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論文

Development of a scintillator for single-ion detection

横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 168, 2015/03

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では 照射後の薬品による表面処理と顕微鏡での照射位置の観察に時間を要し、リアルタイムでの検出が困難であった。そこで、ビームモニタに利用されているZnS等の発光体などを試用したが発光強度や位置分解能が十分ではなかった。本研究では、単結晶サファイアに賦活剤として注入するEuイオンの量や熱処理条件等の調整により、強いイオンルミネッセンス(Ion Luminescence: IL)を発する試料の開発と発光検出装置の感度試験を行った。予備実験として調製試料の表面にレーザー照射することにより、電子励起過程を伴って発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)を測定した結果、表面から30nm$$sim$$70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後に、600$$^{circ}$$Cで30分間熱処理した試料のPL強度が最大だった。また、同試料を用いた発光検出装置の感度試験では、260MeV Neイオンを1秒間に200個のフルエンス率で1点照射することによってILを捕えることができた。しかしながら、シングルイオンヒット実験では、ビーム電流量が数cps程度と低いことから、感度の向上のために賦活剤の濃度の調整などの改良を今後行う。

論文

Development of real-time position detection system for single-ion hit

横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 332, p.334 - 336, 2014/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.19(Instruments & Instrumentation)

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では照射後の薬品による表面処理と顕微鏡での照射位置の観察に時間を要し、リアルタイムでの検出が困難であった。そこで、ビームモニタに利用されているZnS等を試用したが発光強度や位置分解能が十分ではなかった。本研究では、単結晶サファイアに賦活剤として注入するEuイオンの量や熱処理条件等の調整により、イオン入射方向に強いイオンルミネッセンス(Ion Luminescence: IL)を発する試料を開発できると考え、試料の調製、高感度な発光検出装置の構築を行った。調製試料の評価には、予備実験として試料表面にレーザーを照射することにより、ILと同様に電子励起過程を伴って発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)を実施した。この結果、表面から30nm$$sim$$70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後、600$$^{circ}$$Cで30分間熱処理した試料のPL強度が最大だった。また、同試料を用いた発光検出装置の感度試験では、200cps以上の酸素イオンの照射によってILを捕えることができた。しかしながら、シングルイオンヒット実験では、ビーム電流量が数cps程度と低いため、今後賦活剤の濃度等の調製や開口の大きな対物レンズへの変更による感度向上などの改良を行う。

論文

Development of scintillator for detention of single-ion

横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 164, 2014/03

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では照射後の薬品による表面処理と顕微鏡による照射位置の観察に時間を要し、リアルタイムの検出が困難であった。そこで、これにかわりビームモニタに利用されているZnS等発光体を検出器として試用したが発光強度や位置分解能が十分ではなかった。本研究では、単結晶サファイアに賦活剤として注入するEuイオンの量や熱処理条件等の調整により、強いイオンルミネッセンス(Ion Luminescence: IL)を発する試料を開発できると考え、試料の調製を行った。調製試料の評価には、予備実験として試料表面にレーザー照射することにより、ILと同様に電子励起過程を伴って発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)測定を実施した。この結果、表面から30nm-70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後、600$$^{circ}$$Cで30分間熱処理した試料のPL強度が最大だった。また、同試料を用いた酸素イオン照射によるIL検出実験では、200cps未満ではILを検出できなかったが、それ以上の照射から検出することができた。しかしながら、一般的なシングルイオンヒット実験におけるビーム電流量は数cps程度と低いことから、不十分であり、今後感度の向上のために賦活剤の濃度の調整などの改良を行う。

論文

Development of visible light measurement techniques for detection of single-ion hit

横山 彰人; 加田 渉; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 159, 2013/01

研究の初年度である2011年度では以下の3つについて実施した。(1)単結晶Al$$_{2}$$O$$_{3}$$にEuを注入したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Euについて、Eu量及び熱処理条件が発光量に及ぼす影響を調べた。試料に対するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)測定の結果、10$$times$$10$$times$$0.3mmの試料表面から30nm$$sim$$70nmに7.5ions/nm$$^{3}$$を注入して、600$$^{circ}$$Cで1時間熱処理したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Euが最もPL強度が大きく、これを(2)で使用した。(2)発光検出装置の感度試験では、タンデム加速器で加速した15MeV-O$$^{4+}$$をAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Eu及びZnS:Agシンチレータにそれぞれ照射した結果、200cps及び1cps以上の照射により発光画像が得られた。このことから、試料のパラメータを改善して発光量を増やすことと開口数のより大きな対物レンズへの変更によって、装置の感度を200倍以上高めることが必要であることがわかった。(3)調製したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Euに3MeV-H$$^{+}$$ビームを照射して得られたイオンビーム誘起発光スペクトルでは690nmにEu固有のピークが見られた。試料が厚いほど、入射ビームが散乱して広がった領域から生じる発光を検出することになるため、照射位置分解能が低下するが、このピークを含む600nm$$sim$$700nmのバンドパスフィルターを使用してEu層のみの発光を検出することによりこれを向上できることがわかった。

