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論文

An Experimental study on the fragmentation and accompanying cooling behaviors of a simulated molten oxide fuel penetrating into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; Zuev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*

Proceedings of 17th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-17) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2017/09

ナトリウム中に流出した液柱状の溶融炉心物質の微粒化及びそれに伴う冷却挙動を解明するため、溶融炉心模擬物質として溶融アルミナを用いた炉外試験の結果を分析した。本分析の結果、溶融アルミナの液柱はナトリウム中を数十センチメートル程度の距離まで浸入すると微粒化によって崩壊するが、スティール構造物に与える熱的負荷を無視できる程度まで冷却されるためには、液柱崩壊までの距離(微粒化距離)に加え、有意な冷却距離を要することを把握した。すなわち、原子炉容器内下部構造への熱負荷低減の観点からは、微粒化距離のみならず冷却距離の評価が必要である。

論文

A Recent experimental program to evidence in-vessel retention by controlled material relocation during core disruptive accidents of sodium-cooled fast reactors

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; Zuev, V. A.*; Ganovichev, D. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*

Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2016/11

ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故では、炉心領域の溶融燃料が炉心外へ流出することで損傷炉心がより深い未臨界状態に至るとともに、分散燃料が冷却の容易なデブリになると考えられる。このため、制御棒案内管を通じた燃料流出は炉心損傷事故の終息に影響を及ぼす重要な過程である。日本原子力研究開発機構とカザフスタン共和国国立原子力センターとの共同研究EAGLE計画では、制御棒案内管を通じた燃料流出挙動の解明を目的とした炉外試験をはじめとする新たな試験研究を開始した。本報告では、新たに開始した試験研究の進捗について、これまでに得られた試験結果を含めて述べる。

論文

Experimental discussion on fragmentation mechanism of molten oxide discharged into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; 飛田 吉春; Zuyev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vassiliev, Y. S.*

Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(3), p.15-00595_1 - 15-00595_8, 2016/06

ナトリウム中へ流出した溶融炉心物質の微粒化距離に関する評価手法開発の一環として、カザフスタン共和国国立原子力センターの炉外試験施設を利用した微粒化試験で得られたアルミナデブリの粒子径を分析した。デブリの平均粒子径は0.3mm程度であり、流体力学的不安定性理論から予測される粒子径と同程度であったが、理論から予測されるようなウェーバ数への依存性は見られなかった。この分析結果から、アルミナ融体表面の流体力学的不安定が十分に成長する前の段階で発生する局所的なナトリウムの沸騰・膨張が、アルミナ融体の微粒化を促進させたと考えられる。

論文

Experimental discussion on fragmentation mechanism of molten oxide discharged into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; 飛田 吉春; Zuev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vasilyev, Y. S.*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05

ナトリウム中へ流出した溶融炉心物質の微粒化距離に関する評価開発の一環として、溶融酸化物(アルミナ)をナトリウム中へ落下させる微粒化試験を実施し、デブリの粒子径分布を分析した。アルミナデブリの平均粒子径は0.4mm程度であり、従来の流体力学的不安性理論を用いて予測される粒子径と同程度であった。しかし、従来の理論では溶融物質のウェーバー数が増加するとデブリ粒子径が減少すると予測されたのに対し、本微粒化試験ではそのような減少傾向は見られず、ウェーバー数によらずほぼ同じ大きさの粒子径となった。この分析結果から、溶融物質表面における流体力学的不安波が溶融アルミナの微粒化に至る程度まで成長する前に、熱的な現象、すなわち冷却材の局所的な沸騰・膨張が原因となって溶融アルミナを微粒化させたと解釈される。

論文

An Experimental study on heat transfer from a mixture of solid-fuel and liquid-steel during core disruptive accidents in Sodium-Cooled Fast Reactors

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; 鈴木 徹; 飛田 吉春; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Vurim, A. D.*; et al.

