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岩月 輝希; Arthur, R. C,*
Thermodynamics, Solubility and Environmental Issues, p.153 - 168, 2007/04
岐阜県東濃地域において、地下水中におけるウラン溶解度を観察,熱力学解析等に基づいて推測した。その結果、地下水中のウランの溶解度を支配する固相としてアモルファスUOが挙げられた。また、その溶解度は地下水のpH, Eh, 炭酸ガス分圧により大きく異なることが確認された。
笹尾 英嗣; 太田 久仁雄; 岩月 輝希; 新里 忠史; Arthur, R. C,*; Stenhouse, M. J.*; Zhou, W.*; Metcalfe, R.*; 高瀬 博康; MacKenzie, A. B.*
Geochemistry; Exploration, Environment, Analysis, 6(1), p.5 - 12, 2006/02
東濃ウラン鉱床においては2001年度から地層処分の安全評価での変動シナリオを考慮したナチュラルアナログ研究を行っている。この研究では性能評価で使われるシステム解析手法を応用している。本論では他の一連の論文のイントロダクションとして、研究の概要を紹介するとともに、東濃ウラン鉱床で取得したサイトデータを記載した。
小田 治恵; 佐々木 良一; 本田 明; Savage, D.*; Arthur, R. C,*
JNC TN8400 2005-020, 39 Pages, 2005/09
物質移動・化学反応解析によってセメント反応水の影響を受けた緩衝材の鉱物学的変化と特性変化の幅を評価するために、既往の知見に基づき、生起し得る複数の変遷経路を緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオとして抽出した。変遷の過程で生じる可能性のある二次鉱物について、人工バリアの化学的条件が長期にわたって大きく変化することに伴い鉱物の熱力学的安定性が変化すること(熱力学的平衡点が変化する)から、多様な系の特徴に応じて生成頻度が高いと判断された鉱物を抽出した。また変遷の過程では、熱力学的な影響だけではなく反応速度の影響を受けるため、速度論的なバランスにより出現する可能性のある準安定相についても考慮する必要があると考えた。この結果として、C-S-Hゲルや非晶質物質など短期間で生成可能な固相の生成、熱力学的に準安定な沸石の生成、安定な沸石、カリ長石、イライトの生成という複数の変遷経路を抽出した。そして、準安定な相が長時間にわたって存在する場合、準安定相から安定相へと変化する場合、並びに比較的短い時間で局所的な熱力学的平衡が達せられ安定相が生成する場合を想定し、それぞれにこれら変遷経路を対応させた緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオを作成した。
Arthur, R. C,*; 笹本 広; 小田 治恵; 本田 明; 柴田 雅博; 吉田 泰*; 油井 三和
JNC TN8400 2005-010, 234 Pages, 2005/07
本報告書では,超ウラン(TRU)元素を含む廃棄物や他の放射性廃棄物の地層処分におけるベントナイトとセメントとの反応に関連する鉱物,ガス,水溶液化学種についての3種類の熱力学データベースについて報告する。これらデータベースは,地球化学コードであるSUPCRT, PHREEQCおよびGWBで用いることができる。各データベースの名称は,SPRONS.TRU(SUPCRT),JNC-TDB.TRU(PHREEQC)およびTHERMO_JNCTRU(GWB)である。これらデータベースの信頼性については,高アルカリ-粘土系における現状の知見の限界を踏まえ検討する。高アルカリ-粘土系で重要な鉱物は複雑で,非常に多様な組成を持つ準安定固相の傾向がある。このような準安定固相は,実験的にも熱力学的にも明確にされていない。また高アルカリ-粘土系において重要な水溶液化学種についても,現状では関連する実験データが不足しており,データの不確実性が大きい。このように利用できるデータが限られているという現状を考慮すると,本研究で開発したデータベースは,高アルカリ-粘土系で重要あるいは代表的であると認識されている鉱物を含んでおり,また計算値と実験値の比較が行われているデータについては概ね妥当であることが示されている点で信頼できるものと言える。今回開発したデータベースは,理想的な内部整合性のとれたものではない。むしろ,内部整合性よりもデータの精度や完全性を重視し,開発されたデータベースである。本報告書の中で報告したデータベースの将来的な改良・改訂に向けて推薦するアプローチとしては,信頼性のある実験データが不足している場合,熱力学的特性を慣例的に評価できる一貫した経験的手法を開発することである。またこのような手法開発にあたっては,ベントナイト-セメント間での長期挙動モデルにおける概念やパラメータの不確実性の重要度を評価する不確実性解析と連携して行なうことが必要である。
