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Koutroulakis, G.*; 安岡 弘志; 中堂 博之; Tobash, P. H.*; Mitchell, J. N.*; Bauer, E. D.*; Thompson, J. D.*
New Journal of Physics (Internet), 16, p.053019_1 - 053019_12, 2014/05
被引用回数:6 パーセンタイル:43.80(Physics, Multidisciplinary)重い電子系超伝導体PuCoInにおいて、0.29K 75Kの温度領域でIn核四重極共鳴(NQR)測定を行ったので報告する。結晶学的に異なるInサイトのNQRパラメーターを決定し、その温度依存性を調べた。超伝導転移温度以下においてNQR周波数が温度に比例してシフトすることを明らかにし、これは複合対形成模型からの予想と一致する。核スピン格子緩和率は2.3Kで超伝導転移を示し、近傍においてab面内の異方的揺らぎが大きな強結合系超伝導であることを示している。の解析はPuCoInは強結合系d波超伝導体であることを示している。
中堂 博之; Koutroulakis, G.*; 安岡 弘志; Bauer, E. D.*; Tobash, P. H.*; Mitchell, J. N.*; Thompson, J. D.*
Journal of Physics; Condensed Matter, 26(3), p.036001_1 - 036001_5, 2014/01
被引用回数:5 パーセンタイル:23.00(Physics, Condensed Matter)PuInにおけるIn NQR測定の結果について報告する。Inの核スピン=9/2に期待される4本のNQR共鳴線のうちの3本の共鳴線を観測した。20Kにおいて、それらの共鳴線は等間隔であり、そこからNQR周波数MHzと電場勾配の非対称パラメータのが導かれた。14Kにおいて、NQR共鳴線の形状と核スピン緩和率1/は反強磁性転移により変化を生じる。14K以下において、NQRスペクトルより見積もられた内部交番磁化と1/の温度依存性はスピン揺らぎのSCR理論によりよく説明される。さらに、とはSCR理論から予言される通りに比例している。これらの結果はPuInが弱い反強磁性体、すなわち有限温度において反強磁性波数近傍のスピン揺らぎが物性を支配している証拠である。
芳賀 芳範; Bauer, E. D.*; Tobash, P. H.*; Mitchell, J. N.*; Ayala-Valenzuela, O.*; McDonald, R. D.*; Mielke, C. H.*; Fisk, Z.
Journal of the Korean Physical Society, 63(3), p.380 - 382, 2013/08
被引用回数:3 パーセンタイル:26.62(Physics, Multidisciplinary)Fermi surface of PuIn is investigated using a flux-grown single crystals. Shubnikov-de Haas (SdH) oscillations were detected by means of the skin-depth measurement using a proximity-detector- oscillator circuit. Angular dependence of the SdH frequency which corresponds to the extremal cross-sectional area of Fermi surface agrees well with the previous magnetic susceptibility measurement using conventional field-modulation method. The SdH oscillation suddenly vanishes when the magnetic field is tilted from the cubic [111] direction.
Bruzzone, P.*; Stepanov, B.*; Wesche, R.*; Mitchell, N.*; Devred, A.*; 布谷 嘉彦; Tronza, V.*; Kim, K.*; Boutboul, T.*; Martovetsky, N.*; et al.
Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03
ITER超伝導導体の実規模サンプルの性能試験をスイスのSULTAN試験装置を用いて2007年より行ってきている。試験は導体開発における各フェーズ、すなわち、設計段階,製作プロセス決定段階,大量生産確立段階、及び大量生産中において性能試験を実施することがITER機構と各極が結んだ導体調達の取り決めにおいて定められている。NbTiを用いた導体では、導体断面内での最高磁場部で代表される磁場で整理すると、導体の超伝導性能はNbTi素線の性能から予想される性能と等しいことがわかった。一方、NbSnを用いた導体では、素線フィラメントの損傷に起因する不可逆な性能劣化が、サンプル電流の上げ下げによるサイクリック試験において広く認められた。導体の常伝導転移の急峻さを示すn値に着目すると、不可逆な性能低下に伴いNbTiと異なりNbSnは素線のn値から大きく低下していることもわかった。SULTAN試験装置における性能評価の結果と特徴をまとめる。
中嶋 秀夫; 辺見 努; 井口 将秀; 名原 啓博; 松井 邦浩; 千田 豊; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.
Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03
ITER機構及び6国内機関(中国,欧州,日本,韓国,ロシア,米国)は、協力してITERマグネット・システムを製作している。日本,ロシア,中国,韓国は既に実機の超伝導導体の製作を実施している。TFコイル用のラジアルプレートの製作では、欧州及び日本で品質検証が終了し、実機施策の準備が整った。日本は1/3サイズの試作ダミー巻線を実機大ダミー巻線試作の前に実施し、製作方法を検証した。欧州では、実機製作に必要な治具類の準備とその性能検証が進行中である。また、日本は、2個の実機大TF構造物を試作し、製作方法の最適化と工業化を実施した。コレクション・コイルの製作進捗はTFコイル同様に順調であり、巻線治具等の準備はほとんど終了し、品質検証が開始された。その他のマグネットにおいても、2020年の初期プラズマ点火達成に向けて、順調に製作が進んでいる。
Devred, A.*; Backbier, I.*; Bessette, D.*; Bevillard, G.*; Gardner, M.*; Jewell, M.*; Mitchell, N.*; Pong, I.*; Vostner, A.*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4804909_1 - 4804909_9, 2012/06
被引用回数:135 パーセンタイル:96.85(Engineering, Electrical & Electronic)ITERマグネットシステムは18個のTFコイル,6個のPFコイル,6モジュールのCSコイル,9組の補正コイルから構成される。これらはすべてCIC導体を巻線して作られ、CIC導体は超伝導素線と銅素線を多段階撚りでケーブル状にし、オーステナイト系ステンレス鋼管の中に組み込んで製作される。TF及びCSコイルには約500トンのNbSn素線が、PF及び補正コイルには約250トンのNbTi素線が必要となる。NbSn素線の必要量は既存の工業生産能力を遥かに超えており、世界的に生産能力を上げる必要がある。ITER機構が技術的要求を定めた後、ITERの6つの国内機関(中国,ヨーロッパ,日本,韓国,ロシア,米国)の間で導体の製作分担を決めた。本稿では、現在進行しているITER用導体の製作状況を示す。最も製作が進行しているのはTFコイル用導体であり、6つの全国内機関で製作会社の承認が成され、既に全量の30%以上が、ITER機構の開発したITER導体データベースに登録されている。
高橋 良和; 礒野 高明; 濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.
Nuclear Fusion, 51(11), p.113015_1 - 113015_11, 2011/11
被引用回数:13 パーセンタイル:48.21(Physics, Fluids & Plasmas)ITER計画において、原子力機構はトロイダル磁場(TF)コイル用NbSn導体の調達を行っている。製造しているNbSn素線の量は、これまでの経験と比較して非常に多く、要求されている超伝導性能はITERの工学設計活動(EDA)において製作・試験されたモデルコイルの性能と比較して非常に高いものである。このため、素線製造において、製造過程における品質管理技術及び製品の検査結果を元に統計的管理を行うことが重要である。導体製造技術においては、精度の高い外径寸法及びジャケットの溶接部において高い気密性が要求されているため、品質管理として形状検査技術及び高感度なリーク試験方法を開発した。これらの技術を用いて、2010年1月に導体製作装置が完成し、760mの銅ダミー導体が成功裏に製作され、導体製造技術が適正なものであることが立証された。2010年3月より、世界に先駆けてTFコイル用導体の製造を開始した。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07
被引用回数:32 パーセンタイル:74.28(Astronomy & Astrophysics)重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称()について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定されたは、一番低い横運動量で-0.00140.0037、一番高い横運動量で-0.01810.0282であった。このの結果を幾つかのの分布を仮定した理論予想と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:189 パーセンタイル:99.42(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からのの横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。またやスケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:10 パーセンタイル:52.22(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03
被引用回数:181 パーセンタイル:98.43(Astronomy & Astrophysics)RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの, , と中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。
