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Skobelev, I. Yu.*; Ryazantsev, S. N.*; Kulikov, R. K.*; Sedov, M. V.*; Filippov, E. D.*; Pikuz, S. A.*; 浅井 孝文*; 金崎 真聡*; 山内 知也*; 神野 智史; et al.
Photonics (Internet), 10(11), p.1250_1 - 1250_11, 2023/11
被引用回数:1 パーセンタイル:18.07(Optics)物質が高強度レーザーパルスと相互作用して生成されるプラズマの電荷状態の発展において、光電場と衝突電離の影響を明確に区別することは困難である。この研究では、プラズマキネティクスの時間依存計算を用いて、クラスターが十分に小さい低密度のガス状ターゲットを用いた場合にのみ可能であることを示した。Arプラズマの場合、クラスター半径の上限はmと見積もられた。
木村 敦; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 永石 隆二; 吉田 陽一*; 広田 耕一
Radiation Physics and Chemistry, 79(11), p.1159 - 1164, 2010/11
被引用回数:3 パーセンタイル:23.14(Chemistry, Physical)新規機能性溶媒であるイオン液体はイオン対で構成されていることから、クーロン場として電荷を有する活性種と相互作用してイオン反応を促進する。一方で、放射線化学反応において重要な活性種の一つである溶媒和電子は、高い反応性を有することから数多くのイオン反応に関与する。本研究では、溶媒和電子の捕捉剤であるハロフェノールを用いて、イオン液体中の溶媒和電子の反応挙動について調べた。その結果、各イオン液体中のクロロフェノール(CP)の分解G値(0.73)が溶媒和電子の生成G値(0.8)とほぼ一致したこと、さらに溶媒和電子捕捉剤である亜酸化窒素を飽和したイオン液体中でフェノールの生成G値が0.5から0.2程度に大幅に減少したことから、CPの分解には溶媒和電子が大きく寄与している、すなわち解離的電子付着反応が起きていると考えられる。また、イオン液体中のハロフェノール(フルオロ,クロロ,ブロモ、及びヨードフェノール)の線分解におけるフェノールの生成G値(0.5)は、フルオロフェノールを除いてほぼ一定となった。以上より、イオン液体は放射線還元における優れた反応場として利用できると考えられる。
近藤 孝文*; 浅野 晃*; Yang, J.*; 法澤 公寛*; 高橋 憲司*; 田口 光正; 永石 隆二; 加藤 隆二*; 吉田 陽一*
Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1157 - 1160, 2009/12
被引用回数:28 パーセンタイル:84.70(Chemistry, Physical)ナノ秒及びピコ秒のパルスラジオリシス法を用いて、アンモニア系のイオン液体(DEMMA-TFSI, DEMMA-BF4, TMPA-TFSI, PP13-TFSI, P13-TFSI and P14-TFSI)中の溶媒和電子の吸収スペクトル並びに反応挙動を研究した。吸収スペクトルはすべてのイオン液体で1100nmに吸収ピークをもち、そのモル吸光係数は1.5-2.310
dm
mol
cm
であった。溶媒和電子とピリジンとの反応の速度定数は1.5-3.5
10
dm
mol
s
で、粘性係数から評価した拡散律速に比べ1桁大きな値を示した。また、溶媒和前の電子もピリジンと反応し、溶媒和電子に比べて3桁も大きい速度定数7.9
10
dm
mol
s
を得た。
木村 敦; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*; 広田 耕一
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1253 - 1257, 2008/10
被引用回数:11 パーセンタイル:57.45(Chemistry, Physical)Halogenated organic chemicals such as polychlorodibenzo-p-dioxin, polychlorobiphenyls and hexachlorobenzene are toxic pollutants characterized by persistence and accumulation to the body of aquatic animals. These pollutants are not readily treated by advanced oxidation treatments such as ozone/UV, ozone/hydrogen peroxide and so on. The ionizing radiation, however, is expected as a good technique for treating halogenated organic compounds because it can homogeneously and quantitatively produce reactive species that can oxidize target substances. Room temperature ionic liquids (RTILs) have unique properties such as nonvolatile, nonflammable, high polarity, and wide electrochemical window1). We paid attention to the combination method of ionizing radiation and RTILs as a new environmental conservation technology for the treatment of halogenated chemicals.
