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論文

Updating of local blockage frequency in the reactor core of SFR and PRA on consequent severe accident in Monju

西村 正弘; 深野 義隆; 栗坂 健一; 鳴戸 健一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 54(11), p.1178 - 1189, 2017/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:42.02(Nuclear Science & Technology)

FBRの燃料集合体は、稠密に配置され出力も高いことから、シビアアクシデントの起因事象の一つとして局所事故(LF)が考慮されている。この研究では最新知見を反映し、流路閉塞を起因とした局所事故のPRAを実施した。その結果、局所閉塞を起因とした局所事故による炉心損傷の伝播は、発生頻度およびコンシケンスの両面から、ATWSやPLOHSのCDFと比較して無視しうる程小さいことが定量的に示された。

論文

Development of the severe accident evaluation method on second coolant leakages from the PHTS in a loop-type sodium-cooled fast reactor

山田 文昭; 今泉 悠也; 西村 正弘; 深野 義隆; 有川 晃弘*

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/07

ループタイプ・ナトリウム冷却高速原型炉の設計基準事故(DBA)を超える除熱機能喪失の一つとして、2箇所の1次冷却材漏えいによる原子炉容器液位確保機能喪失(LORL)のシビアアクシデント(SA)評価手法を開発した。2ヶ所の1次冷却材漏えいは、DBAの出力運転中の1ヶ所の1次冷却材漏えいに伴う原子炉停止後の低温停止中に、別ループの1次冷却系配管において2ヶ所目の漏えいが発生し、過度に原子炉容器(RV)液位が低下し、LORLに至る可能性がある。本論文では、想定される漏えい部位の組合せから、厳しいRV液位となる代表事故シーケンスの選定、RVへの冷却材ナトリウムの汲み上げ、1次主冷却系のサイフォンブレークによるRV内冷却材ナトリウムの汲み出し停止の液位確保策、RV液位を過度計算するプログラム、液位計算プログラムを用いた代表事故シーケンスのRV液位挙動を示した。評価の結果、DBAを超える2ヶ所の1次冷却材漏えいに対して、2ヶ所目漏えいに対する液位確保策により崩壊熱除去運転に必要なRV液位が確保され、除熱機能喪失を防止できることを明らかにした。

論文

PRA on mixed foreign substances into core of Japanese prototype FBR

西村 正弘; 深野 義隆; 栗坂 健一; 鳴戸 健一*

Proceedings of 13th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (PSAM-13) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2016/10

FBRの燃料集合体は、稠密に配置され出力も高いことから、シビアアクシデントの起因事象の一つとして局所事故(LF)が考慮されている。もんじゅでは、設計基準事故(DBA)として1サブチャンネル完全閉塞が想定した評価が実施され、被覆管破損は限定された領域にとどまり、著しい炉心損傷にいたらないことが示されている。それに加えてひとつの設計基準事故を超える事象として、燃料集合体の中心66%が平板によって局所的に閉塞した事象の評価が実施されている。しかしながら、このような決定論的評価は現実的な想定に基づいていないことが実験の結果から明らかになってきている。それゆえ、この研究では最新知見を反映し、流路閉塞を起因とした局所事故のPRAを実施した。その結果、局所閉塞を起因とした局所事故による炉心損傷の伝播は、確率およびコンシケンスの両面から、ATWSやPLOHSのCDFに包含されうることが示された。

論文

Updating of adventitious fuel pin failure frequency in sodium-cooled fast reactors and probabilistic risk assessment on consequent severe accident in Monju

深野 義隆; 鳴戸 健一*; 栗坂 健一; 西村 正弘

Journal of Nuclear Science and Technology, 52(9), p.1122 - 1132, 2015/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:53.75(Nuclear Science & Technology)