笹本 広; 油井 三和; Arthur, R. C,*
Proceedings of 2nd International Meeting on Clays in Natural and Engineered barriers for Radioactive Waste Confinement (TOURS 2005) (CD-ROM), p.259 - 260, 2005/03
pHやEhといった物理化学パラメータは、深部地下水に対しては、地表で測定された場合、温度・圧力の変化や大気との接触により、その特性が変化し、実際の深部の状態を正確に示していない可能性がある。この様な場合、深部地下水のpHやEhをコントロールしている反応を基に、地球化学モデリングにより、深部地下水の特性を推定する方法が有効である。今回、泥質岩中に存在する海水系地下水の一例として、茂原地域に分布する塩水地下水の地表での測定・分析結果や地層の構成鉱物に関する情報を基に、深部における塩水地下水のpH、 Ehや水質について、地球化学モデリングによる推定を試みた。本報告では、推定にあたり考慮した反応やモデリング手法について報告するとともに、これらの手法の妥当性を示すための今後の計画について紹介する。
油井 三和; 笹本 広; Arthur, R. C,*
Geochemical Journal, 38(1), p.33 - 42, 2004/00
被引用回数:11 パーセンタイル:23.20(Geochemistry & Geophysics)高レベル放射性廃棄物地層処分システムの性能評価で必要となる地下水化学モデル構築に関して、我国地下水水質データベースに基づく水質の傾向性、5種類の地下水水質への分類、地下水水質形成に関するモデリング、解析結果、代表的地下水水質の選択及び課題について報告、議論した。
Arthur, R. C,*
JNC TJ7400 2003-007, 52 Pages, 2003/03
地下水中の化学反応を正確に表現できる地球化学モデルの構築を目的として,本業務では,以下の3項目について検討を行った。東濃地域における既往分析データの品質の評価,地下水の地球化学特性の把握,EhとpHおよびCO2分圧などの相関性
Arthur, R. C,*; Savage, D.*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和
JNC TN8400 2000-005, 61 Pages, 2000/01
本報告書では、長石、層状珪酸塩、沸石、酸化物、輝石、角閃石に対する34種類の水和反応を対象に速度定数、反応次数、活性化エネルギーを含む速度論データを収集・整理した。また、同様に方解石と黄鉄鉱に対する速度論データも収集・整理した。これらのデータは、地球化学コードであるEQ3/6やGWBで用いられている表面反応支配・遷移状態理論に則した速度則に適合する。上述した水和反応の速度論データは、厳密には、平衡状態からかけ離れた非平衡状態における遷移状態速度則に適合するものである。これらのデータは、平衡状態からかけ離れた非平衡状態および平衡状態に近い状態における速度則にも概念的には適合するものであるが、その妥当性は、元文献の実験結果の解析を通じて可能な限り確認されるべきである。鉱物-水反応に関する速度論データの適用性の限界を考慮し、地下水水質形成の地球化学モデルの評価を単純化する上で、可能な場合、部分平衡を仮定することは有効な方法である。部分平衡の仮定が妥当であるかどうか評価するため、部分平衡の空間的、時間的スケールを評価するために用いられる水理および水-岩石反応を結合したモデル化手法について記述した。この様なモデル化手法は、釜石原位置試験場における割れ目中での地下水流れを含む条件に対して適用され、また、酸化性の地表水が結晶質岩における高レベル放射性廃棄物の処分深度にまで達するのに要する時間を評価するためにも用いられた。部分平衡が妥当な仮定であるかどうかといった疑問に対しては、適切なモデル化手法をもとに検討されるべきである。上述したモデル化手法を用いて、釜石サイトでの条件に適用するためには、割れ目充填部は多孔質媒体に近似でき、地下水の流れは単なる移流のみであり、母岩マトリクス方向への拡散は生じないことになる。さらに、平衡状態に達するまでの距離と同じか、それよりも長い距離に渡って、割れ目の鉱物学的特性や物理学的特性が均一でなければならない。もしこの様な条件下において、以下の状態であるならば、釜石サイトにおける地下水水質形成モデルにおいて部分平衡を仮定することが妥当であると推測される。・方解石、濁沸石(その溶解・沈殿挙動が輝沸石に類似すると仮定)、濁沸石、葡萄石、(石英は含まない)・ダルシー流速は比較的小さい(たとえば、約0.1myr-1)・平衡状態に関する不確実性として、飽和指数で+-0.4を誤差 ...
