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足立 匡*; Ogawa, Taiki*; 小宮山 陽太*; 須村 拓也*; Saito-Tsuboi, Yuki*; Takeuchi, Takaaki*; Mano, Kohei*; Manabe, Kaoru*; 川端 幸樹*; 今津 毅士*; et al.
Physical Review B, 111(10), p.L100508_1 - L100508_6, 2025/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)Chiral superconductivity exhibits the formation of novel electron pairs that breaks the time-reversal symmetry and has been actively studied in various quantum materials in recent years. However, despite its potential to provide definitive information, effects of disorder in the crystal structure on the chiral superconductivity has not yet been clarified, and therefore the investigation using a solid-solution system is desirable. We report muon-spin-relaxation (SR) results of layered pnictide BaPtAs
Sb
with a honeycomb network composed of Pt and (As, Sb). We observed an increase of the zero-field
SR rate in the superconducting (SC) state at the Sb end of
, suggesting the occurrence of a spontaneous magnetic field due to the time-reversal symmetry breaking in the SC state. On the other hand, a spontaneous magnetic field was almost and completely suppressed for the As-Sb mixed samples of
and 0.2, respectively, suggesting that the time-reversal symmetry-breaking SC state in
is sensitive to disorder. The magnetic penetration depth estimated from transverse-field
SR measurements at
and 0.2 behaved like weak-coupling
-wave superconductivity. These seemingly incompatible zero-field and transverse-field
SR results of BaPtAs
Sb
with
could be understood in terms of chiral
-wave superconductivity with point nodes on the three-dimensional Fermi surface.
Zheng, X.-G.*; 山内 一宏*; 萩原 雅人; 西堀 英治*; 河江 達也*; 渡邊 功雄*; 内山 智貴*; Chen, Y.*; Xu, C.-N.*
Nature Communications (Internet), 15, p.9989_1 - 9989_12, 2024/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Multidisciplinary Sciences)Like the crystallization of water to ice, magnetic transition occurs at a critical temperature after the slowing down of dynamically fluctuating short-range correlated spins. Here, we report a unique type of magnetic transition characterized by a linear increase in the volume fraction of unconventional static short-range-ordered spin clusters, which triggered a transition into a long-range order at a threshold fraction perfectly matching the bond percolation theory in a new quantum antiferromagnet of pseudo-trigonal Cu(OH)
Cl
. Static short-range order appeared in its Kagome lattice plane below Ca. 20 K from a pool of coexisting spin liquid, linearly increasing its fraction to 0.492(8), then all Kagome spins transitioned into a stable two-dimensional spin order at
_
_
_
_
$. The unconventional static nature of the short-range order was inferred to be due to a pinning effect by the strongly correlated coexisting spin liquids. This work presents a unique magnetic system to demonstrate a complete bond percolation process toward the critical transition. Meanwhile, the unconventionally developed magnetic order in this chemically clean system should shed new light on spin-liquid physics.
山内 宏樹; Sari, D. P.*; 安井 幸夫*; 坂倉 輝俊*; 木村 宏之*; 中尾 朗子*; 大原 高志; 本田 孝志*; 樹神 克明; 井川 直樹; et al.
Physical Review Research (Internet), 6(1), p.013144_1 - 013144_9, 2024/02
-Mn-type family alloys Mn
have three-dimensional antiferromagnetic (AFM) corner-shared triangular network. The antiferromagnet Mn
RhSi shows magnetic short-range order (SRO) over a wide temperature range of approximately 500 K above the N
el temperature
= 190 K. Mn
CoSi has the smallest lattice parameter and the lowest
in the family compounds. The quantum critical point (QCP) from AFM to the quantum paramagnetic state is expected near a cubic lattice parameter of 6.15
of Mn
CoSi is only 140 K, quantum critical behavior is observed in Mn
CoSi as the enhancement of the electronic specific heat coefficient
. We study how the magnetic SRO appears in Mn
CoSi by using neutron scattering,
SR, and physical property measurements. The experimental results show that the neutron scattering intensity of the magnetic SRO does not change much regardless of the suppressed magnetic moment in the long-range magnetic ordered state compared to those of Mn
RhSi. The initial asymmetry drop ratio of
SR above
becomes small, and the magnetic SRO temperature
is suppressed to 240 K. The results suggest that the Mn
CoSi is close to the QCP in the Mn
system.
