検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 61 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Analysis on cooling behavior for simulated molten core material impinging to a horizontal plate in a sodium pool

松下 肇希*; 小林 蓮*; 堺 公明*; 加藤 慎也; 松場 賢一; 神山 健司

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 9 Pages, 2022/09

ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故では、溶融炉心物質が制御棒案内管などの流路を通って炉心領域下の炉心入口プレナムに流れ込む。溶融炉心物質は、ナトリウム冷却材中で入口プレナムの水平板に衝突しながら冷却・固化されると見込まれる。しかし、水平構造物に衝突した溶融炉心物質の固化・冷却挙動は、これまで十分に研究されていなかった。これはナトリウム冷却高速炉の安全性向上の観点から解明が必要な重要な現象である。そこで、カザフスタン共和国国立原子力センターの実験施設において、模擬溶融炉心物質(アルミナ: Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)を水平構造物上のナトリウム冷却材中に放出する一連の実験が実施された。本研究では、高速炉安全性評価コードSIMMER-IIIを用いたナトリウム試験に関する解析を実施した。解析結果と実験データの比較により、解析手法の妥当性を確認した。また、ジェット衝突時の冷却・固化挙動を評価した。その結果、溶融炉心物質が水平板への衝突により破砕され、周辺部へ飛散することがわかった。さらに、模擬溶融炉心物質がナトリウムによって冷却され、その後、固化することを確認した。

報告書

核破砕標的循環試験装置(IMMORTAL)の開発

大林 寛生; 八巻 賢一*; 吉元 秀光*; 北 智士*; Wan, T.*; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2021-035, 66 Pages, 2022/03

JAEA-Technology-2021-035.pdf:4.26MB

大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex; J-PARC)では、加速器駆動システム(Accelerator-Driven system; ADS)による核変換技術の実現に資する研究開発を行うため、核変換実験施設(Transmutation Experimental Facility; TEF)の建設を計画している。2つの施設で構成されるTEFの内、ADSターゲット試験施設(TEF-T)では、溶融鉛ビスマス合金(Lead-Bismuth Eutectic alloy; LBE)を核破砕ターゲットおよび冷却材として用いるターゲットシステムを導入して陽子ビームを照射することにより、照射環境下でのLBEとADS構造材料候補材との共存性等のADS特有の課題に関する研究開発を行う。冷却材としての側面から見たLBEは、他の液体金属冷却材と同様に伝熱特性に優れ、ナトリウムに比べ化学的活性が低く水や空気と接触した際に火災などの事故に繋がる危険性がない。一方、一般に広く用いられるステンレス鋼等の構造材料に対し腐食性を示す他に、TEF-Tターゲットでは最大500$$^{circ}$$Cに達する温度域で使用される等の理由から適応する計装や機器が限られる。このため、LBE用の機器について個別に研究開発や設計を進めてきた。LBEターゲットシステムの実現においては、これらの機器を統合して単体の大型装置として運用した際の機能や性能評価が重要である。本報告書では、LBEターゲットの一次冷却系および二次冷却系の実証試験の他、LBE用機器や計装の性能評価、遠隔によるメンテナンスを考慮した際の機器配置に関する課題抽出、さらに将来的にTEF-T施設で行う照射後試験に向けた非照射サンプルの供給を目的とした実規模試験ループである核破砕標的循環試験装置(Integrated Multi-functional MOckup for TEF-T Real-scale TArget Loop; IMMORTAL)の概要について報告する。

論文

Application of noncontact type of ultrasonic flowmeter for high temperature LBE flow

大林 寛生; 八巻 賢一*; 北 智士*; 有吉 玄; 佐々 敏信

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 11 Pages, 2022/03

原子力機構では、LBE流れに対し円管外に2つのセンサーを設置する非接触式の超音波流量計を開発した。解決すべき課題は計測配管内での信号の多重反射と固液界面での濡れ性である。これらに対し、固体-固体境界での臨界角の採用と配管内面に対する鏡面仕上げの改善による対応を実施した。350$$^{circ}$$Cの温度条件における適用試験では、LBE流れに対する有用性が既に実証されているプラグ挿入式に相当する性能を示すことを明らかにするとともに、1500時間以上安定的な信号出力が得られることを実証した。

論文

Status of LBE study and experimental plan at JAEA

斎藤 滋; Wan, T.*; 大久保 成彰; 大林 寛生; 渡辺 奈央; 大平 直也*; 木下 秀孝; 八巻 賢一*; 北 智士*; 吉元 秀光*; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011041_1 - 011041_6, 2021/03