高橋 良和; 礒野 高明; 濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03
ITER計画において、原子力機構はトロイダル磁場(TF)コイル用NbSn導体の調達を行っている。製造しているNbSn素線の量は、これまでの経験と比較して非常に大きく、要求されている超伝導性能はITERの工学設計活動(EDA)において製作・試験されたモデルコイルの性能と比較して非常に高いものであり、素線製造において、品質管理技術が重要である。導体製造技術においては、精度の高い外径寸法及びジャケットの溶接部において高い気密性が要求されているため、総合的な品質管理技術が要求される。2010年1月に導体製作装置が完成し、760mの銅ダミー導体が成功裏に製作され、導体製造技術が適正なものであることが立証された。そこで、2010年3月より、TFコイル用導体の製造を開始した。これらの技術の要点を記述する。
Baek, S.-H.*; 酒井 宏典; Bauer, E. D.*; Mitchell, J. N.*; Kennison, J. A.*; Ronning, F.*; Thompson, J. D.*
Physical Review Letters, 105(21), p.217002_1 - 217002_4, 2010/11
被引用回数:13 パーセンタイル:60.90(Physics, Multidisciplinary)超伝導体PuCoGaの通常状態において、Co NMR測定を単結晶を用いて行った。核スピン-格子緩和率とナイトシフトの温度依存性から、反強磁性的スピン相関が発達していることを明らかにした。同じ結晶構造を持つ重い電子系超伝導体との比較を行い、的なスピン揺らぎ異方性が重い電子系超伝導体にとって重要な役割を担うことを示した。
Savary, F.*; Bonito Oliva, A.*; Gallix, R.*; Knaster, J.*; 小泉 徳潔; Mitchell, N.*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; Sborchia, C.*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 20(3), p.381 - 384, 2010/06
被引用回数:20 パーセンタイル:67.90(Engineering, Electrical & Electronic)ITER・TFコイル及びTFコイル構造材の調達取り決めが、調達担当極である欧州及び日本によって2008年に調印された。TFコイル及び構造材の調達取決めでは、はじめにこれらの製作技術の検証試験を実施することとなっている。欧州及び日本の国内機関は、2009年に、これらの作業のための契約を締結し、調達作業を開始した。一方、ITER機構では、ダブル・パンケーキ製作の合理化に伴う設計変更に対して解析を行い、合理化が可能であることを示した。加えて、新たに開発された耐放射線性に優れた樹脂の照射試験を実施している。試験は、2010年に完了し、開発した樹脂の性能検証を完了する予定である。
布谷 嘉彦; 高橋 良和; 濱田 一弥; 礒野 高明; 松井 邦浩; 押切 雅幸; 名原 啓博; 辺見 努; 中嶋 秀夫; 河野 勝己; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 19(3), p.1492 - 1495, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.96(Engineering, Electrical & Electronic)ITERポロイダル磁場コイル用導体インサート(PFCI)は、PFコイルの運転条件において、導体の性能を確認するために製作された。PFCIはITER CSモデルコイルの中に取り付けられ、外部磁場の中で試験される。PFCIはフルサイズの導体を約50m用いて、1層のソレノイド状に巻いたものである。その直径と高さは、それぞれ約1.5mと1mである。導体の定格運転電流値は、磁場6T及び温度5Kにおいて、45kAである。主要な試験項目は分流開始温度(Tcs),臨界電流値(Ic)及び交流損失の測定である。据付作業の重要なポイント,試験計画と方法、及び予備的な試験結果を報告する。
高橋 良和; 吉田 清; 名原 啓博; 枝谷 昌博*; Bessette, D.*; Shatil, N.*; Mitchell, N.*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 17(2), p.2426 - 2429, 2007/06
被引用回数:15 パーセンタイル:59.58(Engineering, Electrical & Electronic)ITER-TFコイルは、18個のD型コイルで構成されている。運転電流値は68kA,最大磁場は11.8T,全蓄積エネルギーは約41GJである。導体はNbSnのケーブル・イン・コンジット(CIC)型で、中心チャンネルを有し、冷却長は約380mである。コイルの性能を十分な精度で予測するために、磁場が高く、温度マージンの小さい部分について、熱流体解析コードを用いて、安定性を解析した。TF巻線部,コイル容器,冷凍機の熱交換器を含む全系の熱流体解析は準3次元モデルのコードVINCENTAで行った。安定性解析は、1次元モデルの熱流体及び電気的解析コードGANDALFを用いて行った。流路の出入口における境界条件はVINCENTAの結果を用いた。素線の機械的動きによる擾乱とプラズマ・ディスラプションによる擾乱の2通りの場合を想定して、安定性解析を行った。その結果、TFコイルは、十分な安定性マージンを有し、安定に運転できることが示された。また、クエンチ時における導体の最高温度を解析した結果、設計基準の150K以下であったので、クエンチしてもコイルは健全であることが確認できた。
