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論文

粘土を含む水が花崗岩質岩盤の透水特性に及ぼす影響

奈良 禎太*; 柏谷 公希*; 桶谷 和生*; 藤井 宏和*; Zhao, Y.*; 加藤 昌治*; 青柳 和平; 尾崎 裕介; 松井 裕哉; 河野 勝宣*

材料, 73(3), p.220 - 225, 2024/03

岩盤中においては、その中に含まれる亀裂が地下水流動や物質移動の主な移行経路となる。このような亀裂に粘土鉱物のような微細な粒子が充填すると、岩盤の透水係数が低下することが室内試験により確認されている。本研究では原位置においても同様の現象が発生するかを確認するため、瑞浪用地の深度300mにおいて岩盤中に粘土を含む水を注入し、岩盤の透水性の変化を測定した。原位置試験では粘土を含む水の注入により、2オーダーの透水性の低下が確認され、原位置においても粘土鉱物のような粒子の亀裂の充填により透水性が低下することが確認された。

論文

Evolution of porewater in a Neogene sedimentary formation in the Horonobe area, Hokkaido, Japan: Modeling of burial diagenesis

宮川 和也; 柏谷 公希*; 小村 悠人*; 中田 弘太郎*

Geochemical Journal, 57(5), p.155 - 175, 2023/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geochemistry & Geophysics)

厚い海成堆積層の深部には、地層の堆積時に取り込まれた海水が埋没続成過程で変質したと考えられる地下水(化石海水)が存在することがあり、このような場は、地層の隆起・侵食を経ても天水浸透の影響を受けず、地下水流動が緩慢であると判断される。続成過程ではケイ酸塩からの脱水などにより間隙水の塩濃度の低下などの変化が生じる。しかしながら、鉱物からの脱水反応のみでは水質変化を定量的に説明できず、水質進化の過程が明らかではない。本研究では、埋没過程におけるケイ酸塩からの脱水反応および圧密による間隙水の上方移動を考慮した解析モデルを構築し、埋没過程で生じ得る間隙水の水質進化について検討した。その結果、オパールAから石英に至る脱水反応の影響及び粘度鉱物からの脱水影響を強く受けた水質は、ボーリング調査による観測結果と近い値を示した。本解析結果は、地層の埋没続成過程において形成された化石海水の水質が地層の隆起以降現在まで保存されている可能性を示唆するものであり、化石海水が存在する場の地下水流動が緩慢であることを強く支持するものである。

論文

Characterizing the permeability of drillhole core samples of Toki granite, central Japan to identify factors influencing rock-matrix permeability

久保 大樹*; 松田 典大*; 柏谷 公希*; 小池 克明*; 石橋 正祐紀; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 笹尾 英嗣; Lanyon, G. W.*

Engineering Geology, 259, p.105163_1 - 105163_15, 2019/09

 被引用回数:11 パーセンタイル:54.53(Engineering, Geological)

花崗岩基質部の浸透率は主にマイクロクラックに規制される。本研究は土岐花崗岩を対象に、基質部の浸透率を支配する要因の特定を目指して、ボーリングコア試料の浸透率を、窒素ガス圧入式パーミアメータを用いて測定した。その結果、浸透率は断層帯や割れ目の多い場所で高く、弾性波速度と明瞭な相関が認められた。また、浸透率の特徴は、試料のマンガン/鉄比によって2つのグループに区分できることから、岩相が浸透率を規制する要因の一つであることが分かった。さらに、浸透率はケイ素と負の相関、カルシウムと正の相関があり、ケイ酸塩鉱物の溶解や炭酸塩鉱物の沈殿が浸透率に影響を及ぼしていることが明らかになった。このことから、断層活動に加えて、熱水活動が浸透率を規制する要因であると考えられた。

