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山口 勇吉; 今井 雄輝*; 田辺 文也
ヒューマンインタフェースシンポジウム2005講演論文集, p.779 - 782, 2005/09
大規模複雑な技術システムの典型である原子力システムに対する、さまざまな社会階層レベルにまたがる意思決定当事者のシステム理解促進のために、インターネットを介したフルスコープ原子炉シミュレータの運転操作,その運転操作状況のモニタリング及びインストラクションを可能とする遠隔教育訓練システムDETRASを開発した。
吉田 一雄; 横林 正雄; 田辺 文也; 川瀬 勝美*; 古宮 明敏*
JAERI-Data/Code 2001-023, 118 Pages, 2001/08
JACOSは、原子力発電所の異常時における運転員の認知行動と原子炉系の挙動が影響を及ぼし合ったマンマシンシステムの挙動を模擬する計算機シミュレーションシステムである。マンマシンシステムの評価に際して、運転員の認知行動とそれに影響を受けた原子炉系の挙動に関する詳細な情報の提供を目的とする。シミュレーションシステムは、動的に結合された運転員モデルと原子炉モデルから成る。前者では、AI手法の一つである「黒板」モデルに基づく分散協調推論手法を用いた。異常への対応のための認知行動は、Rasmussenの梯子モデルを参考にした。ルールベース行動は、If-Thenタイプルールの知識表現を用いてシミュレーションした。また、知識ベース行動を模擬するために機能的知識を多層流れモデル(Multilevel Flow Modeling)で表現し、それを定性理論で探索する方法を開発した。さらに、認知特性として短期記憶での容量の限界と減衰,注意の狭窄,知識の想起の特性をモデル化した。また、原子炉モデルは、詳細熱水力解析コードRELAP5/MOD2を核として開発した。本報告書は、JACOSのマニュアルとして、第1部には両モデルの説明,第2部には、プログラムのインストールの手順,運転員モデルの知識の作成方法,シミュレーションの実施手順,結果の分析方法,第3部ではシミュレーション実行例について記す。
田辺 文也; 山口 勇吉
日本原子力学会誌, 43(1), p.48 - 51, 2001/01
被引用回数:5 パーセンタイル:38.97(Nuclear Science & Technology)JCO臨界事故の認知システム工学的方法による分析の一環として実施した、システムと工程の特性に関する分析の結果を報告する。工程における貯液機能の重要性、化学的労働災害リスク、作業負荷の重要性とそのレベルの変遷と工程の変遷との関連を分析している。また許認可段階での貯塔の役割についても明らかにした。
田辺 文也; 山口 勇吉
日本原子力学会誌, 43(1), p.52 - 55, 2001/01
被引用回数:1 パーセンタイル:12.01(Nuclear Science & Technology)JCO臨界事故の認知システム工学的方法による分析の一環として実施した操業記録の分析結果を報告する。作業シーケンスのパターンとして二つのタイプが明らかにされるとともに、操業初期の段階から貯液装置(貯塔,加水分解塔,など)において数バッチ分のウラン溶液を貯めることが常態化していたことを明らかにした。
田辺 文也; 山口 勇吉
日本認知科学会第17回大会発表論文集, p.16 - 17, 2000/06
認知システム工学的方法によりJCO臨界事故を分析した。事故分析のフレームワークはシステム的視点と当事者的視点の分析により構成されている。分析の結果は化学的労働災害リスクが安全上の制約として重要な役割を果たしたことを明らかにするとともに、作業者の不適切なメンタルモデルが重要な役割を持ったことを明らかにした。そのメンタルモデル形成に寄与したと考えられる教育、訓練、現場での臨界管理情報等の問題が論じられた。分析に基づきいくつかの再発防止策が導出された。
田辺 文也
サイアス, 5(3), p.22 - 23, 2000/03