Yang, J.*; 近藤 孝文*; 法澤 公寛*; 永石 隆二; 田口 光正; 高橋 憲司*; 加藤 隆二*; Anishchik, S. V.*; 吉田 陽一*; 田川 精一*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1233 - 1238, 2008/10
被引用回数:25 パーセンタイル:81.34(Chemistry, Physical)レーザー駆動型加速器を用いたパルスラジオリシス法によりイオン液体並びにアルカン中のピコ秒領域の反応挙動の直接観測に成功した。ここで、四級アンモニウムの疎水性イオン液体中ではそのイオン化によって電子が収量1.210
mol J
で生成し、3.9
10
s
の速度で溶媒和することを明らかにするとともに、溶媒和前のドライ電子がビフェニルやピレンと3.8
7.9
10
L mol
s
で反応することを見いだした。また、n-ドデカンやn-ヘキサン中では電子の対再結合反応を523nmで観測した。
浅野 晃*; Yang, J.*; 近藤 孝文*; 法澤 公寛*; 永石 隆二; 高橋 憲司*; 吉田 陽一*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1244 - 1247, 2008/10
被引用回数:25 パーセンタイル:81.34(Chemistry, Physical)ナノ秒・ピコ秒パルスラジオリシス法を用いて四級アンモニウム塩の疎水性イオン液体(DEMMA-TFSI:N,N-Diethyl-N-methyl-N-(2-methoxyethyl)ammonium-bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)中の溶媒和電子のスペクトル、生成と減衰挙動を観測し、電子捕捉剤(ピレン)との反応などを研究した。ここで、溶媒和電子のモル吸光係数が2.310
M
cm
(
=1100nm)、その分解収量であるG値が0.8
10
mol J
を明らかにした。
近藤 孝文*; Yang, J.*; 菅 晃一*; 吉田 陽一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 160, 2008/03
試料溶液の上面にモニター光を発するためのCaF2(Eu)を設置した、発光観測による初期活性種測定法の開発を行った。重イオンが光源であると同時に照射源であることが原因となっている、分析光強度測定の困難を克服するために、測定する波長領域で吸収も発光もほとんどない塩化メチレンを溶媒として用いた。溶質として100mMピレンを用いた。重イオン特有の効果を解明するために、電子線パルスラジオリシスも行いその結果を比較検討した。220MeV Cイオン照射と30MeV電子線照射で得られた、440nmでの過渡光吸収を比較すると減衰特性に顕著な違いが見られた。電子線照射の場合長寿命成分が現れるのに対し、高速重イオンビームでは指数関数に近い、比較的速い減衰が観測された。重イオン照射では、ピレンカチオンラジカルとカウンターとなる電子も同時に高密度に生成するために再結合反応が優位に起こりやすく、電子線照射の場合と比較して短寿命で消滅すると思われる。また、過渡吸収はピレン濃度に依存して増加した。
近藤 孝文*; Yang, J.*; 菅 晃一*; 吉田 陽一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 141, 2007/02
発光観測による重イオン照射初期活性種測定法の開発の一環として、重イオンが光源であると同時に励起源であることが原因となっている。分析光強度測定上の困難を克服するために、測定する波長領域で吸収も発光もほとんどないシクロヘキサンを溶媒として用いた。溶質としてピレン及びビフェニルを用いた。本手法では、ビーム強度が一定ならば、試料以外の光源や励起源やバックグランドは同一条件とみなせるので光吸収強度の計算が可能となることが期待された。しかし、今回の実験では分析光量,活性種濃度に直接関係するビームカレントの変動が大きく、光吸収強度を正確に求めることができなかった。
吉田 陽一*; Yang, J.*; 近藤 孝文*; 関 修平*; 古澤 孝弘*; 田川 精一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治; 南波 秀樹
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.183 - 185, 2006/01
シングルフォトンカウンティングシステムを用いて重イオンパルスラジオリシス技術を開発した。このシステムでは、溶液試料入射前に置かれた薄膜シンチレータにイオンを照射した時にシンチレータから発した光を溶液試料中に生成する初期活性種の検出光源として用いた。このシステムを用いて水中における水和電子の時間過渡吸収の測定が達成でき、これにより本技術の有用性が示された。
近藤 孝文*; 浅野 晃*; Yang, J.*; 田口 光正; 永石 隆二; 吉田 陽一*
no journal, ,
