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論文

FE-SEM observations of multiple nanohillocks on SrTiO$$_{3}$$ irradiated with swift heavy ions

喜多村 茜; 石川 法人; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 44(3), p.85 - 88, 2019/06

高速重イオンがセラミックスに真上から入射すると、イオン一つに対してヒロック(ナノメートルサイズの隆起物)が一つ表面に形成される。一方で近年、SHIがチタン酸ストロンチウム(SrTiO$$_{3}$$)や酸化チタン(TiO$$_{2}$$)の表面をかするように入射した場合、表面にはイオンの飛跡に沿って連続的に複数個のヒロックが形成されると報告された。これらは原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察されており、観察結果にはAFMのプローブ寸法由来の測定誤差を含んでいる。そこで本研究では、ヒロックのサイズより十分小さい分解能(1.5nm)を有し、非接触で観察可能な電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて連続ヒロックを観察し、形状の違いを検討した。SrTiO$$_{3}$$はNbを添加することで電気伝導性が発現する。SrTiO$$_{3}$$(100)とNbを0.05wt%添加した単結晶SrTiO$$_{3}$$(100)に対し、350MeVのAuビームを、単結晶表面に対するイオンの入射角が2度以下となるよう照射した。照射後のFE-SEM観察によって、SrTiO$$_{3}$$(100)表面には長さ数百nmにわたって直径20nmのヒロックが連続的に形成されていた一方で、Nbを添加したSrTiO$$_{3}$$(100)表面では、ほぼ同じ長さで凹状に溝が形成されていることがわかった。これらの形状の違いは電気伝導性とそれによる熱伝導性の違いが起因し、イオントラックの温度が融点付近になるSrTiO$$_{3}$$(100)ではヒロックが、昇華温度にまで上昇するNb添加SrTiO$$_{3}$$(100)では溝ができると考えられる。

論文

Structure of nitride layer formed on titanium alloy surface by N$$_{2}$$-gas exposure at high temperatures

武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也

JPS Conference Proceedings (Internet), 25, p.011023_1 - 011023_3, 2019/03

今回、(1)810$$^{circ}$$C、600分、(2)850$$^{circ}$$C、720分のふたつの条件でチタン合金表面に窒化層を導入した。低速陽電子ビームを用いて、陽電子消滅$$gamma$$線ドップラー広がり測定により試料表面を測定した結果、表面近傍において陽電子は欠陥に捕まって消滅していることがわかった。TEM観察によると表面近傍には10nm程度の結晶粒が存在しており、ほとんどの陽電子は結晶中を拡散後、粒界の欠陥において消滅していることが明らかとなった。さらに、陽電子消滅ドップラー広がり測定の結果は、陽電子の消滅している部位における化学組成が深さに対して変化していることを示していたが、EDS観察においても、バナジウムなどの不純物に深さ依存性があることが示され、これらの測定結果は粒界における不純物濃度の変化を反映していると考えられる。

論文

Effect of long-term thermal aging on SCC initiation susceptibility in low carbon austenitic stainless steels

青木 聡; 近藤 啓悦; 加治 芳行; 山本 正弘

Proceedings of 18th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems - Water Reactors, Vol.2, p.663 - 672, 2018/00

本研究は、低炭素オーステナイトステンレス鋼の応力腐食割れ発生感受性に及ぼす長時間熱時効の影響を明らかにすることを目的とした。試料にはステンレス鋼の304Lおよび316Lを用いた。両ステンレス鋼とも20%の冷間加工(CW)を施し、その後288$$^{circ}$$Cで14,000時間熱時効(LTA)を加えた。応力腐食割れ発生感受性の評価として、BWRを模擬した環境下ですき間付き定ひずみ曲げ試験(CBB)試験を実施した。304L CW + LTAは応力腐食割れ発生感受性を示さなかった。一方で、316Lの応力腐食割れ発生感受性は冷間加工と長時間熱時効が組み合わさることで増大した。これらの結果を理解するために、CWおよびLTAによって引き起こされる金属組織や機械的性質の変化、およびそれらと応力腐食割れ発生感受性との関係について議論した。

