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相原 純; 植田 祥平; 本田 真樹*; 水田 直紀; 後藤 実; 橘 幸男; 岡本 孝司*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(1), p.107 - 116, 2021/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)再処理Pu量低減のより安全な方法としてPu燃焼高温ガス炉の概念が提案されている。この炉の概念では、超高燃焼度と核拡散抵抗性のためにZrC被覆PuO-YSZ核をTRISO被覆した被覆燃料粒子が採用されている。PuO-YSZ核を模擬したCeO-YSZ核が製造された。CeはPuの模擬物質である。CeO-YSZ核はZrC被覆されてZrC被覆CeO-YSZ核となる。このZrC被覆CeO-YSZ核の微細構造は報告済みである。本報ではZrC被覆していないCeO-YSZ核の微細構造を報告した。ZrC被覆していないCeO-YSZ核の表面を含む領域ではZrが多い結晶粒とCeが多い結晶粒の両方が密に分布していた。一方、ZrC被覆したCeO-YSZ核においては、CeO-YSZ核の表面付近は多孔質であり、主にZrが多い結晶粒から成っていた。以上により、ZrC被覆中にCeO-YSZ核表面付近のCeが多い結晶粒は腐食され、Zrが多い結晶粒はほとんど腐食されなかったことが確認された。
植田 祥平; 水田 直紀; 深谷 裕司; 後藤 実; 橘 幸男; 本田 真樹*; 齋木 洋平*; 高橋 昌史*; 大平 幸一*; 中野 正明*; et al.
Nuclear Engineering and Design, 357, p.110419_1 - 110419_10, 2020/02
被引用回数:1 パーセンタイル:12.16(Nuclear Science & Technology)固有の安全性に優れ高効率なプルトニウムの利用が可能なプルトニウム燃焼高温ガス炉が提案されている。プルトニウム燃焼高温ガス炉に用いるセキュリティ強化型安全(3S-TRISO)燃料においては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を不活性母材とするPuO-YSZ燃料核へ、遊離酸素ゲッターの特性を有する炭化ジルコニウム(ZrC)を直接被覆する。本論文では、プルトニウム燃焼高温ガス炉の成立性および3S-TRISO燃料の研究開発について報告する。
相原 純; 安田 淳*; 植田 祥平; 小河 浩晃; 本田 真樹*; 大平 幸一*; 橘 幸男
日本原子力学会和文論文誌, 18(4), p.237 - 245, 2019/12
原子力機構は、深刻な酸化事故時の高温ガス炉(HTGR)の安全性向上のため、日本原子力研究所(現・原子力機構)で行われた先行研究に基づき耐酸化燃料要素の製造技術開発を行った。被覆燃料粒子(CFP)の模擬であるアルミナ粒子をSi及びC及び少量の樹脂の混合粉末でオーバーコートし、型に詰めて熱間加圧しSiC/C混合母材を持つ耐酸化燃料要素(模擬)を焼成した。母材のSi/C比が1.00である耐酸化燃料要素(模擬)が製造され、母材のX線回折スペクトルからSiとCのピークは検出されなかった。燃料要素中のCFPの破損割合はHTGR燃料の非常に重要な検査項目の1つである。そのためにはCFPが追加破損を起こさないように燃料要素から取り出すことが必要である。このCFP取り出しの方法を開発した。SiCのKOH法または加圧酸分解法による溶解がこの方法として適用できる見通しを得た。ただし、CFPの外側高密度熱分解炭素(OPyC)層が残っていることが必要である。OPyC層の一部または全部は燃料要素の焼成中に混合粉末中のSiと反応してSiCに変化するものと予測される。
相原 純; 植田 祥平; 本田 真樹*; 水田 直紀; 後藤 実; 橘 幸男; 岡本 孝司*
Journal of Nuclear Materials, 522, p.32 - 40, 2019/08
