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論文

2光子同時計測による環境中セシウム134の簡易測定法

平出 哲也; 片山 淳; 正木 信行

Radioisotopes, 64(5), p.311 - 318, 2015/05

環境中に存在する放射性セシウムの量は半導体検出器などを用いて得られるエネルギースペクトル上の全吸収ピークを評価することで行われている。しかし、これらの方法は放射性物質と検出器の距離に対して2乗に反比例する検出効率を有しており、周囲に汚染があれば、正しい評価が難しくなるため、試料と検出器は重たい鉛などでできた遮蔽容器に入れる必要がある。我々は放射性セシウムの中で、複数の$$gamma$$線を放出する$$^{134}$$Csに着目した。現在、環境中に存在している放射性核種において、複数の$$gamma$$線を放出するもので比較的多く存在しているものは$$^{134}$$Csのみである。$$^{134}$$Csからの$$gamma$$線に関しては、605keVと796keVの$$gamma$$線の放出比が高く、これらの$$gamma$$線を同時計測することで、距離の4乗に反比例する検出効率を実現し、周囲の汚染などに影響を受けにくい計測法を可能とし、環境中において非破壊でその場測定によって、放射能量の評価を行うことが可能になる。

論文

Defect-fluorite oxides M$$_{1-y}$$Ln$$_{y}$$O$$_{2-y/2}$$ (Ln = lanthanide; M = Hf, Zr, Ce, U, Th); Structure, property, and applications

中村 彰夫; 正木 信行; 音部 治幹; 日夏 幸雄*; Wang, J.*; 竹田 満洲雄*

Pure and Applied Chemistry, 79(10), p.1691 - 1729, 2007/10

 被引用回数:14 パーセンタイル:47.12(Chemistry, Multidisciplinary)

蛍石型二酸化物MO$$_{2}$$(M=Hf, Zr, Ce, U, Th)と三二酸化物Ln$$_{1.5}$$間の欠陥蛍石型酸化物固溶体M$$_{1-y}$$O$$_{2-y/2}$$(Ln=Lanthanide)の局所構造につき、$$^{151}$$Eu, $$^{155}$$Gd-メスバウアー分光法により系統的な検討を加えた。Ln=$$^{151}$$Euの一連の固溶体のEu-アイソマーシフト(IS)-組成yの測定結果から、U, Th系では母相二酸化物に基づく単純な欠陥蛍石型相が形成されるが、Zr, Hf系のいわゆる「安定化ジルコニア(ハフニア)相」は、これとは違い、中間秩序相パイロクロア型相に基づく局所(微視的)構造を持つことを明らかにした。また、Pu固化材として有望なGd系安定化ジルコニア(M=Zr, Ln=Gd)の$$^{155}$$Gd-メスバウアー分光法による検討を行い、そのパイロクロア類似局所構造の組成依存性について、四重極分裂,線幅及び吸収強度といったメスバウアーパラメーターがすべてy=0.5の定比パイロクロア組成で極大を取り、これより組成がずれるにつれ、欠陥パイロクロア相状の微視構造が形成され、顕著に減少していくことを明らかにした。また、ベガード則から顕著なズレを示すこれら固体溶体の格子定数-組成の関係について、酸素空孔生成効果を取り入れた新たな表現式を提案した。

論文

$$^{151}$$Eu-M$"o$ssbauer spectroscopic and X-ray diffraction study of the Eu$$_{2}$$(Ce$$_{1-x}$$Zr$$_{x}$$)$$_{2}$$O$$_{7}$$ and LnEuZr$$_{2}$$O$$_{7}$$(Ln=lanthanide) systems

正木 信行; 中村 彰夫; 古内 史人*; 日夏 幸雄*

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(2-4), p.312 - 317, 2005/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:42.74(Chemistry, Multidisciplinary)