論文

カルシウムイオン濃度が異なる水中に保存した岩石での鉱物析出

奈良 禎太*; 桑谷 隆太*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 柏谷 公希*

材料, 67(7), p.730 - 737, 2018/07

岩盤中のき裂の閉塞を考えることは、放射性廃棄物地層処分を考える上で有意義である。そこで本研究では、カルシウム分を含む水中環境に1ヶ月保存した岩石表面に鉱物が析出するかどうかを調べることとした。特に、カルシウムイオン濃度の異なる環境下に岩石を保存した場合、岩石表面への鉱物析出がどのように異なるかについて調べた。その結果、鉱物の析出が確認でき、その析出量は水中のカルシウムイオン濃度に依存することが分かった。また、花崗岩に比べて砂岩ではより多くの鉱物析出が起こることも示された。本研究の結果より、鉱物の析出による岩石内のき裂修復の可能性が示されたと考えられる。

論文

Cross-checking groundwater age by $$^{4}$$He and $$^{14}$$C dating in a granite, Tono area, central Japan

長谷川 琢磨*; 中田 弘太郎*; 富岡 祐一*; 後藤 和幸*; 柏谷 公希*; 濱 克宏; 岩月 輝希; 國丸 貴紀*; 武田 匡樹

Geochimica et Cosmochimica Acta, 192, p.166 - 185, 2016/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:38.79(Geochemistry & Geophysics)

岐阜県東濃地域に分布する花崗岩中の地下水について、$$^{4}$$He法および$$^{14}$$C法を利用した年代測定を行った。6本の深度1000m級のボーリング孔を利用して合計30区間から地下水試料を採取した。地下水の流動経路に沿って、$$^{4}$$He濃度は増加し、$$^{14}$$C濃度は減少する傾向があり、両者から推定される年代値には線形相関が認められた。このような複数の指標を利用して年代測定を行うことにより、信頼性の高い年代値が取得できると考えられる。

口頭

電力中央研究所-日本原子力研究開発機構共同研究; 瑞浪超深地層研究所周辺の水理・物質移動特性評価に関する研究

長谷川 琢磨*; 中田 弘太郎*; 富岡 祐一*; 後藤 和幸*; 柏谷 公希*; 濱 克宏

no journal, , 

地下深部における地下水の流速は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全評価において重要な項目の一つである。一般に地下深部での地下水流速は非常に遅く、直接計測が困難である。このため、地下水中に溶存した放射性物質などに着目した地下水年代測定法が有効である。地下水年代測定法を天然の環境において適用するには幾つかの課題がある。例えば、$$^{14}$$C年代測定では、炭酸塩鉱物の溶解,有機物の分解などによりC同位体比が変化するため、これを補正する手法の構築が必要となる。本研究は、電力中央研究所との共同研究として、$$^{4}$$He及び$$^{14}$$Cなどによる地下水年代測定を実施し、両者の結果の相互比較などを行った。

口頭

放射性廃棄物の地層処分に係る萌芽的・基礎的研究; 断層に生成した粘土鉱物への陽イオン収着特性

渡辺 勇輔; 柏谷 公希*

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物処分の安全評価では、廃棄体に含まれる放射性核種が地下水とともに移行し、生物圏に悪影響を与えるとする地下水シナリオが重要な評価対象となる。断層近傍に形成した破砕帯は地下水の主要な流動経路となりうる。また、断層内部の鉱物組成は、変質により健岩部とは異なっている。断層に至った放射性核種は、断層内の変質鉱物への収着などの相互作用を行いながら、断層を支配的な経路として地質環境中を移行すると考えられるが、変質鉱物との相互作用は詳細にはわかっていない。本研究では、瑞浪超深地層研究所深度300m坑道内で採取された断層活動によって変質した岩石試料に対してEuとCsの収着実験を実施し、断層近傍の岩石の陽イオン収着特性を調べた。同様に未変質の花崗岩試料に対して収着試験を行い、両者を比較することで断層変質による収着挙動への影響を調べた。未変質への花崗岩に対する収着では黒雲母への収着挙動が支配的であるのに対し、断層変質を受けた試料ではイライトやモンモリロナイトなどの二次的に生成したと考えられる粘土鉱物への収着が支配的になることが分かった。

