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遠藤 慎也; 宇佐美 浩二; 仲田 祐仁; 福田 拓司*; 小野澤 淳; 原田 晃男; 木崎 實; 菊池 博之
HPR-366, Vol.1 (CD-ROM), 10 Pages, 2007/03
近年、高燃焼度燃料を使用した出力急昇試験において、被覆管の軸方向に脆性割れが観察されている。この脆性割れは、高燃焼度化に伴う被覆管の水素吸収に起因した機械的特性の劣化と考えられているが、引張試験やバースト試験等の従来からの照射後試験技術では、その抵抗性を評価することは不可能である。燃料被覆管の脆性割れに対する抵抗性評価技術は、高燃焼度化燃料の健全性評価のうえで極めて重要であり、新たな照射後試験技術としての確立が急務となっている。脆性材料の壊れ抵抗性評価は、破壊靱性試験によってのみ可能であるが、規格化された既存の破壊靱性試験標準試験法は、燃料被覆管のような薄肉で細径の管状材料には適用できない。このため、原子燃料工業によって開発されたNCT試験法の照射後試験への適用が提案された。本会議では、原子燃料工業とホット試験室との共同研究で開発したNCT試験法による燃料被覆管の破壊靱性試験のための照射後試験技術として使用済燃料被覆管からのサンプル加工技術,試験片組立技術,疲労予き裂導入技術,被覆管破壊靭性試験等の遠隔操作技術とを適用した照射後試験での有効性について概要を報告する。
榎枝 幹男; 小原 祥裕; 秋場 真人; 佐藤 聡; 秦野 歳久; 古作 泰雄; 黒田 敏公*; 菊池 茂人*; 柳 義彦*; 小西 哲之; et al.
JAERI-Tech 2001-078, 120 Pages, 2001/12
本報告書は、経済的競争力の強化と技術的な堅実さの維持を両立する原型炉ブランケットの概念構築を目的として行われた平成12年度の原型炉ブランケット設計会議での作業内容をとりまとめたものである。平成11年度の核融合会議戦略検討分科会の議論等から、原型炉の果たすべき使命に関して見直しがなされ、経済的な競合性を有する実用炉の原型であり、それと同じ材料と設計を使用して商業的に魅力ある動力炉の原型であるから、原型炉で、実用化に必要な技術はすべて開発し実証する、と結論付けられた。この見直しを受けて、過去数年にわたるプラズマ研究や炉工学技術開発の進展を勘案して、開発目標として再設定をし、原型炉としてA-SSTRで提案された超臨界水冷却方式の固体増殖ブランケットを目標とし、その概念検討を行った。本概念検討の結果、除熱,発電,燃料増殖,遮蔽などの基本的な性能に関して、超臨界水冷却固体増殖ブランケットの実現可能性が示された。また、電磁力に関する検討,超臨界水による腐食防止に関する予備調査,トリチウム生成挙動と回収方式の検討,冷却発電システムの検討,モジュール製作性の検討,遠隔保守着脱機構,交換計画の検討などを行い、今後解決するべき検討課題を明らかにした。
西尾 敏; 牛草 健吉; 植田 脩三; Polevoi, A.*; 栗田 源一; 飛田 健次; 栗原 良一; Hu, G.; 岡田 英俊*; 村上 好樹*; et al.