論文

Development of real-time single-ion hit detection system and IBIL system

横山 彰人; 加田 渉; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 160, 2012/01

シングルイオンヒットをリアルタイムで検出するために、積分型線量計であるAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cの輝尽発光(Photostimulated luminescence: PSL)が放射線に対して高い感度を有することに着目し、素子及び検出システム開発を進めた。またアスベスト等の試料内の結晶構造や化学形態の分析や、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cのイオン注入量を最適化するために、荷電粒子誘起発光(Ion Beam Induced luminescence: IBIL)分析システムを開発した。1層及び2層注入のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cのそれぞれに、3MeV-Niイオンを照射したことよって誘起される即発光検出実験では後者の発光の方が強かった。これは照射したイオンにより、素子が蛍光するために必要なエネルギーは付与されたと考えられるが、1層では発光層の厚さが充分ではなかったためと推察できる。またAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cの輝尽発光は検出できなかったが、体積あたりのCイオンの注入量が多過ぎたことによるに析出や、注入後のアニール温度やその時間が最適ではなかったことなどが考えられる。IBIL分析システムでは、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$へのC注入量の違いによる発光強度の変化が確認できた。また金属酸化物に対して実験を行った結果、集光効率などを改善する必要はあるが、原理的に本システムを利用した発光体評価が可能であることを確認した。

論文

The Analysis of boron micro-distribution in 9L gliosarmoma cells and HUVEC cells using PIXE and PIGE

遠藤 聖*; 柴田 靖*; 山本 哲哉*; 中井 啓*; 松村 明*; 佐藤 隆博; 横山 彰人; 江夏 昌志; 大久保 猛; 山崎 明義; et al.

JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 86, 2012/01

Micro particle-induced X-ray emission (micro-PIXE) was applied to determine the inter- and intracellular distribution of boron-10 ($$^{10}$$B) in tumor cells. The peak $$^{10}$$B atom measurement was large on the measurement spectrum in comparison to the circumference background. It was possible to confirm that $$^{10}$$B atoms were measured. But, the intracellular micro-distribution of boron could not be clearly detected in this analysis. Improvements are therefore necessary in the technical methods of cell fixation, while the micro-PIXE and PIGE analyzing system also needs to be further upgraded.

論文

Measurement of fluorine distribution in carious enamel around 1.5-year aged fluoride-containing materials

小松 久憲*; 小島 健太郎*; 船戸 良基*; 松田 康裕*; 木地村 太基*; 奥山 克史*; 山本 洋子*; 岩見 行晃*; 恵比須 繁之*; 能町 正治*; et al.

JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 85, 2012/01

The fluoride contained in some restorative material was demonstrated as a great benefit source for preventing dental caries. However, long-term caries preventive effect of fluoride- containing materials (FCMs) is still a matter of debate, since the amount of fluoride released from FCM decreases with time. The purpose of this study was to measure the fluorine (F) distribution in carious enamel around aged FCMs using an in-air micro-PIGE/PIXE system at TIARA. As a result, no difference in F uptake among the materials in 1.5-year storage indicated that there was no difference in long-term caries preventive effect among the materials used in the present study. Short-term caries preventive effect of FCM could not predict the existence of long-term effect.

口頭

シングルイオン検出のための可視光計測技術の開発

横山 彰人; 加田 渉; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

no journal, , 

本研究では、$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$にCを添加したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cの極めて高感度な輝尽発光特性に着目し、1個のイオンに対して十分な発光強度を有する炭素濃度のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cと、これを用いたリアルタイム照射位置検出システムの開発を目的とした。また金属酸化物内の結晶構造や化学形態の分析するために、荷電粒子誘起発光(Ion Beam Induced Luminescence: IBIL)分析システムを開発した。イオン注入により製作したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cに3MeV-Ni$$^{+}$$を照射することにより誘起される発光では、1層より2層注入の方が発光が強かった。これは素子の蛍光に必要なエネルギーはそれぞれ素子に付与されたと考えられるが、1層のものは発光層の厚さが充分ではなかったためであると推察できる。一方、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cの輝尽発光の検出には至らなかったが、体積あたりのCイオンの注入量が多過ぎたことによる析出や、注入後のアニール温度やその時間が最適ではなかったことなどが考えられる。IBIL分析システムでは、3MeV-H$$^{+}$$の照射により誘起された各種シンチレータの発光やエアロゾルに含まれたシリコンの発光スペクトルを測定できた。集光効率などの改善は必要とされるが、本システムを利用した元素の化学形態のイメージングが可能であることを確認した。