炉心局所事故(LF)はナトリウム冷却高速炉(SFR)におけるシビアアクシデントの一つの要因と考えられてきたことから、LFの拡大に関わる実験研究、決定論的、確率論的安全評価(PRA)が多くの国で実施されてきた。燃料ピンの自然破損(AFPF)は既往PRAにおいて、原子炉運転中の発生頻度の大きさと燃料要素の破損伝播(FEFP)の可能性から、LFの最も支配的な起因事象と考えられてきた。本研究では、最新知見に基づき、最新の異常時運転手順書を反映した日本のSFR原型炉(「もんじゅ」)におけるAFPFからのFEFP(FEFPA)のPRAを実施した。本PRAの起因事象であるSFRのAFPFの発生頻度は最新のAFPFの経験のレビューに基づき、複数の手法を用いてアップデートした。その結果「もんじゅ」におけるAFPFの発生頻度及び炉心損傷頻度(CDF)は、既往PRAと比較して無視し得るレベルまで大幅に低下した。したがって、「もんじゅ」におけるFEFPAのCDFは、発生頻度と結果の重大性の両面からATWSまたはPLOHS事象に包絡され得る。

論文

高速炉模擬燃料集合体内ワイヤピン周りの詳細流動解析

菊地 紀宏; 大島 宏之; 今井 康友*; 檜山 智之; 西村 正弘; 田中 正暁

日本機械学会関東支部茨城講演会2015講演論文集, p.179 - 180, 2015/08

ナトリウム冷却型高速炉の経済性向上策の一つとして燃料の高燃焼度化が挙げられるが、その実現にはスエリング等による燃料ピン変形状態および変形時の燃料集合体内の熱流動現象を詳細に評価する必要がある。原子力機構では、燃料集合体熱流動詳細解析コードSPIRALを整備し、種々の検証解析を実施し、コード適用性を確認してきた。本報では、燃料ピン周りの詳細な速度分布が得られている3本ピン水試験を対象に試験解析を実施し、集合体内の速度場を精度よく再現できることを確認した。これにより、燃料集合体内ギャップ部における流れ場に対し、SPIRALに組み込まれたHybrid型乱流モデルが高い適用性を持つことを示した。

論文

Safety margins after failure of fuel cladding during protected loss-of-heat-sink accidents in a sodium-cooled fast reactor

深野 義隆; 西村 正弘; 山田 文昭

Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.5687 - 5698, 2015/08

ナトリウム冷却高速炉の日本の原型炉における設計基準事故では、以下の炉心損傷の判断基準が用いられている。(a)燃料が溶融しないこと、(b)燃料被覆管が破損しないよう、被覆管最高温度が830$$^{circ}$$C未満であること、(c)冷却材が沸騰しないこと。一方、設計基準外事故やシビアアクシデント(SA)においては、被覆管破損は許容されるが、炉心の冷却が維持され、燃料が溶融しないことが要求される。崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)事象はSAの最も支配的な重要事故シーケンスの一つであり、本研究では、PLOHS時に燃料被覆管の破損を仮定した場合の炉心の著しい損傷に対する安全余裕について検討した。最新知見のレビュー結果から、下記の3つが炉心の著しい損傷に至るメカニズムとして抽出された。(1)燃料ナトリウム反応生成物の形成に伴う燃料溶融、(2)隣接ピンからのジェット状のガス放出による除熱低下、(3)同ジェット状のガス放出による機械的負荷。これらのメカニズムをFUCAコードに組込み、解析評価した結果、少なくとも、冷却材温度が950$$^{circ}$$Cに至るまでは、炉心の著しい損傷に至らないことを明らかにした。すなわち、PLOHS時に被覆管が破損しても、炉心の著しい損傷に至るまで大きな安全余裕があることがわかった。

論文

Local flow blockage analysis with checkerboard configuration in a wire wrapped fuel subassembly using the ASFRE code

西村 正弘; 深野 義隆

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-10) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2014/12