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-10) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2014/12

The relocation of degraded core material through the Control Rod Guide Tubes (CRGTs) is one of essential subjects to achieve the in-vessel retention (IVR) in the case of postulated core disruptive accidents (CDAs) of sodium-cooled fast reactors (SFRs). The CRGT is available as the discharge path by its failure in the core region and heat-transfer from the core-material to the CRGT is one of dominant factors in its failure. In case of a core design into which a fuel subassembly with an inner duct structure (FAIDUS) is introduced, a mixture of solid-fuel and liquid-steel is supposed to remain in the core region since the FAIDUS could effectively eliminate fuel in liquid-state from the core region. Therefore, the objective of the present study is to obtain experimental knowledge for the evaluation of heat-transfer from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT. In the present study, an experiment was conducted using Impulse Graphite Reactor which is an experimental facility in National Nuclear Center of the Republic of Kazakhstan. In the experiment, the mixture of solid-fuel and liquid-steel was generated by a low-power nuclear heating of fuel and transferring its heat to steel, and then, data to consider the heat-transfer characteristics from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT were obtained. The heat-transfer characteristic was revealed by evaluating thermocouple responses observed in the experiment. Through the present study, knowledge was obtained to evaluate heat-transfer from the remaining core-materials to the CRGT.

論文

Experimental studies on the upward fuel discharge for elimination of severe recriticality during core-disruptive accidents in sodium-cooled fast reactors

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; Zuyev, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 51(9), p.1114 - 1124, 2014/09

AA2013-0469.pdf:1.18MB

 被引用回数:15 パーセンタイル:73.06(Nuclear Science & Technology)

Recently, a design option which leads molten fuel to upward discharge has been considered to minimize technical difficulties for practical application to JSFR. In the present study, a series of experiments which consisted of three out-of-pile tests and one in-pile test were conducted to investigate effectiveness of the upward discharge option on eliminating energetics potential. Experimental data which showed a sequence of upward fuel-discharge and effects of initial pressure conditions on upward-discharge were obtained through the out-of-pile and in-pile test. Preliminary extrapolation of the present results to the supposed condition in early phase of the CDA in the JSFR design, suggested that sufficient upward flow rate of molten-fuel was expected to prevent the core-melting from progressing beyond the fuel subassembly scale and that the upward discharge option would be effective in eliminating the energetic potential.

論文

Experimental study on fuel-discharge behavior through in-core coolant channels

神山 健司; 齊藤 正樹*; 松場 賢一; 磯崎 三喜男; 佐藤 一憲; 小西 賢介; Zuyev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vassiliev, Y. S.*

Journal of Nuclear Science and Technology, 50(6), p.629 - 644, 2013/06

 被引用回数:21 パーセンタイル:82.66(Nuclear Science & Technology)

ナトリウム冷却高速炉における炉心損傷事故において、燃料が炉心領域から流出することで厳しい再臨界事象の可能性が減じられる。制御棒案内管や内部ダクト付き燃料集合体(FAIDUS)のような炉内冷却材流路は、内包される冷却材ナトリウムが溶融燃料を冷却する効果が限定される場合、効果的な燃料流出経路となり得る。本研究で行われた2つの試験シリーズにより、融体流出初期において冷却材の一部が蒸発し膨張することで流出経路が完全にボイド化すること、ボイド化した流路を通じて融体が大量に流出することが示された。よって、冷却材ナトリウムが溶融燃料を冷却する効果は限定されるため、炉内冷却材流路は、炉内の核的活性度を低減するのに効果的な燃料流出経路となり得る。

論文

Experimental study on material relocation during core disruptive accident in sodium-cooled fast reactors; Results of a series of fragmentation tests for molten oxide discharged into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 小西 賢介; 豊岡 淳一; 佐藤 一憲; Zuev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vasilyev, Y. S.*

Proceedings of 8th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-8) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2012/12

下部ナトリウムプレナムへ排出された溶融炉心物質の微粒化距離に関する知見を得るため、ナトリウム中における溶融酸化物の微粒化試験を実施した。本試験では、内径40$$sim$$63mmのダクトを通じて約7$$sim$$14kgの溶融アルミナをナトリウムプール中(深さ1.3m,直径0.4m,温度673K)へ排出した。本試験における溶融アルミナの微粒化距離の評価値は既往研究における代表的な相関式による予測値よりも60$$sim$$70%程度低かった。本試験で得られた知見から、下部ナトリウムプレナムへ排出された溶融炉心物質の微粒化距離は熱的相互作用によって大きく短縮される可能性を確認できた。

論文

Experimental studies on upward fuel discharge during core disruptive accident in sodium-cooled fast reactors

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; Zuyev, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; et al.