欠陥蛍石型構造とパイロクロア構造の関連を調べるために、パイロクロア組成(A$$^{3+}_{2}$$B$$^{4+}_{2}$$O$$_{7}$$)の固溶体2系統(a)Eu$$_{2}$$(Ce$$_{1-x}$$Zr$$_{x}$$)O$$_{7}$$(0$$leq$$x$$leq$$1.0)及び(b)LnEuZr$$_{2}$$O$$_{7}$$(Ln=La, Pr, Nd, Sm, Gd, Tb, Dy, Ho, Y, Er, Tm)を調製し、$$^{151}$$Euメスバウア分光,X線回折を行った。X線回折から、AサイトとBサイトの平均イオン半径比(r$$_{A}$$/r$$_{B}$$)が1.465以下のとき、つまり系(a)では0$$leq$$x$$<$$0.85,系(b)ではLn=Tb-Tmのとき、欠陥蛍石型構造相(DF)が生成し、(r$$_{A}$$/r$$_{B}$$)が1.465以上のとき(系(a)では0.9$$<$$x$$leq$$1,系(b)ではLn=La-Gd)、パイロクロア構造相(P)が生成することが示された。メスバウア分光から得られるEu$$^{3+}$$の異性体シフトは、DF相領域において、両系ともにr$$_{A}$$/r$$_{B}$$の増加に従って減少し、DF-P相の境界(r$$_{A}$$/r$$_{B}$$$$sim$$1.465)で顕著に低下し、P相領域においてもr$$_{A}$$/r$$_{B}$$の増加に従って減少した。Eu$$^{3+}$$まわりの酸素配位の歪みを示す4極分子分裂の大きさもP相領域で明らかに増加した。

論文

$$^{151}$$Eu M$"o$ssbauer spectroscopic study on the Eu$$_{y}$$M$$_{1-y}$$O$$_{2-y}$$(0$$leq$$y$$leq$$1.0)(M=Th, U)

正木 信行; 音部 治幹; 中村 彰夫; 原田 大実*; 伊藤 健太郎*; 佐々木 吉慶*; 日夏 幸雄*

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.217 - 220, 2002/11

Eu$$_{y}$$M$$_{1-y}$$O$$_{2-y}$$(0$$leq$$y$$leq$$1.0)(M=Th, U)系について、$$^{151}$$Euメスバウア分光法を用いて局所構造を調べた。粉末X線回折によると、M=Th系では、y$$<$$0.5で酸素空格子点(V$$_{o}$$)が無秩序配置をとる欠陥蛍石型相を、0.5$$<$$y$$<$$0.8でV$$_{o}$$が秩序化したC型相と欠陥蛍石型相を、y$$>$$0.85の領域でC型相と単斜晶のFu$$_{2}$$O$$_{3}$$相となることが示された。この系で、Eu$$^{3+}$$の異性体シフトは、Eu固溶率yに従って増加した。Eu$$^{3+}$$に対するO$$^{2-}$$の配位数(CN)はCN=8-2yに従って減少するので、O$$^{2-}$$イオン間の反発力の減少によって、平均Eu-O間距離も減少する。この相関は、酸化物系におけるEu$$^{3+}$$の異性体シフトとEu-O結合距離の経験的相関に従っている。U系において相図はTh系と同様であったが、異性体シフトは変化せずTh系に比べて小さな値をとった。

論文

M$"o$ssbauer spectroscopic studies of $$^{237}$$Np in aqueous solutions

中田 正美; 正木 信行; 山下 利之

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.426 - 428, 2002/11

メスバウア分光法は、固体については有効な測定手段である。溶液については、$$^{57}$$Feメスバウア分光法では、溶液を凍結させることにより測定を行っている。本発表では、$$^{237}$$Npメスバウア分光法を$$^{237}$$Np(V)を含んだ0.6M硝酸溶液に対して測定を行ったので、その結果を報告する。$$^{237}$$Np(V)を含んだ0.6M硝酸溶液のメスバウアスペクトルを11Kで1ヶ月間測定した結果、四極子分裂及び磁気分裂を含んだ16本の吸収線が観測された。そのアイソマーシフトは、-17.4(1)mm/sを示した。$$^{237}$$Npメスバウア分光法のアイソマーシフトは、Npの価数や配位数をよく反映することがわかっている。アイソマーシフト値から、Np(V)は、0.6M硝酸溶液中で、配位数7を取ることがわかった。

論文

X-ray diffraction and $$^{151}$$Eu-M$"o$ssbauer spectroscopic study of the Hf$$_{1-x}$$Eu$$_{x}$$O($$_{2-x/2}$$)(0$$leq$$x$$leq$$1.0) system