口頭

断層活動によって変質した岩石への陽イオン収着特性

渡辺 勇輔; 柏谷 公希*

no journal, , 

花崗岩中に形成した断層周辺の岩石試料を用いたCsとEuの収着試験を実施し、健岩部と断層周辺の変質部における陽イオン収着特性の違いについて考察を行った。変質部では未変質部と比較してイライトやスメクタイトが多く含まれており、CsとEuはこれらの鉱物への収着挙動が支配的であることが示唆された。一方、未変質部ではイライトやスメクタイトは少なく、黒雲母への収着挙動が支配的であることが示唆された。

口頭

Sorption behaviors of Cs and Eu onto altered rock formed around fault

渡辺 勇輔; 柏谷 公希*

no journal, , 

断層活動によって生成した花崗岩中の割れ目帯(ダメージゾーン)は、地下水の選択的な流動経路となりうる。またダメージゾーンでは地下水と岩盤との水-岩石反応によって粘土鉱物が生成し割れ目を充填、もしくは表面を覆っており、断層中を地下水とともに移行する核種はこれらの鉱物と収脱着等の相互作用を行いながら移行すると考えられる。本研究では、花崗岩岩盤中に生成した変質岩石の元素収着特性を明らかにすることを目的として瑞浪超深地層研究所深度300m坑道内で採取された岩石試料を用いてEuとCsの収着試験を実施した。試験の結果、断層の影響を受けていない健岩部と断層周辺部ではEuの収着特性が異なることが確認された。

口頭

仮想水理地質モデルを用いた核種移行に関する断層のバリア機能評価

青木 月丸*; 柏谷 公希*; 渡辺 勇輔; 小池 克明*

no journal, , 

断層は、石油・ガスや地下水などの移動を抑制する地質構造として働く場合があることが知られている。このようなバリア機能を有する断層に囲まれたコンパートメント構造内の領域では、地下水流動や物質移行が抑制される可能性があるが、コンパートメント構造が有する物質移行の抑制効果に着目し、支配的な水理特性や物質移行特性などについて検討した例は限られる。そこで本研究では、コンパートメント構造を含む仮想的な水理地質モデルを用いて、地下水流動解析と断層における収着を考慮した反応輸送解析を行うことで、断層およびコンパートメント構造上部を水平に覆う難透水層の有無や、断層周辺に分布する鉱物の収着特性が、断層周辺の地下水流動および物質移行に及ぼす影響について検討した。その結果、低透水性のガウジを有する断層と水平な難透水層に囲まれた領域では物質移行が抑制され、断層における収着を期待できる場合にはその抑制の効果がさらに大きくなることが明らかとなった。

口頭

堆積岩の圧密・続成過程における間隙水移動と水質変化の数値モデル化

小村 悠人*; 柏谷 公希*; 宮川 和也; 中田 弘太郎*; 小池 克明*

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全性を確保するための一つの要件として、長期的に地下水流動が緩慢であることを示すためには、水理学的な指標のみではなく、化学的な指標から地下水水質の形成プロセスを把握し、それに基づいた地下水流動状態の理解が試みられている。北海道北部の幌延地域では、海成堆積岩が広く分布し、地下には海水が変質した化石海水が分布している。この化石海水の塩化物イオン濃度は海水の1/2$$sim$$1/3まで低下し、水素酸素同位体比も海水の値から変化しており、どのような過程で水質進化が起きたか明らかとなっていない。本研究では、堆積、圧密排水による間隙水の移動や、続成過程で生じる水-岩石反応を考慮した一次元の堆積盆モデリングにより、堆積盆形成過程における地下水の塩化物イオン濃度や水素酸素同位体比、ヘリウム濃度の時空間変化を推定し、幌延地域に分布する化石海水の形成メカニズムを検討した。その結果、地層の圧密による上位層への排水により、下位層の間隙水が浅層まで上昇していることが確認され、幌延地域の化石海水の水質進化において、深部から上昇した間隙水の寄与が大きい可能性が明らかにされた。

