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篠原 康*; 乙部 智仁; 岩田 潤一*; 矢花 一浩*
日本物理学会誌, 67(10), p.685 - 689, 2012/10
コヒーレントフォノンは、フォノンの振動周期よりも短いパルスレーザー光を固体に照射することで生じる、マクロな空間スケールで位相のそろった原子の振動運動であり、その生成機構に関して幾つかのモデルが提案されてきた。著者らは、パルス光の照射による固体中に生じるフェムト秒スケールの電子と原子核の量子ダイナミクスを時間依存密度汎関数理論に基づき非経験的に記述する計算法を開発している。その計算法をSi結晶に適応することにより、コヒーレントフォノンの生成メカニズムを定量的に明らかにすることができた。
篠原 康*; 佐藤 駿丞*; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*; 乙部 智仁; Bertsch, G. F.*
Journal of Chemical Physics, 137(22), p.22A527_1 - 22A527_8, 2012/08
被引用回数:25 パーセンタイル:67.85(Chemistry, Physical)時間依存密度汎関数法(TDDFT)は強光子場による励起過程の取り扱いにおいて強力な理論となっている。本研究ではTDDFTを超短パルスレーザーによる半金属(アンチモン)のコヒーレントフォノンの生成過程に適応した。アンチモンはその大きなフォノン-電子相互作用と違うフォノン生成過程が混在している系として注目されている。われわれの計算では多くのアンチモンのコヒーレントフォノンの定性的特徴の再現に成功した。
矢花 一浩*; 篠原 康*; 乙部 智仁; 岩田 潤一*; Bertsch, G. F.*
Procedia Computer Science, 4, p.852 - 859, 2011/00
被引用回数:2 パーセンタイル:60.86(Computer Science, Theory & Methods)結晶中の多電子ダイナミクスの第一原理計算に基づく計算手法を開発した。本手法は時間依存密度汎関数法の基礎方程式である時間依存kohn-Sham方程式を実時間実空間法を用いて解くものである。計算はブッロホ位相について並列化し、高い並列効率を実現した。その一例としてシリコン中電子の強レーザー場中でのダイナミクスの結果を提示する。
篠原 康*; 矢花 一浩*; 川下 洋輔*; 岩田 潤一*; 乙部 智仁; Bertsch, G. F.*
Physical Review B, 82(15), p.155110_1 - 155110_10, 2010/10
被引用回数:63 パーセンタイル:88.63(Materials Science, Multidisciplinary)時間依存密度汎関数法(TDDFT)を強レーザー場によるシリコンでのコヒーレントフォノン発生の記述に適応した。われわれの計算は以下のような主な実験的事実を再現した。(1)偏光方向依存性,(2)レーザーの振動数が直接ギャップ以上になった場合のフォノンの増強,(3)振動数をバンドギャップ以下から以上になるときの位相の変化。TDDFTはラマン散乱と電子励起という二つのフォノン励起機構の違いを再現することを明らかにした。計算により得られたフォノン振動の位相は実験結果と定性的に一致した。さらにレーザーの振動数がバンドギャップより遥かに高くなると既存のモデル計算では現れない現象がある可能性を示唆した。
篠原 康*; 川下 洋輔*; 岩田 潤一*; 矢花 一浩*; 乙部 智仁; Bertsch, G. F.*
Journal of Physics; Condensed Matter, 22(38), p.384212_1 - 384212_4, 2010/09
被引用回数:13 パーセンタイル:50.83(Physics, Condensed Matter)時間依存密度汎関数法に基づいたダイアモンド内部のコヒーレントフォノンの第一原理計算を行った。時間依存Kohn-Sham方程式を実時間実空間法を用いて解き短パルスレーザーと結晶中の電子ダイナミクスを計算した。その結果イオンに働く力の選択則について計算結果と実験結果が定性的に一致することがわかった。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
Journal of Computational and Theoretical Nanoscience, 6(12), p.2545 - 2549, 2009/12
被引用回数:7 パーセンタイル:33.2(Chemistry, Multidisciplinary)多電子系の第一原理計算法である時間依存密度汎関数法を用いてダイアモンド結晶とレーザーの相互作用による高次高調波発生過程をシミュレートした。その結果ダイアモンドがダメージを受けないようなレーザー強度領域(W/cm)でも11次までの高調波が発生することが確認できた。またこれまでの解析的手法による予測よりも強い非線形性の発露には数桁強いレーザーが必要であることがわかった。これは電子運動の結果現れる表面電荷とそれによる内部誘起電場による遮蔽効果が主な原因であることがわかった。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