原子力機構(JAEA)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)を核破砕中性子発生のターゲット並びに炉心冷却材として使用する、核変換用の加速器駆動システム(ADS)の研究をしている。中性子は、1.5GeVの陽子ビーム入射による核破砕反応によって生成される。ADS開発に重要な材料照射データを取得するため、J-PARCにLBE中性子生成ターゲットを備えた照射施設の建設を提案している。LBEターゲット実用化のためには多くの技術的な課題があり、JAEAでは様々な研究開発を行っている。腐食研究に関しては、OLLOCHIの調整運転と機能試験が開始された。LBE使用する上で重要な技術である酸素濃度制御技術の開発も行っている。大型LBEループ実験では、IMMORTALを使用して、定常および過渡状態の試験を行った。機器の分野では、LBEループシステムの重要な技術として、超音波流量計とフリーズシールバルブの開発を進めている。照射施設の設計に重要なLBE中の不純物挙動の研究も開始した。本論文では、JAEAにおけるLBE関連研究の現状と研究計画について報告する。

論文

Remote handling technology for lead-bismuth spallation target system

大林 寛生; 吉元 秀光*; 北 智士*; 八巻 賢一*; Wan, T.*; 斎藤 滋; 佐々 敏信

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011048_1 - 011048_6, 2021/03

J-PARC is performing R&Ds aimed at realizing an experimental facility applying a spallation target system in order to contribute to development of a lead-bismuth eutectic (LBE) cooled accelerator-driven system. The target system utilizes LBE as a spallation target material and as a primary coolant. The main purpose of the facility is to understand the compatibility of candidate structural materials under flowing high temperature LBE with proton / neutron irradiation, and reflect it in ADS design. 400 MeV - 250 kW pulsed proton beam strikes a target vessel containing irradiation samples during operation. Among the components installed to the target system, in particular the target vessel is exposed not only the corrosive LBE flow, but also highly irradiation by the target operation. It is essential to establish remote exchanging technology of the target vessel that can avoid exposing workers to high radiation environment. This paper describes recent status of a planning remote exchanging procedure of the target vessel and presents the result of a demonstrative experiment. The series of remote operation procedure was successfully demonstrated by experiments using a mock-up apparatus and developed remote jigs. As further issues, we planning several minor modification capable shortening of operation time.

報告書

鉛ビスマス試験装置データ処理ツールの製作

八巻 賢一*; 北 智士*; 大林 寛生; 有吉 玄; 斎藤 滋; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2020-021, 26 Pages, 2021/02

JAEA-Technology-2020-021.pdf:2.34MB

計測機器のデジタル化が進むとともに、大型試験装置はPLC(Programmable Logic Controller)制御が主体となり、多くの試験装置がデジタル化されるようになった。また、データ記憶装置の大容量化により、PLCが管理する計測値を、実験期間全般にわたって記録可能となった。これらの記録から、鋼材の腐食試験時の環境の影響や、動特性試験時に生じた変化や異常等の現象を、多角的に分析することが容易になった。一方、長時間に及ぶ試験においては、記録されたデータ数が膨大になり、データ処理や異常を分析する際のデータ抽出に多くの時間と労力を必要とすることになった。また、PLC毎に異なるログデータ仕様にも注意し、正確にデータを整合する必要も生じている。そこで、現在核変換ディビジョンに設置する鉛ビスマス試験装置のPLCからのデータを、任意に抽出・結合・処理するためのツールを作成し、データ分析に要する作業の効率化を図った。

論文

XAFS analysis of ruthenium in simulated iron phosphate radioactive waste glass

岡本 芳浩; 小林 秀和; 塩飽 秀啓; 捧 賢一; 畠山 清司*; 永井 崇之

Journal of Non-Crystalline Solids, 551, p.120393_1 - 120393_8, 2021/01

 被引用回数:5 パーセンタイル:30.89(Materials Science, Ceramics)

模擬廃液を含有した鉄リン酸ガラス試料におけるルテニウムの化学状態を、X線吸収微細構造(XAFS)およびイメージングXAFSによって調べた。EXAFS分析の結果、30mol%Fe$$_{2}$$O$$_{3}$$-P$$_{2}$$O$$_{5}$$ベースガラスに、廃棄物成分が10wt.%以下の場合では、ルテニウムがガラス相に含まれることを示唆された。他の試料では、ルテニウムは、主に結晶性RuO$$_{2}$$として存在することが確認された。イメージングXAFS分析からは、RuO$$_{2}$$の析出が確認されたが、全ての試料において、大きさ50$$mu$$m以下の小さいものであった。ホウケイ酸ガラス系で観察されるような、RuO$$_{2}$$の凝集体は、本研究における鉄リン酸ガラス試料では確認されなかった。