口頭

イオンビームを利用した光デバイス作製技術の研究開発

三浦 健太*; Umenyi, A. V.*; 花泉 修*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 大久保 猛; 山崎 明義; 江夏 昌志; 横山 彰人; 加田 渉; et al.

no journal, , 

TIARAでのイオンビーム照射技術を、光スイッチや発光素子などの光デバイスの作製に応用する研究を行っている。この研究の中で、今回は応用波長帯の拡大を目標に、GeイオンをSiO$$_2$$基板に注入した試料を作製し、その発光特性の評価を行ったので、これらの成果を発表する。具体的には、初めに、SiO$$_2$$基板へのGeイオン注入は、400kVイオン注入装置を用い、照射エネルギー350keV,照射量1$$times$$10$$^{17}$$ions/cm$$^2$$とし、室温で行った。次に、4つの試料を窒素雰囲気中で600$$^circ$$C, 700$$^circ$$C, 800$$^circ$$C, 900$$^circ$$Cでアニールした後、さらに大気中でアニール(800$$^circ$$C)を行った。最後に、フォトルミネッセンス(PL)スペクトの励起光源としてHe-Cdレーザ(波長325nm)を使用し、モノクロメータ及びCCD検出器(-80$$^circ$$Cに電子冷却)を用いて測定を行った。PLスペクトルの測定結果、窒素中で600$$^circ$$C, 700$$^circ$$C, 800$$^circ$$Cのアニールを行った試料からは、波長400nm付近に発光ピークが確認できた。これらはGeナノ結晶による発光と考えられる。その中で、800$$^circ$$Cでアニールした試料のみ、波長500nm付近の発光バンドも確認でき、さらにアニール温度を900$$^circ$$Cに上げると、波長500nm付近にピークを持つブロードな発光スペクトルが観測された。この発光バンドとGeナノ結晶との関連性は現在調査中であるが、アニール温度によって発光波長帯を制御できる可能性があり、さまざまな色の可視発光デバイスへの応用が期待できる。

口頭

核反応による歯質中のフッ素分布測定,10

小松 久憲*; 小島 健太郎*; 船戸 良基*; 松田 康裕*; 山本 洋子*; 能町 正治*; 菅谷 頼仁*; 安田 啓介*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志

no journal, , 

フッ素含有治療材料としてFuji IX GP FAST CAPULE(FF)とFuji IX GP EXTRA(FE), Unifil Flow + G-Bond(UF)を用い、う蝕を想定したpHサイクルを行い、人工う蝕エナメル質を作製し、マイクロPIGE/PIXEで、う蝕部のカルシウムとフッ素の濃度分布を測定し、歯質内へのフッ素の取り込みについて検討したところ、FFとFEではUFよりも有意にフッ素取り込み量が多かった。このフッ素は、材料から溶出したフッ素が再石灰化によって歯質に取り込まれたためと考えられ、材料間の相違はう蝕抑制効果の相違を示している。一方、水中保存1.5年後では、材料間に相違は認められなかった。このことは、短期的なう蝕抑制効果に材料間に相違が認められても、長期的なう蝕抑制効果では材料間に相違が認められない可能性を示している。また、う蝕抑制効果の長期的な評価が必要であることも示唆している。

口頭

PIXE法・PIGE法を用いた腫瘍細胞及び正常細胞における硼素元素微小分布分析の研究

遠藤 聖*; 柴田 靖*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 佐藤 隆博; 横山 彰人; 江夏 昌志; 大久保 猛; 山崎 明義; 石井 保行; et al.

no journal, , 

硼素中性子捕捉療法(BNCT)においては硼素含有薬剤が腫瘍細胞内のどこに取り込まれるか(micro distribution)が治療効果に大きく影響する。われわれはこのmicro distributionを明らかにするために高崎量子応用研究所のmicro-PIXE、PIGE法を用いて画像化を試みた。正常細胞としてHUVEC細胞を、また腫瘍細胞はこれまで同様に9Lgliosarcomaを用いて、これらに対してBSH 250ppmを撒き、培養・固定したサンプルをPIXE、PIGE法で測定,画像化を行ったところ、両細胞群において硼素元素(B10)のmicro distribution画像上に明らかな差異は認められなかった。

