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坂野 耿介*; 清水 一民*; 吉江 伸二*
PNC TJ9055 88-003VOL1, 89 Pages, 1988/08
本試験の目的は無液面型蒸気発生器を持つ2次主冷却系におけるナトリウム-水反応時の初期スパイク圧の伝播による,圧力開放板の破裂持性とそれに伴う伝播圧力波の減圧効果を把握することである。試験は実証炉設計例の2次主冷却系を1/5スケールにて製作し,初期スパイク圧を低爆速火薬を用いて模擬し,ナトリウムを水で置き換えて実施した。圧力開放板の破裂特性を高速撮影により可視化した結果,開放板は約1300m/sで到達した初期スパイク圧により変形を開始し,これより1.1msecで反転後,水噴出し,1.7msecで4分割され約4msecで完全開口した。圧力開放板の破裂挙動によって,放出系配管内の伝播圧力波は約30%の減圧効果があった。但し,破裂後であっても放出系配管内圧力波は持続し,その時間は蒸気発生器内の反応点のものと同程度であった。本試験によって圧力開放板の破裂特性が初めて明らかにされ,減圧効果を評価することができた。そしてこれらの成果はナトリウム-水反応解折コードの検証用データになる。
清水 克彦*; 前田 勇*; 坂野 耿介*; 進藤 嘉久*; 三宅 収; 佐藤 稔*
PNC TN941 80-21, 85 Pages, 1980/02
ヘリカルコイル蒸気発生器のダウンカマ部でのナトリウム-水反応解析を可能にするために,1978年8月に,SWACSコードの圧力波伝播計算モジュールSWAC―5Kを改造して,SWAC―5K2を作成した。本研究はSWAC―5K2を用いて蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)で実施されたタウンカマ部注水実験(Run―7)の初期スパイク圧挙動の実験解析を行なった。まず,初期スパイク圧計算に主要なパラメータである注水率の立上り時間,H/2/H/2Oモル転換比,音速,初期気泡半径およびダウンカマ流路数に関して感度解析を行なった後,実験値との比較計算により,実験値に最適なパラメータ値を求めることができた。これらの検討をとおして,本計算モジュールSWAC―5K2の有効性が確認された。