山内 宏樹; Sari, D. P.*; 渡邊 功雄*; 安井 幸夫*; Chang, L.-J.*; 近藤 啓悦; 伊藤 孝; 石角 元志*; 萩原 雅人*; Frontzek, M. D.*; et al.
Communications Materials (Internet), 1, p.43_1 - 43_6, 2020/07
中性子とミュオンの相補利用により、720Kまでの高温での短距離磁気秩序現象をMnRhSiで発見した。
河村 聖子; 富安 啓輔*; 幸田 章宏*; Sari, D. P.*; Asih, R.*; Yoon, S.*; 渡邊 功雄*; 中島 健次
JPS Conference Proceedings (Internet), 21, p.011007_1 - 011007_5, 2018/03
RbCu
Mo
O
は、スピンフラストレートしたS=1/2ジグザグ鎖をもつ量子スピン系である。この系の磁気基底状態は、非整合なスピン1重項であることが、理論研究から予想されている。また最近では、磁場中でこの系が強誘電性を示すことも報告されている。我々は、この系の磁気的性質を調べるため、ミュオンスピン緩和法を用いた実験を行った。測定した温度領域0.06K
250Kにわたり、核双極子場による遅いミュオンスピン緩和が観測された。この結果は、この系の基底状態が非磁性であることを明確に示している。さらに、内部磁場の分布が、10K以下でわずかに増加していることがわかった。この温度変化は、磁場中の電気分極の振る舞いに似ていることから、局所的な磁気状態の変化あるいは分極が、零磁場中でも生じている可能性を示唆している。
Risdiana*; 足立 匡*; 沖 直樹*; 矢入 聡*; 田邊 洋一*; 大森 圭祐*; 鈴木 栄男*; 渡邊 功雄*; 幸田 章宏*; 髭本 亘; et al.
Physica C, 460-462(2), p.874 - 875, 2007/09
被引用回数:3 パーセンタイル:17.13(Physics, Applied)零磁場ミュオンスピン緩和測定によりLaSr
Cu
Zn
O
(LSCO)の
=0-0.10,
=0.30までのオーバードープ領域において動的ストライプ構造が安定化されるかを調べた。その結果、Znドープによる銅スピン揺らぎの低下は
の増加に伴い減少し、
=0.30で消滅することがわかった。ここからストライプピニングモデルは全超伝導領域で成り立ち、また、
0.19近傍には量子臨界点は存在しないことが示唆される。
黒岩 壮吾*; 銭谷 勇磁*; 山澤 眞紀*; 富田 葉子*; 秋光 純*; 大石 一城; 幸田 章宏*; Saha, S. R.*; 門野 良典*; 渡邊 功雄*; et al.
Physica B; Condensed Matter, 374-375, p.75 - 78, 2006/03
被引用回数:1 パーセンタイル:6.16(Physics, Condensed Matter)CaNa
CuO
Br
は
で超伝導転移することが知られているが、それ以下の組成では磁化率が非常に小さいことから本物質の磁性に関しては未だ明らかにされていない。そこでわれわれは本系の磁気相図を明らかにするため
SR測定を行った。その結果、
のNaドープ量が少ない試料では零磁場スペクトルに明確な回転シグナルが観測され、反強磁性長距離磁気秩序が発達していることが判明した。一方で、0.04
0.15の組成では回転スペクトルは観測されず、低温でスピングラス様な振る舞いが観測された。得られた磁気相図は、La
Sr
CuO
及びCa
Na
CuO
Cl
と定量的に同様であることを示した。
三宅 康博*; 西山 樟生*; 河村 成肇*; 牧村 俊助*; Strasser, P.*; 下村 浩一郎*; Beveridge, J. L.*; 門野 良典*; 福地 光一*; 佐藤 伸彦*; et al.
