ガスを各成分ごとに分離し、そのガス成分を、バルブ操作によって適時抜き出すという方法を開発(連続循環クロマト法,Continuous Circulation Chromatograph method,C法)し、それを軽水素とヘリウムの混合ガス分離に適用し、99%以上の純度で各成分に分離できることを報告した。今回は、本技術の核融合実燃料へ適用できることを実証するため、D
/Heの混合ガスを用いて実験を行ったので、その結果を報告する。
黒田 敏公*; 秦野 歳久; 三木 信晴*; 廣木 成治; 榎枝 幹男; 大森 順次*; 佐藤 真一*; 秋場 真人
JAERI-Tech 2002-098, 136 Pages, 2003/02
ITER-FEATの遮蔽ブランケット設計における日本での検討事項をまとめた。第一壁/遮蔽ブロックの熱・応力解析及び遮蔽ブロックの熱・流力解析を行い、遮蔽ブロックの一部に熱応力が過大となる箇所があること、また遮蔽ブロック内の流路で閉塞的な状態となっている箇所があることを指摘するとともに改善を提案した。つぎに、ソリッド要素を用いた3次元電磁力解析を行って、ディスラプション時にブランケットモジュールに生じる電磁力を求めるとともに、第一壁と遮蔽ブロック、また遮蔽ブロックと真空容器の接続構造の強度検討を行った。最後に、ブランケットへの主給排水管が真空容器内部に埋設された場合の水-水リーク検出システムについて検討した。
丹澤 貞光; 廣木 成治; 阿部 哲也; 二ツ木 高志*; 田嶋 義宣*
真空, 46(1), p.44 - 48, 2003/01
半導体製造工場では、ドライエッチング工程や薄膜形成工程などにおいて、全フッ素化化合物であるPFC(PerFluoroCompound)ガスを作業ガスとして使用している。PFCガスについては、地球温暖化防止を目的とした京都議定書の結果を踏まえ、自主的排出削減が半導体業界などで行われつつある。そのため、排出にあたっては種々の方法によって無害化処理が試みられているが、(1)完全に分離・無害化することは難しい,(2)回収再利用が難しい,(3)処理設備の建設費あるいは運転経費が非常に高くなる、という問題がある。筆者らは、これまで核融合炉の排気ガスを構成する未反応燃料成分(水素同位体)とヘリウム燃焼灰を選択的に分離し、未反応燃料成分を燃料として再利用することを目的として吸着材入分離カラムを用いた連続循環クロマト法(Continuous Circulation Chromatograph method,以下C法と略記)を研究してきた。今回、このC
法を沸点が僅差(沸点差0.6K)のため、通常使われている深冷蒸留分離方式では分離が非常に困難といわれているCF
/NF
混合ガスに適用し両成分の選択分離を試みた。その結果、吸着剤として活性炭を充填した分離カラムを用いることによって、室温及び大気圧以下の条件下で各々99%以上の純度を持つCF
及びNF
に分離することができた。また同時に、連続分離処理を行うために必要な装置の運転制御用基礎データも取得した。
阿部 哲也; 金成 守康; 丹澤 貞光; 廣木 成治
JAERI-Tech 2002-093, 17 Pages, 2002/12
核融合炉内機器の結合部においては、プラズマ異常崩壊時に炉内機器内部に生ずる電磁力によって機器同士が相互に摺動し摩擦熱を発生する。このため、炉内機器の構造材料選定等のデータとして用いるために、各種金属やセラミックス膜などの真空雰囲気下における動摩擦特性を把握しておく必要がある。そのため、本研究では、回転式摩擦試験機を試作して、その性能を調べるとともに、この試験機を用いて各種金属の大気中における動摩擦係数を調べた。
廣木 成治; 阿部 哲也; 丹澤 貞光; 中村 順一*; 大林 哲郎*
JAERI-Tech 2002-056, 11 Pages, 2002/07
ITER粗引システム設計の妥当性を評価するため、2段ルーツ真空ポンプシステムの軽元素ガス(軽水素H,重水素D
,ヘリウムHe)及び窒素ガスN
に対する排気特性(排気速度及び圧縮比)の試験をITER R&Dタスクとして実施した。試験では、エドワーズ社ルーツ真空ポンプEH1200(1台,公称排気速度1200m
/s)と同EH250(2台,同250m