論文

X-ray and neutron study on the structure of hydrous SiO$$_{2}$$ glass up to 10 GPa

浦川 啓*; 井上 徹*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 小原 真司*; 若林 大佑*; 佐藤 友子*; 船守 展正*; 舟越 賢一*

Minerals (Internet), 10(1), p.84_1 - 84_13, 2020/01

 被引用回数:9 パーセンタイル:64.36(Geochemistry & Geophysics)

含水SiO$$_{2}$$ガラスの構造は、酸化物ガラスやマグマの物理化学的性質に対する水の影響を調べるために基礎的な情報である。D$$_{2}$$Oを13重量%濃度含む含水SiO$$_{2}$$ガラスを、高温高圧下で合成し、その構造を小角X線散乱、X線回折、中性子回折により、室温10GPaまでの範囲で調べた。この含水ガラスはSiO$$_{2}$$が卓越した主成分とD$$_{2}$$Oが卓越した少量の成分に相分離していることが分かった。またその中距離構造は、含水化でSi-OH水酸基ができたことによりSiO$$_{4}$$連結が壊れ、無水のガラスより縮んでいた。その一方で、高圧下での挙動に違いは見られなかった。また、多くのD$$_{2}$$O分子は、小さな領域にかたまっており、その主成分であるSiO$$_{2}$$ガラス相へは侵入していないと思われる。

論文

Steady-state and transient experiments in mock-up of J-PARC LBE spallation target system using mock-up loop "IMMORTAL"

大林 寛生; 八巻 賢一; 北 智士; 吉元 秀光; Wan, T.; 斎藤 滋; 佐々 敏信

Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.262 - 274, 2019/08

J-PARCでは、ADS候補構造材の高温LBE流動下条件での陽子/中性子照射環境への適応性を把握し、将来設計に反映することを目的として、LBE核破砕ターゲットを用いた実験施設の建設が計画されている。施設に導入するターゲットシステムでは、400MeV-250kWのパルス陽子ビームをターゲット容器に入射させることによって材料照射データが取得する計画である。IMMORTALは、当該システムの一次冷却系の実現可能性を検証することを目的として製作されたモックアップ試験ループであり、遠隔保守性を考慮した機器配置を含めて実装されているほとんどの機器(電磁ポンプ(EMP)、熱交換器、計装など)には、実際のLBEターゲットと同じ設計が反映されている。本ループを用いた統合試験の結果、一次系の各機器が重大な問題等を生じることなく長時間の運転を達成することができた。また、過大ビーム入射事象や冷却材流量の低下などの過渡事象の模擬実験により、熱交換器の性能評価を行う共に、RELAP5-3Dを使用したLBEループシステムの安全性解析モデルを検証するためのいくつかの実験データを取得した。

報告書

模擬廃棄物含有リン添加ホウケイ酸ガラス試料のXAFS測定(共同研究)

永井 崇之; 小林 秀和; 嶋村 圭介; 大山 孝一; 捧 賢一; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*

JAEA-Research 2018-005, 72 Pages, 2018/09

JAEA-Research-2018-005.pdf:28.2MB

ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中の原料ガラス成分や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、リン添加ホウケイ酸ガラスを原料ガラスに用いて模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によりガラス成分の軽元素や廃棄物成分の希土類元素等の化学状態及び局所構造を評価した。

報告書

模擬廃棄物ホウケイ酸ガラス試料のXAFS測定(共同研究)