Physica B; Condensed Matter, 374-375, p.484 - 487, 2006/03
被引用回数:6 パーセンタイル:31.27(Physics, Condensed Matter)物質生命科学実験施設の建屋の建設は2004年度の初めに開始された。2008年に加速器とビーム輸送系のコミッショニングが行われた後、2009年にはミュオンのユーザー利用が開始される。この論文ではJ-PARCミュオン科学実験施設建設の現状について述べる。
黒岩 壮吾*; 高際 實之*; 山澤 眞紀*; 秋光 純*; 幸田 章宏*; 門野 良典*; 大石 一城; 髭本 亘; 渡邊 功雄*
Science and Technology of Advanced Materials, 7(1), p.12 - 16, 2006/01
被引用回数:5 パーセンタイル:21.80(Materials Science, Multidisciplinary)CaBはキュリー温度
Kの強磁性体である可能性を指摘した論文が発表されて以来、本物質の強磁性の起源に関する研究は理論及び実験の両側面から精力的に行われてきた。われわれは
SR法を用いてMB
(M=Ca, Ba)の磁性を調べることを目的に研究を行った。その結果、CaB
では130K,BaB
では110K以下でミュオン緩和率の増大を観測したが、磁気秩序の発達に伴うミュオンスピン回転スペクトルは観測されなかった。またCaB
におけるミュオン準位交差共鳴実験の結果から、炭素サイトでの電場勾配が110Kでステップ状に変化することが判明した。これらの結果から、ミュオン緩和率の増大は電場勾配の変化により微小な内部磁場が出現した可能性を示唆する。
三宅 康博*; 河村 成肇*; 牧村 俊助*; Strasser, P.*; 下村 浩一郎*; 西山 樟生*; Beveridge, J. L.*; 門野 良典*; 佐藤 伸彦*; 福地 光一*; et al.
Nuclear Physics B; Proceedings Supplements, 149, p.393 - 395, 2005/12
J-PARCミュオン施設は物質生命科学実験施設の中に位置する。中性子標的の手前に置かれたミュオン標的から得られるミュオンを用いた研究が行われる。このJ-PARCミュオン科学施設の概要を報告する。
石田 勝彦*; 永嶺 謙忠*; 松崎 禎市郎*; 中村 哲*; 河村 成肇*; 坂元 眞一*; 岩崎 雅彦*; 棚瀬 正和; 加藤 岑生; 黒沢 清行; et al.
Hyperfine Interactions, 118(1-4), p.203 - 208, 1999/00
英国Rutherford Appleton Laboratory,ISIS内のRIKEN-RALミュオン施設において、現在D-T反応によるミュオン触媒核融合(CF)実験中である。ここではターゲットの重水素とトリチウムの混合比を0.1,0.2,0.28,0.4,0.5,0.6と0.7に変化させ、液体、固体それぞれについて、
CFサイクルにおけるミュオンの損失を測定するため、
X-rayの放出確率を測定した。実験では、トリチウムの崩壊で生成するHe-3が反応に影響するため実験直前に除いて行った。14MeVの核融合ニュートロンとX-rayの測定から、ミュオンサイクル数、ミュオン損失確率、
X-rayの放出確率を求めることができた。dt
の損失確率は、ミュオンの損失確率からtt
とdd
の影響を差引いて求めた。この結果を理論的な計算値と比較した結果について報告する。
松崎 禎市郎*; 永嶺 謙忠*; 棚瀬 正和; 加藤 岑生; 黒沢 清行; 石田 勝彦*; 中村 哲*; 渡邊 功雄*; G.H.Eaton*
Hyperfine Interactions, 119(1-4), p.361 - 363, 1999/00
英国Rutherford Appleton Laboratory,ISIS内のRIKEN-RALミュオン施設において、現在D-T反応によるミュオン触媒核融合(CF)実験中である。この実験に使用しているトリチウム取り扱いシステムについて報告する。特に重水素とトリチウム混合ガス中のHe-3(トリチウムの崩壊によって生成する)の除去システム、そのほかの性能及び実際に1500Ciのトリチウムを充填し、安全取り扱い上問題なく実施できた結果について報告する。
中村 哲*; 永嶺 謙忠*; 松崎 禎市郎*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 坂元 眞一*; 岩崎 雅彦*; 棚瀬 正和; 加藤 岑生; 黒沢 清行; et al.