/s)及びロータリーポンプ(1台,同100m
/s)を直列に接続し、ヨーロッパ真空規格に準拠して実験を行った。そして、2段ルーツ真空ポンプシステムのD
及びN
に対する最大排気速度はそれぞれ、1200と1300m
/hであり、公称排気速度を満たすことを確認した。本試験結果は、2段ルーツ真空ポンプシステムからなるITER粗引システム設計の妥当性を裏付けるものである。
下村 安夫; 常松 俊秀; 山本 新; 丸山 創; 溝口 忠憲*; 高橋 良和; 吉田 清; 喜多村 和憲*; 伊尾木 公裕*; 井上 多加志; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(Suppl.), 224 Pages, 2002/01
日本,米国,欧州,ロシアの4極の協定に基づき、1992年7月に開始されたITER工学設計活動(ITER-EDA)は、ITER建設の判断に必要な技術的準備を整え、2001年7月に9年間の活動を完了した。本件は、ITER工学設計活動において完成された最終設計報告書の物理及び工学設計の成果を簡潔にまとめたものである。
金成 守康; 阿部 哲也; 古作 泰雄; 丹澤 貞光; 廣木 成治
日本原子力学会誌, 43(12), p.1228 - 1234, 2001/12
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)プラズマ溶射法によってステンレス鋼基材表面に析出させたアルミナ電気絶縁膜の繰り返し衝撃力に対する電気絶縁破壊耐久特性を実験的に調べた。衝撃試験は、アルミナ膜同士及びアルミナ膜とステンレス鋼基材の2種類の組み合わせについて行い、それぞれの組み合わせに対して、平均衝撃圧力,640,1,130及び2,550MPaを印加した。衝撃試験中に行った耐電圧測定から、アルミナ膜同士の衝突における衝撃耐久性は平均衝撃圧力640MPaで76,000サイクルを示し、平均衝撃圧力の増加とともに減少した。他方、アルミナ膜とステンレス鋼基材の衝突におけるアルミナ膜の衝撃耐久性は、アルミナ膜同士の場合と比較して約2.7倍に改善された。衝撃試験後のSEM観察から、アルミナ膜の厚さは、衝撃サイクル数が増加するにしたがって逆比例関係で減少し、バルク材に見られるような脆性破壊はなかった。
関 昌弘; 菱沼 章道; 栗原 研一; 秋場 真人; 阿部 哲也; 石塚 悦男; 今井 剛; 榎枝 幹男; 大平 茂; 奥村 義和; et al.
核融合炉工学概論; 未来エネルギーへの挑戦, 246 Pages, 2001/09
本書は、炉工学的基礎を有し核融合に関心のある方々に対して、核融合炉の原理とその実現に必要な多岐にわたる技術、さらに総合システムとしての核融合炉の理解に役に立つことを目指したものである。本文は2部構成になっており、第1部では核融合炉の原理と誕生までのシナリオを、そして第2部では、核融合炉を構成する主要な装置・機器に関する研究開発の現状を、最近のデータをもとにまとめてある。
丹澤 貞光; 廣木 成治; 阿部 哲也; 猪原 崇*
真空, 44(7), p.667 - 670, 2001/07
重水素(D)-トリチウム(T)を燃料とする核融合炉(D+THe+n)では、反応灰物質としてヘリウム(He)が炉心プラズマ部で生成する。このHe不純物が炉心部に蓄積すると燃料濃度の低下による核融合出力の低下を引き起こし、正常な炉の運転が阻害される。そのため、炉心部のHe不純物を炉外に真空ポンプで排気除去する必要がある。一方、連続排気ができ、He等の特定ガスのみを連続排気(選択排気)できるポンプは実用化されていない。そのため、現有の真空ポンプではHe不純物と未反応燃料の混合ガス(未反応燃料
90%)を排気することになり、燃料利用効率を向上させるうえで、排気ガス中から未反応燃料を分離回収し、再使用することが是非とも必要である。ここでは、H
/He混合ガスを例として、選択排気技術についての基礎実験を行ったので報告する。
阿部 哲也; 廣木 成治; 丹澤 貞光; 古作 泰雄; 竹内 久雄*; 山川 晃*
JAERI-Research 2001-029, 13 Pages, 2001/05