論文

Investigation of Zircaloy-2 oxidation model for SFP accident analysis

根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋; 近藤 啓悦; 中島 一雄*; 金沢 徹*; 東條 匡志*

Journal of Nuclear Materials, 488, p.22 - 32, 2017/05

AA2016-0383.pdf:0.86MB

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

これまでにジルカロイ2被覆管の熱天秤による空気中酸化試験を行ったが、本研究ではそのデータに基づいて使用済み燃料プール(SFP)事故時の被覆管の酸化挙動の解析に適用可能な酸化モデルの構築を行った。その検証にあたり長尺被覆管の酸化試験に関して当該酸化モデルを適用した数値流体解析を行った。酸化試験はSFP事故を模擬した空気流量条件中で高温の温度勾配を付与して実施した。構築した酸化モデルを適用した解析は酸化試験での被覆管表面の酸化皮膜及び多孔質な酸化層の成長をよく再現し、酸化モデルの妥当性が確認できた。本研究の試験条件の範囲では空気流量条件の酸化挙動への影響は明らかには見られなかった。

論文

Structure of nitride layer formed on titanium alloy surface by N$$_{2}$$-gas exposure at high temperatures

武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也

Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012022_1 - 012022_4, 2017/02

ゴルフクラブや、航空機用構造材料等に広く用いられているチタン合金は、表面を窒化処理することで硬さを飛躍的に増すことが知られているが、熱処理温度または時間によっては表面に形成された窒化層が負荷により簡単に剥離してしまい、実用性に欠く場合がある。そこでわれわれは2つの窒化条件、(1)810$$^{circ}$$C 600minと(2) 850$$^{circ}$$C 720minで処理した試料を準備し、その表面に形成された窒化層を、陽電子消滅$$gamma$$線ドップラー広がり(DB)測定で評価した。窒素の拡散のみ考慮して評価すると0.05-0.1$$mu$$mまで窒化されると予想されるが、DBによる評価では窒化によって導入される欠陥層は0.5$$mu$$mを超える領域まで達していることがわかった。

論文

Silver photo-diffusion and photo-induced macroscopic surface deformation of Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$/Ag/Si substrate

坂口 佳史*; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 近藤 啓悦; 山崎 大; 曽山 和彦; Ailavajhala, M.*; Mitkova, M.*

Journal of Applied Physics, 120(5), p.055103_1 - 055103_10, 2016/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:57.78(Physics, Applied)

Ge-chalcogenide films show various photo-induced changes, and silver photo-diffusion is one of them which attracts lots of interest. In this paper, we report how silver and Ge-chalcogenide layers in Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$/Ag/Si substrate stacks change under light exposure in the depth by measuring time-resolved neutron reflectivity. It was found from the measurement that Ag ions diffuse all over the matrix Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$ layer once Ag dissolves into the layer. We also found that the surface was macro-scopically deformed by the extended light exposure. Its structural origin was investigated by a scanning electron microscopy.

論文

Development of corrosion-resistant improved Al-doped austenitic stainless steel

近藤 啓悦; 三輪 幸夫*; 大久保 成彰; 加治 芳行; 塚田 隆

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.892 - 895, 2011/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:66.23(Materials Science, Multidisciplinary)

オーステナイト系ステンレス鋼の照射による耐食性低下の抑制を目的に、0.7wt.%のAl添加したSUS316Lステンレス鋼(以下316L/Al)の開発を行った。作製した合金に対して、照射温度330$$^{circ}$$C, 400$$^{circ}$$C及び550$$^{circ}$$Cで12MeV-Niイオン照射を行い、照射試料に対して電気化学的腐食試験を行った。その結果、高温照射した場合にAl添加による耐食性劣化の抑制効果が顕著となることが明らかとなった。550$$^{circ}$$Cで12dpa照射した場合、SUS316LやSUS316では粒内及び粒界腐食が顕著となっていたが、316L/Alでは粒界腐食は抑制されていた。照射による耐食性劣化は粒界及び粒内における照射誘起偏析/析出に伴うCr濃度の低下によるものであるが、316L/Alでは高温照射によりCr濃度低下領域へのAlの拡散が促進され、耐食性低下を抑制できるだけのAlが濃縮したと考えられた。

