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Zhao, Y.*; Suzuki, T.*; Iimori, T.*; Kim, H.-W.*; Ahn, J. R.*; 堀尾 眞史*; 佐藤 祐輔*; 深谷 有喜; Kanai, T.*; Okazaki, K.*; et al.
Physical Review B, 105(11), p.115304_1 - 115304_8, 2022/03
被引用回数:1 パーセンタイル:17.38(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、時間・角度分解光電子分光を用いて、SiC基板上に作製したグラフェン層におけるキャリアダイナミクスについて調べた。光ポンピング後の準結晶グラフェンのディラックバンドでは、電子ドーピングに層依存性が観測された。また、光誘起キャリア輸送量は基板からの距離に依存することがわかった。フラット基板及びステップ基板上の単層グラフェンの結果から、キャリアの生成源は界面のステップ状態に由来することがわかった。本メカニズムは、密度汎関数計算による電子構造を基にした動的モデルにより記述できる。
松田 文夫*; 和田 隆太郎*; 藤原 和雄*
PNC TJ1058 92-001, 270 Pages, 1992/03
炭素鋼オーバーパックの長期腐食寿命予測に関する研究の一環として、本研究では極低溶存酸素濃度(10ppb以下)の人工海水単独系中での熱水循環式浸漬腐食試験と人工淡水および人工海水系での主としてアルカリ溶液中での電気化学試験を行った。(1)ループ式浸漬腐食試験1)試験条件をモニターしながら実施した腐食試験の条件は試験時間の大部分が試験温度80、溶存酸素濃度10ppb以下、PH8.20.2の範囲であり、溶存の酸化還元電位の測定結果などより充分還元性の条件を達成することができた。2)上記の条件下で6ヶ月間までの腐食試験による炭素鋼の腐食速度は平板試験片で約0.0490.018g/m2・hであり、試験時間と共に顕著に低減した。また隙間付試験片で約0.0430.012/g/m2・hであり試験時間と共に顕著に低減したが平板試験片に比べてさらに低い値を示した。3)6ヶ月間までの腐食試験後には平板試験片および隙間付試験片のいずれにも孔食状の局部腐食は全く認められなかった。4)各試験期間毎に腐食試験片の表面皮膜を各種の手法により解析した結果、CaCO3とFe304の2層構造から成ることが判った。(2)電気化学試験1)人工淡水(C--88ppm、HCO3-153ppm、PH810)および人工海水(Cl-19.840ppm、HCO3-136ppm、PH711)中での陽分極曲線は人工淡水中では不働態化現象が認められたが、人工海水中では不働態化現象が認められなかった。2)上記の陽分極曲線を参照して、人工海水および人工淡水のそれぞれについて定電位下の腐食試験を行い、試験後の腐食形態に及ぼす溶液のpHおよび印加電位の影響を検討し、炭素鋼に局部腐食の発生する限界条件を求めた。これらの結果より、極低溶存酸素の還元性の人工海水および人工淡水中では炭素鋼は極めて孔食を発生し難いことが確認された。また、人工淡水中において隙間付試験片を用いた定電位下腐食試験ではpH10の溶液中である特定の電位領域で典型的な隙間腐食を生じることが判った。(3)今後の課題以上の如く、本年度の研究において溶存酸素を実質的に含まない強還元性の条件下では炭素鋼は局部腐食(孔食、隙間腐食)を起こさないことが確認された。今後はやや酸化性の条件下における局部腐食の発生条件と局部腐食進展速度についてさらに定量的な評価が必要と
松田 文夫*; 和田 隆太郎*; 中山 準平*; 藤原 和雄*; 笹川 薫*; 泊里 治夫*
PNC TJ1058 91-012, 335 Pages, 1991/09
本研究は、高レベル放射性廃棄物地層処分技術開発の一環として、オーバーパック候補材料である炭素鋼の腐食に伴う化学的環境変化のモデル化に関する検討、及び炭素鋼の腐食機構の解明および腐食速度の定量化に係る腐食試験,評価を行った。1. 炭素鋼の腐食に伴う化学的環境変化のモデル化に関する検討炭素鋼の電気化学試験結果を引用し、ニアフィールドの化学的環境変化を推定するために必要なモデル(全面腐食モデル)を検討した。2. 炭素鋼の腐食機構の解明および腐食速度の定量化に関する研究(1) 環境条件をモニタリングした浸漬腐食試験1. 高純度N2吹き込み条件下の溶液中でも0.20.3ppmの溶存酸素が検出された。2. 吹き込みガス中に酸素が含まれる場合には、ヘンリーの法則から算出されるよりもやや大きめの溶液中の溶存酸素が検出された。(2) 還元条件下の電気化学試験1. 高純度N2吹き込み条件下の自然浸漬電位は単純浸漬系では経時的に著しく上昇し、緩衝材共存系では著しい上昇は認められない。2. 腐食反応は浸漬当初は陰極の水素放電反応により律速されるが、長期浸漬後は陽極の鉄溶解反応により律速されることが判った。(3) 腐食進展速度の実験式の評価1. 酸化性期間は、最大侵食深さYと平均侵食深さXの関係式がいずれの試験条件においてもY=110X1/2で整理される。2. 極低溶存酸素濃度に相当する還元性期間は、短期間の試験では数m数10m/年の全面腐食速度が評価されており、経時的には著しく減少することが観察されている。
松田 文夫*; 和田 隆太郎*; 中作 敏之*; 藤原 和雄*; 泊里 治夫*; 武田 和生*
JNC TJ1400 2005-018, 790 Pages, 1989/03
本研究は、高レベル放射性廃棄物地層処分技術開発の一環として、オーバーバック腐食環境の検討・推定、オーバーバック材料の腐食機構の研究、及び腐食進展に伴う化学的環境の変化の評価を目的として行った。なお、試験環境は、80Cの人工海水に限定した。