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室賀 政崇*; 鈴木 弘和*; 鵜殿 治彦*; 菊間 勲*; Zhuravlev, A. V.; 山口 憲司; 山本 博之; 寺井 隆幸*
Thin Solid Films, 515(22), p.8197 - 8200, 2007/08
被引用回数:6 パーセンタイル:30.27(Materials Science, Multidisciplinary)-FeSi
はSiをベースとする光エレクトロニクス用材料として注目を集めている。Si基板上への
-FeSi
薄膜のヘテロ成長に関する研究は多いが、これを
-FeSi
の単結晶基板上に成長させた例はほとんど報告がない。われわれは最近Ga溶媒を用いた溶液成長法により大きなファセット面を有する
-FeSi
の単結晶試料を得ることに成功している。本研究ではこうして得られた単結晶試料を基板に用い、さらにそのうえに
-FeSi
薄膜をMBE(分子線エピタキシー)法によりエピタキシャル成長させることを試みた。実験では、平滑な面を得るために、
-FeSi
(110)の単結晶試料をHF(50%)-HNO
(60%)-H
O溶液中でエッチングを行った。溶液成長直後の粗い表面がエッチングにより平滑になる様子はAFM(原子間力顕微鏡)像で確認できた。また、薄膜成長前後で表面をRHEED(高速反射電子回折)により観測した結果、ストリークの間隔が変化していないことから
-FeSi
薄膜が
-FeSi
(110)基板上でエピタキシャル成長していることを明らかにした。
Zhuravlev, A. V.; 山本 博之; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 社本 真一; 北條 喜一; 寺井 隆幸*
Thin Solid Films, 515(22), p.8149 - 8153, 2007/08
被引用回数:3 パーセンタイル:17.13(Materials Science, Multidisciplinary)Si基板上に生成した-FeSi
は0.8eV近くに強い発光を示すことが知られている。しかしながら、この付近にはSiの欠陥に由来するものも存在するため、
-FeSi
本来の発光と十分区別する必要がある。特に本研究ではイオンビームスパッタ蒸着法により
-FeSi
を作製していることから、イオンビームプロセスによる発光特性への影響を把握することが重要となる。このため帯溶融法及びチョコラルスキー法で作製したSi基板を用い、各試料作製過程における発光特性を測定した。Si基板上に生成した
-FeSi
と、これと同条件でイオン照射を行ったSi基板のみからの発光を比較した結果、0.81eVの発光はいずれの場合もアニーリングによって強度が増大する。一方発光強度の温度依存性に関してはSi基板のみのものの方がより低温で消光する傾向が見られた。
Zhuravlev, A. V.; 山本 博之; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 社本 真一; 北條 喜一; 寺井 隆幸*
no journal, ,
イオンビームスパッタ蒸着(IBSD)法によりSi基板上に-FeSi
薄膜を作製する際、Si基板のスパッタ処理というイオン誘起効果を伴う。このことが薄膜からの発光スペクトルの解釈を困難にしている。本研究では、発光測定を用いてIBSD法による
-FeSi
薄膜作製におけるスパッタエッチ過程を調べ、Si基板への照射効果という観点から測定結果の解釈を試みた。実験では、973 KにてSi(100)基板上に鉄(Fe)を蒸着させ
-FeSi
薄膜を作製した。蒸着の前に、基板は室温で1-10keVのNe
イオンでスパッタ処理されている。発光測定は10-300Kの温度範囲で行った。実験の結果、試料は、IBSDの各作製過程において特徴的なスペクトルを示すことがわかった。特に、スパッタ処理直後のSi基板は、1073Kにて(真空中で)アニールされているにもかかわらず、D3, D4バンドといった欠陥(転位)に起因する発光を示すことがわかった。さらに、講演では、薄膜の発光特性とスパッタ処理時のイオンエネルギーの関係についても報告する予定である。
Zhuravlev, A. V.; 山本 博之; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 社本 真一; 北條 喜一; 寺井 隆幸*
no journal, ,
半導体鉄シリサイドは受発光素子としての応用が期待されているが、その発光が基板Siの欠陥によるものとほぼ同じ0.8eV付近であるため発光起源の特定が必要である。本研究ではSi基板表面処理のためのイオン照射エネルギーを変化させ、鉄シリサイド成膜後に生じる発光特性の差異について検討した。成膜・アニール後の-FeSi
/Si、及びこれと同様の基板表面処理を行ったSiについて比較した結果、5keV, Ne