永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*

JAEA-Research 2017-005, 54 Pages, 2017/06

JAEA-Research-2017-005.pdf:16.17MB

ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中のホウ素(B)や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によるガラス試料中のB及び廃棄物成分の局所構造を評価した。BのK吸収端XAFS測定において、薄板状の試料を用いて良好なXANESスペクトルが得られることを確認し、原料ガラスに廃棄物成分を添加するとB-Oの3配位sp$$^{2}$$構造(BO$$_{3}$$)割合が減少して4配位sp$$^{3}$$構造(BO$$_{4}$$)割合が増加することを明らかにした。また、組成のSiO$$_{2}$$/B$$_{2}$$O$$_{3}$$比の低下又は(SiO$$_{2}$$+B$$_{2}$$O$$_{3}$$)/Al$$_{2}$$O$$_{3}$$比の上昇によって、BO$$_{3}$$割合が増加しBO$$_{4}$$割合が減少すること、P$$_{2}$$O$$_{5}$$の添加によって、BO$$_{3}$$割合が減少しBO$$_{4}$$割合が増加することを明らかにした。廃棄物成分のXAFS測定において、B$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率が高い組成ほどセリウム(Ce)原子価が還元されること、原料ガラスへP$$_{2}$$O$$_{5}$$を添加するとCe原子価が還元されることを確認した。またイメージング測定により、ガラス中に析出するRu化合物の状況は組成のB$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率を変えても変わらなかった。本研究は、資源エネルギー庁より日本原子力研究開発機構が受託した次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」の一つとして実施した。

報告書

模擬廃棄物ガラス試料(バナジウム含有ホウケイ酸ガラス)のXAFS測定

永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 松浦 治明*; 内山 孝文*; 岡田 往子*; 根津 篤*; et al.

JAEA-Research 2016-015, 52 Pages, 2016/11

JAEA-Research-2016-015.pdf:37.48MB

本研究は、資源エネルギー庁の次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」として、バナジウム(V)含有模擬廃棄物ガラスを対象に、放射光XAFS測定によりガラス原料に内包された廃棄物成分元素の局所構造を評価した。本研究で得られた成果を、以下に列挙する。(1)バナジウム(V)は、組成に関係なく比較的安定な4配位構造と考えられ、ガラス原料フリットではVがガラス相に存在する可能性が高い。(2)亜鉛(Zn), セリウム(Ce), ネオジム(Nd), ジルコニウム(Zr), モリブデン(Mo)はガラス相に存在し、Ce原子価はガラス組成によって3価と4価の割合に差が認められた。(3)ルテニウム(Ru)はガラス相からRuO$$_{2}$$として析出し、ロジウム(Rh)は金属と酸化物が混在し、パラジウム(Pd)は金属として析出する。(4)高温XAFS測定を行ったZrとMoの結果、ガラス溶融状態におけるZr, Moの局所構造の秩序が低下する傾向を確認した。(5)ガラス溶融炉温度1200$$^{circ}$$Cの条件で、模擬廃棄物ガラスの高温XAFS測定を行い、今後、試料セルの形状等の最適化を図ることで、良質な局所構造データ取得が期待できる。

論文

慣性項を考慮した単一亀裂グラウト注入モデルと平行平板実験への適用

岸田 潔*; 小林 賢一郎*; 細田 尚*; 藤田 朝雄; 岸 裕和; 葛葉 有史; 延藤 遵*

材料, 61(3), p.245 - 252, 2012/03

本研究では、慣性項を考慮した非ニュートン流体としてのグラウト注入のモデルの構築を行い、単一亀裂平行平板モデルという簡略化した岩盤亀裂モデルに対し行われた模型実験に対する数値シミュレーションを行った。その結果、従来モデルと本研究で提案するモデルでは、平行平板での亀裂内のグラウト浸透距離における明瞭な差異は確認できなかったが、圧力の変動や浸透速度に差異が生じることを確認した。また、いずれのモデルにおいてもグラウト材料の要素試験で決定した降伏値や塑性粘度と平行平板実験から推定される塑性粘度に差異があることが確認された。

論文

地層処分におけるグラウト技術の高度化開発,9; 壁面凹凸を考慮したグラウト浸透モデルの理論的考察

岸田 潔*; 小林 賢一郎*; 細田 尚*; 葛葉 有史; 岸 裕和; 延藤 遵*

土木学会平成23年度全国大会第66回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), p.81 - 82, 2011/09

グラウトの設計・施工は実績や経験に基づいて行われてきたことから、そのメカニズムや理論は十分に確立されておらず、注入仕様や改良効果の定量的評価が曖昧となっている。この課題を検討するのに、原位置での評価は難しく、モデル実験を行うのが適切であるが、ラフネスを有するフラクチャーに対してさまざまな実験を行うことは、多大な時間と費用を要することになる。そこで本研究では、フラクチャーの壁面凹凸がグラウト流動にどのような影響を及ぼすかについて理論的考察を行った。壁面振幅の影響として逆位相で壁面振幅が変化する場合の最大浸透距離と、波長の影響として最大浸透距離の波長による変化率を求めた結果、壁面振幅の存在によりグラウト最大浸透距離は88%に減少し、さらに、波長により最大65%程度最大浸透距離が平行平板状態より減少することを確認した。これは、壁面からの反力によって生じるもので、流下方向と反対に作用する壁面反力が、グラウト流体の浸透挙動に影響することが確認できた。

論文

Dynamics of ion internal transport barrier in LHD heliotron and JT-60U tokamak plasmas

居田 克巳*; 坂本 宜照; 吉沼 幹朗*; 竹永 秀信; 永岡 賢一*; 林 伸彦; 大山 直幸; 長壁 正樹*; 横山 雅之*; 舟場 久芳*; et al.