最新の知見に基づいた局所流路閉塞の決定論的評価をASFREコードを使用して実施した。現実的な事故条件の効果を評価するために、ノミナルの出力と流量を解析条件とした。さらに、実験結果をレビューして、現実的な新しい閉塞形態を導入した。すなわち、ワイヤスペーサタイプの燃料集合体の一断面に千鳥格子の局所流路閉塞を想定した。その結果、閉塞物のまわりの流路が有効なので、局所閉塞の下流における温度上昇は過去の申請解析に比べて小さいことがわかった。そして、設計基準を超えた条件を想定しても、大規模な炉心損傷にいたらないことが確認された。

論文

Study on flow in the subchannels of pin bundle with wrapping wire

西村 正弘; 檜山 智之; 上出 英樹; 大島 宏之; 長澤 一嘉*; 今井 康友*

Proceedings of 9th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-9) (CD-ROM), 7 Pages, 2014/11

The detailed flow velocity distribution in the edge subchannel has been obtained by PIV measurement using a wire-wrapped 3-pin bundle water model. These flow field data like flow velocity distribution and fluctuation intensity near the wrapping wire are available for code validation.

論文

Probability of adventitious fuel pin failures in fast breeder reactors and event tree analysis on damage propagation up to severe accident in Monju

深野 義隆; 鳴戸 健一*; 栗坂 健一; 西村 正弘

Proceedings of 12th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (PSAM-12) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2014/06

ナトリウム冷却高速炉(SFR)では、炉心局所事故が歴史的に過酷事故の一つの原因と考えられ、多くの国で実験研究や決定論的、確率論的評価(PRA)が実施されてきた。燃料ピンの自然破損は、これら既往PRAの中で、その発生頻度の高さと破損伝播の可能性から、最も支配的な起因事象と考えられている。このため、本研究では、「もんじゅ」における燃料ピンの自然破損からの損傷拡大(FEFPA)についてイベントツリー解析(ETA)を実施した。本ETAは、FEFPAの実験的、解析的研究の最新知見に基づくとともに、もんじゅの異常時運転手順書を反映したものである。また、このETAの起因事象であるSFRの燃料ピンの自然破損率も見直した。その結果、「もんじゅ」では、FEFPAは無視でき、頻度及びコンシケンス(結果の重大性)とも、炉停止失敗事象及び崩壊熱除去機能喪失事象の炉心損傷頻度に含まれることを明らかにした。

論文

Cooperation on impingement wastage experiment of Mod. 9Cr-1Mo steel using SWAT-1R sodium-water reaction test facility

Beauchamp, F.*; 西村 正弘; 梅田 良太; Allou, A.*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Safe Technologies and Sustainable Scenarios (FR-13) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2013/03

高速炉SG伝熱管の候補材である9Cr-1Moのウェステージ率測定を原子力機構のSWAT-1R試験施設を使用して実施した。この研究は、JAEA-CEAの国際協力のもと実施されたものである。SWAT-1R試験の概要とウェステージ試験を通して得られた経験や、主要な結果について議論する。

論文

Investigation on velocity distribution around the wrapping wire in an inner subchannel of fuel pin bundle

西村 正弘; 佐藤 博之; 上出 英樹; 大島 宏之; 長澤 一嘉*; 今井 康友*

Proceedings of 20th International Conference on Nuclear Engineering and the ASME 2012 Power Conference (ICONE-20 & POWER 2012) (DVD-ROM), 10 Pages, 2012/07

ナトリウム冷却型高速炉で採用されているワイヤスペーサ型燃料ピンバンドル中の冷却材流動を把握するとともに、詳細熱流動解析コードの検証のため、3本ピンと変形ダクトから構成される2倍スケールの水試験用模擬試験体を使用してPIVによりサブチャンネル内の流速分布を計測した結果と、開発中のFEMコードSPIRALによる計算結果について報告する。

論文

The Sodium oxidation reaction and suppression effect of sodium with suspended nanoparticles; Growth behavior of dendritic oxide during oxidation