収縮性アルミナスリーブと高融点ソルダーを用いてアルミナパイプ同士を接合するための基礎実験を行った。スリーブは、接合時に1%収縮するよう、高純度アルミナ粉末を1400で1次焼結して作成し、ソルダーは1400
以上で液相を生成するアルミナ-カルシア系を選択し、アルミナと炭酸カルシウムの混合粉末をペースト化して作製した。パイプとスリーブの間にソルダーを介在させ、1500
で加熱接合した結果、スリーブの収縮とソルダーによる接合界面の形成によって、金属溶接に匹敵する気密性を持ったパイプ接合体が得られた。
廣木 成治; 丹澤 貞光; 新井 貴; 阿部 哲也; 清水 克祐*; 仲谷 潤之介*; 栗林 志頭真*
真空, 44(3), P. 329, 2001/03
核融合装置の真空容器内水冷機器(ブランケットやダイバータ等)や、二重壁構造の水冷式真空容器内にもし、水の漏洩(リーク)が生じた場合の新しい水リーク探知手法として、われわれはプローブガスを冷却水に溶解させ、水を流したまま水リーク探知ができる新しい方法を検討している。今回、その方法の原理実証試験を行うための模擬リーク試験体を試作した。同試験体では、プローブガスにクリプトンを使用する。模擬リークとしては、ニードル弁タイプのリーク弁を水循環系の3箇所に取付け、氷結しないようにヒーターで加熱する。このリーク弁を真空容器につなぎ、真空容器内に流入するクリプトンを四極子質量分析計で検出する。そして、クリプトンを溶解させてからそれを検出するまでの時間差を解析して、大まかなリーク箇所を特定できると考えている。
廣木 成治; P.Ladd*; K.Shaubel*; G.Janeschitz*; R.A.Marrs*
Fusion Engineering and Design, 46(1), p.11 - 26, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:57.45(Nuclear Science & Technology)ITERの真空洩れ探知装置は、クライオポンプと粗引きポンプで構成される真空排気装置の一部として設計され、巨大なトーラス真空容器(~4600m)やそれを収納するクライオスタットのほかに種々の付帯装置や設備の真空洩れを探知し、洩れの大きさや場所を探知する役割を担っている。同洩れ探知装置は、被試験容器に合わせて数種類の仕様の残留ガス分析計と質量分析計型ヘリウム洩れ探知器で構成されており、トーラス容器(許容洩れ量1
10
Pa・m
/s)とクライオスタット(同1
10
Pa・m
/s、ただし運転前)において、1
10
Pa・m
/sのヘリウム洩れ量を約90秒以内に検出するには、ヘリウムのバックグラウンドを1
10
Pa・m
/s以下にする必要がある。また、トーラス容器内水冷機器の水洩れ箇所を探知するため、冷却水にトレーサー物質を溶け込ませ、洩れの箇所を通して真空中に流入するトレーサーを残留ガス分析計で検出する新しい方法を提案している。
中村 博雄; Ladd, P.*; Federici, G.*; Janeschitz, G.*; Schaubel, K. M.*; 杉原 正芳; Busigin, A.*; Gierszewski, P.*; 廣木 成治; Hurztmeirer, H. S.*; et al.
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.883 - 891, 1998/09
被引用回数:4 パーセンタイル:59.81本講演は、ITERの燃料供給、排気システムの設計の現状及び、燃料サイクルシステムの過渡応答解析について述べる。燃料供給システムは、ガス供給方式とペレット方式から構成されている。ガス供給場所は、ポロイダル断面で真空容器上部とダイバータ部の2か所で、トロイダル方向には5か所である。ペレット方式の燃料供給は、2台の遠心加速方式入射装置で行う。これらは、1個の容器(長さ6m,幅3m,高さ4.5m)に納められている。排気システムは、高英空用ポンプと粗引きポンプから構成されている。前者は、16台のクライオポンプ(排気速度200cm/s),後者は、2セットの機械式粗引きポンプである。トリチウムプラントを含んだ燃料サイクル系のトリチウムインベントリの最適化のために、過渡応答コードを開発中である。