Nuclear Fusion, 49(9), p.095024_1 - 095024_9, 2009/09

 被引用回数:29 パーセンタイル:72.01(Physics, Fluids & Plasmas)

LHDヘリオトロン装置とJT-60Uトカマク装置におけるイオン系内部輸送障壁形成と不純物輸送のダイナミックスの比較について分析した。特に、両装置においてイオン温度等を測定する荷電交換分光装置の高性能化が行われ、次のような新しい知見を得ることができた。まず、内部輸送障壁の形成位置について、JT-60Uでは形成位置が外側へ拡大しつつ局在化するが、LHDではターゲットプラズマに依存して内側あるいは外側に移動する。また、不純物輸送に関しては、JT-60Uでは内向きの対流があるのに対して、LHDでは外向きの対流によって不純物ホールが形成されることを明らかにした。LHDにおいて観測された外向きの対流は、新古典理論の予想と相反しており、今後さらなる分析を行う予定である。

論文

Multi-scattering time-of-flight neutron spectrometer for deuterium to tritium fuel ratio measurement in fusion experimental reactors

浅井 啓輔*; 湯川 恭平*; 井口 哲夫*; 直井 紀拓*; 渡辺 賢一*; 河原林 順*; 山内 通則*; 今野 力

Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1818 - 1821, 2008/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

DTプラズマ中のD/T比は、DD/DT反応によって発生するDD中性子(2.45MeV)とDT中性子(14.1MeV)の測定によりそれらの中性子強度比から求めることができ、測定にはDT中性子中の微量なDD中性子の検出が鍵となる。本研究では、TOF法をベースに、飛行時間を測定するシンチレータ対の前に中性子散乱体(水)を挿入した多重散乱飛行時間中性子スペクトロメータ(MS-TOF)の開発を行っている。本システムは、ビームライン上にアクティブな検出器を持たないことと中性子散乱体中の水素原子核がDT中性子よりもDD中性子に対して大きな弾性散乱断面積を有することを利用して、シンチレータ対に入射する中性子束のDD/DT中性子強度比を向上させることができ、微量DD中性子の検出に有利である。今回は、日本原子力研究開発機構核融合中性子源施設FNSの加速器DT中性子源を用いて、本システムによるDT中性子ビーム中の微量DD中性子検出を試みた。その結果、DT中性子ピークとともにDD中性子ピークも観測できた。また予備的ながら、使用した中性子ビーム中のDD/DT中性子強度比を評価し、妥当な結果を得た。

論文

Cement based encapsulation trials for low-level radioactive effluent containing nitrate salts

菅谷 篤志; 堀口 賢一; 田中 憲治; 小林 健太郎

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1107, p.173 - 179, 2008/00

核燃料再処理施設では、大量に発生する硝酸塩を主成分とした低放射性廃液を安全かつ経済的に処理処分する必要がある。東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を行った。低放射性廃液は処分費用低減の観点からセメント固化前に核種分離を行い放射能濃度の高い廃液の量を低減する。今回の固化試験は、核種分離で発生する放射能濃度が低く硝酸塩を主成分とした廃液(以下硝酸塩廃液)及び放射能濃度が高く数種類の塩を含む廃液(以下、スラリ廃液)を模擬し、特殊なスラグセメントを用いて、ビーカースケール及び200リットル容器の実規模で行った。その結果、硝酸塩廃液では、所定の濃度まで蒸発濃縮した塩を50wt%充填して作製した固化体が、廃棄体要求条件を満足することを確認した。スラリ廃液では、含有する炭酸塩濃度が高くなると、強度が低下するなどの問題が見られたが、含有する炭酸塩濃度を約10g/L以下に減量することで、塩充填率50wt%の固化体が要求条件を満足することを確認した。

論文

Novel concept of time-of-flight neutron spectrometer for measurement of the D/T burning ratio in the ITER