西村 正弘; 永井 桂一; 小野島 貴光; 斉藤 淳一; 荒 邦章; 杉山 憲一郎*

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(1), p.71 - 77, 2012/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:64.33(Nuclear Science & Technology)

ナトリウム燃焼の初めのステージの酸化は、反応の継続性の観点から重要である。この研究では、さらなる高速炉の安全性向上のためのナトリウム反応の知見に適用するために、詳細にナトリウムの反応を理解することを目的としている。

論文

Features of dendritic oxide during sodium combustion

西村 正弘; 上出 英樹; 大竹 志朗*; 杉山 憲一郎*

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(12), p.1420 - 1427, 2011/12

この研究の目的は、燃焼の継続性に重要な役割を果たす液体金属ナトリウムの酸化挙動を正確に理解することである。樹氷状酸化物の役割の理解は、ナトリウム燃焼のコントロール、たとえば、消火などに非常に有用である。それゆえ、この研究は高速炉の安全性向上に寄与するものである。

論文

The Dependence of equilibrium partition coefficient of cesium and iodine between sodium pool and the inert cover gas on the concentration in the pool

宮原 信哉; 西村 正弘; 中桐 俊男

Nuclear Engineering and Design, 241(12), p.4731 - 4736, 2011/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:75.97(Nuclear Science & Technology)

液体ナトリウムプールとカバーガス間のセシウム及びヨウ素の気液平衡分配係数を測定した。得られた経験式は、キャッスルマンの理論式と一致した。また、分配係数に及ぼすセシウム濃度の影響も理論値と一致した。一方、ヨウ素濃度の影響は、カバーガスでNaIの二量体(Na$$_{2}$$I$$_{2}$$)が生成するために、理論的な検討結果と一致しなかった。

論文

Investigation on velocity distribution in an inner subchannel of wire wrapped fuel pin bundle of sodium-cooled fast reactor

西村 正弘; 上出 英樹; 大島 宏之; 小林 順; 佐藤 博之

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/05

ワイヤスペーサ型の3つのピンで囲まれた中心のサブチャンネル内の平均速度分布を調査するため、3本ピンバンドルを使用して水実験を実施した。試験体はアクリル製の変形した六角形ダクトチューブ内に、水と同等の反射率と高い透過性のあるフロン樹脂製のピンから構成される。サブチャンネル内の平均速度分布を、ダクトチューブの側壁からPIV法により計測した結果について報告する。

論文

Growing mechanism of dendritic oxide during sodium combustion

西村 正弘; 上出 英樹; 杉山 憲一郎*; 大竹 志朗*

Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-8) (CD-ROM), 11 Pages, 2010/10

この研究は、FRのナトリウム燃焼に対する安全のためにナトリウムの酸化反応挙動を詳細に理解することを目的としている。これまでの研究で、樹氷状の酸化物が、反応界面へのナトリウム供給というように燃焼反応に重要な役割を果たすことがわかっている。本報では、燃焼中の樹氷状酸化物の成長挙動観察結果に基づいて樹氷状酸化物を介した液体ナトリウムの供給機構モデルを提案した。このモデルでは、化学種に着目している。ナトリウム過酸化物の形成は、樹氷状酸化物の中にナトリウムの供給ルートを与える。一方、ナトリウム一酸化物の形成は、ナトリウムの供給をブロックする。化学種は、温度や酸素濃度といった反応場におけるギブスの自由エネルギーによって熱力学的に決定される。このモデルは、観察結果から得られた酸化反応挙動を説明することができる。

論文

Equilibrium partition coefficients of cesium and iodine between sodium pool and the inert cover gas