原田 大実*; 日夏 幸雄*; 正木 信行; 中村 彰夫

Journal of the American Ceramic Society, 85(3), p.647 - 652, 2002/03

1500~1550$$^{circ}C$$空気中で作成されたハフニア-ユウロピア固溶体酸化物Eu$$_{x}$$Hf$$_{1-x}$$O$$_{(2-x/2)}$$系を粉末X線及び$$^{151}$$Eu-メスバウア分光を用いて研究した。X線の結果は0.20$$leq$$x$$leq$$0.725の広い組成域でフルオライト(螢石)型の固溶体が生成することを示した。この固溶体相はx=0.50近傍(0.45$$leq$$x$$leq$$0.575)ではパイロクロア型の長距離秩序構造を、またこの両側の0.20$$leq$$x$$leq$$0.40,0.60$$leq$$x$$leq$$0.725では無秩序欠陥螢石構造を取ることがわかった。3価ユウロピウム(Eu$$^{3+}$$)のメスバウアスペクトルのアイソマーシフト(IS)の値は、パイロクロア相の生成するx~0.5付近で顕著な極小値を取ることが明らかになった。この結果は、従来から言われているEu-Oボンド結合長とISとの相関関係に照らして、パイロクロア相が最長のEu-Oボンド長を持っていることを示唆する。X線構造解析から得られるこれら固溶体相のEu-Oボンド長に関するデータは、このEu-メスバウア結果を支持する。

論文

First-order phase transition in UO$$_{2}$$; $$^{235}$$U and $$^{17}$$O NMR study

生嶋 健司; 筒井 智嗣; 芳賀 芳範; 安岡 弘志; Walstedt, R. E.; 正木 信行; 中村 彰夫; 那須 三郎*; 大貫 惇睦

Physical Review B, 63(10), p.104404_1 - 104404_11, 2001/03

 被引用回数:85 パーセンタイル:94.08(Materials Science, Multidisciplinary)

この研究は、協力的Jahn-Teller(J-T)物質UO$$_{2}$$に対するNMRについての報告である。この物質においては、f-電子系としては極めて異例の磁性サイト(U)と非磁性サイト(O)の両方に対するNMR信号を観測することができ、それぞれの視点からこの物質の物性を眺めると大変興味深い。磁性イオンに着目した$$^{235}$$U NMR実験は5f電子の電荷分布をおもにプローブするため、その転移は格子変形のみならず四極子の変化として検出される。一方、非磁性イオンの$$^{17}$$O NMR実験では、格子の変形のみが強く反映されるので、その一次転移はまさに格子歪みとして観測される。$$^{235}$$U NMRの観測成功は5f電子の局所的情報を見ることができる新たな実験手段として期待できる。また、$$^{17}$$O NMRで観測されたスピン・エコー振動現象から、UO$$_{2}$$の磁気構造が3次的であることがわかった。

論文

$$^{235}$$U NMR study of antiferromagnet UO$$_{2}$$

生嶋 健司; 安岡 弘志; 筒井 智嗣; 那須 三郎*; 正木 信行; 中村 彰夫; 上田 寛*

Physica B; Condensed Matter, 281-282, p.197 - 199, 2000/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:15.67(Physics, Condensed Matter)

U$$^{4+}$$イオンの典型的な超微細構造が、UO$$_{2}$$の反強磁性状態における$$^{235}$$U NMRから得られた。観測された核四重極相互作用は、立方対称性の5f波動関数がT$$_{N}$$以下で軸対称性に変化していることを示している。ウランサイトと酸素サイトの核スピン-格子緩和率は、反強磁性状態においてT$$^{7}$$的な温度依存性を示している。これは、スピン波励起にギャップがないことを示唆している。

論文

Phase transition of NpO$$_{2}$$ at 25K

正木 信行; 中田 正美; 筒井 智嗣; 中村 彰夫; 山下 利之

Physica B; Condensed Matter, 281-282, p.256 - 257, 2000/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:27.84(Physics, Condensed Matter)

NpO$$_{2}$$は25K付近に転移を持つことが、比熱測定によって観測されている。帯磁率測定によっても転移が観測されるが、$$^{237}$$Npメスバウア分光法による測定では転移に伴う磁気秩序は観測されていない。生成後12年間保存して自己放射線照射を受けたNpO$$_{2}$$試料について、$$^{237}$$Npメスバウアスペクトルを測定し、25K付近の転移について調べた。80Kで測定したスペクトルでは、未照射の試料と比べて線幅の大きい左右対称な線型の吸収線が測定された。25K以下で測定したスペクトルでは、線幅がさらに大きくなり、右肩を持つ歪んだ吸収線が観測された。この試料を973Kにおいてアニールすると、25K以下のメスバウア分光測定によっても左右対称のスペクトルが観測された。自己照射による欠陥に起因して、25K付近の転移がメスバウア分光法により明瞭に観測された。