Savage, D.*; Lemke, K.*; 笹本 広; 柴田 雅博; Arthur, R. C,*; 油井 三和
JNC TN8400 2000-004, 30 Pages, 2000/01
本報告書では、セメント-水反応に係わるモデルのレビューおよび収集したセメント系鉱物の熱力学データについて報告する。本報告書でまとめた熱力学データには、鉱物およびセメントを構成する化合物の標準モル熱力学特性、関連する水和反応の平衡定数を含む。また、高アルカリ性環境下で安定な鉱物(例えば、沸石など)についても同様にデータ整備を行った。これらの鉱物は、放射性廃棄物処分場におけるセメント系材料から流出する高アルカリ性溶液と処分場周辺の岩盤との反応の結果生成すると考えられる。標準モル特性(すなわち、生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準モルエントロピー)、関連する水和反応の平衡定数については、以下の文献による。・セメント鉱物および関係する混合物(Reardon,1992;Glasserほか、1999)・カルシウム-珪酸水和鉱物(Sarkarほか、1982)・沸石(熱量測定の値、様々なデータからの推定値)これらの全データは、個々の値としてとらえるべきものであり、データ全体としての内部整合性はとれていないかもしれない点に注意すべきである。また、本報告の中では、これら個々のデータの精度については評価していない点も留意する必要がある。近年、セメント-水系における幾つかの適切なモデルが提案されている。これらのモデルの多くは、CSHゲル-水系の室内実験データへの経験的な適合を示すものであり、熱力学的に正当化されているものではない。一方、近年、CSHゲルに適した固溶体挙動の熱力学的理論に基づいたモデル化手法が提案されている。この手法については、本報告書の中でレビューすると共に、JNCが行ったセメント-水反応に係わる実験結果と比較することにより検証した。固溶体モデルは、CSHゲルをポルトランダイトとカルシウム-珪酸塩を端成分組成とした非理想固溶体として表現する熱力学的・構造的に妥当なモデルである。2つの端成分の混和性の違いや溶解度は、固溶体の溶解挙動を調べるためのコンピュータコードである「MBSSAS」を求めた。MBSSASを用いて作られたLippmann相図は、ゲルの固溶体と平衡にある溶液組成を計算するPHREEQCへのデータを入力するために用いられた。ゲルの固溶体モデルで計算された溶液組成とCSHゲル-水系に係わる文献の実験データはよく一致している。
Savage, D.*; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和
JNC TN8400 2000-003, 56 Pages, 2000/01
欧州(ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、スイスおよびイギリス)や北米(カナダおよびアメリカ)における高レベル廃棄物処分のプログラムでは、処分場のサイト選定において、社会的・経済的な観点だけでなく、地質工学的な観点も重視されている。本報告書では、これら諸外国で進められている廃棄物処分のプログラムをもとに、特に地球化学的な観点で、サイト選定における技術的要件をまとめた。その結果、サイト選定における地球化学的な観点での技術的要件は、諸外国のサイト選定プログラムにおいては、地質工学的な観点での技術的要件に付随する程度のものであった。また、サイト選定において、地球化学的な観点で技術的要件を考慮している国々では、定性的な記述に留められているものの、人工バリアの安定性や核種移行に影響を与える要因に焦点をおいていることが判った。しかしながら、地球化学的条件の長期的安定性や核種移行挙動を支配する地球化学的特性については、明確には記述されていなかった。この様な定性的評価のアプローチは、サイト候補地のスクリーニングには適しているかもしれない。一方、(安全評価の)シナリオで考慮する時間スケールを超える様な長期的な地球化学的変化を支配する最も重要なサイト特性についての理解を深めれば、サイトの適性という観点からサイト候補地をランク付けすることができるかもしれない。
小田 治恵; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和; 根山 敦史*
JNC TN8400 99-079, 287 Pages, 1999/09
本報告書では、高レベル放射性廃棄物地層処分の研究開発をサポートする地球化学計算のための2種類の熱力学データベースについて報告する。一つは、SPRONS.JNCであり、この熱力学データベースは、SUPCRTモデル・ソフトウェアの中で考慮されている熱力学的な関係式を基にしており、SUPCRTソフトウェアを用いることで、広範囲にわたる圧力・温度条件(圧力:15000 bars,温度:0
1000
)下での鉱物、ガスおよび水溶液化学種の標準モル熱力学特性・部分モル熱力学特性を計算することができる。SPRONS.JNCは、195種類の鉱物・16種類のガスについて、25
