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山崎 悟志*; 廣瀬 清慈*; 佐々木 宏和*; 大場 洋次郎; 宮澤 知孝*; 大沼 正人*
銅と銅合金, 60(1), p.315 - 319, 2021/08
銅合金においては高強度と高導電性の両立が求められており、これを満たす材料の一つとして、Cu-Ni-Si系合金が知られている。Cu-Ni-Si系合金では、熱時効によりCu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させ、析出強化をもたらすことができるため、このNi-Si粒子の形態が特性にとって重要な役割を果たしている。そこで本研究では、走査型透過電子顕微鏡(STEM)、熱時効中その場X線小角散乱(SAXS)測定、X線吸収微細構造(XAFS)測定により、Ni-Si粒子の観察を行った。その結果、時効中にNi-Si粒子が形成し、粗大化する過程の観察に成功した。
山崎 悟志*; 廣瀬 清慈*; 佐々木 宏和*; 大場 洋次郎; 宮澤 知孝*; 大沼 正人*
no journal, ,
電子機器の小型軽量化や高性能化に伴い、リードやコネクタに使用される銅合金には強度および導電性の両立が求められている。Cu-Ni-Si合金は、このような要求を満たす材料として注目されており、Ni-Si系化合物を熱処理によって微細に析出させることにより、高い強度を達成している。したがって、さらなる高性能な材料を開発するためには、Ni-Si系化合物の析出メカニズムを明らかにし、熱処理条件を最適化することが重要である。そこで本研究では、X線小角散乱法により、Cu-Ni-Si合金の熱処理中のその場測定を行った。その結果、Ni-Si系化合物の生成と粗大化を観察することに成功し、熱処理条件の最適化に関する知見を得た。