論文

$$^{151}$$Eu-M$"o$ssbauer spectroscopic study of the fluorite-type oxide solid solutions, Eu$$_{y}$$M$$_{1-y}$$O$$_{2-y/2}$$ (M=Zr,Ce)(0$$leq$$y$$leq$$1.0)

正木 信行; Guillermo, N. R. D.; 音部 治幹; 中村 彰夫; 泉山 ユキ*; 日夏 幸雄*

Advances in Science and Technology, 29, p.1233 - 1240, 2000/00

$$^{151}$$Eu-メスバウア分光法及び粉末X線回折法を用いて、螢石型酸化物固溶体系Eu$$_{y}$$M$$_{1-y}$$O$$_{2-y/2}$$ (M=Zr,Ce)(0$$leq$$y$$leq$$1.0)中のEu$$^{3+}$$の周囲の局所(欠陥)構造を明らかにする検討を行った。得られた$$^{151}$$Eu$$^{3+}$$のアイソマーシフト(IS)は、ジルコニア系(M=Zr)ではパイロクロア相の生成するy~0.5近傍で最小値を取ることを見いだした。他方、セリア系(M=Ce)では、それはyとともにスムーズに増加した。結晶学的データに基づき、両系でのこのようなIS挙動の顕著な相違を矛盾なく解釈することのできるモデルを提案した。これらの結果は、同一の所謂「欠陥型螢石型相」においても、両者、すなわち安定化ジルコニア系とドープトセリア系のそれは、構造的にはかなり異なった局所構造を持つことを示している。

論文

Magnetic and transport studies of LaFe$$_{1-x}$$Ni$$_{x}$$O$$_{3}$$

吉井 賢資; 阿部 英樹*; 正木 信行; 中村 彰夫

Proceedings of the 8th International Conference on Ferrites (ICF-8), p.278 - 280, 2000/00

ペロブスカイトLaFe$$_{1-x}$$Ni$$_{x}$$O$$_{3}$$における、磁性と伝導について調べた(x$$leq$$0.6)。LaFeO$$_{3}$$はネール点750Kの絶縁体、LaNiO$$_{3}$$はパウリ常磁性金属である。本系は、高温てせの電極材料への応用可能性から、500K以上の伝導特性が調べられた。その結果、x=0.6近傍で最大伝導率を示す金属的挙動が報告された。本研究では400K以下領域での特性を調べ、以下のことを見いだした。(1)メスバウア測定により、Feの価数は3+である。(2)x$$leq$$0.4及びx=0.6での結晶構造は、それぞれ、斜方晶及び菱面体ペロブスカイト構造である。x=0.5では、焼成温度によって構造が変化し、1300度以下及び以上では、それぞれ斜方晶及び菱面体構造である。(3)x$$leq$$0.4の領域でxを増やすとともに、ゼロ磁場冷却及び磁場冷却の帯磁率ともに小さくなる。また、両者の間の差も小さくなる。(4)x=0.5及び0.6では、80K以下でスピングラス的挙動が見られる。(5)x=0.4-0.6における電気抵抗測定から、室温以下では金属でなく、ホッピング伝導的挙動が観測された。(3)はFeイオン間の相互作用が減少したためであり、(4)(5)はFeイオンがNiによって薄められランダムネスが発生したためと考察した。

論文

A Correlation between isomer shifts of $$^{237}$$Np Moessbauer spectra and coordination numbers of Np atoms in neptunyl(V) compounds

佐伯 正克; 中田 正美; 中本 忠宏*; 山下 利之; 正木 信行; Krot, N. N.*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.221 - 225, 1999/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:49.7(Chemistry, Analytical)

Np(V)のマロン酸、ギ酸、グリコール酸、フタル酸塩及びマロン酸とギ酸のアンモニアとの複塩を合成し、メスバウア分光法を用いてNpの配位数と異性体シフトの相関を調べた。複塩中のNp周りの酸素配位数は8であることがわかっている。フタル酸塩はわれわれが初めて合成したものであるが、Np周りに酸素が7つ配位していることを見出した。その他の化合物中のNp周りの酸素配位数は7であることが明らかになっている。これらの化合物のメスバウアスペクトルの異性体シフト値は、酸素配位数は7の場合には約-19mm/s付近に集中した。一方、酸素配位数が8の場合にはその値は約-16mm/sとなり、7配位の場合と明らかな違いを示した。これらの結果は、Npの核位置における電荷密度で説明可能であり、配位数と異性体シフト間には明らかな相関があることがわかった。