口頭

Development of real-time single-ion hit detection system

横山 彰人; 加田 渉; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

no journal, , 

イオン照射研究施設のサイクロトロンでは、生物細胞などの照射効果に関する研究において、数百MeV以上の重イオンマイクビームを用いたシングルイオンヒット技術が利用されている。本技術では、高精度位置検出が必要不可欠であるが、現状のCR-39による方法は照射後の処理等に時間を要するために、実験効率を上げることが困難である。そこで発光体にイオンを照射して誘起される即発光を利用した位置検出を目的にさまざまな発光体を試用したが、発光強度が十分なものは見いだせなかった。このため、本研究では輝尽発光体Al$$_{2}$$O$$_{3}$$:Cが有する発光強度に着目し、注入量と熱処理温度を変えることにより、イオン入射方向に高い発光強度が期待される試料を開発できると考え、以下のように研究を進めた。イオン照射によって高強度の即発光が報告されているAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Euの注入量と熱処理温度が発光量に及ぼす影響をフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)により調べた。その結果、表面から30nm$$sim$$70nmに7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後、600$$^{circ}$$Cで処理した試料のPL強度が最も大きかった。さらにこの試料を用いた発光感度試験では、タンデム加速器の15MeV-O$$^{4+}$$を200cps以上照射した結果、発光を捕えることができた。しかしながら、利用実験ではイオンビーム電流量が数cps程度と低いため、開口の大きな対物レンズに変更するなど検出装置の感度を高める改良を今後行う。

口頭

イオンビームによる光機能素子の作製

三浦 健太*; 菊地 秀輔*; 桐生 弘武*; 稲田 和紀*; 小澤 優介*; 花泉 修*; 山本 春也; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 川口 和弘; et al.

no journal, , 

イオンビーム照射による発光デバイス及び光スイッチ等の光機能素子の形成技術の開発を行った。発光デバイスの開発では、これまでの成果からSiO$$_2$$部材にSi$$^+$$の注入と、その後の1200$$^circ$$C前後でのアニールにより青色発光することを見いだしており、本研究ではこの部材を用いてより低温のアニールで発光する部材の開発を目指した。Si$$^+$$とC$$^+$$の注入、及び大気中での700$$^circ$$C、25分間のアニールを行うことで、可視領域での発光を観測できた。さらに、Si$$^+$$及びC$$^+$$の注入量の比によって、発光ピーク波長がシフトすることも確認し、発光色を制御できる可能性も示した。一方、光スイッチの開発では、波長1.55$$mu$$m帯のマッハツェンダー(Mach-Zehnder: MZ)型光スイッチの実現を目指し、PMMAにプロトンビーム描画(Proton Beam Writing: PBW)技術で光導波路を描画することでMZ型導波路の製作を試みた。試料として、Si基板上に下部クラッド層のSiO$$_2$$膜(15$$mu$$m)及び光導波路製作層のPMMA膜(8$$mu$$m)を製作した。これに1.7MeV、1$$mu$$m$$phi$$のH$$^+$$ビームを用いてPBWにより8$$mu$$m幅の左右対称に対向したY分岐型の導波路を描画し、さらに、上部クラッド層としてこの照射後の試料にPMMAを10$$mu$$m厚で成膜した。製作した導波路に対して波長1.55$$mu$$mの光を通した結果、出射光が一つであることを確認し、MZ型光導波路として光波の分岐及び合流が行えることを示した。

口頭

核反応による歯質中のフッ素分布測定,11

小松 久憲*; 松田 康裕*; 大木 彩子*; 橋本 直樹*; 奥山 克史*; 山本 洋子*; 能町 正治*; 菅谷 頼仁*; 安田 啓介*; 佐藤 隆博; et al.