論文

Stress corrosion cracking behavior of type 304 stainless steel irradiated under different neutron dose rates at JMTR

加治 芳行; 近藤 啓悦; 青柳 吉輝; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 高田 文樹; 中野 純一; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 高倉 賢一*; et al.

Proceedings of 15th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems - Water Reactors (CD-ROM), p.1203 - 1216, 2011/08

引張特性と照射誘起応力腐食割れ進展挙動に及ぼす中性子照射速度の影響について検討するために、304ステンレス鋼を用いたき裂進展(CGR)試験,引張試験,微細組織観察を実施した。試験片は、JMTRにおいて沸騰水型原子炉模擬高温水中で2つの照射速度で約1dpaまで照射した。照射硬化は照射速度に伴い増加するが、CGRに及ぼす影響は小さい。降伏応力の増加はフランクループの数密度の増加に起因する。粒界における照射誘起片析挙動に及ぼす照射速度の効果は小さい。さらに、結晶塑性シミュレーションにおけるき裂先端近傍の局所塑性変形挙動に及ぼす照射速度効果も小さいことがわかった。

論文

Interrelationship between true stress-true strain behavior and deformation microstructure in the plastic deformation of neutron-irradiated or work-hardened austenitic stainless steel

近藤 啓悦; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 山下 真一郎; 西野入 賢治

Journal of ASTM International (Internet), 7(1), p.220 - 237, 2010/01

軽水炉内構造材料であるオーステナイト系ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ機構解明のため、中性子照射したステンレス鋼に特有な変形機構となる転位チャネリングが、材料のマクロな塑性変形挙動に及ぼす影響について詳細な検討を行った。照射したステンレス鋼は延性が低下し加工硬化指数が減少することが報告されている。しかし、中性子照射材の引張試験における真応力-真ひずみ曲線を解析すると、照射によって降伏応力は増加するが加工硬化指数は照射前後で変化することはなかった。同様なマクロ特性の変化は非照射温間加工材においても見られた。一方で、塑性不安定開始直前のミクロ組織を観察した結果、照射材では転位チャンネル構造,非照射材においては転位セル構造であることがわかった。加工硬化は材料中を動く転位同士の切り合いが重要な因子であるが、この異なるミクロ組織であっても転位同士が互いの運動の抵抗になるミクロ変形機構には変化がなかったことが、加工硬化挙動が照射前後で変化しなかった原因であると考えられた。

論文

照射の複合作用を考慮した新しい材料損傷評価法の開発

三輪 幸夫; 加治 芳行; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 塚田 隆

日本機械学会M&M2007材料力学カンファレンス講演論文集(CD-ROM), p.236 - 237, 2009/07

次世代炉の炉内構造材は軽水炉より高温で高照射量まで使用されるため、設計段階で材料の劣化挙動を高精度に予測する必要がある。従来の設計では照射脆化等の劣化要因を個別に検討し構造物の寿命を決めてきた。しかし、照射誘起応力腐食割れ(IASCC)等は複数の劣化要因が複合的に作用し発生する。照射硬化,照射誘起応力緩和等の事象は、異なる照射量依存性を有すため、IASCC等の挙動予測には、照射による材料劣化事象の複合作用を考慮できる損傷評価法が必要である。本論文では、新しい材料損傷評価法の概念を紹介し、イオン照射試験により得られた材料劣化挙動に及ぼす残留応力の影響を評価し、照射温度,照射量及び残留応力依存性の影響をモデル化し、これらモデルの統合によりIASCCの発生挙動を予測するモデルの検討結果を述べる。さらに、そのモデルの統合により炉内構造物のIASCCき裂発生シミュレーションを行うためのプログラミングコードの計算結果の例を紹介する。