常温で液体のイオン液体は分離化学において新しい溶媒として非常に注目されている。特に、使用済核燃料の処理プロセスにおいて貴金属の液-液抽出の溶剤として期待されている。本研究では、電子線パルスを用いた分光測定により、イオン液体中に生成した電子の捕捉特性を明らかにした。DEMMA-TFSI[(2-methoxy)ammonium-bis(trifluoromethanesulfonyl)imide]に28MeVのナノ秒パルス電子を照射し、分光測定したところ、1.08eV付近に非常にバンド幅の狭い溶媒和電子が観測された。その寿命は150nsであった。このDEMMA-TFSIに最大1.4w%の水を添加したところ、光吸収は1.65eVまで高エネルギーシフトするとともに、バンド幅も広がった。すなわち、極微量の水分添加により電子のトラッピングサイトがDEMMAカチオンから水に変化することを明らかにした。
木村 敦; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*; 広田 耕一
no journal, ,
新規機能性溶媒であるイオン液体はイオン対で構成されていることから、クーロン場として電荷を有する活性種と相互作用してイオン反応を促進する。一方で、放射線化学反応において重要な活性種の一つである溶媒和電子は、高い反応性を有することから数多くのイオン反応に関与する。本研究では、溶媒和電子の捕捉剤であるクロロフェノール(CP)を用いて、イオン液体中の溶媒和電子の反応挙動について調べた。その結果、各イオン液体中の溶媒和電子とCPの速度定数は拡散律速反応速度定数より大きい値であること、各イオン液体中のCPの分解G値が溶媒和電子の生成G値とほぼ一致したこと、さらに溶媒和電子捕捉剤である亜酸化窒素を飽和したイオン液体中でフェノールの生成G値が大幅に減少したことから、CPの分解には溶媒和電子が大きく寄与していると考えられる。また、イオン液体中のフルオロ,クロロ,ブロモ、及びヨードフェノールの放射線分解のG値は互いに近い値となったが、フェノールの生成G値はフルオロフェノールの場合のみ低くなったことから、イオン半径の小さいフッ化物イオン脱離がイオン液体中でも起こりにくいことがわかった。
永石 隆二; 青柳 登; 榛葉 祐介; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
パルスラジオリシス法を用いて、これまでにイオン液体中に発生する電子の溶媒和の形成過程や構造変化を明らかにしてきたが、電子の対生成物の存在やそれらの発生部位はわかっていない。本研究では、チオシアン酸を陰イオンに持つイオン液体の放射線分解挙動を研究した。液体の組成や捕捉剤添加の有無を変えながら、チオシアン酸の二量体ラジカルイオンの形成をナノ秒領域の過渡吸収で観測することで、液体のイオン化部位のひとつがチオシアン酸であり、そこから高い収量で電子とチオシアン酸ラジカルが発生することを見いだした。
永石 隆二; 青柳 登; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
パルスラジオリシス法を用いて、これまでにイオン液体中に発生する電子の溶媒和の形成過程や構造変化を明らかにしてきたが、電子の対生成物の存在やそれらの発生部位はわかっていない。本研究では、水の分解生成物との反応がよく知られているチオシアン酸を陰イオンに持つイオン液体の放射線分解挙動を研究した。液体の組成や捕捉剤添加の有無を変えながら、チオシアン酸の二量体ラジカルイオンの形成をナノ秒領域の過渡吸収で観測することで、液体のイオン化部位の一つが、放射線エネルギーの3割未満しか吸収しないチオシアン酸イオンであり、そこから高い収量で電子とラジカルが発生することを見いだした。これらのことは、チオシアン酸系液体との混合などで、他のイオン液体の分解挙動も定量的に明らかにできる可能性を示唆している。発表では、さらにイミダゾリウム塩とアンモニウム塩との分解挙動の違いやピコ秒パルスラジオリシスについても議論する。
高橋 憲司*; 比江嶋 祐介*; 加藤 隆二*; 永石 隆二; 田口 光正; 小嶋 拓治; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
反応体の周囲すべてが高濃度イオンというイオン液体は極めて特異で魅力にあふれた反応場を提供すると同時に、新たな研究戦略をわれわれに要求している。放射線化学が長年対象としてきた溶媒和電子は、イオン液体の物理化学的性質を解明するうえで格好の題材を提供する。また実用的には、イオン液体反応場の酸化還元反応を活用した、廃棄物を生成せずに、還元剤等の化学処理剤を使用しないケミカルフリー処理技術の開発などが環境保全や核燃料サイクルの分野で進められている。ここでは、パルスラジオリシスなどにより得られた最近の結果を紹介するとともに、放射線化学的な手法により解明しなければならない課題などを明確にしたい。
永石 隆二; 青柳 登; 榛葉 祐介; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