Hyperfine Interactions, 118(1-4), p.209 - 212, 1998/00
英国Rutherford Appleton Laboratory,ISIS内のRIKEN-RALミュオン施設において、現在D-T反応によるミュオン触媒核融合(CF)実験中である。ミュオン触媒核融合では、生成する
粒子にミュオンが付着し、X-rayが放出される。この時に
の運動エネルギーに依存したドップラー拡がりをもったK
X-rayとK
X-rayの放出を観測することができた。この強度比の情報はdt
のミュオン損失確率を理論的に計算するうえで重要である。観測結果と理論計算について考察した結果を報告する。
河村 聖子; 富安 啓輔*; 幸田 章宏*; Dita Puspita Sari*; Asih, R.*; Yoon, S. W.*; 渡邊 功雄*; 中島 健次
no journal, ,
RbCu
Mo
O
は、Cuのスピン1/2による1次元ジグザグ鎖を持つ量子スピン系で、強磁性的な最近接相互作用
と反強磁性的な次近接相互作用
の比
から、この系の磁気基底状態は非整合なスピン1重項であることが予想されている。しかしながら、非磁性基底状態の直接的証拠を示す報告は未だなされていない。我々は、この系の磁気基底状態とダイナミクスを明らかにするため、J-PARC物質・科学生命実験施設のミュオンビームラインD1および理化学研究所-RALミュオン施設(英国)において
SR測定を行った。零磁場下の時間スペクトルは、室温から20K付近までは温度依存性を示さないが、20Kから1.5Kの間でミュオンスピン緩和のわずかなエンハンスメントが観測された。さらに1.5Kから50mKまでは再び温度変化を示さないことが明らかになった。この結果から、Rb
Cu
Mo
O
の基底状態は非磁性であることが実証された。また、縦磁場下の時間スペクトルの解析から、スピン1重項形成に伴う内部磁場およびそのダイナミクスの変化をとらえることにも成功した。
河村 聖子; Guerin, L.*; 渡邊 功雄*; 加藤 礼三*
no journal, ,
アニオンラジカル塩[Pd(dmit)
]
(
はカウンターカチオン)は、Pd(dmit)
ダイマーによって形成される等方的あるいは歪んだ2次元三角格子によって特徴づけられ、絶縁相においては、スピン1/2が各ダイマー上に局在する。これらの物質群のひとつであるEt
Me
Sb[Pd(dmit)
]
は、等方的な三角格子構造をもち、
=70Kでスピン1重項の形成を伴う電荷分離相への一次相転移を起こすことが示唆されている。我々は過去にこの系に対し
SR測定を行い、スピン1重項状態の発現を示す結果を得たが、ミュオンスピンの緩和率のふるまいが変化する温度は、わずかに
と異なっていた。最近、高分解能X線構造解析により、この系の三角格子の歪みの度合いが空間的に変調するような中間非整合相が
=105K以下で発現し、さらに整合電荷分離相が
=66.5K以下で発現することが報告された。そこで我々は、Et
Me
Sb[Pd(dmit)
]
の中間非整合相および整合電荷分離相における内部磁場のダイナミクスを調べるため、より詳細な
SR測定を行い、
以下でわずかな動的成分の増加、さらに
以下で明瞭な内部磁場の変化を観測した。
萩原 雅人; Zheng, X.-G.*; 山内 一宏*; 西堀 英治*; 河江 達也*; 渡邊 功雄*; 内山 智貴*; Chen, Y.*; Xu, C.-N.*
no journal, ,
対象としている系において、構成要素の繋がりが増える際の全体の振舞を表すパーコレーションCs理論は、生物学をはじめ様々な分野において適応されている。物質科学においても、高温超伝導やCs
量子異常ホール効果においてその有効性は議論されている。一方で相転移の代表例である磁性体のCs
磁気転移においては、パーコレーション理論が適応された実験例は、今までに報告されていない。S=1/2量子磁性体銅水酸塩化物Cu