JAERI-Research 2000-029, 105 Pages, 2000/10
本論文は、定常トカマク核融合原型炉SSTR、コンパクトで高出力の改良型定常トカマク動力炉A-SSTR及び環境適合性を高め稼働率向上を目指した大型核融合動力炉DREAM等の設計をベースに、高い経済性、稼働率を有し環境適合性に優れた小型で大出力の高効率核融合動力炉A-SSTR2のプラズマ物理の成立性を論じたものである。JT-60で得られている実験データをもとにこれからの炉心プラズマ研究の進展を予測して、主半径6.2m、小半径1.5mでプラズマ電流が12MAの高磁場トカマクとし、規格化値4で4GWの核融合出力とした。超伝導コイルは高温超伝導を用いた高磁場コイルとし、最大経験磁場を23Tとした。超伝導マグネット系の簡素化及び強い電磁力支持の観点から、中心ソレノイドコイル無しの設計とするとともに、分解・保守用大型水平ポートを想定して、ポロイダル磁場コイルを装置の上下に6個の設置することとした。このような著しく簡素化されたコイル系で、プラズマの平衡、形状制御性、着火、12MAまでの非誘導電流駆動立ち上げ、ダイバータを検討し、A-SSTR2概念の成立性が明らかにされている。
竹治 智; 森 雅博; 菊池 満; 二宮 博正; 實川 資朗; 伊藤 孝雄; 栗山 正明; 岸本 浩
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), p.1214 - 1217, 1995/06
定常トカマク炉SSTRのブランケット材の有力候補である低放射化フェライト鋼(F82H)は、強磁性体である為、強磁性効果によるプラズマや装置への影響を詳細に分析する必要がある。ここでは、強磁性体ブランケットにより発生する不整磁場について、不整磁場分布及びそのモード解析を行い、不整磁場によるプラズマ閉じ込めへの影響を評価した。不整磁場は、ポート部で強く発生し、離れるに従って指数関数的に減少する。プラズマ閉じ込めに最も影響が大きいと思われる径方向の不整磁場は、ポート端部で~600G、プラズマ中心で~5Gである。プラズマ表面でのトロイダルモード数=1、ポロイダルモード数=2の不整磁場は約0.4Gであり、プラズマ崩壊(ロックトモード)発生の予測値とほぼ等しい。このことは、更に若干の工夫を加えることにより、ロックトモードを回避できる可能性があることを示している。
菊池 輝男; 岩本 多實*
JAERI-M 92-146, 14 Pages, 1992/10
高レベル模擬廃液35wt%(酸化物換算)に対し、正燐酸を65wt%(酸化物換算)添加し、蒸発、仮焼に続いて、1100Cに2時間加熱して燐酸廃棄物ガラスを調製した。廃棄物ガラスは室温まで放冷したあと、めのう乳鉢で粉砕し、45~65メッシュのものを銀網の篭に入れ、1966年3月から1983年3月までの17年間、室温の蒸留水、水道水および海水に浸出させた。17年後、燐酸廃棄物ガラスを浸出液から取出し、浸出液については燐及びセシウムの分析をおこなって、これら3浸出液に対する浸出量を求めた。燐及びセシウムのこれら3浸出液に対する17年間の平均浸出速度は、10g/cmdayのオーダーであった。
福田 幸朔; 小川 徹; 鹿志村 悟; 林 君夫; 飛田 勉; 小林 紀昭; 湊 和生; 菊地 啓修; 村上 裕彦*; 菊池 輝男; et al.
JAERI-M 89-007, 603 Pages, 1989/02
本報告書は、燃料照射研究室で進めてきた高温ガス炉燃料開発について総括的にまとめたものである。内容は、製造した燃料の特性、照射挙動、FP挙動、SiC破損率、アメーバ効果、Pd/SiC反応、燃料コンパクト照射健全性、超伝導、燃料棒照射挙動等、広範なデータを含んでいる。
山之内 直次*; 島田 透*; 東浦 久雄*; 田村 学*; 松尾 孝*; 菊池 實*
耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.265 - 273, 1988/00
30Cr-50Ni-2Mo合金(30%Cr-50%Ni-2%Mo-0.2%Ti-0.02%Zr-Fe)は、高温において優れた耐食性を示すだけでなく、クリープ破断強度も17-14CuMo鋼なみに高い優れた合金である。とくに、クリープ破断強度が従来の合金では大きく低下する高温長時間側において、強度の低下量は小さい。しかし、この開発合金の特徴である長時間で安定した強度を有する理由については検討が加えられていない。そこで、本研究ではこの開発合金の時効材およびクリープ試験材について系統的な組織調査を行い、組織学的な特徴を明らかにして、粒内析出b・c・c・Cr相の分散強化が有効に働いていること、高温・長時間側においてクリープ破断強度が大きくは低下しないのはCr析出相の分散状態が安定であることによることを明らかにした。