Journal of Physics; Condensed Matter, 21(6), p.064224_1 - 064224_5, 2009/02
被引用回数:48 パーセンタイル:83.39(Physics, Condensed Matter)ガラス及びその結晶である水晶のレーザー加工,制御に大きな注目が集まっている。本研究では-qartzの電子ダイナミクスを時間依存密度汎関数法に基づき実時間実空間法によってシミュレートした。計算は線形応答領域の弱い光から大強度レーザーまでを行いその二つの領域でわれわれの計算手法が十分な解析を可能にするものであることがわかった。弱い光に関しては誘電関数及び誘電率の記述を行い実験に近い結果が出ることを確認した。また大強度レーザーによる電子応答は光絶縁破壊までを記述できている。また絶縁破壊が起こる過程での物理現象を以前計算したダイアモンドとの場合と比較しその特徴を調べた。
乙部 智仁; 山極 満; 岩田 潤一*; 矢花 一浩*; 中務 孝*; Bertsch, G. F.*
Physical Review B, 77(16), p.165104_1 - 165104_5, 2008/04
被引用回数:154 パーセンタイル:96.78(Materials Science, Multidisciplinary)われわれは誘電体の光絶縁破壊の第一原理シミュレーションを初めて行った。計算は時間依存密度汎関数法(TD-DFT)の基礎方程式である時間依存Kohn-Sham方程式を実時間実空間法を用いて解くことで行った。計算結果から710W/cm辺りのレーザー強度から電子の応答が大きく変わることがわかった。またレーザー照射後に励起電子によるプラズマ振動が残ることがわかった。
乙部 智仁; 山極 満; 岩田 潤一*; 矢花 一浩*; 中務 孝*; Bertsch, G. F.*
RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.41, P. 185, 2008/00
レーザーによる誘電体の絶縁破壊過程を初めて第一原理的手法によりシミュレートした。計算は代表的誘電体としてダイアモンドとし、レーザー照射によるエネルギー吸収と伝導電子の変化及び表面電化による内部電場の変化を計算した。その結果絶縁破壊が起こると外場と内部電場の位相が大きくずれ、それ以降のエネルギー吸収及び電子励起が起きないことがわかった。
乙部 智仁; 山極 満; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*; 中務 孝*; Bertsch, G. F.*
no journal, ,
物質のレーザーによる加工及び制御において重要な過程である、電子の励起過程を時間依存密度汎関数法を用いて第一原理的に計算をした。その結果、透明な誘電体がレーザーによって絶縁崩壊を起こし、金属的振る舞いをする過程の詳細がわかってきた。特に絶縁崩壊後において励起電子が自由電子として振舞いプラズマ振動を起こしていることがわかった。その詳細とエネルギー吸収,光学応答の時間変化について発表を行う。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
no journal, ,
レーザーによる透明素材の加工及び制御において電子励起とそれに伴う絶縁破壊過程の解明が必要とされている。本研究では時間依存密度汎関数法を用いた第一原理計算による電子ダイナミクスと励起過程の記述と理解を目指している。これまでにダイアモンドの絶縁破壊過程の研究を行い新しい知見を得た。本発表では結晶構造やバンドギャップといった物性値が全く違うSiOのレーザー中での電子ダイナミクスの計算結果と物質による電子励起過程の違いについて報告する。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
no journal, ,
レーザーによる透明素材の加工及び制御において、電子励起とそれに伴う絶縁破壊過程の解明が必要とされている。本研究では時間依存密度汎関数法を用いた第一原理計算による多電子ダイナミクスと励起過程の記述と理解を目指している。本発表では次世代光デバイスとして注目されているSiOのレーザー場中での電子ダイナミクスの計算結果と結晶構造やバンド構造が与える影響について報告する。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
no journal, ,
超短パルスレーザーの発展により、固体電子の励起過程における超高速現象が近年研究され始めた。これまで提案されている研究方法の多くはアト秒パルスによる光電子発生とその観測に主眼がおかれている。われわれは時間依存密度汎関数法を用いたシミュレーションを行っており、これまでにダイアモンド,シリコン,石英の超短パルスレーザーによる電子励起過程を明らかとしてきた。本研究ではさらに励起後の電子振動スペクトルの解析を行った。その結果多光子吸収によって励起した電子の空孔との結合による発光が見られた。これはVUV領域での高速分光により固体中での多光子吸収やトンネル現象といった励起過程の詳細を観測できる可能性を示すものである。