被引用回数:3 パーセンタイル:31.89(Materials Science, Multidisciplinary)Pu燃焼高温ガス炉を実現するため、高い核拡散抵抗性および超高燃焼度達成のため、ZrCで被覆したPuO-イットリア安定化ジルコニア(YSZ)燃料核を持った被覆燃料粒子を採用した。日本原子力研究開発機構はPuO-YSZ核を模擬した粒子(CeO-YSZ粒子または市販のYSZ粒子)に対するZrC被覆を行った。CeはPuの模擬物質しして用いられた。本稿では、ZrC被覆されたCeO-YSZまたはYSZ粒子の微細構造を報告する。CeO-YSZ核はCeが多い粒とZrが多い粒から成っていた。CeO-YSZ核表面近くのCeが多い粒はZrCの原料ガスにより腐食された。YSZ核の場合、YSZ核とZrC層は結合していた。燃料コンパクト焼成を模擬した熱処理の後、ZrC層はYSZ核と完全に剥離し、破損していた。ZrC層とYSZ核の両方で顕著な結晶成長が起こっていた。ZrC層中の粒内及び粒界の両方にボイドが分布していた。更に、微細構造の観察結果に基づき、ZrC被覆PuO-YSZ燃料核の製造技術開発の方向性について議論した。
相原 純; 本田 真樹*; 植田 祥平; 小河 浩晃; 大平 幸一*; 橘 幸男
日本原子力学会和文論文誌, 18(1), p.29 - 36, 2019/03
原子力機構は深刻な酸化事故時の高温ガス炉の安全性向上のため、日本原子力研究所(現・原子力機構)で行われた先行研究に基づき耐酸化燃料要素の製造技術開発を行った。模擬被覆燃料粒子(アルミナ粒子)をSi及びC及び少量の樹脂の混合粉末でオーバーコートし、型に詰めて熱間加圧しSiC/C混合母材を持つ耐酸化燃料要素(模擬)を焼成した。母材のSi/C比が先行研究の3倍(約0.551)である耐酸化燃料要素(模擬)を試作し、母材のX線回折を行ったところSiのピークは検出されなかった。一軸圧縮破壊応力は高温工学試験研究炉(HTTR)の規格の3倍以上と評価された。20%酸素中1673Kで10h酸化試験させたところ全ての模擬被覆燃料粒子が保持されており、従来の黒鉛/炭素母材を持つ通常の燃料コンパクトよりも優れた耐酸化性が確認された。
後藤 実; 出町 和之*; 植田 祥平; 中野 正明*; 本田 真樹*; 橘 幸男; 稲葉 良知; 相原 純; 深谷 裕司; 辻 延昌*; et al.
Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.507 - 513, 2015/09
高い核拡散抵抗性を有するプルトニウム燃焼高温ガス炉(クリーンバーン炉)の概念が日本原子力研究開発機構から提案されている。高い核拡散抵抗性に加え、更なる安全性向上を目的とし、ZrC被覆を施したPuO-YSZ TRISO燃料を導入したクリーンバーン炉の概念検討を行う。本研究では、ZrC被覆を施したPuO-YSZ TRISO燃料の製造に関する基盤技術を確立するために製造試験を行う。また、クリーンバーン炉の成立性を確認するためにセキュリティの定量評価、燃料と炉心の設計、及び原子炉の安全評価を行う。本研究は、東京大学,日本原子力研究開発機構,富士電機、及び原子燃料工業により、2014年度から2017年度まで行われる。本発表では、全体計画、及び2014年度に得られた成果について報告する。
相原 純; 植田 祥平; 本田 真樹*; Blynskiy, P.*; Gizatulin, S.*; 坂場 成昭; 橘 幸男
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(11-12), p.1355 - 1363, 2014/11
被引用回数:10 パーセンタイル:60.98(Nuclear Science & Technology)小型高温ガス炉(HTGR)HTR50Sの第I期第2ステップの炉心(第2次炉心)のための被覆燃料粒子(CFP)及び燃料コンパクトについて計画と現状を述べた。R&Dのリスクを減らすため、既存の高燃焼度用CFP (HTR50S2型CFP)の仕様をCFPの仕様とした。HTR50S2型CFPは高温工学試験研究炉(HTTR)プロジェクトで培った技術に基づいて製造された。HTR50S2型CFPの最初の照射試験を現在実施中である。HTR50S2型CFP中の燃料核の体積割合はかなり小さいので、燃料コンパクトの高充填率化のR&Dもまた必要である。以上に加え、HTR50Sの第II期炉心及び実用高温ガス炉のためのR&D計画の概要も述べた。