福田 幸朔; 小林 紀昭; 林 君夫; 湊 和生; 菊池 輝男; 足立 守; 伊丹 宏治; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 86-092, 286 Pages, 1986/07
本報告は、JMTRに設置してある高温高圧ガスル-プ(OGL-1)により昭和54年~57年にかけて行なった多目的高温ガス実験炉用燃料の照射試験について記述したものである。上記の期間には、第3次、第4次及び第5次燃料体の3体についての照射試験を行った。第3次燃料体は、照射による燃料棒曲がりを調べること、第4次燃料体は、中程度の照射度の照射挙動を調べること、そして第5次燃料体は、多目的高温ガス実験炉燃料設計値を満たす燃焼度での照射挙動を調べる事を、それぞれ主目的としている。照射の結果、第3次燃料体の燃料棒には多少の曲がりが見られたが、照射による異常は認められなかった。第4次燃料体では非常に良好な照射特性が見られた。第5次燃料体からのFPガス放出率は若干高かったが、これは実験炉設計評価値とほぼ同程度のレベルルであった。
菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市; 石本 清
JAERI-M 84-236, 51 Pages, 1985/01
高温ガス炉用燃料コンパクトの熱伝導率及びコンパクトースリーブ間のギャップコンダクタンスを、700~1500Kの範囲において、中心加熱法により測定した。熱伝導率は、燃料コンパクトの破覆粒子充填率をO、22、30及び35%と変えて測定し、ギャップコンダクタンスは、ギャップ内の充填ガス及びギャップ間隔を変えて調べた。熱伝導率は温度の上昇及び粒子充填率の増加とともに減少し、ギャップコンダクタンスは温度とともに増加し、ギャップ間隔の拡大とともに減少した。さらに、ギャップコンダクタンスは、充填ガスの熱伝導率に支配されることがわかった。
菊池 輝男; 飛田 勉; 福田 幸朔; 岩本 多實; 井川 勝市; 石本 清; 松島 秀夫
JAERI-M 84-106, 75 Pages, 1984/06
高温ガス炉用コンパクトの照射健全性とコンパクト用マトリックス材の照射特性を調べるために、針状コークス黒鉛系及び天然黒鉛-石油コークス黒鉛混合系マトリックスにより制作した燃料コンパクトを、76F-6Aキャプセルに封入し、JMTRの燃料領域において、3サイクル(約62日間)照射した。このキャプセルの高速中性子照射量の最大値は、1.6101(n/cm)、(E0.18MeV)、燃焼率の最大値は3.4%FIMA、照射最高温度は1310Cであった。この結果、天然黒鉛-石油コークス黒鉛混合系燃料コンパクトの長さ及び直径の収縮率は、それぞれ0.8%及び11%であり、針状コークス黒鉛系燃料コンパクトの直径収縮率は、これにくらべて若干大きかった。また、燃料コンパクトの金相試験の結果、一部の破覆粒子の緩断層に、中性子照射により生じた破損がみられた。
林 君夫; 菊池 輝男; 小林 紀昭; 湊 和生; 福田 幸朔; 井川 勝市; 岩本 多實
JAERI-M 84-088, 24 Pages, 1984/05
原研材料試験炉(JMTR)に設置された炉内高温ガスループOGL-1中で照射された第3次、第4次高温ガス炉燃料体の黒鉛スリーブ、黒鉛ブロック中におけるCo及びMnの分布を求めた。軸方向および周方向のプロフィルはガンマスペクトル分析によって求め、半径方向の分布は施盤切削とガンマスペクトル分析によって求めた。Coの分布は熱中性子束分布と良く一致しており、黒鉛中のCo含有量は重量分率で~110と評価された。Mnの濃度は軸方向プロフィルでは中央に向って減少し、半径方向ではない部で殆んど一様であるが表面においてかなり高い濃度であった。重量分率~10というFe含有率評価値は、化学分析結果より2桁小さかった。自由表面でCoおよびMnが高濃度であることは、これらの核種の冷却材ループ中における輸送プロセスの重要性を示唆している。