浅井 啓輔*; 直井 紀拓*; 井口 哲夫*; 渡辺 賢一*; 河原林 順*; 西谷 健夫

Review of Scientific Instruments, 77(10), p.10E721_1 - 10E721_3, 2006/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:20.25(Instruments & Instrumentation)

中性子スペクトロスコピーは、プラズマ中の核融合反応で発生するDD中性子,DT中性子の強度比の計測から燃焼に寄与したD/T比(燃料比)の評価に利用できる。本研究では、ITERプラズマ中心付近燃料比(D/T比)測定用に、飛行時間を測定する結晶対の前にDT中性子よりもDD中性子に対して大きな弾性散乱断面積を有する中性子散乱体(ラジエータ)を挿入することにより結晶対に入射する中性子のDD/DT強度比を上げ、DD中性子検出のS/N比向上を図る新しいシステム概念の中性子飛行時間スペクトロメータを提案した。このシステムでは飛行時間測定のトリガー信号を生成する検出器を入射ビームに直接曝すことがないため、飛行時間法の問題点であるアクシデンタルカウントを大幅に低減でき、微量のDD中性子検出に有利でもある。中性子散乱体として水(2cm$$phi$$,5cm厚)を採用したプロトタイプシステムを作製し、日本原子力研究開発機構FNSの加速器DT中性子源を用いた本概念の原理実証実験とモンテカルロシミュレーションを通して、本システムが中性子スペクトロメータとして成立することを示した。

論文

Design consideration for high-energy-resolution neutron spectrometer based on associated particle detection using proton recoil telescope and time-of-flight technique for ITER

直井 紀拓*; 浅井 啓輔*; 井口 哲夫*; 渡辺 賢一*; 河原林 順*; 西谷 健夫

Review of Scientific Instruments, 77(10), p.10E704_1 - 10E704_3, 2006/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:29.76(Instruments & Instrumentation)

核融合実験炉における中性子スペクトル計測は、燃焼プラズマ中のイオン温度(速度分布)を知る有力な手段である。国際熱核融合実験炉ITERにおいては、DT中性子(14.1MeV)に対し3%程度の高いエネルギー分解能と$$sim$$1$$times$$10$$^{-5}$$cm$$^{2}$$の検出効率が求められている。ITERにおける、このイオン温度測定用高エネルギー分解能中性子スペクトロメータの概念として、反跳陽子テレスコープ(PRT)法と二結晶型飛行時間(TOF)法を組合せた手法を新規に考案した。本手法は、従来のPRTやTOFで問題となっていた反跳陽子や散乱中性子の角度拡がりによるエネルギー分解能の悪化を原理的に抑制でき、検出効率を損なうことなくエネルギー分解能の向上が可能である。本方式の原理実証及び性能評価を行うため、プロトタイプのシステムを製作し、日本原子力研究開発機構核融合中性子源施設FNSにおいて単色DT中性子の測定を試み、半値幅で3.3%のエネルギー分解能が達成されることを実証した。その結果に基づく検討により、本システムがITERに対して最高出力から1桁以内の領域で適用可能である見通しが得られた。

論文

Characterization of preformed plasmas with an interferometer for ultra-short high-intensity laser-plasma interactions

匂坂 明人; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 林 由紀雄; 西内 満美子; 森 道昭; 松門 宏治*; 福見 敦*; Li, Z.*; et al.

Applied Physics B, 78(7-8), p.919 - 922, 2004/05

 被引用回数:26 パーセンタイル:70.25(Optics)

現在、光量子利用研究グループにおいて、高強度レーザーと物質との相互作用によって生成される高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線についての研究を行っている。また発生した高エネルギー粒子やX線については、さまざまな応用が提案されている。高強度レーザーと物質との相互作用過程においては、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマの存在を無視することができない。そこで本実験では、高エネルギー粒子やX線の計測と同時にプリプラズマの計測を行った。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を金属ターゲットに照射し、発生するイオン,電子,X線の計測と同時にプリプラズマを干渉計測によって調べた。干渉稿は、バイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成している。その結果、レーザーの集光領域よりも広い領域にわたってプリプラズマが生成していることがわかった。このことより、高強度レーザーはプラズマと相互作用していることになる。さらに高エネルギー粒子等の最大エネルギーや効率を、プリプラズマとの相互作用としてシミュレーションを行い、比較することが可能となる。今後、より詳細にプリプラズマの状態を調べていく予定である。

61 件中 1件目~20件目を表示