植田 祥平; 相原 純; 坂場 成昭; 本田 真樹*; 降旗 昇*; 沢 和弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(11-12), p.1345 - 1354, 2014/11
被引用回数:9 パーセンタイル:57.19(Nuclear Science & Technology)商用規模では初の国産高温ガス炉燃料であるHTTR燃料は、被覆燃料粒子の製造時破損ならびに原子炉運転中の追加破損を最小限に抑えるよう策定した燃料設計および安全基準をもとに世界最高レベルの製造品質を達成した。また、HTTR運転中における燃料性能を把握するため、燃料から放出された核分裂生成物ガスの測定およびガス放出挙動のモデル化による高精度な評価手法を開発した。950C・50日間の高温連続運転を含むHTTRの運転時において、燃料からの核分裂生成物ガス放出率は1.210を下回る結果が得られ、国産高温ガス炉燃料の優れた照射性能が実証された。これらの日本のHTTR燃料技術によってGEN-IV・VHTR等の実用型高温ガス炉用燃料を世界に先駆けて実用化できる見通しを得た。
植田 祥平; Shaimerdenov, A.*; Gizatulin, S.*; Chekushina, L.*; 本田 真樹*; 高橋 昌史*; 北川 健一*; Chakrov, P.*; 坂場 成昭
Proceedings of 7th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2014) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2014/10
カザフスタン共和国核物理研究所(INP)のWWR-K照射炉において、実用小型高温ガス炉の通常運転条件下での燃焼度100GWd/t-Uを目標とする高温ガス炉燃料を用いたキャプセル照射試験が実施されている。本照射試験は、国際科学技術センター(ISTC)の枠組のもとで原子力機構とINPが共同で実施する、カザフスタンでは初の高温ガス炉燃料照射試験である。本照射試験では、原子力機構が新たに、HTTRの燃焼度(最高33GWd/t-U)よりも高い100GWd/t-Uへの高燃焼度化設計を施したU濃縮度10%未満の低濃縮UO燃料核TRISO被覆燃料粒子を用いている。本照射試験に供したTRISO被覆燃料粒子および燃料コンパクト試料は共に、HTTR燃料製造技術にもとづいて日本の原子燃料工業が製造したものである。WWR-Kにおけるヘリウムガススウィープキャプセルおよびガススウィープ設備は共に、INPが設計・製作した。本照射試験は2012年10月に開始され、2015年2月末までに完了する予定である。本照射試験は燃焼度69GWd/t-Uに到達し、新設計のTRISO被覆燃料粒子の健全性を確認した。さらに、燃料設計時に予測した通り、製造時のSiC層破損粒子が照射中に追加破損したことによると考えられる核分裂生成物ガスの放出が観察された。
植田 祥平; 相原 純; 沢 和弘; 安田 淳*; 本田 真樹*; 降旗 昇*
Progress in Nuclear Energy, 53(7), p.788 - 793, 2011/09
被引用回数:27 パーセンタイル:87.94(Nuclear Science & Technology)日本における高温ガス炉(HTGR)燃料製造技術は、1960年代からのHTTR計画において原子力機構(JAEA)と原子燃料工業(NFI)が共同で開発を行ってきた。それをもとにして、NFIはHTTRの初装荷及び2次燃料(各0.9tU)を製造した。2010年3月までのHTTR初装荷燃料の高温長期連続運転によってその高い品質が確認された。この成果を踏まえて、高燃焼度用燃料を開発した。また、従来の燃料に用いられていた炭化珪素(SiC)層を炭化ジルコニウム(ZrC)層に置き換えた革新的な被覆燃料の開発のために、JAEAはZrC被覆条件を最適化するための試験を行い、被覆温度等の最適化の他、定比性などの特性を調べた。