、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準モルエントロピーおよび体積に関するデータを含むと共に、Maier-Kelly式による熱容量の温度依存式を適用した場合の各係数についても整備している。またSPRONS.JNCは、1147種類におよぶ無機・有機イオンや錯体について、25
、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準部分モルエントロピーおよびHelgeson-Kirkham-Flowers(HKF)式による温度依存に係わる係数も整備している。SPRONS.JNCは、1991年以降に公開された新たなデータや改訂されたデータを取り入れたものであり、他の同様な熱力学データベースの拡張版である。もう一つのデータベースは、PHREEQE.JNCであり、これは、地球化学計算コードである「PHREEQE」で用いることができる熱力学データベースである。PHREEQE.JNCは、鉱物の溶解反応、ガスの溶解反応、水溶液化学種を含む反応、酸化還元反応について、25
、1barの条件下での平衡定数を算出できる様に反応エンタルピーあるいは平衡定数(log K)の温度依存に係わる各係数についても整備している。PHREEQE.JNCに含まれる平衡定数、反応エンタルピーおよび平衡定数の温度依存に係わる係数の全ては、SUPCRTソフトウェアおよびSPRONS.JNCを用いて計算されているので、PHREEQE.JNCとSPRONS.JNCは、同一の熱力学データベースである。またこれらの熱力学データベースに含まれる全てのデータは、基本的な熱力学の定義やSUP
笹本 広; 油井 三和; Arthur, R. C,*
JNC TN8400 99-033, 153 Pages, 1999/07
釜石鉱山における原位置試験は、主に栗橋花崗岩閃緑岩を対象として行われた。栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水の地球化学的調査により、主に以下の点が明らかになった。・地下水の起源は、降水である。・深部の地下水は、還元性である。・ほとんどの地下水にはトリチウムが検出されることから、これらの地下水の滞留時間は長くとも40年程度である。一方、KH-1孔の地下水にはトリチウムが検出されず、予察的な14C年代測定から、数千年程度の年代が示唆される様な、より古い地下水が存在すると推定される。・比較的浅部の地下水はCa-HCO3型であるが、より深部になるとNa-HCO3型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。上記の様な地球化学的特性を示す栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水に関して、地下水の起源と地下水-岩石反応の進展を考慮した地球化学平衡モデルをもとに、地下水水質のモデル化を試みた。その結果、土壌中での炭酸分圧の値、岩体中での以下の鉱物を平衡と仮定することで地下水のpH,Ehおよび主要イオン(Si,Na,Ca,K,Al,炭酸および硫酸)濃度について、実測値をほぼ近似することができた。・土壌中での炭酸分圧:logPCO2=-2.0・岩体中での平衡鉱物:玉随(Si濃度)、アルバイト(Na濃度)、カオリナイト(Al濃度)、方解石(Caおよび炭酸濃度)、マイクロクリン(K濃度)、黄鉄鉱(硫酸濃度、Eh)また、海外の専門家との議論により、釜石サイトにおける、より現実的な地下水変遷モデルを構築するためには、開放系での不可逆的な岩石-水反応に関して、反応経路モデルを用いたシステマティックなアプローチを適用することが必要であると考えられた。さらに、モデルの妥当性を示すためには、釜石サイトの地質情報に関して、より詳細なデータ(例えば、割れ目充填鉱物に関する詳細なデータ等)も必要である。
小田 治恵; 佐々木 良一; Arthur, R. C,*; Savage, D.*; 本田 明
no journal, ,
TRU廃棄物処分では大量にセメント系材料を用いることから、緩衝材とセメント反応水との反応により緩衝材の化学的・鉱物学的変化が生じ、その結果として緩衝材の物質移動特性が変化する可能性がある。このような緩衝材の化学的・鉱物学的変遷過程には不確実性があり、変遷経路を一つに定めて化学的・鉱物学的変化や特性変化を議論することは難しい。しかしながら、生起し得る複数の変遷経路を緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオとして抽出し、この複数のシナリオに基づいた物質移動・化学反応解析を実施することによって、緩衝材の鉱物学的変化と特性変化の幅を評価することが可能である。そこで、既往の知見に基づき、セメント反応水の影響を受けた緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオを作成した。