原子力発電プラントのような巨大複雑システムの安全確保のために多重防護の考え方に基づき多層の対策が立てられてきた。しかしながらより一層の安全性向上のためには新たな発想をもとにした方策が必要である。なぜならば、想定したシナリオを超える事故が多々起こるからである。このような場合に、作業者はシステムの機能的構造及びその背後にある物理プロセスに対する深い理解をもとに、システム状態を正確に把握して創造的な対処策を編み出すことが要求される。それに必要な的確なメンタルモデルの形成を支援し、事故対処策の創出を支援するものとして、原研では生態学的インターフェースという新しい概念に基づいて、新しいマンマシンインターフェースシステムを開発している。
吉田 一雄; 田辺 文也; 川瀬 勝美*
計測自動制御学会論文集, 32(4), p.567 - 576, 1996/04
原子力発電所の異常時での運転員の認知行動を計算機を用いて模擬するシステムを開発する中で、M.Lindが考案したMultilevel Flow Modeling (MFM)を利用して機能的特性に関する知識を表現し、定性推論に用いる方法を考案した。MFMは物理システムの機能的な特性を物質とエネルギーの流れに着目して記述する枠組みで、これを用いて知識ベースを構築すれば、機能的特性を抽象度と詳細度の異なるレベルで記述することが可能となる。この知識表現を用いて、典型的なPWRを対象に異常の原因を定性推論で同定する推論システムを試作し、その有効性を確認するために単一原因で発生する異常事象の複数のケースを対象に推論を実施した。その中で、MFMを用いてシステムの機能的な特性を記述することが、推論の効率化、定性推論固有の曖昧性の解消に及ぼす効果について検討した。
吉田 一雄; 横林 正雄; 田辺 文也; 川瀬 勝美*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(2), p.110 - 118, 1996/02
被引用回数:2 パーセンタイル:24.74(Nuclear Science & Technology)マンマシンシステムの評価のツールとして、異常時での運転員の認知行動を模擬する計算機を用いたシミュレーションシステムの開発を行った。システムは運転員モデルと原子炉モデルから成る。前者では、AI手法の一つである「黒板」モデルに基づく分散協調推論手法を用いた。異常への対応のための認知行動は、Rasmussenの梯子モデルを参考にした。また、ルールベース行動だけでなく知識ベース行動を模擬するために機能的知識を多層流れモデル(MFM)で表現しそれを定性推論で探索する方法を提案した。さらに、短期記憶の容量と減衰、注意の狭窄、知識の呼出の特性など主要な認知特性をモデル化した。また、原子炉モデルは、詳細熱水力解析コードを核として開発し、運転員計算モデルと動的に結合した。運転員モデルの検証のため、数ケースの異常事象の模擬を行い、その有効性を確認した。
田辺 文也
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 1, p.299 - 304, 1995/00
原研の人的因子研究室は1989年4月に発足して、それ以来、原子炉運転員の認知行動に関する知見を深めることに重点を置きつつ研究が進められてきた。原子炉異常時の運転員の認知行動の知見を得るために原子炉シミュレータを用いた実験的研究、実際の事故事例における人間のかかわりの研究を進めた。それらの基盤の上に、マンマシンシステムを評価するための方法論の開発と、評価用ツールとしての人間機械系動特性シミュレーションシステム(JACOS)の開発を行った。またPSAにおける重要なタスクである人間信頼性解析を支援するためのソフトウェアシステムを作成した。さらに1994年度から新たに、原子炉施設における知的活動を支援する方策に関する研究を開始した。ここでは主要な研究成果を紹介する。
吉田 一雄; 横林 正雄; 川瀬 勝美*; 田辺 文也
Symbiosis of Human and Artifact: Future Computing and Design for Human-Computer Interaction,20A, 0, p.939 - 944, 1995/00
ヒューマンファクタ研究の中で、マンマシンシステムの評価のツールとして、異常時での運転員の認知行動を模擬する計算機を用いたシミュレーションシステムの開発を進めている。開発の中心は、運転員モデルの作成である。そこでは、AI手法の一つである「黒板」モデルに基づく分散協調推論手法を用いている。運転員が行う原子炉の異常への対応のための認知行動は、Rasmussenの梯子モデルを参考にした。また、ルールベース行動だけでなく知識ベース行動を模擬するために機能的知識を多層流れモデル(MFM)で表現しそれを定性推論で探索する方法を提案した。さらに、主要な認知特性のモデルとして、短期記憶の容量と減衰、注意の狭窄、知識の呼び出しの特性などをモデル化した。運転員モデルの検証のため、数ケースの異常事象の模擬を行い、その有効性を確認した。