植田 祥平; 相原 純; 本田 真樹*; 降旗 昇*; 沢 和弘
Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 2 Pages, 2010/05
超高温ガス炉(VHTR)燃料においては、HTTRの3.6%FIMAより遥かに大きな燃焼度(1520%FIMA)まで安全性を保つ必要がある。TRISO燃料の健全性を高燃焼度まで保つためには、機械的強度向上と内圧上昇緩和のために、SiC層とバッファ層を厚くする必要がある。原子力機構においては、過去に高燃焼度用燃料を開発し、9%FIMAまでの性能を確認した。今回の研究開発においては、新たに高燃焼度用燃料を製造した。真球度その他によって示されるように、この新しい燃料の品質は過去の燃料よりも高品質であった。
本田 真樹*; 羽角 孝*; 出牛 幸三郎*; 加藤 茂*; 中村 亘*
JNC TJ8440 99-005, 244 Pages, 1999/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」は、将来の実証炉の実現に備えて、炉心を高度化するべく検討が進められている。「もんじゅ」高度化炉心に関する種々の検討のうち、炉心燃料集合体構造については平成8年度に経済性、製作性を考慮した代替構造の検討を実施し候補を選定し、平成9年にはこれらの候補の中から、ラッパ菅、下部端栓の接合方法を対象として、製作性、強度の確認をするべく試作及び引張試験を実施した。今年度は、ラッパ菅とエントランスノズルが異種金属製である為に懸念される炉内使用中の熱影響の確認を目的として熱サイクル試験及び強度試験並びに断面金相確認試験を実施した。これにより得られた知見は以下の通りである。(1)ねじ止めによるラッパ菅接合構造は、設計時想定条件において十分弾性範囲内にあることを確認できた。(2)熱サイクル処理に起因する変形は無く、強度の変化も認められなかった。これらのことから、高度化燃料集合体構造としてねじ止めによるラッパ菅接合を採用する場合、異種金属である事に起因する炉内使用中の熱影響は無く、強度にも問題がないことを確認した。
植田 祥平; 相原 純; 水谷 義隆; 大橋 弘史; 坂場 成昭; 橘 幸男; 本田 真樹*; 田中 秀樹*; 降旗 昇*
no journal, ,
小型高温ガス炉では、経済性向上及び廃棄物量低減のために燃焼度100GWd/t規模の改良燃料を装荷する。一方、現在のHTTR燃料の燃焼度33GWd/tに対して3倍以上高い燃焼度を達成するには、被覆燃料粒子内部に蓄積するガスによる圧力上昇に伴う破損を防ぐ設計及び製造技術の研究開発、並びに照射試験を通じた健全性の実証が必要である。本報では、改良燃料の設計,製造試験、並びに照射健全性の実証を目的とした照射試験計画を報告する。
植田 祥平; 水谷 義隆; 坂場 成昭; 降旗 昇*; 本田 真樹*; Asset, S.*; Gizatulin, S.*; Chakrov, P.*
no journal, ,
小型高温ガス炉の開発を国家計画として進めているカザフスタンとの間で、廃棄物量の大幅低減を目指し、燃焼度100GWd/t規模の高燃焼度対応燃料に関するR&Dを進めている。高温ガス炉燃料における燃焼度100GWd/t規模の照射データは、過去に独国や米国などにおいて実績はあるが、商用燃料設備で製造された高品質な燃料データではない。そこでHTTRの運転を通じて確認した、原燃工製被覆燃料粒子の照射データを、カザフスタン核物理研究所(INP)が所有するWWR-K炉を用いて取得する。照射試験は、2012年10月から2014年8月までの予定で、照射温度1050100C、照射日数約400EFPDで目標燃焼度100GWd/tを目指している。2013年5月末現在、約26GWd/tに到達した時点において被覆燃料粒子の追加破損はなく、今後も引き続き燃焼度100GWd/tまでの照射を行い、燃料健全性を確認する。
水谷 義隆*; 本田 真樹*; 西 剛史*; 林 博和