(OH)
Cl
は、磁気中間相の秩序の有無が争点であるclinoatacamiteを含む、複数の多形体が存在するが、新たな準三方晶Cu
(OH)
Cl
において、非常にユニークな振舞Cs
が見られた。中性子回折から、T
=5.5K以下において(111)面のカゴメ格子の部分長距離秩序を見Cs
出した。ただしclinoatacamiteで磁気異常が見られたT
20Kの中間相では磁気反射は観測されなかCs
った。
SR測定からT*
20Kから部分スピン液体状態と共存する短距離秩序スピンクラスターの割Cs
合が降温に従い線形的に増えていく様子が観測された。T
直前においてはカゴメ格子上で0.492の割合まで増えた時点で一気に長距離秩序に移行し、ボンドパーコレーションプロセスと非常に良いCs
一致が見られた。新規準三方晶Cu
(OH)
Cl
の部分スピン液体状態と特異相転移を解明したことで、clinoatacamiteの中間相の解明はもとより、スピン液体候補物質のherbertsmithiteの再検証にも繋がることが期待される。
河村 聖子; Guerin, L.*; 渡邊 功雄*; 加藤 礼三*
no journal, ,
分子性有機導体EtMe
Sb[Pd(dmit)
]
は、スピン1/2の2次元三角格子系で、
=70Kでスピン1重項形成を伴って電荷分離相への1次相転移を示す。最近、高分解能X線構造解析により、この系は
=105K以下で三角格子の歪み度合いが変調する中間非整合相を発現し、さらに
=66.5K以下で整合の電荷分離相を発現することが報告された。そこで我々は、非整合及び整合相における磁気ダイナミクスを調べるため、ミュオンスピン緩和(
SR)測定を行った。その結果、
以下でのミュオンスピン緩和率の顕著な増加に加えて、
以下でわずかな緩和のエンハンスメントが観測された。我々の結果は、格子と強く結合した磁気相関が
で変化することを示唆している可能性がある。
安井 幸夫*; 貞松 龍介*; 井川 直樹; Sari, D. P.*; 渡邊 功雄*; 寺崎 一郎*
no journal, ,
BaZnRu
O
は磁化率の温度依存性にCurie tailが見られず低温で一定の磁化率を示すことから、新しいタイプの量子スピン液体の可能性が指摘されている。一方、Ru
の一部を非磁性のNb
で置換した物質の磁化率の温度依存性では、80K付近から強磁性成分が現れる。この特異な磁気的性質は、Ruダイマー内相互作用とダイマー間相互作用の競合が起源と考えられる。また、理論的研究から、これら相互作用パラメータを変えることで、反強磁性秩序、スピン液体とみなせる状態、これらの共存状態、非磁性、強磁性秩序など多彩な磁気状態が現れ得ることも報告されている。そこで、本物質系の微視的磁性を知るためにBa
Zn(Ru
Nb
)
O
の粉末中性回折および
SR実験を行った。それらの結果、x=0の物質では、反強磁性秩序とスピン液体の共存状態と見なせる状態であると考えられる。本講演ではNb置換系も含めて詳しい実験結果を報告する。
貞松 龍介*; 井川 直樹; Sari, D. P.*; 渡邊 功雄*; 寺崎 一郎*; 安井 幸夫*
no journal, ,
BaMRu
O
(M= Ca, Zn, Co等)は、2つのRu
イオンが近接した二量体構造を含む結晶構造をもつ。この系ではMサイトの元素の違いにより多様な磁性を示す。本研究では、Ba
Zn
Ca
Ru
O
(0
x
1)について、磁化率と磁気比熱を測定し、また、中性子回折によって磁気構造を解析した。磁化率はxの増加に従って連続的に減少していき、x=1では
で
に近づく振る舞いを見せた。一方、比熱測定では、低温でとびが見られたことから反強磁性転移を示すことが分かった。本講演では、これらの結果や中性子回折パターンに単純なcollinear構造を仮定して解析した磁気構造の詳細について報告する。