口頭

圧密・続成作用を考慮した数値モデルから示される幌延地域深層地下水の水質進化

小村 悠人*; 柏谷 公希*; 宮川 和也; 中田 弘太郎*; 小池 克明*

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全性を確保するための一つの要件として、長期的に地下水流動が緩慢であることを示すために、水理学的な指標のみではなく、化学的な指標から地下水水質の形成プロセスを把握し、それに基づいた地下水流動状態の理解が試みられている。北海道北部の幌延町では、海成堆積岩が広く分布し、地下には海水が変質した化石海水が分布している。この化石海水の塩化物イオン濃度は海水の1/2-1/3まで低下し、水素酸素同位体比も海水の値から変化しており、どのような過程で水質進化が起きたか明らかとなっていない。本研究では、圧密排水による間隙水の移動や鉱物の相変化といった堆積過程を考慮した一次元の堆積盆モデリングにより、地下水の塩化物イオン濃度と水素酸素同位体比の時空間変化を推定し、本地域に分布する化石海水の形成メカニズムについて検討した。その結果、本地域の深層地下水は下位層から圧密排水によって上昇した間隙水がシリカの相変化の影響を受けたことで生じたものと考えられた。

口頭

北海道幌延地域の原位置岩盤における炭酸水注入実験

鎌田 健人*; 奈良 禎太*; 柏谷 公希*; 多田 洋平*; 藤井 宏和*; Zhao, Y.*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介

no journal, , 

本研究では、幌延深地層研究センター深度350m西周回坑道において坑道壁面より1m程度の2本のボーリング孔を掘削し、炭酸水の注入試験を実施した。1本のボーリング孔では炭酸水のみを注入し、もう1本のボーリング孔では炭酸水に加えセメント系材料の粉末を注入した。炭酸水のみを注入したボーリング孔では僅かな透水性の変化が確認された。セメント系材料および炭酸水を注入したボーリング孔では粉末による目詰まりおよびその解消によるものと考えられる透水性の変化が確認された。

口頭

生物起源シリカの埋没続成作用を模擬した鉱物相変化に伴う脱水が間隙水水質に及ぼす影響

宮川 和也; 中田 弘太郎*; 柏谷 公希*; 諏訪 由起子*

no journal, , 

陸化した厚い海成堆積層の地下深部には、堆積時に間隙に取り込まれた海水が埋没続成過程で変質したと考えられる地下水が存在することがあり、このような場は、地層の隆起・侵食を経ても天水浸透流の影響を受けていないと考えられるため、地下水流動が緩慢な場であると判断される。天水との混合が見られない深部地下水中のCl濃度の変化の主要因は、鉱物からの脱水や圧密による間隙水の上方移動などが考えられているものの、定量的な理解が十分ではない。本研究では、生物起源シリカ(オパールA)の相変化に伴う脱水反応に着目し、これに伴う脱水量および周囲の水との酸素水素同位体交換反応の定量的な評価を目的とした模擬試験を実施した。その結果、オパールAから石英に至る相変化を確認し、オパールAのシラノール基に由来する含水率が2.7%となった。珪藻化石の含水率と整合的であることから、続成作用によるオパールAから石英への相変化に伴う脱水量を定量的に評価できたと考えられる。本成果は、経済産業省資源エネルギー庁委託事業「令和3年度高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業(JPJ007597)(岩盤中地下水流動評価技術高度化開発)」の一部である。

