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石井 保行; 磯矢 彰*; 小嶋 拓治; 荒川 和夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 211(3), p.415 - 424, 2003/11
被引用回数:17 パーセンタイル:72.74(Instruments & Instrumentation)超マイクロイオンビーム形成装置で形成を目指している径0.1m以下のビーム径の評価を行うため、ビーム径評価システムを開発した。このシステムでは鋭いナイフエッジでビームを徐々に遮り、このエッジ後方に配したファラディーカップで減衰電流を測定し、この電流から径を評価する。このシステムに求められている空間分解能は少なくとも0.02mであり、この分解能を得るため、鋭いナイフエッジの製作,微小ナイフエッジ移動・位置検出システム、及び微小電流測定系の開発を行った。また、ビーム径の評価を行うため、ビーム集束点でのイオン密度に関する考察を行い、この密度がフラットトップ的なイオン密度であることを明らかにした。この装置を用いてビーム径の測定を行い超マイクロイオンビーム形成装置によりこの時点で形成されたビーム径が0.56mであることを示した。この結果から本ビーム径評価システムにより0.1m級のビーム径の測定が可能で或ることを示せた。
石井 保行; 磯矢 彰*; 小嶋 拓治
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.70 - 74, 2003/09
被引用回数:13 パーセンタイル:64.66(Instruments & Instrumentation)新しいイオンマイクロビーム形成方法として、加速電極の持つビームの加速集束を同時に行える性質を積極的に利用した加速レンズを直列二段に配置したレンズ系及び、デュオプラズマトロンタイプの特殊イオン源とを組み合わせることでサブミクロンビームの形成を行う方法を1991年に提案した。この方法の有効性を実証するため、テスト装置を原研に設置し、様々な改良を行ってきた。この間の研究開発により、イオン源からレンズ系へ入射するイオンビームの入射条件がマイクロビーム形成に大きく依存していることを明らかにし、これを基にビーム入射条件の最適化を行うことで、最近40keV程度のビームにより0.1m級のビーム径の形成を可能とした。発表では本装置のデュオプラズマトロンタイプのイオン源、初期加速システム、加速レンズシステム及びマイクロビーム径測定装置について概要を示し、本装置の性能を左右するイオン源からレンズ系への入射方式、及びイオンビーム径測定結果について報告する。
石井 保行; 磯矢 彰*; 荒川 和夫; 小嶋 拓治; 田中 隆一*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 181(1-4), p.71 - 77, 2001/07
被引用回数:14 パーセンタイル:68.97(Instruments & Instrumentation)デュオプラズマトロンタイプのイオン源と加速電極の単孔レンズ及び、ビーム加速機能を併せ持つ加速レンズを使用して超マイクロイオンビーム形成装置を設計及び、製作した。この装置を用いて予備実験を行い、ビームエネルギー30keV程度で、径0.43m程度のマイクロビームを形成することができた。しかし、この径は軌道計算で得られた値より大きく、しかも集束点の移動が観測された。この問題を解決するため、2つの実験を行った。レンズ系に入射するビームの発散角を調整することによりビームエネルギー30keV程度で、径0.28m程度のマイクロビームを得ることができた。集束点の移動をわずかに低減できた。この結果から、0.1m級のビーム径で、安定なビームの形成に向けた研究の方向性を得ることができた。
石井 保行; 磯矢 彰*; 荒川 和夫; 田中 隆一*
JAERI-Conf 2000-019, p.117 - 120, 2001/02
ビームエネルギー100keV、径0.1m級のHによるマイクロビームの形成を目指した、超マイクロビーム形成装置の研究開発を行ってきた。本装置の開発状況についてこれまでに本研究会においてビーム形成概念、イオン源の性能及びビーム径測定系について発表してきた。今回の発表では超マイクロビーム装置に対して行った種々の改良点のうち、ビーム径測定系と、0.5m程度まで集束できたビーム径の測定結果について発表する。また、このビームよりさらに小さなビーム径を安定に形成できない問題に加えて、遅い動きではあるが、ビーム移動の問題がある。この対策として、レンズ系へのビームの入射角度を小さく固定する電極系を設置したが、有効な対策にならなかった。この結果を踏まえて上記問題点の現在の解釈と今後の対策についても示す。
石井 保行; 磯矢 彰*; 田中 隆一
F-113-'98/NIES, p.105 - 108, 1998/00
超マイクロイオンビーム形成技術の開発ではビーム径0.1m以下を目標としたマイクロビーム形成装置を開発している。この装置はイオン源、加速レンズ及びビーム径測定系の三つの部分から構成されている。イオン源はデュオプラズマトロン型で、低エネルギー、かつエネルギー幅の狭いビームを発生する。加速レンズは電場の侵み出しによる単孔レンズ効果を利用したレンズで、これを二段階に組み合わせることで大きな縮小率を得る。ビーム系の測定には ナイフエッジ法を採用し、先端厚が0.1m以下のナイフエッジを製作した。これらの部分を一つにまとめることで超マイクロイオンビーム装置の組み立てはほぼ完了した。現在、イオン源及び初段のビーム加速実験を行っている。発表は超マイクロイオンビーム装置の概要、イオン源からの発生電流量及び初段加速レンズでのビーム加速実験について行う。
石井 保行; 田中 隆一; 磯矢 彰*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 113(1-4), p.75 - 77, 1996/06
被引用回数:16 パーセンタイル:77.77(Instruments & Instrumentation)デバイスの内部構造の分析等に0.1m級のマイクロビームの要求が高まっている。しかし、現在広く用いられている磁気レンズを使ってビームを絞る方法は、球面収差および色収差の増大のために限界がある。この限界を高くして0.1m級のマイクロビームを発生する超マイクロビーム発生装置の研究開発を行っている。上記色収差の軽減のために、この収差の原因であるビームのエネルギー幅を減少させる研究を行った。ビームのエネルギー幅はイオン源から発生するため、ビームのエネルギーを減少させる専用のイオン源が必要である。この目的のためにイオン源を考案した。このイオン源からHおよびArイオンを小径の引き出し孔より発生させ、ビームのエネルギー幅の測定を行った。このイオン源と実験の結果を発表する。
石井 保行; 磯矢 彰*; 田中 隆一
第8回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.74 - 77, 1996/05
加速レンズを用いてイオンビームをビームサイズ0.1mオーダーに集束することを目的とした、超マイクロビーム発生装置の研究開発を行っている。ビームサイズ縮小の軌道計算からイオン源で発生するビームに対して条件が得られている。この条件を満足するビームを発生するイオン源は存在せず、新しいイオン源を研究開発しなければならない。要求されるビームの発生を目標とした、超マイクロビーム用イオン源を試作した。この試作機を用いて種々の条件でビーム形成実験を行っている。試作機にHガス、Arガスを使用して水素イオン、Arイオンビームを発生させ、各々のビームに対してビームの発散角、分布およびエネルギーの幅を求める実験を行った、この結果を発表する。