no journal, , 

作製した人工歯質(エナメル質)に対してpHサイクル処理を施して人工的にう蝕状態を形成した後、マイクロPIGE/PIXE(particle induced X/$$gamma$$-ray emission)を用いて、歯質断面のう蝕部のカルシウムとフッ素の濃度分布を測定し、う蝕予防に有効であると広く認識されて普及しているフッ素を含有した治療材料のう蝕 抑制効果を評価してきた。本研究では、フッ化物含有歯磨剤やフッ化物洗口を模したNaF溶液を注入した群と、注入しない群について、自動pHサイクル装置によって人工う蝕を作製した後、フッ素の歯質内分布を測定し、う蝕抑制効果を評価した。その結果、NaF溶液を注入した群のう蝕部のフッ素濃度分布は、NaF溶液を注入しない群に対して、有意に高い値を示した。う蝕の進行に伴い、注入したフッ素が再石灰化によって歯質に取り込まれ、う蝕の進行を抑制したものと考えられる。このことから、フッ化物含有歯磨剤やフッ化物洗口は、う蝕抑制に有効であると評価できた。

口頭

シングルイオンヒット位置リアルタイム検出のための可視光計測技術の開発

横山 彰人; 加田 渉; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

no journal, , 

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では照射後の処理に時間を要し、実験効率の向上が困難であった。そこで、イオン照射により誘起される発光(Ion Luminescence: IL)を利用した位置検出を目的としてさまざまな発光体を試用したが、十分なものは見いだせなかった。本研究では、輝尽発光体が有する発光強度に着目し、賦活剤となるEuの注入量等の調整により、イオン入射方向に高い発光強度が期待される試料を開発できると考えた。まず、高強度のILが確認されているAl$$_{2}$$O$$_{3}$$:Euの製作、調整及びこれを用いた発光検出装置の感度試験を行った。調整した試料の評価に関しては、レーザー照射によりILと同様に試料中の電子が励起されて発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)を利用した。その結果、表面から30nm$$sim$$70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後、600$$^{circ}$$Cで処理した試料のPL強度が最大だった。さらに、この試料に15MeV-Oを200cps以上照射した結果、発光を捕えることができた。しかしながら、利用実験ではビーム電流量が数cps程度と低いため、開口の大きな対物レンズに変更するなど装置の感度を高める改良を今後行う。

口頭

Applications of X-band 30 MeV linac neutron source to nuclear material analysis for Fukushima Nuclear Plant accident

上坂 充*; 田儀 和浩*; 土橋 克広*; 藤原 健*; 山本 昌志*; 原田 秀郎

no journal, , 

We plan to use our X-band (11.424 GHz) electron linac as a neutron source for the nuclear analysis for the Fukushima nuclear plant accident. Quantitative material analysis and forensics for nuclear security will start several years later after the safe settlement of the accident is established. For the purpose, we should now accumulate more precise nuclear data of U, Pu, TRU and MA especially in epithermal (0.1-10 eV) neutron energy region. Therefore, we have decided to suspend the Compton scattering X-ray experiment and move the linac to the core of the experimental nuclear reactor Yayoi which is now under the decommissioning procedure. Due to the compactness of the X-band linac, the RF gun, accelerating tube and other components can be installed in a small space in the core. First we plan to perform the measurement of the total cross sections using a TOF method for 0.1-10 eV neutrons. Detailed design will be presented.

口頭

イオンビーム照射による光機能デバイスの作製技術の開発

三浦 健太*; 花泉 修*; 加田 渉*; 小澤 優介*; 稲田 和紀*; 久保田 篤志*; 河嶋 亮広*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 江夏 昌志; et al.

no journal, , 

イオンビーム照射技術を用いた光スイッチや発光素子の光機能デバイスの製作を目的として、(1)プロトンビーム描画を利用したマッハツェンダー(MZ)導波路型熱光学スイッチ、(2)SiO$$_{2}$$部材へのSiとCイオンの注入と1200$$^{circ}$$C以下でアニール処理を行うことによる可視領域で発光する材料の開発を行った。(1)では、Si基板上に下部クラッドのSiO$$_2$$層と光伝搬用のPMMA層をそれぞれ5$${mu}$$mと8$${mu}$$mに積層した試料に、1.7MeV, 1$${mu}$$m$$phi$$のH$$^{+}$$ビーム(50pA)を用いて、ドーズ量100nC/mm$$^2$$で、線幅8$${mu}$$mのY分岐を左右対称に接合した長さ$$sim$$30mmのMZ型の線を描画した。この後、上部クラッドとして10$$mu$$mのPMMA層を積層し、導波路とした。これを光スイッチとするため、フォトリソグラフィによりTi薄膜ヒーターとA$$ell$$電極を試料表面に形成し、波長1.55$${mu}$$mにおけるスイッチ特性を評価した。この結果、スイッチング電力は約43.9mW、ON/OFF比は約9.0dBと測定され、これらは従来型の石英系熱光学スイッチに比べ優位なものであった。(2)では、SiO$$_{2}$$部材への150keV-Siの注入量を5$$times$$10$$^{16}$$/cm$$^2$$に固定し、75keV-Cの注入量を1, 3, 5, 7$$times$$10$$^{16}$$/cm$$^2$$と変えた。照射後、大気中、1000$$^{circ}$$Cにおいて25分間のアニールを行い、発光の観測を行った結果、可視域の発光が観測できた。更に、Cイオンの照射量によって、発光ピーク波長がシフトすることから、発光色をイオンの注入量で制御可能であることも明らかになった。