吉田 一雄; 横林 正雄; 田辺 文也; 川瀬 勝美*
VTT Symp. 158: 5th European Conf. on Cognitive Science Approaches to Process Control, 0, p.338 - 347, 1995/00
ヒューマンファクタ研究の中で、マンマシンシステムの評価のツールとして、異常時での運転員の認知行動を模擬する計算機を用いたシミュレーションモデルの開発を進めている。原子炉の異常に対応するときの運転員の認知行動のモデルは、Rasmussenの意思決定の梯子モデルを参考にし、AI手法の一つである「黒板」モデルに基づく分散協調推論手法を用いて運転員計算モデルを作成した。ルールベース行動だけでなく認識ベース行動を模擬するために、多層流れモデル(MFM)で表現した機能的知識を定性推論で探索する方法を提案した。さらに、主要な認知特性もモデル化した。また、異常時の原子炉の挙動を模擬するため詳細熱水力解析コードを核とする原子炉計算モデルを併せて開発し、運転員計算モデルと動的に結合した。モデルの検証のため数ケースの異常事象の模擬を行い、その有効性を確認した。
田辺 文也
日本原子力学会誌, 34(9), p.822 - 825, 1992/09
原子力発電プラントのような巨大・複雑システムにおいては、事故時に発生する事態を予め完全に想定して、備えをしておくことは原理的に不可能と考えられる。このような想定外の事態が発表した場合には運転員に独創的かつ適確な対処を行うことを期待することになる。こうした知的対処能力を運転/保守の専門家が獲得/維持することをどのように保証するかは、潜在的に公衆への大きな危険をもたらす可能性をもっている巨大・複雑システムの安全を維持するうえでの、最も重要なポイントの一つである。従ってAI技術等の活用により創り出されようとしているマンマシンインタフェースの知、即ち機械系の知は運転保守の専門家の運転操作活動を支援することはもとより、これら専門家が維持すべき知的対処能力の獲得・維持を支援することが重要である。
渡辺 正; 平野 雅司; 秋元 正幸; 田辺 文也; 鴻坂 厚夫
JAERI 1326, 232 Pages, 1992/03
一次元流路に於ける二相流現象を解析する為の数値計算の道具として、二相流特性解析コード:MINCSを開発した。MINCSは、9種類の二相流モデル-基本的な二流体非平衡モデルから単純な均質平衡流モデルまで-を同一の数値解法の基で取扱うことができる。数値解法は、数値的安定性の為、陰的有限差分法に基づいている。コードの構造は高度にモジュラー化されており、新しい構成式及び相関式の組み込み、評価を容易に行うことができる。また、流動状態にかかわらず流動様式を固定することが可能であり、状態方程式(蒸気表)も選択することができる。この為、物理的、或いは、数値的なベンチマーク問題への対応も容易である。
田辺 文也
システム/制御/情報, 36(3), p.171 - 179, 1992/00
確率論的安全評価における人間行動の取り扱いの現状について解説をまとめた。内容はまず解析対象となる原子力発電所の運転に係わる人間行動を事象発生前、事象発生によって必要となる行動に分けて、さらに後者は手順が用意されているか否かで分類を行ないPSAのなかでどのように取り扱われているかを述べた。次に人的過誤の分類について解説し、その中でオミシッション・エラーとコミッションエラーという表層的分類とミステークとスリップという深層的分類を述べた。そのうえで解析手法としてHRA-インベントツリーとオペレータ・アクションツリーを中心に紹介し、最後に解析例としてNOREG-1150での方法と結果について記述した。
北村 正晴*; 田辺 文也