論文

Nuclear magnetic moment of the first excited state (I=2$$^{+}$$) of $$^{238}$$U

筒井 智嗣*; 那須 三郎*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 生嶋 健司*; 安岡 弘志*; 中村 彰夫

Journal of the Physical Society of Japan, 67(8), p.2641 - 2644, 1998/08

 被引用回数:8 パーセンタイル:53.74(Physics, Multidisciplinary)

UO$$_{2}$$$$^{235}$$U NMRと$$^{238}$$Uメスバウアー分光を行い、$$^{238}$$Uの第一励起状態のg因子を決定した。1.5Kでは$$^{235}$$U核位置において252.3$$pm$$0.5Tの内部磁場を生じ、$$^{238}$$U核は59.1$$pm$$3.9mm/sのゼーマン分裂を生じていることが明らかとなった。これらの結果から$$^{238}$$Uの第一励起状態(核スピン:I=2$$^{+}$$)におけるg因子の大きさがg$$_{ex}$$=0.254$$pm$$0.015$$mu$$$$_{N}$$と決定できた。また、$$^{238}$$Uメスバウアー分光から得られる内部磁場の大きさは磁気分裂(核のゼーマン分裂)1mm/sあたり4.27$$pm$$0.28Tであることが明らかになった。

論文

Coordination chemistry of neptunyl(V) compounds by means of Moessbauer spectroscopy

佐伯 正克; 中田 正美; 中本 忠宏*; 正木 信行; 山下 利之

Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.176 - 179, 1998/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:39.22(Chemistry, Physical)

Np(V)のマロン酸、ギ酸、グリコール酸、酢酸及び安息香酸塩を合成し、$$^{237}$$Npメスバウア分光法を用いて、Np周りの配位子の状態を化学的に探求した。マロン酸、ギ酸及びグリコール酸塩は構造が調べられており、いずれもNp周りに酸素が7つ配位している。これらの化合物のメスバウアスペクトルは1成分であり、その異性体シフトの値は、-18.6から-18.9mm/sであった。一方、酢酸及び安息香酸塩のスペクトルは2成分からなり、その異性体シフトの値はそれぞれ-19.4と-13.2及び-19.4と-10.8であった。何れの化合物においても2成分の強度比の温度変化は認められず、内部磁場の大きさも異なること等から、酢酸及び安息香酸塩中のNpには2つのサイトが存在し、その1つはNp周りの酸素が7配位であり、もう1つのサイトは8配位であると結論した。

論文

$$^{237}$$Np Moessbauer spectroscopic study on pentavalent neptunium glycolate complex

中本 忠宏*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 山下 利之

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 227(1-2), p.137 - 141, 1998/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:38.16(Chemistry, Analytical)

5価ネプツニウム錯体の配位構造と$$^{237}$$Npメスバウアースペクトルのメスバウアーパラメータとの相関を調べる目的で、いくつかの錯体について合成及びメスバウアースペクトルの測定を行っているが、ネプツニウムグリコール酸塩[NpO$$_{2}$$(O$$_{2}$$CCH$$_{2}$$OH)(H$$_{2}$$O)]については常磁性緩和の影響を受けたスペクトルが得られた。このようなスペクトルから精度の高いパラメータを得るためには、緩和モデルに基づく最小自乗フィッティングを行う必要があるが、これまでに行われた例はほとんどない。本論文ではUniaxial hyperfine fieldの反転を仮定し、最小自乗フィッティングに成功したので報告する。

論文

Preparation of source and sealed absorber holder for $$^{237}$$Np and $$^{238}$$U Moessbauer measurements

中田 正美; 佐伯 正克; 正木 信行; 筒井 智嗣*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 232(1-2), p.201 - 207, 1998/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Chemistry, Analytical)

$$^{237}$$Np及び$$^{238}$$Uメスバウア分光法用線源及び試料容器を開発した。$$^{237}$$Npメスバウア分光用線源として$$^{241}$$Am金属を用いた。輸送上の制限から5個の小さな密封線源を設計した。それらを組み合わせて使用することにより、測定に充分な線量が得られた。$$^{237}$$Np試料容器は、取り扱い安全上及び液体ヘリウム温度まで測定可能なように、三重の容器を設計した。$$^{238}$$Uメスバウア分光用線源及び試料容器も同様に開発した。線源として、高純度$$^{242}$$PuO$$_{2}$$を用いた。

