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論文

On the adsorption and reactivity of element 114, flerovium

Yakushev, A.*; Lens, L.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Khuyagbaatar, J.*; J$"a$ger, E.*; Krier, J.*; Runke, J.*; Albers, H. M.*; 浅井 雅人; Block, M.*; et al.

Frontiers in Chemistry (Internet), 10, p.976635_1 - 976635_11, 2022/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:78.14(Chemistry, Multidisciplinary)

114番元素フレロビウム(Fl)は現在その化学的性質が研究されている最も重い元素である。Flに関する最初の化学実験では、Flは貴ガス的な性質を持つ元素であると報告された。一方、2番目の研究では、Flは揮発性金属の性質を示すと報告された。より信頼性の高い結論を得るため、我々は更なる実験的研究を行い、二酸化ケイ素と金表面におけるFlの吸着挙動を調べた。その結果、Flは揮発性金属の水銀よりも高い揮発性と低い反応性を示し、一方、貴ガスのラドンよりは反応性が高いことを明らかにした。

論文

Search for elements 119 and 120

Khuyagbaatar, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Ackermann, D.*; Andersson, L.-L.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Boll, R. A.*; Brand, H.*; Cox, D. M.*; et al.

Physical Review C, 102(6), p.064602_1 - 064602_9, 2020/12

 被引用回数:56 パーセンタイル:98.47(Physics, Nuclear)

原子番号119及び120を持つ超重元素の合成を目指した探索実験を、それぞれ$$^{50}$$Ti+$$^{249}$$Bk及び$$^{50}$$Ti+$$^{249}$$Cf核融合-粒子蒸発反応を用いて、ガス充填型反跳分離装置TASCAにて実施した。4ヶ月間におよぶビーム照射実験を行ったが、どちらの元素も検出されず、その生成断面積の上限値は65fb及び200fbであった。119, 120番元素が観測されなかった理由について、安定の島領域の超重元素の核分裂障壁の高さを予測する様々な理論計算値を用いて、核融合-粒子蒸発反応の概念を用いて議論した。

論文

Fusion reaction $$^{48}$$Ca+$$^{249}$$Bk leading to formation of the element Ts (Z=117)

Khuyagbaatar, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Ackermann, D.*; Andersson, L.-L.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Boll, R. A.*; Brand, H.*; Cox, D. M.*; et al.

Physical Review C, 99(5), p.054306_1 - 054306_16, 2019/05

AA2019-0039.pdf:5.03MB

 被引用回数:28 パーセンタイル:92.04(Physics, Nuclear)

$$^{48}$$Ca+$$^{249}$$B融合反応を用いて117番元素(Ts)合成実験を行い、117番元素に起因すると思われる4つの$$alpha$$崩壊連鎖を観測した。うち2つは長い崩壊連鎖で、$$^{294}$$Tsの$$alpha$$崩壊に起因するものと同定された。他の2つは短い崩壊連鎖で、$$^{293}$$Tsの$$alpha$$崩壊に起因すると考えると矛盾しない。今回の結果と過去の文献値を比較したところ、今回の我々の結果は過去の文献値をほぼ再現し、117番元素合成の事実を強く再確認する結果となった。

論文

Online chemical adsorption studies of Hg, Tl, and Pb on SiO$$_{2}$$ and Au surfaces in preparation for chemical investigations on Cn, Nh, and Fl at TASCA

Lens, L.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; 浅井 雅人; Ballof, J.*; Block, M.*; David, H. M.*; Despotopulos, J.*; Di Nitto, A.*; Eberhardt, K.*; et al.

Radiochimica Acta, 106(12), p.949 - 962, 2018/12

AA2018-0417.pdf:0.99MB

 被引用回数:10 パーセンタイル:64.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

半減期4$$sim$$49秒の短寿命同位体を用いて、水銀(Hg), タリウム(Tl), 鉛(Pb)の単一原子レベルでのSiO$$_{2}$$及びAu表面への固体吸着挙動をオンライン気相実験により調べた。超重元素Cn, Nh, Flの吸着エンタルピー測定のためのモデル実験として実施した。短寿命同位体はドイツ重イオン研究所の反跳核分離装置TASCAを用いて生成・分離した。生成核はヘリウムガス中に捕集された後、SiO$$_{2}$$あるいはAuで表面を覆われたSi検出器で作製されたガスクロマトグラフィーカラムへと導入した。短寿命Tl及びPb同位体は室温においてSiO$$_{2}$$表面に吸着し、Si検出器で測定することに成功した。一方、HgはSiO$$_{2}$$表面には吸着せず、Au表面に吸着した。この結果より、本実験のセットアップを用いることで短寿命Hg, Tl, Pb同位体の吸着特性を調べることができると証明され、この手法がCn, Nh, Flの実験にも適用できることが確認された。

論文

Recoil-$$alpha$$-fission and recoil-$$alpha$$-$$alpha$$-fission events observed in the reaction $$^{48}$$Ca + $$^{243}$$Am

Forsberg, U.*; Rudolph, D.*; Andersson, L.-L.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Fahlander, C.*; Gates, J. M.*; Golubev, P.*; Gregorich, K. E.*; Gross, C. J.*; et al.