口頭

シングルイオン検出のための蛍光素子開発

横山 彰人; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 横田 渉; 山本 春也; 加田 渉*

no journal, , 

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では照射後の薬品による表面処理と顕微鏡での照射位置の観察に時間を要し、リアルタイムでの検出が困難であった。そこで、ビームモニタに利用されているZnS等の発光体などを試用したが発光強度や位置分解能が十分ではなかった。本研究では、単結晶サファイアに賦活剤として注入するEuイオンの量や熱処理条件等の調整により、イオン入射方向に強いイオンルミネッセンス(Ion Luminescence: IL)を発する試料を開発できると考え、試料の調製、高感度な発光検出装置の構築を行った。調製試料の評価には、予備実験として試料表面にレーザー照射することにより、ILと同様に電子励起過程を伴って発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)を実施した。この結果、表面から30nm$$sim$$70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後、600$$^{circ}$$Cで30分間熱処理した試料のPL強度が最大だった。また、同試料を用いた発光検出装置の感度試験では、200cps以上の酸素イオンの照射によってILを捕えることができた。しかしながら、シングルイオンヒット実験では、ビーム電流量が数cps程度と低いことから、感度の向上のために賦活剤の濃度の調整などの改良を今後行う。

口頭

X/S-band electron linac based neutron sources for advanced nuclear science & technology & education

上坂 充*; 田儀 和浩*; 松山 大樹*; 藤原 健*; 土橋 克広*; 山本 昌志*; 原田 秀郎

no journal, , 

We are developing 30 MeV X-band (11.424 GHz) electron linac based neutron source for nuclear data study for the Fukushima nuclear plant accident. We should now accumulate more precise nuclear data of U, Pu, and MA (Cm, Am, etc.) especially in epithermal (0.1-10 eV) neutrons for the near future analysis. We are going to install the neutron source into the core space of the experimental nuclear reactor Yayoi, which is now under the decommission procedure. We already have a basic design of 50 kW class S-band linac based neutron source for future on-site analysis in Fukushima and commercial medical RI production.

口頭

脱灰処理されたエナメル質におけるフッ化物含有材料からのフッ素の拡散

松田 康裕*; 奥山 克史*; 小松 久憲*; 大木 彩子*; 橋本 直樹*; 佐野 英彦*; 山本 洋子*; 岩見 行晃*; 林 美加子*; 能町 正治*; et al.

no journal, , 

本研究では、フッ素による歯の脱灰抑制効果を調べるため、脱灰処理した歯質に充填したフッ化物含有材料からのフッ素の拡散を、マイクロPIGE/PIXEを用いて評価・検討した。試料は以下の3段階の手順で製作した。(1)う蝕のないヒト抜去歯のエナメル質最表層を除去し、頬側の歯冠部エナメル質に窩洞を形成した。(2)これを脱灰溶液中で72時間、37$$^{circ}$$Cで保管して、歯質表面を脱灰処理し、3種類のフッ素含有材料("フジIXエクストラ(GC)" (EX), "フジIX(GC)" (FN), "フジVII(GC)" (VII))をそれぞれに充填し、更に緩衝液中(pH7.5)で24時間、37$$^{circ}$$Cで保管した。(3)この後、歯軸と平行にカットして厚さ約200$$mu$$mの試料を作製した。最表層および窩壁からのフッ素の分布を測定した結果、EX群では他と比較して歯質表層の最も深い領域までフッ素の分布が認められたが、窩洞壁では他と比較してフッ素の拡散が認められなかった。FN群では逆に窩洞壁においてフッ素の拡散が強く認められた。VII群では窩洞壁にのみフッ素の拡散が認められた。これらの結果は、フッ素の拡散に歯質へ直接拡散する経路と溶液に溶出してから歯質へ拡散する経路の2つあることを示しており、フッ素含有材料を使い分けることによって効果的なう蝕予防が可能になると考えられる。

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