日本原子力学会誌, 33(9), p.848 - 854, 1991/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)原子力プラントに代表される複雑で大規模なシステムにおいては、人間と機械を総合したマンマシンシステムとしての特性の良否が安全性に大きな影響を持つことが知られている。しかしこのマンマシンシステムの特性を評価するための方法については、これまでに種々の提案や試行があるものの基本的な考え方の階段での差異が大きく統一的なコンセンサスが得られるまでには至っていない。この解説ではこれらの評価手法ならびにその基礎となっている方法論についてレビューを行った。シミュレータ実験や専門家による観察などの一般的な方法に加えて、(1)評価を体系的、多面的に実施するための評価アスペクト概念、(2)コルスコープシミュレータ利用による実規模試験評価を補完する部分実験評価技法、(3)実験的評価と併用すべき分析的評価など最近の新しいトピックスを紹介している。
松本 潔; 堀部 保弘*; 田辺 文也
JAERI-M 90-210, 222 Pages, 1990/11
TMI、チェルノブイル両事故をはじめとする原子力施設の事故・故障の発生、進展において、人的過誤が重要な役割を果たしている。したがって、原子力施設の安全性の一層の向上のためには、人的過誤の低減ないしはその影響緩和が肝要であり、このためには人的過誤発生の原因、機構、影響因子等の解明が必要である。この人的過誤発生の原因・機構等の解明に資することを目的として、原子力発電プラントの事故・故障等異常事象における人的因子の関わりを、米国で発生した7件の異常事象について、運転員の行動を中心に分析した。
渡辺 正; 平野 雅司; 田辺 文也; 加茂 英樹*
Nucl. Eng. Des., 120, p.181 - 192, 1990/00
被引用回数:19 パーセンタイル:84.32(Nuclear Science & Technology)原子炉の安全解析を行なううえで、二相流の挙動を正確に知ることは重要である。二流体モデルにおける付加質量項は、相間の相互作用を正確に記述し基礎方程式を適切にする役割を持つ。そのため、数値解析の計算効率を高めることが指摘されているが、具体的な解析例はこれまで示されていない。本研究では、付加質量項の一般形を大型コードに組み込みやすくするために簡略化し、実際にTRAC-PF1に組み込む。修正されたTRACを用い、気液の置換問題、過熱蒸気への水の注入問題を解析し、基礎式及び数値解が安定化されることを示した。さらに実際の安全解析への応用例とし小破断LOCAの解析を行ない、解が安定化され多大なCPU時間が切約されることを示した。このことは、簡単なコードの修正により安全解析における計算効率が飛躍的に上がることを示唆している。
渡辺 正; 平野 雅司; 田辺 文也*
JAERI-M 89-101, 20 Pages, 1989/08
過渡二相流解析の安定性に及ぼす付加質量項の効果を検討した。付加質量項として座標交換に対して不変となる形式のものを採用した。付加質量係数は、微小で高周波の変動に対する基礎方程式の安定性の条件から決定した。項中のパラメータは、二相流中の音速の理論値と実験値が一致するように決定した。数値計算例として、一次元の気液置換問題をMINCSコードを用いて解析した。数値解法に対する安定性解析も行った。その結果、付加質量係数が微分方程式の安定条件を満足している限り、安定な数値解が得られることが明らかとなった。
田辺 文也; 須田 徹*
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(1), p.12 - 22, 1987/01
被引用回数:1 パーセンタイル:19.35(Nuclear Science & Technology)著者等によって開発され、PBF.SFD実験解析によって検証されてきた燃料損傷挙動解析コードSEFDANを用いてTMI-2号炉の事故時の燃料挙動を解析し、次の結果を得た。炉心中心領域の最上部1/4では燃料温度がUOの融点を越え、溶融落下したものと考えられる。更に2.3m以上の大部分では、高酸化でZrOの融点を越えるか、低酸化でZrの融点を超えるので被覆管が溶融落下したものと考えられる。またかなりの部分にわたって酸化が進行しているので、事故開始後2時間54分での主冷却材ポンプRCP-2Bの再起動により熱衝撃を受けて崩壊した部分も大きいと考えられる。但し最外周部では高温に至らず、酸化もあまり進行しないので健全な形状を保っていると期待される。これらの結果は超音波ソナーによって得られた炉心トポグラフィとよく対応している。