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M.S.Islam*; 日野 竜太郎; 羽賀 勝洋; 門出 政則*; 数土 幸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(9), p.671 - 678, 1998/09
被引用回数:17 パーセンタイル:77.73(Nuclear Science & Technology)大強度核破砕中性子源となる固体ターゲット板に発生する高熱流束を除去するためのターゲット冷却流路の設計に資することを目的として、0.2mmの高さの矩形リブをピッチと高さの比(p/k)が10と20の条件で設けた片面一様加熱の狭隘矩形流路の乱流域における圧力損失及び熱伝達特性を実験的に調べ、それらの実験式をレイノルズ数(Re)が、2,400~98,500の範囲で導出した。高さ1.2mmの流路においてp/kが10の場合、Re数が8,000~30,000の範囲でリブのない平滑な流路よりも圧力損失は2倍、熱伝達率は2~2.5倍増大した。流路高さが3.2mmの場合には、圧力損失及び熱伝達率は平滑な流路よりも大きいものの、高さが1.2mmの場合よりも低い結果を得た。
M.S.Islam*; 日野 竜太郎; 羽賀 勝洋; 門出 政則*; 数土 幸夫
JAERI-Tech 97-032, 49 Pages, 1997/07
片面均一加熱の矩形リブ付き狭隘流路の乱流域における摩擦損失計数と熱伝達率を実験的に調べ、実験データを基にしてそれらの実験式を導出した。実験は、リブピッチと高さの比(p/k)が10及び20(リブ高さは0.2mm)の条件で、流路高さ(H)を1.2mm、2.97mm、3.24mmと変えて行った。熱伝達率はリブのない平滑な流路よりも2倍以上向上するが、Re数が5000以上で、p/kが10、流路高さが1.2mmの場合には、圧力損失が2.8~4倍増大した。流路高さが1.2mmの実験結果は、H=3.24mmの場合よりも高い熱伝導率と摩擦損失計数を示した。得られた成果は、大強度陽子加速器システムにおいてターゲット板に発生する12MW/mの高熱流束を除去するためのターゲット冷却材流路の設計に役立つものと考えられる。
M.S.Islam*; 日野 竜太郎; 羽賀 勝洋; 門出 政則*; 数土 幸夫
JAERI-Tech 97-008, 46 Pages, 1997/03
1.5MWの陽子ビームを受けるターゲットでは最高12MW/mの高熱流束を発生し、それを除去するためにターゲットの冷却材流路である矩形狭隘流路の伝熱促進は極めて重要な工学技術である。本報告では、片面加熱のリブ付き狭隘矩形流路の熱伝達率と摩擦損失係数を従来の実験式を用いて評価した。このとき、リブのピッチ(p)と高さ(k)の比(p/k)を10~30、また、リブ高さと等価直径(De)の比(k/De)は0.025~0.1で与えた。リブ付き伝熱面は、Re=10000、p/k=10、k/De=0.1のとき、平滑な面よりも熱伝達率が約4倍向上することが示された。このような熱伝達率の向上により、12MW/mという極めて高い熱流束においても、流動不安定を引き起こす沸騰を生じることなく熱除去が可能なことが分かった。このようなリブ付き矩形狭隘流路の伝熱促進をターゲット冷却と同じ水流動条件下でさらに詳細に調べるための試験装置を検討した。
伊藤 均; M.S.Islam*; H.O.Rashid*; N.Sangthong*; P.Rattagool*; Adulyatham, P.*
IAEA-TECDOC-871, 0, p.165 - 182, 1996/04
香辛料の殺菌については電子線の線量率の影響について検討した。各種香辛料とも6~9kGyで衛生基準以下に殺菌されたが、ガンマ線と比べ電子線では必要線量が若干増加した。そして、この差は線量率が著しく差がある場合に起る微生物に対する酸化損傷によって説明できることを明らかにした。しかし、電子線の高線量率は過酸化物価の上昇を低減した。冷凍エビについては12試料中の病原性細菌の分布とガンマ線殺菌効果について検討した。その結果、冷凍えび中にはVibrio Para Haemolyticusやリステリア菌などが検出されたが、サルモネラ菌は検出されなかった。これらの菌は凍結下では3~3.5kGyで殺菌された。凍結照射の場合には照射臭の発生が著しく少なく、過酸化物化やトリメチルアミン等の成分変化も著しく抑制された。
伊藤 均; M.S.Islam*
Radiation Physics and Chemistry, 43(6), p.545 - 550, 1994/00
被引用回数:15 パーセンタイル:77(Chemistry, Physical)本研究で用いた香辛料中の総細菌数は1g中110~610個であった。電子線又はガンマ線での殺菌線量は6~9kGyであったが、電子線では若干殺菌線量が高くなった。Bacillus pumilusやB.megaterium,Aspergillus flavusの乾燥胞子を用いた電子線とガンマ線での感受性の比較により、電子線とガンマ線の殺菌効果の差は線量率の酸素効果の影響によることが明らかになった。一方、香辛料の照射による過酸化物価の上昇は高線量率の電子線照射では抑制される傾向が認められた。一方、香辛料中の精油成分の組成は電子線又はガンマ線を50kGyまで照射しても変化しなかった。
伊藤 均; M.S.Islam*
食品照射, 28(1-2), p.16 - 20, 1993/00
これまでの研究で香辛料のガンマ線殺菌線量は7~10kGyであり、香気成分は全く変化しないことを明らかにしてきた。今回は電子線による香辛料の殺菌効果および成分変化において線量率の影響があるかどうか検討した。その結果、香辛料の汚染菌であるBacillus pumilusとB.megateriumは水分活性0.4以下の乾燥下、無添加系ではガンマ線と電子線での感受性は全く同じであり、添加物共存下または低酸素圧下では電子線のD値はガンマ線に比べ著しく増加した。一方、各種香辛量では電子線での殺菌線量が増加する傾向が若干認められたが、実用的にはガンマ線とほぼ同じ線量で殺菌することができた。過酸化物価の増加はガンマ線の方が著しい傾向が認められたが20kGy以下では両者の差は認められなかった。精油成分の組成は200kGyまで照射しても変化せず、電子線とガンマ線の差も認められなかった。