宮原 信哉; 西村 正弘; 中桐 俊男

Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 6 Pages, 2010/05

揮発性核分裂生成物であるセシウムとヨウ素の液体ナトリウムプールとその不活性カバーガス間の気液平衡分配係数をトランスパイレーション法を用いて測定した。実験の目的は、600から850$$^{circ}$$Cの高温におけるセシウムとヨウ素の平衡分配係数を得ることと、平衡分配係数のナトリウムプール中のセシウムとヨウ素の濃度の依存性を調べることである。既往研究と本研究の結果から得られた温度と気液平衡分配係数に関する実験式は、Castlemanの理論式とほぼ一致した。また、プール中濃度による影響は、セシウムについては理論的な傾向と一致し、ヨウ素については逆の傾向を示した。後者はカバーガス中でのNa$$_{2}$$I$$_{2}$$の生成によるものと思われる。

論文

Development of insulation technology with cyanate ester resins for ITER TF coils

辺見 努; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 奥野 清; 西村 新*; 酒井 正弘*; 浅野 史朗*

Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.923 - 927, 2009/06

 被引用回数:13 パーセンタイル:26.02(Nuclear Science & Technology)

ITER-TFコイルでは運転期間中に中性子照射量10$$^{22}$$n/m$$^{2}$$に耐える絶縁材料が要求されている。そのため、従来の広く用いられているエポキシ系樹脂ではなく、耐放射性が高いシアネートエステル(CE)樹脂の適用が検討されている。原子力機構では、ITER-TFコイルに対する適用性を検証するため、CE樹脂を用いた含浸技術の開発を実施している。本報告では、TFコイルの絶縁構成を模擬して実施した含浸試験の結果について述べる。

論文

Oxidation behavior of liquid sodium droplet before combustion; Dependency of initial temperature and oxygen fraction

西村 正弘; 上出 英樹; 杉山 憲一郎*; 大竹 志朗*

Proceedings of 7th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-7) (CD-ROM), 12 Pages, 2008/10

高速増殖炉の冷却材に使用されている液体ナトリウムは冷却材として優れた熱的特性を有する反面、酸素や水との反応が活性である。事故時に想定されるこれらの反応に対して必要な安全対策がプラントでは施されているが、もんじゅのナトリウム漏えい事故などを背景に、特定の事故パターンによらずに反応現象の理解を深め、機構論的に解析することが社会的受容性の観点から求められている。また、反応現象の理解を深めることは、安全対策という観点以外に、事故,トラブルが起こってしまった場合に残存する未反応ナトリウムの取り扱いにおける判断根拠という観点からも、重要な研究テーマである。従来、液滴燃焼の酸化現象において柱状酸化物が生成した後に着火に至ることが観察されているが、十分な現象の理解はされていない。本報では、液滴状のナトリウムが燃焼する際の反応表面を反応雰囲気の酸素濃度や初期の予熱温度をパラメータとして表面の柱状生成物の生成過程に着目して観察した実験結果を報告する。

論文

小規模ナトリウム漏えい時の燃焼挙動

西村 正弘; 二神 敏; 大野 修司; 宮原 信哉

日本原子力学会和文論文誌, 6(2), p.149 - 160, 2007/06

1995年の12月に発生した原型炉「もんじゅ」事故に関して実施された一連の事故原因究明作業の過程において、小規模な漏えい($$sim$$100kg/h)に対する安全対策設備、特にナトリウムとコンクリートの間の直接接触を防止するための床ライナ設備の健全性が注目された。床ライナの健全性に影響を与える重要な因子としては、構造強度に影響する温度が挙げられる。もんじゅ事故のように小規模な漏えい時は、燃焼の全体のエネルギーは大規模な漏えいに比べて小さいものの、熱が限定された領域に移行することにより、ライナ最高温度を上昇させる要因となりうる。しかし、このような影響については、これまで実験的に把握されていなかった。本研究では、ナトリウム小規模漏えい時のライナ最高温度とこれに影響を及ぼす因子である燃焼速度とナトリウムプール拡がり挙動を明らかにするために、漏えい高さ,湿度,漏えい率をパラメータとした一連の実験を行い、その成果をまとめた。

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