Proceedings of 8th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-8) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2012/12

ナトリウム冷却高速炉での炉心崩壊事故におけるエネルギー放出の可能性を排除するため、内部ダクト付き燃料集合体が検討されている。近年、燃料集合体の製作にかかわる開発要素を低減するため、溶融燃料を上向きに流出させる設計選択肢が検討されている。本論文では、炉外試験シリーズと炉内試験について提示する。炉外試験は、上向き流出に関する駆動圧の影響を調べるために実施され、炉内試験は溶融燃料の上向き流出を実証するために実施された。これらの試験結果により、炉心溶融領域の拡大前に溶融燃料の大部分は上向きに流出することが示され、上向き流出型の内部ダクトの導入によりエネルギーが発生する事象が排除できる見通しを得た。

論文

Safety strategy of JSFR eliminating severe recriticality events and establishing in-vessel retention in the core disruptive accident

佐藤 一憲; 飛田 吉春; 小西 賢介; 神山 健司; 豊岡 淳一; 中井 良大; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vassiliev, Y. S.*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.556 - 566, 2011/03

JSFR設計においては炉心崩壊事故における厳しい再臨界事象を排除することにより炉心物質の炉容器内保持を確実にすることとしている。本設計では起因過程における冷却材ボイド化による過大な反応度挿入を抑制するために最大ボイド反応度などの設計パラメータを適切に選定するとともに、CDAの主要課題であった全炉心規模の溶融燃料プール形成のリスクを集合体内部ダクトを導入することにより排除するものとしている。これらの設計方策の有効性をこれまでに得た試験データ及びこれらによって検証された解析モデルによる評価に基づきレビューした。この結果、現JSFR設計により厳しい出力バースト事象は排除できると判断された。

口頭

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故における溶融炉心物質の微粒化挙動に関する試験研究; 微粒化メカニズムの検討

松場 賢一; 神山 健司; 飛田 吉春; 豊岡 淳一; Zuev, V.*; Kolodeshnikov, A.*; Vasilyev, Y.*

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時に原子炉容器下部ナトリウムプレナムへ流出する溶融炉心物質の微粒化挙動に関する知見を得るため、溶融酸化物を用いた微粒化試験を実施している。本報では、微粒化試験の結果に基づいてナトリウム中における溶融炉心物質の微粒化メカニズムを検討し、微粒化挙動に対する支配的メカニズムを推定した。

口頭

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時における溶融炉心物質の流出挙動に関する試験研究; 試験後検査結果に基づく流出挙動の検討

神山 健司; 松場 賢一; 飛田 吉春; 豊岡 淳一; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Kukushkin, I.*; Vurim, A. D.*; Baklanov, V. V.*; Kolodeshnikov, A. A.*

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時を対象とした燃料集合体の溶融流出試験に対する試験後検査を行い、取得された炉心物質の固化状態を基に試験で生じた溶融炉心物質の流出挙動を検討した。

口頭

Main outcomes and future plan of the EAGLE project

久保 重信; 飛田 吉春; 佐藤 一憲; 小竹 庄司*; 遠藤 寛*; 小山 和也*; 小西 賢介; 神山 健司; 松場 賢一; 豊岡 淳一; et al.

no journal, , 

EAGLE-1及び2における日本とカザフスタンの良好な研究協力の成果として、ナトリウム冷却高速炉(SFR)の開発開始当初から半世紀以上にわたり主要安全課題となっている再臨界問題の解決が可能であることが示された。また、SFRの安全研究のための試験技術と施設が整備された。2014年から原子力機構はフランスとのASTRID協力に参加しており、シビアアクシデント対策の検討がその一つの重要課題となっている。EAGLE-1及び2の成果は、ASTRIDのシビアクシデント研究にも活用される。EAGLE-3は2015年初めから開始されており、そのテーマは、炉心損傷の後段過程における核的事故終息後の物質再配置と冷却に移っている。今後5年程度の間に一連の炉外及び炉内試験が実施される予定である。