チオシアン酸を陰イオンに持つイオン液体中の放射線分解反応を、電子線ライナックを用いたパルスラジオリシス法により研究した。チオシアン酸の二量体ラジカルイオンの直接形成をナノ秒領域の過渡吸収で観測することで、この液体のイオン化部位の一つがチオシアン酸イオンであることを見いだすとともに、液体組成の変化や電子捕捉剤の添加によって溶媒和電子を含む分解活性種の生成と反応挙動を調べた。
永石 隆二; 青柳 登; 榛葉 祐介; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
放射線照射したハロゲン化物を含む溶液ではイオンとラジカルの二量体が過渡吸収で観測できることが知られているが、近年、チオシアン酸やその錯体を陰イオンとしたイオン液体で特異な吸収や発光が見いだされている。本研究では、パルスラジオリシス法を用いてイオン液体中に発生した溶媒和電子と、その対として生成したチオシアン酸イオン由来のラジカルを追跡した。ここで、液体のイオン化部位の一つがチオシアン酸イオンであり、ラジカルが拡散を経ずに近傍のイオンと二量化することを明らかにした。
浅野 晃*; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 永石 隆二; 高橋 憲司*; 吉田 陽一*
no journal, ,
イオン液体(IL)に放射線を照射することにより溶媒和電子の生成が観測されており、われわれはILの溶媒和電子の還元性を利用した、化学溶媒への応用に着目している。しかし、IL中の溶媒和電子や反応挙動に関する基礎的理解は乏しいのが現状である。そこでわれわれは、疎水性IL(DEMMA-TFSI: N,N-Diethyl-N-methyl-N-(2-methoxyethyl)ammonium-bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)と親水性IL(DEMMA-BF: N,N-Diethyl-N-methyl-N-(2-methoxyethyl)ammonium-tetrafluoroborate)に注目し、IL中の溶媒和電子(e
)の分光及び反応特性を解明するため、パルスラジオリシス法を用いてIL中のe
の光吸収スペクトル,生成と減衰挙動を観測し、電子捕捉剤との反応などを研究した。
永石 隆二; 青柳 登; 榛葉 祐介; 田口 光正; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
加速器量子ビーム実験室の電子線LINACを用いた本研究では、放射線照射によってイオン液体などの新規な溶液中に生じる、選択的なイオン化や局所的な活性種の濃集といった不均一現象を基礎的に解明して、放射線照射下の溶液系をナノ粒子創製や光学材料開発のための機能的な反応場として応用することを目的としている。2008年度は、チオシアン酸を構成イオンとして用いたイオン液体中に発生する電子並びにラジカルの生成と反応の挙動を過渡吸収で追跡した。そこで、電子の対として生成する活性種としてチオシアン酸の二量体ラジカルイオンを見いだした。さらに、液体を構成する陽イオンあるいは陰イオンの種類や濃度を変えて調べ、二量体の生成量が液体中のチオシアン酸濃度とともに増加することを明らかにした。
木村 敦; 田口 光正; 広田 耕一; 近藤 孝文*; Yang, J.*; 吉田 陽一*
no journal, ,
排水中の有機ハロゲン化合物をイオン液体に抽出・濃縮した後に放射線照射を行う新規処理プロセスの開発を目的として、カチオンとアニオンを系統的に変えたイオン液体中ハロフェノール(フルオロフェノール,クロロフェノール,ブロモフェノール、及びヨードフェノール)の線及びパルス電子線照射を行った。その結果、イオン液体中ではハロフェノールの還元に溶媒和電子が大きく寄与すること、イオン液体の粘性や溶媒和電子の寿命がハロフェノールの脱ハロゲン反応確率に影響すること、及びハロフェノールの放射線分解収率はフッ素を除く塩素,臭素及びヨウ素についてほぼ一定であることを明らかにした。
近藤 孝文*; Yang, J.*; 菅 晃一*; 法澤 公寛*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 倉島 俊; 広田 耕一
no journal, ,
高エネルギーの重イオンビームは物質特性の改善や遺伝子切断による品種改良,重粒子線がん治療などへ応用されている。しかし、重イオン照射の初期過程に関しては完全には理解されていない。われわれはこれまで、固体シンチレーターを用い、イオンビームがシンチレーターを透過したときの発光を分析光として活性種の光吸収を測定する方法を提案してきた。この方法は、分析光源とイオンビームが厳密に同一直線上に配置されるとともに、時間もきっちり同期されることから、時間空間的に高分解能のイオンパルスラジオリシスが実現できる。今回、波長領域・時間領域の拡張のために、CaF(Eu), CsI, NE-102の3種類のシンチレーターを用いた。これにより、これまでのCaF
(Eu)と比べて、長波長側及び短波長側への拡張ができた。また、100MeV HeイオンをNE-102シンチレーターに照射し、Pチョッパーを高度に制御することで、準シングルパルスを作り出すことに成功した。これらにより、時間領域・波長領域の測定性能が大幅に拡張された。