論文

New concept of damage evaluation method for core internal materials considering radiation induced stress relaxation, 2; Simulation of material degradation behavior using integrated model

加治 芳行; 三輪 幸夫; 近藤 啓悦; 大久保 成彰; 塚田 隆

Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), P. 9359, 2009/05

本論文では、溶接による残留応力の作用下でのき裂部における長時間の照射誘起応力腐食割れ(IASCC)挙動を照射誘起応力緩和(RISR)を考慮してシミュレーションした結果について述べる。

論文

Effects of residual stress on irradiation hardening in stainless steels

大久保 成彰; 三輪 幸夫; 近藤 啓悦; 加治 芳行

Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.290 - 293, 2009/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:62.73(Materials Science, Multidisciplinary)

高温で重照射を受けるなど厳しい環境でステンレス鋼を長時間使用すると照射誘起応力腐食割れ(IASCC)が生じる懸念がある。これは、水冷却で高い損傷量までの照射を受ける機器で重要である。IASCCはおもに溶接部などで生じると考えられるが、種々の照射効果(照射硬化や照射誘起応力緩和及びスウェリング等)に影響されるために、IASCCの予測は困難である。ここでは、照射硬化に与える残留応力の影響について調べた結果を報告する。オーステナイト鋼に数%の塑性変形を曲げ変形により与え、変形なしの試料と同時にNiイオンを照射した。照射前後の残留応力測定により、照射による応力緩和を評価し、また、微小硬さ測定により照射硬化を評価した。その結果、曲げ変形の有無により、照射硬化に顕著な違いがみられた。曲げ変形した場合、約330$$^{circ}$$C及び400$$^{circ}$$Cと比較的低温の照射において、照射硬化が抑制された。また、熱時効では500$$^{circ}$$C付近の比較的高温でも応力緩和しない一方、イオン照射の場合、照射温度の範囲で顕著な応力緩和が生じた。以上から、照射誘起応力緩和に伴い照射硬化が抑制される場合があることが明らかになった。

論文

Influence of laser irradiation condition on a femtosecond laser-assisted tomographic atom probe

西村 昭彦; 野際 公宏; 乙部 智仁; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*; 近藤 啓悦; 横山 淳

Ultramicroscopy, 109(5), p.467 - 471, 2009/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:67.96(Microscopy)

エネルギー保障型3次元アトムプローブに対するフェムト秒レーザーのレーザー照射条件の与える影響について報告する。レーザーのチャープ量はパルス圧縮器の調整により行った。高速増殖炉で使用予定のODS鋼の3DAP分析に成功したエネルギー保障型アトムプローブにより、レーザー発振器の不安定性によりシステム全体が不安定になること、また、質量スペクトルの幅の広がりが発生することが認められた。絶縁体への本システムの適用のため、高強度光場における伝導度向上の数値シミュレーションを行った。

論文

New evaluation method of material degradation considering synergistic effects of radiation damage

三輪 幸夫; 加治 芳行; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 塚田 隆

Journal of Solid Mechanics and Materials Engineering (Internet), 2(1), p.145 - 155, 2008/00

次世代の超臨界圧水高速炉の炉内構造材は現行の軽水炉よりも高温で高照射量まで使用されるため、照射損傷と熱応力による材料の劣化が設計の段階で適切な精度を取り込んで考慮されなければならない。現在の経験ベースの設計基準では、構造材料の寿命は、延性脆性遷移温度の上昇のような照射後試験から得られる材料劣化事象によって決定される。しかし、照射誘起応力腐食割れ(IASCC)などの材料劣化では、照射硬化,局所的な材料組成変化,スエリング及び照射クリープなどの材料劣化因子の複合作用の影響を考慮した、合理的な設計を行うことが望ましい。本研究では、IASCCによる材料損傷をより高い精度で予測するために、異なる照射量依存性を持つ材料劣化因子を照射誘起応力緩和に関してモデル化する。そして、そのモデルを用いて炉内構造材のIASCCによる損傷挙動を供用期間に渡ってシミュレーションする。本論文では、新しい材料損傷評価法の概念と材料損傷シミュレーションのための計算コードの概要を示した。