論文

Magnetic properties of layered perovskites NaLnTiO$$_{4}$$(Ln=Sm,Eu,and Gd)

手塚 慶太郎*; 日夏 幸雄*; 正木 信行; 佐伯 正克

Journal of Solid State Chemistry, 138(2), p.342 - 346, 1998/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:55.3(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

層状ペロブスカイト化合物NaLnTiO$$_{4}$$(Ln=Sm,Eu,Gd)の磁気的性質を調べた。4.5から320Kの温度範囲で、帯磁率測定を行った。室温において$$^{151}$$Euメスバウア分光及びGd$$^{3+}$$の電子スピン共鳴(ESR)スペクトルの測定も行った。NaEuTiO$$_{4}$$はVan Vleck常磁性を示し、これはスピン軌道相互作用定数$$lambda$$=323cm$$^{-1}$$を持つEu$$^{3+}$$イオンの1重項基底状態$$^{7}$$F$$_{0}$$によるものと解析された。NaSmTiO$$_{4}$$はVan Vleck常磁性を示しNaGdTiO$$_{4}$$の磁化率はCurie則に従った。NaEuTiO$$_{4}$$のメスバウアスペクトルは、Euが3価で存在することを示した。NaGdTiO$$_{4}$$のESRスペクトルから、この化合物中のGd$$^{3+}$$のg値は1.99であることがわかった。磁化率測定とESR測定より、NaGdTiO$$_{4}$$中のGdイオンは結晶場の影響をほとんど受けていないことが示された。

論文

Moessbauer study of uranium compounds

筒井 智嗣*; 中田 正美; 小林 康浩*; 正木 信行; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 中村 彰夫; 芳賀 芳範; 本間 徹生*; 山本 悦嗣; et al.

Physics of Strongly Correlated Electron Systems (JJAP Series 11), p.266 - 268, 1998/00

これまでに行ったウラン化合物の$$^{238}$$U及び$$^{57}$$Feメスバウアー分光の結果について報告する。UFe$$_{2}$$及びU$$_{6}$$Feではそれぞれの化合物中のFeの局所的電子状態について明らかにした。$$^{238}$$Uメスバウアー分光では、重い電子系超電導化合物URu$$_{2}$$Si$$_{2}$$及びUPd$$_{2}$$Al$$_{3}$$で共通する現象を観測した。この現象は重い電子の出現との関連が示唆される帯磁率が極大になる温度とほぼ一致することから、重い電子の出現と何らかの相関があると考えられる。

論文

Solid state reactions and some physical properties of reduced europium niobates Eu$$_{x}$$NbO$$_{y}$$(0.5≦x≦2)

中村 彰夫; 正木 信行; 中田 正美; 佐伯 正克; 富本 晃吉*; 秋光 純*

Ceramic Transactions, 71, p.295 - 306, 1996/00

一連の還元ユウロピウム・ニオブ酸化物Eu$$_{x}$$NbO$$_{y}$$(0.5≦x≦2)をセラミックス法により作成し、そのペロヴスカイト型相の生成過程、構造及び物性について、$$^{151}$$Euメスバウア分光法、粉末X線回折法、EPMA法、電導度及び磁化率測定等の諸法を用いて調べた。その結果、幾つかの本系のユニークな特徴、即ち、Nb金属に比べ格段に速いNb酸化物(NbO、Nb$$_{2}$$O$$_{3}$$、NbO$$_{2}$$)によるEu$$^{3+}$$のEu$$^{2+}$$の還元速度、生成ペロヴスカイト相中でのEu$$^{3+}$$の際立って大きなアイソマーシフトの値、6度以下の低温でのスピン・グラス的な磁気的振舞等を明らかにした。

論文

Radiolytic hydrogen gas formation from water adsorbed on type Y zeolites

中島 幹雄; 正木 信行

Radiation Physics and Chemistry, 47(2), p.241 - 245, 1996/00

NaY、HYゼオライト吸着水の$$^{60}$$Co-$$gamma$$線による放射線分解を調べた。ゼオライトからのエネルギー移動効果により、両ゼオライトからのH$$_{2}$$生成率は、液相の水の放射線分解収率から予想されるより大きく、特にHYでH$$_{2}$$生成率が高かった。77KにおけるESR測定及びH原子、H$$_{2}$$分子の収率についての試料の加熱前処理温度依存性を検討した結果、HYゼオライトのブレンステッド酸点及びルイス酸点が、H$$_{2}$$生成反応に重要な役割を果たしていると結論した。

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