Zanino, R.*; Astrov, M.*; Bagnasco, M.*; Baker, W.*; Bellina, F.*; Ciazynski, D.*; Egorov, S. A.*; Kim, K.*; Kvitkovic, J. L.*; Lacroix, B.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 17(2), p.1353 - 1357, 2007/06
被引用回数:4 パーセンタイル:29.10(Engineering, Electrical & Electronic)ITERポロイダル磁場コイル導体インサート(PFCI)は那珂核融合研究所のITER中心ソレノイド・モデル・コイルの中で試験される。主な実験プログラムは、DC性能,ACロス,冷媒の流体特性,安定性及びクエンチ伝播,繰り返し電磁力が与える導体特性への影響を測定することである。これらの実験項目に対して、幾つかの研究機関による解析が行われているので、それらの結果の比較検討を行った。その結果、突然のクエンチは、5.7-6.2K, 45kAにおいて起きると予測される。また、パルス運転時のACロスによる冷媒の温度上昇は巻線部出口において約0.5Kと予測される。これらの結果は実験結果と比較され、PFコイルの性能の正確な予測に用いられる。
Zanino, R.*; Bagnasco, M.*; Baker, W.*; Bellina, F.*; Bruzzone, P.*; della Corte, A.*; Ilyin, Y.*; Martovetsky, N.*; Mitchell, N.*; Muzzi, L.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.886 - 889, 2006/06
被引用回数:7 パーセンタイル:40.38(Engineering, Electrical & Electronic)那珂核融合研究所においてITERポロイダル磁場コイル導体インサート(PFCI)の実験が予定されている。このため、PFCIの適切な実験プログラムを作成することを目的として、NbTi短尺導体サンプル実験から得られた結果の解析を行った。特に、次の項目について検討を行った;(1)巻線内の導体ジョイントがクエンチする前に導体自身の分流開始温度Tcsを測定できる可能性に関する検討。(2)解析コードMithrandirを用いて短尺導体サンプルの実験結果を解析し、いわゆる突然の又は早期のクエンチの可能性に関する検討。(3)PFCI実験における熱量法によるACロス測定の可能性。検討の結果、Tcs及びACロスの測定は可能であることがわかった。しかし、突然のクエンチについては今後のこれらの検討が必要である。
高橋 良和; 吉田 清; 名原 啓博; 枝谷 昌博*; Mitchell, N.*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.783 - 786, 2006/06
被引用回数:9 パーセンタイル:46.28(Engineering, Electrical & Electronic)クエンチ時の導体の振舞いを明らかにするため、CSインサートのクエンチ実験を直流及びパルス・モードの条件で行った。その導体は実機CSとほぼ同じ形状とパラメータを有している。導体の長さは約140mである。直流モードにおいて、導体の中央部の磁場の高いところに取付けられた誘導ヒータにより人為的にクエンチを起こした。また、パルス・モードにおいて、CSインサートは0.4-2T/sの掃引速度でクエンチした。これらのクエンチ実験における導体内の電気的及び熱流体的振舞いのシミュレーションを行った結果、実験結果とよく一致した。ITERにおける実機CSのクエンチ検出は、ピックアップ・コイルを用いた電圧法で行う予定である。実験で得られた結果と比較して、その感度やクエンチ時の導体の最高温度について検討した結果、ITER-CSのクエンチ検出システムは十分な検出感度を有することが示された。
吉田 清; 高橋 良和; 礒野 高明; Mitchell, N.*
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.241 - 247, 2005/11
被引用回数:10 パーセンタイル:55.96(Nuclear Science & Technology)約50GJの磁気エネルギーを蓄積するITER用超伝導コイル・システムは、核発熱や交流損失などで約23kWの熱が発生する。30本のフィーダーはその発熱を除去するための冷媒と、コイルに電流を供給する。フィーダーは、電源や冷凍機との取合を行うコイル端子箱(CTB),コイルの熱収縮を緩和するS字曲げ導体を収納するクライオスタット貫通部,クライオスタット内のフィーダーなどから構成される。またCTB内には、極低温装置へ電流を供給する電流リードが配置される。電流リードは、冷媒流量制御が容易で、狭い場所での水平配置が可能なガス冷却型電流リードに超臨界圧ヘリウムを供給する方式とした。本報告は、機器配置を最適化するとともに部品構造の改良を行った最新のフィーダー設計を示す。