Nuclear Physics A, 953, p.117 - 138, 2016/09

 被引用回数:50 パーセンタイル:94.49(Physics, Nuclear)

$$^{48}$$Ca + $$^{243}$$Am反応による115番元素合成実験で観測された$$alpha$$崩壊連鎖について、最近我々が報告したドイツGSIで測定したデータと過去に報告されたロシアDubna及び米国LBNLで測定されたデータのすべてを使い、その起源を調査した。それらのデータの中に、反跳核-$$alpha$$-($$alpha$$)-核分裂タイプの短い崩壊連鎖が14事象観測されており、そのうちのいくつかは中性子が2個放出されてできる$$^{289}$$Mc起源であるとこれまで解釈されてきた。一方、今回我々は、これらの短い崩壊連鎖のほとんどが、中性子が3個放出されてできる$$^{288}$$Mc起源であり、崩壊連鎖の途中でEC崩壊して核分裂したものであろうと再同定した。

論文

Selected spectroscopic results on element 115 decay chains

Rudolph, D.*; Forsberg, U.*; Golubev, P.*; Sarmiento, L. G.*; Yakushev, A.*; Andersson, L.-L.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Gates, J. M.*; Gregorich, K. E.*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1185 - 1190, 2015/02

 被引用回数:7 パーセンタイル:49.28(Chemistry, Analytical)

115番元素の$$alpha$$崩壊連鎖を30事象観測し、過去に$$^{288}$$115同位体として報告されている$$alpha$$崩壊連鎖と矛盾しないことを見出した。GEANT4モンテカルロシミュレーションにより高分解能$$alpha$$-光子同時計数実験結果の再現を試みた。この解析手法により、超重核のQ$$_{alpha}$$値や励起準位構造を精度よく導出できるようになる。

論文

$$^{48}$$Ca + $$^{249}$$Bk fusion reaction leading to element Z = 117; Long-lived $$alpha$$-decaying $$^{270}$$Db and discovery of $$^{266}$$Lr

Khuyagbaatar, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Ackermann, D.*; Andersson, L.-L.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Boll, R. A.*; Brand, H.*; Cox, D. M.*; et al.

Physical Review Letters, 112(17), p.172501_1 - 172501_5, 2014/05

 被引用回数:217 パーセンタイル:98.39(Physics, Multidisciplinary)

ドイツ重イオン研究所のガス充填型反跳核分離装置TASCAを用いて$$^{48}$$Ca + $$^{249}$$Bk核融合反応で生成する原子番号117の超重元素の観測に成功した。この結果は、過去にロシアのフレーロフ研究所が報告した117番新元素の結果を再確認するもので、117番元素の合成及び発見を確かなものとする成果である。一方、117番元素からの$$alpha$$崩壊連鎖の最後の原子核は、過去に報告された$$^{270}$$Dbではなく、未知核種$$^{266}$$Lrであり、$$^{270}$$Dbは非常に長い寿命を持つ$$alpha$$崩壊核種であることを明らかにした。

論文

Spectroscopic tools applied to element Z = 115 decay chains

Forsberg, U.*; Rudolph, D.*; Golubev, P.*; Sarmiento, L. G.*; Yakushev, A.*; Andersson, L.-L.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Gates, J. M.*; Gregorich, K. E.*; et al.

EPJ Web of Conferences, 66, p.02036_1 - 02036_4, 2014/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:88.26(Physics, Nuclear)

115番元素の$$alpha$$崩壊連鎖測定に使用した焦点面Si検出器のセットアップと検出器プリアンプ出力のデジタル波形解析の結果及び検出器不感層による$$alpha$$線エネルギー損失の事象毎の補正解析の結果について報告する。$$alpha$$線検出器は、両面分割型Siストリップ検出器(DSSSD)5枚を箱型に配置し、115番元素を打ち込む底面検出器の片面の信号をデジタル波形解析した。底面検出器と側面検出器の2枚のSi検出器で検出された$$alpha$$線は、2枚の不感層を斜めに横切ることから$$alpha$$線エネルギー損失が事象毎に異なる。検出位置から$$alpha$$線の放射角度を求めることで事象毎にエネルギー損失を補正することで$$alpha$$線のエネルギー分解能を大幅に改善することに成功した。

論文

Alpha-photon coincidence spectroscopy along element 115 decay chains

Rudolph, D.*; Forsberg, U.*; Golubev, P.*; Sarmiento, L. G.*; Yakushev, A.*; Andersson, L.-L.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Gates, J. M.*; Gregorich, K. E.*; et al.

Acta Physica Polonica B, 45(2), p.263 - 272, 2014/02

 被引用回数:22 パーセンタイル:74.39(Physics, Multidisciplinary)

$$^{48}$$Caビームと$$^{243}$$Am標的との核反応で115番元素の同位体を合成し、$$alpha$$崩壊連鎖を30事象観測した。観測された崩壊連鎖は過去に115番元素のものとして報告されたものと矛盾が無く、115番元素の同定を再確認した。また$$alpha$$線と光子との同時計数測定を合わせて行い、115番元素の$$alpha$$崩壊連鎖上に位置する超重核の$$gamma$$線およびX線の候補を観測した。最も重い超重核領域での$$gamma$$線の観測は、超重核の核構造研究に大きな進歩をもたらすものである。

論文

Spectroscopy of element 115 decay chains

Rudolph, D.*; Forsberg, U.*; Golubev, P.*; Sarmiento, L. G.*; Yakushev, A.*; Andersson, L. L.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Gates, J. M.*; Gregorich, K. E.*; et al.

Physical Review Letters, 111(11), p.112502_1 - 112502_5, 2013/09

 被引用回数:128 パーセンタイル:96.04(Physics, Multidisciplinary)

A high-resolution X-ray and $$alpha$$-ray coincidence spectroscopy experiment was conducted at the GSI Helmholtzzentrum f$"u$r Schwerionenforschung. Thirty correlated decay chains were detected following the fusion-evaporation reaction $$^{48}$$Ca + $$^{243}$$Am. The observations are consistent with previous assignments of similar decay chains to originate from element Z = 115. For the first time, precise spectroscopy allows the derivation of excitation schemes of isotopes along the decay chains starting with elements Z $$>$$ 112. Comprehensive Monte-Carlo simulations accompany the data analysis. Nuclear structure models provide a first level interpretation.

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