飛田 勉; 菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市; 石本 清; 松島 秀夫
JAERI-M 83-153, 90 Pages, 1983/09
予備設計仕様の高温ガス炉用被覆粒子燃料コンパクトの照射特性を調べるために、これらの燃料を、71F-6A、72F-8A、及び72F-9Aキャブセルに封入し、JMTRの反射体領域及び燃料領域において、それぞれ、2、2及び4サイクル照射した。これらのキャプセルのなかで、高速中性子照射量および燃焼率の最大値は、72F-9Aキャブセルの2.410(n・cm)(E0.18MeV)および3.9%FIMAであった。燃料コンパクトの寸法は、高速中性子照射量の増加とともに収縮し、収縮率2.6%に達するものもみられた。被覆粒子の緩衝層および第2層の一部は、中性子照射により損傷を受けたほか、72F-9Aの中段インナキャプセル中の被覆粒子には、アメーバ効果がみられた。
湊 和生; 福田 幸朔; 菊池 輝男; 小林 紀昭; 井川 勝市; 岩本 多實; 石本 清; 伊丹 宏治; 佐藤 雅幸
JAERI-M 83-055, 77 Pages, 1983/03
照射後の第1次および第2次燃料体の黒鉛スリーブには、最大約1mmの曲がりか認められた。しかし、これらと同様な3本燃料棒型の第4次燃料体の照射後黒鉛スリーブには、曲がりはほとんど認められなかった。1本燃料棒型の第3次燃料体の照射後黒鉛スリーブには、約0.7mmの曲がりが認められた。これらの曲がりの原因を考察することを目的として、計算コードを用いた曲がり解析および未照射黒鉛スリーブを用いた炉外実験を行なった。その結果、黒鉛スリーブには、製作時に最大約0.15mmの曲がりが存在していること、および黒鉛スリーブの黒鉛ブロックによる拘束状態によって、同一照射条件下においても、生じる曲がりが異なることがわかった。
井川 勝市; 福田 幸朔; 菊池 輝男; 小林 紀昭; 林 君夫; 湊 和生; 岩本 多實; 伊丹 宏治; 伊藤 尚徳; 石本 清
JAERI-M 83-012, 251 Pages, 1983/03
JMTRに設置されたガスループOGL-1はフルサイズの燃料棒を実験炉と類似の条件下で照射できる唯一の設備である。OGL-1では毎年1体の燃料体を照射している。本報は第1次および第2次燃料体の照射試験についてまとめたものである。これら2体の燃料体はいずれも黒鉛ブロック中に3本の燃料棒を挿入した構造をもつ。照射期間は第1次が2原子炉サイクル、第2次が4原子炉サイクル、最高燃焼度は第1次が4500MWD/T、第2次が8700MWD/T、燃料コンパクト最高温度は推定で第1次が1380C、第2次が1370Cであった。照射後試験の結果、スリーブに若干の曲がりが認められた。燃料コンパクトにはクラック、欠けなどはなく、また照射による粒子の破損は検出されなかった。
菊池 輝男; 飛田 勉; 井川 勝市; 岩本 多實
JAERI-M 82-206, 72 Pages, 1982/12
種々の黒鉛粉末を用いて燃料コンパクト用マトリックス材を調製し、これらを中性子照射し、照射前後の物性変化を測定した。照射温度は700~1100C、高速中性子照射量は、0.8~2.310(cm)(E0.18MeV)である。マトリックス材の寸法変化率は、黒鉛材にくらべて大きく、2.310(cm)の中性子照射量において、-2.0%に達するものもみられた。黒鉛粉末の種類と物性変化との関係は明確ではなかったが、バインダー添加率に対しては、それが大きい方が収縮率は大きかった。1800C焼成マトリックスの寸法変化率と2400C焼成のマトリックス材のそれとでは、後者の方が小さかった。マトリックス材のヤング率および電気抵抗は、中性子照射量とともに増加し、その増加率は、中性子照射量2.310(cm)において、それぞれ80~160%および10~30%であった。
菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 82-134, 25 Pages, 1982/10
高温ガス炉用燃料コンパクトの熱伝導率およびコンパクト-スリーブ間の接触熱コンダクタンスを、キャプセル照射により調べた。縮小寸法の燃料棒をキャプセルに封入し、JRR-2、VT-1孔において、700~1400Cで、2サイクル照射し、燃料コンパクトおよびギャップ内に生ずる温度匂配を実測し、これと燃料コンパクトの発熱量とから、これらの熱物性値を求めた。その結果、これらの温度における燃料コンパク卜の熱伝導率は、0.13~0.18(WcmK)、コンパクト-スリーブ間の接触熱コンダクタンスは、0.07~0.120(WcmK)が得られた。一方、コンパクト-スリーブ間の接触熱コンダクタンスを、軽水炉燃料の実験式から推定した結果、よい一致がみられた。
菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 9287, 22 Pages, 1981/02
高温ガス炉用燃料コンパクトの熱伝導率およびコンパクト-スリーブ間のギャップ熱伝達率を、400~1000Cの範囲において測定した。測定に使用した試料は、天然黒鉛-石油コークス黒鉛混合紛および針状コークス黒鉛粉に、フェノール樹脂を10%または20%添加したマトリックス材およびこのマトリックス材に、被覆粒子を22%または30%添加した燃料コンパクトである。熱伝導率の測定方法は、中心加熱による比較法によった、測定の結果、マトリックスおよび燃料コンパクトの熱伝導率は、温度の増加に対して減少し、ギャップ熱伝達率は、温度とともに増加することがわかった。なお、天然黒鉛-石油コークス黒鉛混合系マトリックスに、被覆粒子を30%充填した燃料コンパクトの熱伝導率は、900Cにおいて0.23(W/cmC)であった。
菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 9052, 19 Pages, 1980/08
高温ガス炉用燃料コンパクトおよびコンパクト用マトリックス材の熱膨脹を、100~700Cの範囲で測定した。測定に供した試料は、針状コークス黒鉛および天然黒鉛-石油コークス黒鉛に、フエノール樹脂を10%あるいは20%添加し、成形および焼成したマトリックス材およびこれらのマトリックス材に、被覆粒子を30、35および40%充填した燃料コンパクトである。マトリックス材の熱膨脹係数は、温度とともに増加し、成形圧に対しては平行方向の方が大きく、針状コークス黒鉛系マトリックスは最もで異方質であった。また、バインダー添加率20%のマトリックスよりも、10%のそれの方が異方質であり、燃料コンパクトの異方性は、マトリックス単独の場合より小さいことがわかった。さらに、被覆粒子の充填率を、30%から40%に増加させると、熱膨脹係数はごくわずか減少することがわかった。
湊 和生; 荒井 長利; 福田 幸朔; 小林 紀昭; 菊池 輝男; 岩本 多實
JAERI-M 9036, 21 Pages, 1980/08
OGL-1燃料試料の黒鉛ブロックに対して、照射によって生じる熱応力に耐え得ることを確認する目的で、2次元有限要素法により、温度および熱応力分布の解析を行なった。本解析は、第4次および第5次OGL-1黒鉛ブロックのように、3本の燃料棒用孔が設けられている黒鉛ブロックを対象とし、温度条件は第4次OGL-1燃料試料の照射中の測定値に、黒鉛の物性値は供試材料であるIG-11黒鉛の物性値に、それぞれ基づいている。温度分布解析の結果、黒鉛ブロックの水平断面内の温度差は、黒鉛ブロック下端から588mmで最大となり、150.5Cであった。また、熱応力分布解析の結果、引張応力および圧縮応力は、黒鉛ブロック下端から588mmで最大となり、それぞれ65.9kg/cm、82.1kg/cmであった。これらの値は、静的強度のそれぞれ0.27倍、0.10倍である。したがって、黒鉛ブロックは、熱応力に対して十分な強度を有していると結論できる。
菊池 輝男; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 8952, 16 Pages, 1980/07
被覆粒子燃料コンパクトをキャプセル照射した際、燃料コンパクトを封入した黒鉛スリーブ中の放射性核種の分布を、軸方向、半径方向および円周方向について調べた。測定に供した試料は、VP-2およびVP-4キャプセル中に封入したもので、JRR-2、VT-1孔において、それぞれ1380Cおよび1495Cで、290時間照射し、それぞれ4.0年および3.5年崩壊させたものである。これらの黒鉛スリーブから検出された核種は、Co、Ta、Sr、Cs、Ceであった。さらに、これらの核種の黒鉛材中の濃度プロフィルから、Ta、SrおよびCsは、Ta材および燃料コンパクトとの接触面から、SrおよびCsは気相中を通って、黒鉛材中に移動することがわかった。Coは不純物として、もともと黒鉛材中存在していたものと考えられる。