論文

The Effects of residual stress on corrosion behavior of ion irradiated type 316L stainless steel

近藤 啓悦; 三輪 幸夫; 大久保 成彰; 加治 芳行; 塚田 隆

Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 11 Pages, 2007/00

炉内構造材料であるSUS316Lを用いて、照射と残留応力の複合作用が材料の腐食特性に及ぼす影響について検討した。曲げ変形拘束によって表面に引張残留応力を負荷された試験片と変形拘束なしの試験片に対して、温度330$$^{circ}$$Cで1$$sim$$45dpaまでイオン照射実験を実施した。照射試料に対して電気化学的再活性化法による腐食試験を実施した結果、変形拘束下で照射された試験片の耐食性劣化が抑制されていることが明らかとなった。また、照射材について3次元アトムプローブ分析を実施した結果、転位周辺にNi, Siが富化しCr, Feが枯渇していることが確認され、また偏析の程度は変形拘束なしの試験片において大きいことが明らかとなった。これらのことから照射中の残留応力は、転位などの照射欠陥シンク近傍の溶質元素の照射誘起偏析挙動とその結果誘引される腐食特性変化に影響を及ぼしていることが示唆された。

報告書

実機シュラウド材の3次元アトムプローブ分析(受託研究)

近藤 啓悦; 根本 義之; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 永井 康介*; 長谷川 雅幸*; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

JAEA-Research 2006-013, 39 Pages, 2006/12

JAEA-Research-2006-013.pdf:4.57MB

沸騰水型軽水炉(BWR)炉心シュラウドなどにおいて低炭素オーステナイト系ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)発生が報告されている。機構解明のためにBWR炉心シュラウドから採取されたサンプル(SUS316L)の3次元アトムプローブ分析を行った。その結果、粒内において偏析及び析出物生成,スピノーダル分解などに伴う溶質元素の不均一分布は観察されなかった。また、結晶粒界の分析の結果、粒界において原子層レベルでも明確なCrの欠乏層が存在しなかったことから、低炭素ステンレス鋼のSCCにはCr欠乏による耐食性劣化とは異なるき裂進展機構が存在することが明確に示された。他の溶質元素についてはMo及びSiが、粒界において従来のFE-TEM/EDSによって分析された濃度値よりも高濃度で濃縮している可能性が示唆された。

論文

PIE technologies for the study of stress corrosion cracking of reactor structural materials

宇賀地 弘和; 中野 純一; 根本 義之; 近藤 啓悦; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 木崎 實; 近江 正男; 清水 道雄

JAEA-Conf 2006-003, p.253 - 265, 2006/05

照射誘起応力腐食割れ(IASCC)はステンレス材料が軽水炉において長時間使用される場合の重要な問題とされている。ホットラボでの実験においては、一般的にIASCCはあるしきい照射量を超えて高速中性子照射を受けた材料で見受けられる。一方、最近では日本の軽水炉プラントにおいて、炉心シュラウドや再循環系配管などの構造材料の応力腐食割れ(SCC)が数多く報告されている。SCCの原因究明のためには、BWRプラントより採取された材料に対してホットラボでの照射後試験が実施されてきた。SCCは、照射や熱時効によって劣化する材料に対して、応力や水化学的環境が重畳して起こる現象であるため、SCCの研究にはさまざまな照射後試験技術が要求される。本論文は、SCC研究のために現在実施しているき裂進展試験,定荷重試験,低ひずみ速度引張試験中のその場観察,電界放射型透過電子顕微鏡,収束イオンビーム加工技術,3次元アトムプローブ,原子間力顕微鏡を用いた金属組織観察などの照射後試験技術について記述したものである。