で表面処理を行った場合はいずれの試料についても得られた発光スペクトルはほぼ同様であった。一方、2keVの場合には
-FeSi
/Si試料から得られる発光強度の方が高く、
-FeSi
からの発光の寄与が示唆された。
Zhuravlev, A.; 山口 憲司; 志村 憲一郎*; 山本 博之; 社本 真一; 北條 喜一; 寺井 隆幸*
no journal, ,
イオンビームスパッタ蒸着(IBSD)法による-FeSi
作製過程では、さまざまなイオン-固体相互作用が関与するため、発光(PL)スペクトルの解釈は困難を極める。そこで、本研究では、
-FeSi
薄膜作製のさまざまな段階でPLスペクトルを取得することにより、発光ピークの起源を明らかにすることを目指した。IBSD法による
-FeSi
薄膜の作製は 973Kで行い、蒸着に先駆け、3keV Ne
による基板表面のスパッタ洗浄処理を施した。その後、1153Kの大気中でアニールを行った。PL測定はアニールを含めた工程の随所で行った。測定結果によると、アニールにより薄膜,Si基板のいずれも、0.81eV付近の発光ピークの強度が著しく増加した。特に、スパッタ洗浄処理した基板で最も顕著な増加が見られた。これらのことから、スパッタ洗浄処理が 0.81eVのピークの増強に効果的であることは明らかである。さらに発光強度の温度依存性を調べると、薄膜とSi基板の挙動はよく似ているものの、前者の方がより低温で消光する傾向が認められた。
山口 憲司; Zhuravlev, A.; 志村 憲一郎; 山本 博之; 社本 真一; 北條 喜一
no journal, ,
-FeSi
は、地上に豊富に存在する元素から構成され、毒性も低いうえに、光通信で用いられる1.5
m帯で発光することから、光配線用の新半導体材料としての期待が大きい。ナノ材料創製研究グループでは、イオンビームスパッタ蒸着法によりSi単結晶基板上に鉄シリサイド薄膜を作製し、その発光特性を重点的に調べている。今回、Ar気流中、大気中と雰囲気を変えて1153Kでアニールを行ったところ、Ar,大気の順に発光強度が増加することが確認できた。さらに、アニール時間を増やすと24時間以上でほぼ強度は飽和値に達することもわかった。Arと大気の違いの一つに酸素(O
)分圧の違いが挙げられ、この酸素がシリサイド層あるいはSi基板、もしくはその両方に作用して発光特性に影響していると考えられる。
笹瀬 雅人*; Zhuravlev, A.*; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 山本 博之; 社本 真一; 寺井 隆幸*; 北條 喜一
no journal, ,
受発光素子としての応用が期待される-FeSi
の発光特性に及ぼす基板/薄膜界面の微細構造及び組成変化を検討することを目的として、二種の異なる基板上(Si(100), silicon-on-insulator(SOI))に作製した
-FeSi
について透過型電子顕微鏡を用いて断面観察を行った。この結果、Si(100)上に生成した
-FeSi
は生成後の加熱により凝集し、20
200nmの粒子となった。この際Si,
-FeSi
いずれにも明らかな転位や積層欠陥は観測されなかった。一方同様の凝集はSOI基板を用いた場合にも見られ、20
30nmの粒子が生成するが、同時にSiO
層の極端な膨潤(100
500nm)が観測された。このためSOI基板を用いた場合にはSiO
上に直接
-FeSi
が存在し、
-FeSi
/Si界面は認められなかった。従来まで得られている発光特性との関係から
-FeSi
/Si界面の存在が発光に大きな影響を与えることが示唆された。
志村 憲一郎*; Zhuravlev, A. V.; 山本 博之; 山口 憲司; 社本 真一; 北條 喜一; 寺井 隆幸*
no journal, ,
-FeSi
薄膜の発光に関して、Si基板を用いた場合は多くの報告があるが、SOI基板(絶縁膜上に単結晶Siを形成した基板)の場合では極めて少ない。著者らのグループでは以前、イオンビームスパッタ蒸着(IBSD)法によりSOI基板上に
-FeSi
薄膜を作製しその発光特性について検討を行ったが、強度が微弱であり、Si基板で観測された高温アニールによる発光強度の増加はほとんど認められなかった。本研究では、テンプレート層を用いてSOI基板上に
-FeSi
薄膜作製を行い、その発光特性とアニールによる変化を調べた。実験では、イオン注入により作製されたSOI基板(SIMOX)を用い、酸化物層(絶縁層, 100nm)の上のSi層(100nm)にIBSD法でFeを蒸着させ、
-FeSi
のテンプレート層を作製したうえで、FeSi
ターゲットのスパッタによりさらに
-FeSi
層を成長させた。この試料を真空(10
Pa)中で 1123K, 24時間アニールした結果、テンプレート層を用いなかった場合に比べ、0.8eV付近での発光強度が1桁近く増大することを明らかにした。