口頭

新第三系堆積層における埋没続成作用を考慮した一次元数値解析モデルによる間隙水の水質進化

宮川 和也; 柏谷 公希*; 小村 悠人*; 中田 弘太郎*

no journal, , 

厚い海成堆積層の深部には、地層の堆積時に取り込まれた海水が埋没続成過程で変質したと考えられる地下水が存在することがあり、このような場は、地層の隆起・侵食を経ても天水浸透の影響を受けず、地下水流動が緩慢であると判断される。続成過程では、ケイ酸塩からの脱水などにより間隙水の塩濃度の低下などの変化が生じると考えられている。しかしながら、鉱物からの脱水反応のみでは水質変化を定量的に説明できず、水質進化の過程が明らかではない。本研究では、埋没過程におけるケイ酸塩からの脱水反応および圧密による間隙水の上方移動を考慮した解析モデルを構築し、埋没過程で生じ得る間隙水の水質進化について検討した。その結果、オパールAから石英に至る脱水反応の影響及び粘度鉱物からの脱水影響を強く受けた水質の2つの傾向が確認され、ボーリング調査による観測結果と近い値を示した。このことから、天水との混合を経ずとも、埋没続成過程において、低塩濃度且つ酸素同位体比が海水より重い水質が形成され得ることが確認された。本成果は、経産省資源エネルギー庁委託事業「令和3年度高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業」の一部である。

口頭

一次元堆積盆モデリングを用いた海成層の堆積・圧密過程における間隙水の流動と水質進化の推定

小村 悠人*; 柏谷 公希*; 宮川 和也; 中田 弘太郎*; 小池 克明*

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分では、長期にわたる地下水流動や物質移行の予測が必要となる。地質学的な時間スケールを通して過去に生じた水理地質特性の変化や水質進化に関する理解は、現在の水理地質特性や水質の空間分布、さらには将来生じる地下水流動や物質移行の予測に役立つものと考えられる。北海道北部の幌延地域に分布する海成層の深部には化石海水が分布している。化石海水は推定された滞留時間から海成層堆積時に取り込まれたものと考えられているが、海水とは異なる水素酸素同位体比や塩化物イオン濃度を示し、海水から化石海水への水質変化の原因が明らかになっていない。そこで本研究では、化石海水の形成プロセスの理解を目的に、海底での継続的な地層の堆積を再現した一次元の堆積盆モデリングを行い、堆積・圧密に伴う上載圧および間隙水圧の時空間的な変化と間隙水の流動、続成過程で生じた水-岩石反応による水質の変化などについて推定した。

口頭

原位置岩盤における炭酸水および粉末試料を用いた透水試験

桑原 彰吾*; 奈良 禎太*; 柏谷 公希*; 藤井 宏和*; Zhao, Y.*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介; 広吉 直樹*

no journal, , 

本研究では、岩盤内にセメント粉末と炭酸水を注入することによる炭酸塩鉱物の生成による岩盤内の亀裂の修復手法の開発を行っている。その効果を確認するため、原位置においてセメント粉末および炭酸水注入前後における透水試験を実施した。原位置における透水試験の結果、炭酸水の注入のみでは透水性の低下は認められなかったが、炭酸水に加えセメント粉末の両方を注入することにより透水性が低下していることが確認された。

口頭

Evolution of porewater in a Neogene sedimentary formation in the Horonobe area, Hokkaido, Japan; Modeling of burial diagenesis

宮川 和也; 柏谷 公希*; 小村 悠人*; 中田 弘太郎*

no journal, , 

厚い海成堆積層の深部には、地層の堆積時に取り込まれた海水が埋没続成過程で変質したと考えられる地下水(化石海水)が存在することがあり、このような場は、地層の隆起・侵食を経ても天水浸透の影響を受けず、地下水流動が緩慢であると判断される。続成過程ではケイ酸塩からの脱水などにより間隙水の塩濃度の低下などの変化が生じる。しかしながら、鉱物からの脱水反応のみでは水質変化を定量的に説明できず、水質進化の過程が明らかではない。本研究では、埋没過程におけるケイ酸塩からの脱水反応および圧密による間隙水の上方移動を考慮した解析モデルを構築し、埋没過程で生じ得る間隙水の水質進化について検討した。その結果、オパールAから石英に至る脱水反応の影響及び粘度鉱物からの脱水影響を強く受けた水質は、ボーリング調査による観測結果と近い値を示した。本解析結果は、地層の埋没続成過程において形成された化石海水の水質が地層の隆起以降現在まで保存されている可能性を示唆するものであり、化石海水が存在する場の地下水流動が緩慢であることを強く支持するものである。

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