no journal, ,
原子力機構におけるADSを用いたMA核変換用の燃料の研究開発では、ZrNを不活性母材としたTRU(Pu+MA)窒化物燃料がADS燃料の第一候補である。これまでに原子力機構において、ZrN-TRU窒化物試料などの実験室規模の製造試験及び物性測定試験を実施してきた。燃料成分であるTRU窒化物の製造方法については、TRU酸化物を原料として用い、炭素粉末と混合成型し、窒素気流中で加熱する炭素熱還元法、及び乾式再処理によって回収されるTRU-Cd合金を窒素気流中で加熱する蒸留窒化法の研究開発を行ってきた。酸化物を原料とした炭素熱還元法は、商用サイクルで発生した高レベル放射性廃棄物から分離回収したMA溶液を酸化物に転換してから窒化物製造を行う工程での利用が考えられているが、粉砕混合工程などにおける粉末の取扱いによるダストの発生などが課題である。本研究では、この課題を解決するため、MA溶液を原料として、ダストの発生を抑制して窒化物製造に適した酸化物-炭素粉末混合体を製造する方法である、脱水ゲル化法による粒子製造手法の開発を目的とした。試験の結果、希釈材ZrとTRUを模擬したDyが均一な粒子が製造可能であることを確認した。また、炭素を含むZr酸化物粒子を炭素熱還元処理することで、窒化粒子を製作可能であることを確認した。一方、炭素熱還元処理後も炭素が残留しており、今後の課題と考えられる。
池内 宏知; 矢野 公彦; 荻野 英樹; 齋木 洋平*; 本田 真樹*; 木下 英昭*; 牟田 浩明*; 山中 伸介*
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故では、炉心内の冷却材喪失により燃料が大きく損傷し、燃料デブリとして、炉心内または底部にこれらが堆積していると推定されている。これらの燃料デブリは、今後、炉から取り出されるが、その工法については、過去の類似事例であるTMI-2における実績を参考に、せん断やコア・ボーリング等の方法が検討されている。燃料デブリは、生成部位によって、その組成、化学形態が異なり、特性が変化するものと考えられ、中でも機械的性質は、上記取出し工法における工具の選定・開発において重要な物性と言える。本研究では、燃料FP成分またはコンクリート成分であり、かつZrOの安定化剤として働くYO、CeO、CaOを模擬燃料デブリ(U,Zr)Oに添加した試料を作製し、機械物性として、弾性率, ビッカース硬度, 破壊靭性について評価した。
相原 純; 植田 祥平; 本田 真樹*; 小河 浩晃; 柴田 大受; 水田 直紀; 稲葉 良知; 橘 幸男
no journal, ,
現在の高温ガス炉の燃料要素は、被覆燃料粒子を黒鉛及び樹脂の混合物である母材原料粉末でオーバーコートし、押し固めて成形した後に焼成したものである。耐酸化性能の向上のため、この黒鉛母材をSiCを含む母材(SiC/C母材)に置き換えるための技術開発を行った。具体的には被覆燃料粒子の模擬材としてアルミナ粒子を、母材原料粉末として黒鉛・Si・樹脂の混合物を各々用い、耐酸化燃料要素(模擬)の試作試験及び酸化試験を行った。その結果、母材に先行研究の3倍のSiを含む(Si/C=約0.551)耐酸化燃料要素(模擬)を試作できた。XRD測定を行ったところ、母材からSiのピークは検出されなかった。また、過去の研究よりも良好な耐酸化性能を確認した。
本田 真樹*; 安田 淳*; 大平 幸一*; 橘 幸男
no journal, ,
高温ガス炉の安全性の更なる向上を目的として、高温ガス炉の耐酸化燃料要素の検査技術開発を、原子力機構と協力して平成26年から28年にかけて行った。耐酸化燃料要素は、高温ガス炉特有の事故である減圧事故(配管破断事故)に伴う空気侵入事故時に、想定をはるかに超える空気が炉心に侵入した場合においても、形状及び健全性を維持できるように、母材をSiC/Cとすることで、燃料要素自体に耐酸化性能を付与した革新的な燃料である。耐酸化燃料要素の特性及び性能評価に必要な検査技術開発を行い、SiC/C母材の均質性ならびに粒子分散状態等の評価及び検査手法に加えて、被覆燃料粒子の破損率評価を目的としたSiC/C母材解砕技術を確立した。