口頭

ナトリウム中における溶融炉心物質の微粒化距離に対する実験相関式の適用性検討

松場 賢一; 磯崎 三喜男; 豊岡 淳一; 神山 健司; Zuev, V.*; Kolodeshnikov, A.*

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時に原子炉容器下部プレナムへ流出する溶融炉心物質の微粒化挙動を評価するため、溶融炉心模擬物質(溶融アルミナ)をナトリウム中に流出させた試験の結果に対し、微粒化距離に関する実験相関式を適用し、その妥当性を検討した。

口頭

高速炉の炉心安全向上のためのEAGLEプロジェクト,13; 炉外ナトリウム試験の結果

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 島川 佳郎*; 小山 和也*; Zuyev, V.*; Vassiliev, Y. S.*; Kolodeshnikov, A.*

no journal, , 

再臨界問題排除の技術的見通しを得るためのEAGLEプロジェクト炉外試験シリーズにおいて、燃料模擬物質のアルミナをナトリウム流路中へ流出させる試験を実施した。その結果、ナトリウムが存在する条件でも燃料模擬物質が速やかに流出することが確認できた。

口頭

Overview on the EAGLE experimental program aiming at resolution of the re-criticality issue for the fast reactors

小西 賢介; 久保 重信*; 小山 和也*; 神山 健司; 豊岡 淳一; 佐藤 一憲; 小竹 庄司*; Vurim, A. D.*; Zuyev, V.*; Pakhnits, A. V.*; et al.

no journal, , 

原子力機構とカザフ国立原子力センターとの協力関係の下、2006年8月までにEAGLE炉内外試験計画が遂行された。これらの試験の目的は、(1)ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時の再臨界問題を排除するために導入された設計概念の有効性を実証すること、及び、(2)炉心領域から溶融炉心物質が早期に流出し周辺ナトリウム領域に再配置する過程の基礎的な知見を得ることである。最終段階の炉内試験は、排出ダクト付き燃料集合体の設計概念に対応する構造が試験体内に設けられ、事故条件を適切に模擬した条件下で実施された。これらの試験を行った結果、燃料-スティール混合プールの生成からダクトを通じた溶融燃料の流出に至る一連の過程を観察することに成功した。主要試験結果はFaCTのレファレンス設計に対するULOF解析評価の妥当性を支持し、再臨界問題の排除が可能であることを予測するものである。

口頭

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故における溶融炉心物質の微粒化挙動に関する試験研究; ナトリウム中における溶融酸化物の微粒化試験の結果

松場 賢一; 神山 健司; 小西 賢介*; 豊岡 淳一; 佐藤 一憲; Zuev, V.*; Kolodeshnikov, A.*; Yury, V.*

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉における炉心崩壊事故の影響緩和方策として、炉心から流出した燃料を微粒化させ、炉容器下部プレナムの受皿で保持することが検討されている。本研究では、10kg程度の溶融アルミナをナトリウム中へ流出させる試験を行い、液柱状の溶融アルミナが微粒化によって崩壊するまでの距離を測定した。

口頭

Collaboration of JAEA and NNC for Kazakhstan project on high-temperature gas-cooled reactor

中塚 亨; Levin, A. G.*; 植田 祥平; Gizatulin, S.*; 橘 幸男; Kolodeshnikov, A.*; 坂場 成昭; Chakrov, P.*; 國富 一彦; Vassiliev, Y. S.*; et al.

no journal, , 

電気出力300MWeに満たない小型高温ガス炉は、都市部や郊外のみならずカザフスタンのような新興国における配電インフラが未発達な地域へのエネルギー供給が可能な原子炉である。2007年に日本原子力研究開発機構(JAEA)とカザフスタン国立原子力センター(NNC)は、カザフスタンにおける高温ガス炉導入の早期実現に向け、原子力に関する研究開発協力を開始するとともに、高温工学試験研究炉(HTTR)技術に基づくカザフスタン高温ガス炉(KHTR)計画への支援を開始した。2010年に、JAEAは国内重工メーカー等と構成する日本チームと共同で、NNCのKHTRの概念検討の準備を支援するため、熱出力50MW、原子炉出口冷却材温度750$$^{circ}$$Cの蒸気タービン発電KHTRシステムの概念設計を開始した。

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