口頭

炉心シュラウド材の3次元アトムプローブ分析

根本 義之; 近藤 啓悦

no journal, , 

実機炉心シュラウドにおいて発生した、オーステナイト系ステンレス鋼構造材料の応力腐食割れ(SCC)の機構解明に関連して、3次元アトムプローブを用いて実機サンプル材の原子レベルの組成分析を行った。その結果、粒界部分においてモリブデン(Mo)及びシリコン(Si)の濃縮が検出された。粒界部分でのこれらの元素の濃度は、従来の透過型電子顕微鏡(TEM)に付属したエネルギー分散X線分析(EDS)装置等による手法で得られた結果に比較して、数倍の濃度になっていた。以上の結果から実機炉心シュラウドにおけるSCC挙動に、Mo及びSiの高濃度での粒界偏析が関係していた可能性が考えられる。

口頭

ステンレス鋼の照射による硬化に及ぼす残留応力の影響

大久保 成彰; 三輪 幸夫; 近藤 啓悦; 加治 芳行

no journal, , 

水及び液体金属を冷却材に用いる革新的原子炉の炉内構造物は、軽水炉に比べて高温で重照射を受けるなど厳しい環境に曝される。ステンレス鋼をこれらの環境で長時間使用すると照射誘起応力腐食割れ(IASCC)が生じる懸念がある。溶接部などでIASCCは生じると考えられるが、種々の照射効果(照射硬化やスウェリング及び照射誘起応力緩和など)が複雑に作用するため、IASCCの予測・評価は困難である。ここでは、まず、照射硬化に与える残留応力の影響について調べた結果を報告する。オーステナイト鋼に数%の塑性変形を与え、Niイオンを照射した。照射後、試料のX線残留応力測定により応力緩和を評価し、ナノインデンターで微小硬さ測定を行った。比較として、同様の変形をさせた試料に対して、イオン照射と同じ熱履歴で熱時効処理を行った。曲げ変形の有無により、照射硬化及び応力緩和に顕著な違いがみられた。低炭素材の曲げ変形後の残留応力と熱時効及びイオン照射後の応力変化を調べた結果、熱時効では500$$^{circ}$$C付近の高温でもほとんど応力緩和しない一方、イオン照射の場合、照射温度の範囲で顕著な応力緩和が生じた。また、曲げ変形した低炭素材では、約300$$^{circ}$$Cと比較的低温の照射において、照射硬化が抑制された。以上から、照射誘起応力緩和により照射硬化が抑制される場合があることが明らかになった。

口頭

応力時効したSUS316(LC)における微量添加元素の詳細分析

近藤 啓悦; 根本 義之; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 米山 夏樹*; 中山 元*

no journal, , 

SUS316(LC)製PLR配管溶接継手部における粒界型応力腐食割れの発生と進展メカニズムの検討に資するため、溶接入熱や応力時効が溶質元素の分布に及ぼす影響を3次元アトムプローブ(3DAP)により評価した。供試材SUS316(LC)をベース材とした溶接継手を作製し、クリープ試験機を用いて100MPaの応力を負荷した状態で大気中673K, 10000時間の熱時効を実施した後、溶接線から約15mm離れた部位から分析用試料を採取し3DAP分析を実施した。応力時効する前のSUS316(LC)ベース材を3DAPにより分析した結果、材料中の窒素はMo-Nイオンとして検出され粒内において均一分布していた。分析した領域中のMo-N原子対の濃度は鋼中の窒素濃度(ミルシート値)とほぼ等しいと評価されたことから、ほぼすべての窒素がMo-N原子対を形成していると考えられる。溶接継手・応力時効材においても窒素はMo-N原子対を形成して均一分布していた。この場合にもMo-N原子対の濃度は窒素濃度とほぼ等しく、また溶接線からの距離(1mmと15mm)によって変化することはなかった。これらの結果から、溶接継手作製時の入熱や応力時効によってもSUS316(LC)中のMo-N原子対は乖離もしくは凝縮することはないと推測された。

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